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Posted by ブクログ
読み終えて残るのは、軽やかさと、少しの居心地の悪さ。
終始描かれる主人公の真っ直ぐすぎる正しさは、この作品の最大の推進力であり、同時にユーモアの源。
本人は一切ブレていないのに、周囲や状況の方が次々と歪んでいく。
そのズレに興味深さを感じつつ、ふとどこかで自分の立ち位置を確認したくなる感覚になる。
この正しさは理想論ではなく、現実の摩擦を引き受けたうえで貫かれているからこそ、他者には正しさが攻撃性として発揮されてしまうのだろうな、
他者から見たら正しすぎる主人公こそ、理想論そのものの体をあらわしているように感じるだろう。
読み進めるうちに「正しいこと」が必ずしも楽ではない、という当たり前の事実が静かに浮かび上がってくる。
重くなりすぎず、
気持ちよく読めて、少しだけ考えさせられる、そのバランスの良さが印象的な一冊だった。
Posted by ブクログ
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(見返りがなくて)モヤる
贈与と返礼、
お金と正しさを描く
著者最高到達点
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奥田さんの作品が読みたくて、
100min.NOVELLAで手軽で、
装丁のデザインが可愛すぎて。
鳥って意外と目が怖いのに、
デザインが可愛すぎて。苦笑
主人公の愛奈は、
正しいことが何よりも強いと信じ、
曲がった事が許せない。
周囲から浮くこともあるけれど、
完全に生きていけないほどではない。
そしてなぜか運が良い。
宝くじを高額当選し、
自身は節制し、
福祉団体等に寄付をする。
そこに、浪費家の従姉妹、忍が家に転がり込んでくる。
正しさと正義と。
生きていくこととは。
何故か読みながらひやひやしました。
愛菜も忍も何か危なっかしくて。
自分の中のもやもやが、
信じてたものを歪めていって、
あれ、これは本当?みたいな混乱する感じというか。
どう考えても正反対なのに、
人間だから振り切れない部分もあって。
面白かったです。
奥田さん好きかも。
これは本当に100分ぐらいで読み切れました。
Posted by ブクログ
"プレゼントを送るとは、もらうとは、単なるもののやり取りではないのだ。"
"友だちを作るほうが、正しく生きることよりもよほど難しい。"
"自分には今しかない。その感覚で送る生とは、どういうものなのだろう。目の前のことがすべてで、その先は自分が生きていなくても構わない。そんなふうに思い続けることだろうか。"
"正しくあろうとする自分の気持ちもまた、欲望のひとつにすぎないのだ。"
そんなつもりはなくても、善意でやってることに対して人は見返りを求めてしまうもの、その恐ろしさを改めて感じた。
主人公・愛奈の考え方も忍の考え方もどっちも分かる。
正しさが大事か、生きやすさが大事か…。
人の数だけ生き方があるこの世界では、結論は出ないと思う。
正しさに全振りした生き方は窮屈で、極端にいえば「つまらない」のかもしれないけど、正しくあろうとする生き方を貫く人もいるはず。それがその人にとってベストな生き方なのであれば、否定はできないだろうなあ…。
モースの贈与論、ポトラッチ
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