講談社学術文庫の検索結果

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  • 徳政令 中世の法と慣習

    徳政令 中世の法と慣習

    ビジネス・実用
    4.5
    1巻1,100円 (税込)
    永仁の徳政令――日本史上、飛びぬけて有名なこの法の本質を「「もとへもどる」という現象」と喝破し、躍動する13世紀の社会を深く鮮やかに描き出した不朽の名著、待望の文庫化!  日本人は「所有すること」をどのように捉えていたのか。サブスクリプション制やフリマアプリの登場によって、所有の概念がかつてないほど揺らいでいる今こそ読みたい、中世人の法と慣習を解き明かす一冊。(原本:岩波新書、1983年)  「今国家の債務を消すために、その他一切の債権債務を破棄する、つまり天下一同の徳政を実行すれば、日本経済は収拾のつかない混乱におちいるかもしれないし、意外にも大したことなくすぎてしまうかもしれない。いずれにせよ、少なくとも現時点ではそれが「夢のような話」にすぎないことはいうまでもない。  だが、中世社会ではそれは夢ではなかった。永仁徳政令B‐3条のように、あるいは室町幕府の徳政令がもっぱらそれを主張していたように、債権債務破棄の徳政令を発布するという現実的な道があったからである」(第一〇章「新しい中世法の誕生」より)。  日本の歴史のなかでも、単行法としてずば抜けて有名な法「永仁の徳政令」。永仁五(1297)年に出されたこの法は、21世紀の日本のみならず、制定された13世紀当時から有名な法であった。現在からは想像もつかないが、法の実在さえ法廷でまじめに争われた時代にあって、ある法の存在を同時代の人々が短時日のうちに共有したということ自体が、極めて異例のことであった。実際に、永仁の徳政令の立法からわずか二週間後には、この法に基づいた訴訟が起こされて、土地が返却されている。その後も、この法に基づいて多くの土地が売り主のもとに戻ることになった。  新幹線もSNSもない時代に、なぜこのようなことが可能だったのか。そしてなぜ徳政令は、現在もなお異色の有名法であり続けているのか。そもそも幕府自身は当初そう言っていなかったにもかかわらず、この法はなぜ「徳政」と呼ばれたのか。  永仁の徳政令にまつわる数々の謎を解き明かし、売買や贈与から浮かび上がる所有に対する意識や、「天下の大法」と呼ばれる社会規範の存在、幻の政治改革「弘安徳政」、さらにその背後にある合理主義的な政治的思潮の登場に至るまで、この不思議な法を軸に中世社会の本質に迫る。著者のエッセンスがふんだんに盛り込まれた日本中世社会史の金字塔! 【主な内容】 一 無名の法、有名の法 二 徳政令の出現  三 なぜ徳政なのか  四 天下の大法 五 贈与と譲与 六 消された法令 七 前代未聞の御徳政 八 人の煩い、国の利 九 徳政の思想 一〇 新しい中世法の誕生 あとがき 解 説(小瀬玄士)
  • 徳富蘇峰 終戦後日記 『頑蘇夢物語』

    徳富蘇峰 終戦後日記 『頑蘇夢物語』

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,353円 (税込)
    明治・大正・昭和を通じ活躍した言論人、徳富蘇峰が、終戦直後から書き残していた膨大な日記を発掘。戦争中、大日本言論報国会会長として戦意を煽ったと戦犯容疑のため自宅に蟄居しながら綴り、『頑蘇夢物語』と自ら命名した日記には、無条件降伏への憤り、昭和天皇への苦言から東條英機、近衛文麿ら元首相らへの批判と大戦の行方を見誤った悔悟の思いが明かされている。解説:御厨貴(講談社学術文庫)
  • トクヴィル 平等と不平等の理論家

    トクヴィル 平等と不平等の理論家

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻1,320円 (税込)
    ポピュリズム、ポストトゥルース、グローバリズムに直面する今こそ読む――"アメリカのデモクラシー"その根源への探究デモクラシーこそは歴史の未来である――誕生間もないアメリカ社会に トクヴィルが見いだしたものは何か。歴史的名著『アメリカのデモクラシー』では何が論じられたのか。「平等化」をキーワードにその思想の今日性を浮き彫りにする、鮮烈な思考。あらゆる権威が後退し混沌の縁に生きる私たちは、いまこそトクヴィルに出会い直さなければならない!いま日本の思想界をリードする著者が、第29回(2007年) サントリー学芸賞(思想・歴史部門)を受賞し、現在に至る地位を築いた好著の文庫化。文庫化にあたり、現在の政治・思想状況をふまえた「補章」を増補。トクヴィルの「今日的意義」は増すばかりである。ある意味で、「トクヴィル的」とでも呼ぶべき状況がますます強まっている―(「補章」より)【本書の主な内容】第一章 青年トクヴィル、アメリカに旅立つ第二章 平等と不平等の理論第三章 トクヴィルの見たアメリカ第四章 「デモクラシー」の自己変革能結び トクヴィルの今日的意義補章 二十一世紀においてトクヴィルを読むために
  • 殿様と鼠小僧 松浦静山『甲子夜話』の世界

    殿様と鼠小僧 松浦静山『甲子夜話』の世界

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,155円 (税込)
    幕政での栄達という青雲の夢破れ、47歳で平戸藩主を隠退した松浦静山は、以後82歳で没するまで、学芸に親しみ、怪談奇談に耳をそばだて、隠居仲間やお抱え相撲取り・弓職人など多彩な人々との交流を楽しんだ。老いのため息を洩らしつつ、本所下屋敷での隠居暮らしを生き生きと綴った江戸後期屈指の随筆『甲子夜話』を中心に、「老侯の時代」を活写する一級の江戸社会史。(講談社学術文庫)
  • 杜甫全詩訳注(一)

    杜甫全詩訳注

    小説・文芸
    -
    1~4巻2,475~3,740円 (税込)
    中国盛唐期を生きた杜甫。「詩聖」と仰がれ、「詩仙」李白とともに中国文学史上最高と称される詩人は、中国のみならず日本や周辺諸国の文化に大きな影響を与え続けている。日本を代表する漢文学研究者による、最新の研究成果をふまえた平易な現代語訳に語釈を添える完全書き下ろし杜甫詩全訳注。本巻は、杜甫の青年期から安史の乱にかけての作品を収録。
  • トマス・アクィナス『神学大全』

    トマス・アクィナス『神学大全』

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,100円 (税込)
    「挑戦の書」として『神学大全(スンマ)』を読む! 「スコラ学の代表的神学者」が書きあらわした、邦訳にして45冊に上る大著。 そのような物々しさに惑わされず、「ひとりの修道者としてのトマス」による「一冊の書物」として『大全』を読む。 すると、アクチュアルな探究者としてのトマスの姿が浮かび上がり、 彼から現代に生きる私たちへのメッセージが聞き取れる。 神とは何か。 創造とは、悪とは、そして人間の幸福とは? キリスト教の根源にトマスはいかに挑んだか。 斯界の第一人者が、やさしく、そして誠実に、核心を読み解く。 【本書より】 トマスの言う「神学」はその全体が知恵の探究であり、そして知恵のみがわれわれに人間の幸福をあきらかにしてくれるのですから、知恵の探究はそのまま真実の幸福への道を切り開く営みにほかなりません。言いかえると『神学大全』における知恵の探究は、トマスという一人の人間が、人間であることを学び、人間であることの完全な実現―それが「幸福」の意味です―をめざして行ったパーソナルな探究の記録であり、キリスト信者であろうとなかろうと、人間であることを真剣に受けとめる者にとってはけっして無縁な書物ではないと思うのです。 【本書の内容】 はじめに―『神学大全』をどう読むか 第一章 挑戦の書としての『神学大全』 第二章 神の問題―「五つの道」の意味 第三章 「交わり・即・存在」―人格[ペルソナ]のパラドックス 第四章 創造と宇宙論 第五章 「悪」の問題 第六章 すべての人が幸福を欲しているか? 第七章 トマスの政治哲学―「共通善」の復権 おわりに―「トマス主義者」ではないトマス ※本書は2009年に講談社選書メチエより刊行された同名書の文庫化です。
  • トロイア戦争全史

    トロイア戦争全史

    ビジネス・実用
    4.2
    1巻1,100円 (税込)
    トロイア戦争の全貌を伝える144話の物語。壮大なギリシャ神話の一大要素、トロイア戦争を主題とするギリシャ、ラテンの古典作品は数多い。しかし、いずれもが戦争の一部を記すのみで、その全容を語るものはない。本書は、これら古典群の記述をジグソーパズルを組み上げるように綴り合わせ、発端から終焉に至るまで、戦争の推移と折々のエピソードを網羅して、その全貌を描いた物語である。(講談社学術文庫)
  • ドイツ貴族の明治宮廷記

    ドイツ貴族の明治宮廷記

    明治中期、宮中近代化のために招聘され、新宮殿での憲法発布式典を見届けて帰国したお雇い外国人、モールの日本滞在記。威厳ある若き天皇への謁見、知性と品位を備えた皇后への賞讃、「宮中衣裳問題」での伊藤博文との衝突など、欧化を急ぐ立憲国家成立期の宮廷社会を知る必読文献。さらに関西、箱根、日光、磐梯山への旅など、各地の風物も豊かに描く。(講談社学術文庫)
  • ドゥルーズの哲学原理

    ドゥルーズの哲学原理

    ビジネス・実用
    4.7
    1巻1,485円 (税込)
    今日に至るまで絶大な影響を及ぼし、議論を引き起こし続けているフランスの哲学者ジル・ドゥルーズ(1925-95年)は、デイヴィッド・ヒュームやアンリ・ベルクソンなどを対象とした哲学史研究から学問的経歴を開始し、主著『差異と反復』(1968年)、そして『意味の論理学』(1969年)を公刊して、その地位を確かなものとした。 飛躍を求めたドゥルーズは、精神科医フェリックス・ガタリ(1930-92年)との「二人で書く」企てに挑戦し、物議を醸した『アンチ・オイディプス』(1972年)、『千のプラトー』(1980年)を送り出す。さらに晩年には映画論や芸術論に取り組み、その全容は公刊が始まった講義録を通して、より明らかになりつつある。 こうした多彩な相貌を見せるドゥルーズの「哲学」全体を貫く「原理」はあるのか? あるとすれば、それはどのようなものだったのか? 「20世紀最後の哲学者」の方法と対象を精緻に分析し、その核心と実践的意義に迫った本書は、広く評価され、多くの読者を得てきた。生誕100年、没後30年を迎える2025年、改訂を施し、新稿を加えた決定版として、講談社学術文庫に登場する。 [本書の内容] 第I章 自由間接話法的ヴィジョン――方 法  1 自由間接話法  2 哲学研究の課題  3 哲学の課題 第II章 超越論的経験論――原 理  1 超越論哲学と経験論哲学  2 無人島  3 出来事  4 超越論的な原理  5 超越論的な原理の発生 第III章 思考と主体性――実 践  1 思考の強制  2 思考の習得と方法  3 物質に付け加わる主体性 第IV章 構造から機械へ――転 回  1 ガタリとの出会い  2 構造と機械  3 構造と構造主義  4 セリー、ファルス、原抑圧  5 『アンチ・オイディプス』と分裂分析 第V章 欲望と権力――政 治  1 ミシェル・フーコーの歴史研究  2 『監獄の誕生』における二つの編成  3 権力と二つの編成  4 一元論と二元論  5 欲望と権力  6 欲望のアレンジメントと権力装置 文献一覧 研究ノート I 自然主義について II 総合的方法 III 法/制度/契約 IV 個の心と衆の心 V 国家と考古学 追加された研究ノート I スピノザにおける個体の概念と微分法 II 類似的他者の概念 III ドゥルーズの政治的発言 IV 絵画とアナロジー V 目と手、ビジュアルとマニュアル、エジプトとギリシア
  • ドゥルーズ 流動の哲学 [増補改訂]

    ドゥルーズ 流動の哲学 [増補改訂]

    ビジネス・実用
    5.0
    1巻1,650円 (税込)
    没後20年を過ぎた今も世界中で多くの読者を獲得し続けている哲学者ジル・ドゥルーズ(1925-95年)。初の単著『経験論と主体性』(1953年)から『ニーチェと哲学』(1962年)、『カントの批判哲学』(1963年)を経て『ベルクソニスム』(1966年)に至る哲学者のモノグラフィーを発表したドゥルーズは、続いて『差異と反復』(1968年)と『意味の論理学』(1969年)を解き放ち、世界に衝撃を与えた。進化を続ける哲学者は、次に精神分析家フェリックス・ガタリ(1930-92年)との協働を始動させ、『アンチ・オイディプス』(1972年)と『千のプラトー』(1980年)という恐るべき著作を完成させる。その後、記念碑的な映画の哲学『シネマ』全2冊(1983年、85年)、ライプニッツ論『襞』(1988年)といった単著の執筆に戻ったドゥルーズは、最後にもう一度、ガタリとの共著『哲学とは何か』(1991年)を発表。そして、1995年11月4日、みずから命を絶った。 本書は、1976年から83年――『千のプラトー』から『シネマ』へと至る時期にドゥルーズ本人の薫陶を受け、その指導の下で博士論文を書いた著者が、主要著作の読解を通して師の歩んだ道のりをたどり直し、初めて1冊にまとめたものである。2001年に講談社選書メチエとして出された原著は、20世紀最大の哲学者の全容に触れたい人の「最初の一冊」として広く親しまれてきたが、このたび、大幅な加筆・訂正を経た決定版をお送りする。 ひたすら愚直に、そして誠実に主要著作を読み解いていった約20年前の作業を現在のまなざしで見直した著者は、「いまはドゥルーズについて書くべきことを書き終えなければ、と思う。量ではなく、質の問題、いやまさに強度の問題である」と書いている。こうして生まれ変わった本書は、今後も新たな輝きを放ち続けるだろう。 [本書の内容] この本にいたるまで――学術文庫版に寄せて プロローグ――異人としてのドゥルーズ 第一章 ある哲学の始まり――『差異と反復』以前 第二章 世紀はドゥルーズ的なものへ――『差異と反復』の誕生 第三章 欲望の哲学――『アンチ・オイディプス』の世界 第四章 微粒子の哲学――『千のプラトー』を読み解く 第五章 映画としての世界――イマージュの記号論 第六章 哲学の完成 エピローグ――喜びの哲学 文献一覧 あとがき 学術文庫版あとがき ジル・ドゥルーズの生涯と主要著作
  • 道元「永平広録 真賛・自賛・偈頌」

    道元「永平広録 真賛・自賛・偈頌」

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,210円 (税込)
    禅者でありつつ類まれな詩作者でもあった道元は生涯に四〇〇首以上もの偈頌(漢詩)を残した。祖師の頂相(肖像画)に寄せた「真賛」、自身の頂相に寄せた「自賛」、在宋時代から帰国後、越前時代に詠まれた観月、寓居、山居など応時応節の「偈頌」、計一五〇首を収録した本書は、道元の「さとりの詩人」としての姿を描き出す。『永平広録』掉尾を飾る最終巻(巻十)の全訳註。道元が漢詩に詠んださとりの深奥を平易に解説する。(講談社学術文庫)
  • 道元「宝慶記」 全訳注

    道元「宝慶記」 全訳注

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,870円 (税込)
    『宝慶記』は、若き道元禅師(1200~1253)が仏道を究めんと南宋に渡り、燃えたぎるような情熱をほとばらせて、正師たる長翁如浄禅師(1162~1227)に拝問(古徳先哲に対して言葉や文章をもって丁重に質問すること)した求道の記録です。それはまた、道元の問いに真摯に答えた如浄という老古仏が、正伝の仏法である只管打坐の世界を道元に嗣続せしめんとした、まことに慈悲深い慈誨の記録でもあります。
  • 道徳感情論

    道徳感情論

    アダム・スミスの二大著作の一冊が『道徳感情論』(1759)です。本書こそが主著で、『国富論』はその副産物だったのです。個人とは「共感」能力を持ち、様々な「激情」を持っています。利己的であったり、社会的であったり、憤ったり、感謝したりします。スミスはこういった個人の心に「義務」「道徳」を確立して、新しい社会と人間のあり方を探りました。近代社会の原理を知るための必読書が読み易い新訳で登場! (講談社学術文庫)
  • 道徳教育論

    道徳教育論

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻1,518円 (税込)
    宗教に依拠せず、自律した個人を確立する道徳教育とは――。『自殺論』『社会分業論』で実証的社会学を創設したデュルケムは、「規律の精神」と「社会集団への愛着」こそが道徳性の主要な要素であると説く。学級と教師の役割、体罰の禁止、科学教育の必要性など、現在の「教育問題」になお力強い方向性を与える、20世紀初頭のソルボンヌでの講義録。
  • 道徳の系譜学に向けて

    道徳の系譜学に向けて

    フリードリヒ・ニーチェ(1844-1900年)は、1889年初頭に狂気の闇に沈み、健全な精神活動をなしえないまま生涯を送った。本書は、その直前にあたる1887年11月に出版された哲学者としての最晩年の著作である。 本書の主題は、表題にあるとおり「道徳(Moral)」である。これは日本語では「価値観」とも言い換えることができる。では、なぜニーチェは価値観を問題視したのか。言うまでもなく、それはその価値観が自明視できなくなっていたからであり、そのままでは通用しなくなっていたからである。 従来の価値観が通用しなくなっているにもかかわらず、それが依然としてニーチェ自身を含む人々の考え方や生き方を制約し、生きる意味を規定してしまっている、という矛盾した現実。それこそがニーチェを突き動かし続けた思想的動因にほかならなかった。それゆえ、新たな価値観を模索し、あらゆる基本的価値の転換を果たすことが最も重要な思想的課題である、というのがニーチェの時代診断である。 ニーチェにとって、従来の価値観とはヨーロッパを支配してきたキリスト教的道徳の伝統の中で普遍的なものとされてきたものだったが、それは歴史的現象として発生し、揺れ動いてきたものでしかない。それゆえ、この主題は「系譜学」という手法で取り組む必要がある。――本書は、初めてその認識に立った者による探究の開始を告げるものであり、だからこそニーチェは刊行2ヵ月後にあたる1888年1月、友人オーヴァーベックに宛てて次のように書いた。 「本書を構成する三論考は、それぞれ個別的な第一動因を表現しています。〔…〕多様きわまりない要因すべてを最終的に勘案し、とりまとめて、道徳をある種、清算することも同様です。そういうことをするには、われわれはまだわたしの哲学の「前奏」段階にいます」。 つまり、本書は、たとえ重要な成果をもたらしているとしても、まだほんの入り口にすぎず、この課題はここから続行される必要がある、とニーチェは考えていた。それゆえ、従来は『道徳の系譜』と訳されることが多かった本書の表題Zur Genealogie der Moralは、「道徳」という主題を「系譜学」という手法で扱う企てのマニフェスト、という意味で『道徳の系譜学に向けて』と訳さなければならない。 長年にわたってニーチェを主要な研究対象としてきた大家が満を持して送り出す決定版新訳、ついに完成。 [本書の内容] 序 論 第一論考 「善良と邪悪」、「優良と劣悪」 第二論考 「負い目」、「やましい良心」および関連事項 第三論考 禁欲主義的諸理想は何を意味するか 訳者解説 試行としての鳥瞰 訳者あとがき――タイトル頁裏の「付言」について
  • 道徳を基礎づける 孟子vs.カント、ルソー、ニーチェ

    道徳を基礎づける 孟子vs.カント、ルソー、ニーチェ

    孟子とカント、ルソー、ニーチェ。中国哲学と西洋哲学を往還しながら、人間の道徳の根拠を問う、現代フランス思想の旗手のよるスリリングな著作が、ついに文庫化! 東浩紀氏も絶賛する注目の書。 西洋哲学、東洋思想という枠を軽々と乗り越え、普遍に迫ろうとする知の力を堪能してください。
  • 童謡・唱歌の世界

    童謡・唱歌の世界

    ビジネス・実用
    3.0
    1巻1,056円 (税込)
    覚えやすく歌いやすいが、堅苦しさのある「唱歌」。当代一流の詩人と作曲家が子どもたちのために競作した、世界に誇るべき文化財「童謡」。対立しつつも共存していた唱歌と童謡の魅力とは。大正から昭和初期のラジオ番組「子どもの時間」では、どんな歌が流れていたかを分析し、その頃に子ども時代を過ごした人々の愛唱歌をアンケート調査するなど、その歴史と人間模様をまじえて、日本の音楽文化と言語文化を再発見する。(講談社学術文庫)
  • 読書国民の誕生 近代日本の活字メディアと読書文化

    読書国民の誕生 近代日本の活字メディアと読書文化

    日本人はなぜ、いつ、「読者」になったのか? そして何を、どのように、読んできたのか? 出版資本と鉄道による中央活字メディアの全国流通、旅行読者の全国移動、新聞縦覧所と図書館という読書装置の全国普及――官・民による、これら三つの全国的要素の融合から、明治期に活字メディアを日常的に読む習慣を身につけた国民、すなわち「読書国民」が誕生してくる過程を、出版文化研究の第一人者が活写。私たちの読書生活の起源がここにある! [目次] はじめに ■第一部 流通する活字メディア 第一章 全国読書圏の誕生 第二章 「中央帝都の新知識」を地方読者へ――新聞社・出版社による地方読者支援活動の展開 ■第二部 移動する読者 第三章 車中読者の誕生 第四章 「旅中無聊」の産業化 ■第三部 普及する読書装置 第五章 読書装置の政治学――新聞縦覧所と図書館 第六章 図書館利用者公衆の誕生 あとがき 学術文庫版へのあとがき [主なトピック] ○暴力沙汰まで! 「東京vs.大阪」新聞市場争奪戦争 ○過疎地域を開拓せよ! 新聞社・出版社による地方読者支援活動 ○駅は戦場! 漫画雑誌の隆盛はここから始まった ○お部屋訪問! 温泉地の貸本屋 ○「情報にお金を払う」習慣を生んだ新聞縦覧所 ○自由民権運動は下からの「読書国民」の創出 ○読書の価値を再発見した日清戦後の一等国意識 ○まるで監獄……帝国図書館の規律空間 ○樋口一葉も友人と……女性が一人で行けない図書館
  • 独立のすすめ 福沢諭吉演説集

    独立のすすめ 福沢諭吉演説集

    speechを「演説」と訳したのは福沢だった。 そして福沢自身、抜きん出た名演説家だった。 日本の近代化・文明化のためには、独立した個人が自らの思想を大いに論じ合わなければならない。 明治という時代が大きく動き出す中で、日本のよりよき未来を、熱く巧みな弁論で語り尽くした、その記録。 著作で見せるのとはひと味違う、福沢のライブ感溢れる言葉が、時代を超えて日本人の心を撃つ! 今日における福沢の思想史的再検討をリードする編者が、残されている速記録や原稿から「名演説」を厳選し、わかりやすい解説を付して編集した、画期的演説集。 【本書より】 日本世界をもっとわいわいとアジテーションをさせて、そうして進歩するように致したいと思う。それが私の道楽、死ぬまでの道楽。何卒皆さんも御同意下さるように。 【主な内容】 第一章 「演説」と「交際」の創始  演説はなぜ必要か/政府の専制から人民の政府 など 第二章 実業界へ出でよ  智識交換・世務諮詢に不景気なし/道徳は説くのではなく示せ など 第三章 立憲国家の国民へ向けて  経済学芸への注意を怠るな/学問に凝る勿れ など 第四章 個人の独立、国家の独立  銭は「人生独立の母」なり/政論の下戸となるな/学者は飼い殺せ など 第五章 次世代へのメッセージ  老却せる老生からの勧告/排外主義と自尊自大の戒め など 編者解説
  • ドストエフスキー人物事典

    ドストエフスキー人物事典

    小説・文芸
    5.0
    1巻1,760円 (税込)
    「死せる生」にあって「生ける生」を求める――。作家の分身である登場人物たちが作品の中で繰り返し展開するテーマ、それは苦痛の中に生きる人間の現実である。処女作『貧しい人たち』から絶筆となった『カラマーゾフの兄弟』まで、全小説の内容紹介とともに百九十三人の主要登場人物を論じ、ドストエフスキー文学の魅力に迫る、読む「人物事典」。(講談社学術文庫)
  • なぜ、猫とつきあうのか

    なぜ、猫とつきあうのか

    小説・文芸
    3.0
    1巻902円 (税込)
    人は竪、猫は横に親和して住んでいる気がする――。幼いころから生活のなかに猫がいて、野良猫・飼い猫の区別もゆるく日々をともに過ごし、その生も死も幾多見つめてきた思想家は、この生きものに何を思ったのか。詩人の直観と、思想する眼差しと、ともに暮らすものへの愛情によって紡ぎ出すことば。猫を、そして暮らしの伴侶を愛するすべての人に。(巻末エッセイ=吉本ばなな、挿画=ハルノ宵子)
  • 夏目漱石

    夏目漱石

    小説・文芸
    3.0
    1巻1,078円 (税込)
    初の漱石論、ついに学術文庫に登場。漱石の死去翌年に書き上げられた本書は、その後の漱石像に深い影響を与え続けた。その後、評論家から政治家に転身し、戦争に加担したとして戦後はA級戦犯に指定・収監されたため、戦後は復刻されることも、大きく取り上げられることもなかった本書は、漱石文学を愛するすべての人が避けて通れない書物であることに変わりはない。戦後70年、漱石没後100年を迎え、本書を読むべき時が来た。(講談社学術文庫)
  • 西太平洋の遠洋航海者

    西太平洋の遠洋航海者

    ソウラヴァ(首飾り)とムワリ(腕輪)をそれぞれ逆方向に贈与していく不思議な交易「クラ」。「未開社会の経済人」は、浅ましい利得の動機に衝き動かされる存在なのか? 物々交換とは異なる原理がクラを駆動する。クラ交易は、魔術であり、芸術であり、人生の冒険なのだ。人類学の金字塔が示唆する「贈与する人」の知恵を探求する。(解説・中沢新一)
  • 西田幾多郎の生命哲学

    西田幾多郎の生命哲学

    ビジネス・実用
    3.0
    1巻1,155円 (税込)
    純粋経験、自覚、場所、絶対無、行為的直観、絶対矛盾的自己同一……。一見、難解なことばにみずからの思索を託しながら、西田が終生追い求めたひとつの問題とは何だったのか。ほぼ同時代を生きたベルクソンとの交錯に着目し、ひいてはドゥルーズら現代思想につながる「生命の哲学」として西田哲学を再評価し、注目され続ける、俊秀の記念碑的力作。
  • 日常性の哲学 知覚する私・理解する私

    日常性の哲学 知覚する私・理解する私

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,386円 (税込)
    日常は哲学的な問いに満ちている――日常的観点からは当然のように思われることでも、哲学の歴史をひもとけば、これをめぐって多くの紛糾した議論がなされてきた。 何の変哲もない代わり映えしない風景。昨日も今日も変わらない出来事の繰り返し。それらを見て聞いて普段通りと感じる〈私〉の繰り返し。私たちの日常は、日々繰り返している物の知覚と出来事の理解から成り立っている。 本書は、このように私たちの日常の秩序を支える純然たる物としての物の知覚と、物の世界での出来事の理解を、哲学史にでてくる概念や専門用語を使わず、日常の言葉で哲学的に省察する。世界の見え方を刷新する画期的論考。 *『知覚する私・理解する私』(勁草書房、1993年)を改題・増補して文庫化。 [主な内容] はしがき 第一章 知覚における対象性成立の論理 第二章 知覚的質と本当に在るもの 第三章 因果的理解と行為 第四章 法則の概念と出来事の始まり 本文の哲学史的背景についての注解 注 あとがき 学術文庫版あとがき
  • 日米開戦への道 避戦への九つの選択肢 上 The Road to Pearl Harbor

    日米開戦への道 避戦への九つの選択肢

    ビジネス・実用
    -
    1~2巻1,375円 (税込)
    勝算乏しき戦争になぜ突入していったのか? 泥沼化する日中戦争のなか、三国同盟締結、南部仏印進駐へと政策展開する日本。石油禁輸の制裁を受けながらも日本側が提出した中立化拒否の回答は、悲劇へのポイント・オブ・ノーリターンであった。独ソ戦勃発、ハル・ノート受領後の交渉など、局面を変えるチャンスはなぜ生かされなかったのか。アメリカとの対決回避の選択肢が次々と消えていく過程を厖大な資料から明らかにした労作。
  • 日米開戦への道 避戦への九つの選択肢 (上下巻合本版)

    日米開戦への道 避戦への九つの選択肢 (上下巻合本版)

    ビジネス・実用
    -
    1巻2,420円 (税込)
    勝算乏しき戦争になぜ突入していったのか? 泥沼化する日中戦争のなか、三国同盟締結、南部仏印進駐へと政策展開する日本。石油禁輸の制裁を受けながらも日本側が提出した中立化拒否の回答は、悲劇へのポイント・オブ・ノーリターンであった。独ソ戦勃発、ハル・ノート受領後の交渉など、局面を変えるチャンスはなぜ生かされなかったのか。アメリカとの対決回避の選択肢が次々と消えていく過程を厖大な資料から明らかにした労作。
  • 日米戦争と戦後日本

    日米戦争と戦後日本

    日本が緒戦の勝利に酔っている頃、アメリカはすでに対日占領政策の立案を始めていた! 「真珠湾」から半年余、わが国が緒戦の戦勝気分に酔っていた頃、米国ではすでに対日占領政策の検討に着手していた。そして終戦。3年の歳月を要した米国による戦後日本再建の見取り図はどう描かれ、それを日本はどう受け止めたか。またそれを通じ、どう変わっていったか。米国の占領政策が戦後日本の歴史に占める意味を鳥瞰する。吉田茂賞受賞作。
  • 日中戦争 殲滅戦から消耗戦へ

    日中戦争 殲滅戦から消耗戦へ

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻1,078円 (税込)
    ■日本が敗れたのはアメリカにだけではない。中国に対する「戦略的敗北」、その根本的構造を明らかにする!■ 1937年7月7日、中国の盧溝橋(現在の北京市の南西)近くで響いた十数発の銃声をきっかけに、日中両国は戦争に突入した。 国際法上の都合から宣戦布告なしに始めたこの戦争を、当時の日本人は「事変」と矮小化して呼んだが、8年間におよそ100万人もの兵員を中国に動員して膨大な死者をともなった近代日本最長の戦争を定義するには、不釣合いに軽い言葉だったといえるだろう。 いま日本人が昭和の戦争を振り返るとき、その関心の度合いは1941年から始まる太平洋戦争に比べればはるかに低い。 真珠湾攻撃より以前に、すでに日本はかつてないほど長期で大規模な戦争に突入していたということが、あらためて認識されるべきである。 本書は、日中両国の戦略の質的な違いをより明確にし、この戦争の構造をより正確に理解するために、「殲滅戦」と「消耗戦」という二つの概念を対比させて、この戦争の様相と、両国の勝因と敗因をよりくっきりと浮かび上がらせていく。 殲滅戦を支えるのは、軍事力や産業力などの「ハードパワー」である。一方、消耗戦の場合は、政治力や外交力、さらには国家の文化的な魅力をも含む「ソフトパワー」の戦いとなる。日中戦争とは、究極的にはこの二つのパワーの相克であった。こうした視点をもつことで、この戦争の本質のみならず、日中両国の現在もなお変わらない国家的な性格までをも見通すことができるであろう。 【本書の内容】 はじめに 序章 殲滅戦争と消耗戦争 第一章 開戦への歩み 1 満洲事変と抗日運動  2 盧溝橋事件と日中開戦  第二章 破綻した戦略 1 上海攻撃から南京虐殺事件へ  2 将介石の戦略はなぜ生まれたか  第三章 傀儡の国 1 欺かれた汪兆銘  2 南京「傀儡」政権の樹立  第四章 見果てぬ夢 1 太平洋戦争の勃発  2 日本の敗戦と汪政権の最期  第五章 二つのパワー 1 日本のハードパワー  2 中国のソフトパワー  第六章 『検閲月報』を読む 1 発掘された『検閲月報』  2 第一期―第二期の『検閲月報』から  3 第三期の『検閲月報』から  おわりに  主要参考文献  年表 *本書の原本は、2007年7月に講談社現代新書より刊行されました。
  • 日中戦争 前線と銃後

    日中戦争 前線と銃後

    ビジネス・実用
    5.0
    1巻1,111円 (税込)
    1930年代、社会システムの不調は盧溝橋事件発生へと至った。目的なきまま拡大する戦いの中、兵士たちは国家改造を期し、労働者や農民、女性は、自立と地位向上の可能性を戦争に見い出す。大政翼賛会の誕生はその帰結であった。前線の現実と苦悩、社会底辺の希望を、政治はいかにうけとめ、戦争が展開したか。統計資料から雑誌まで多彩な史料で当時日本の実像を浮かび上がらせ、日中戦争とは何だったのかを問う、著者渾身の一冊。(講談社撰書メチエ『日中戦争下の日本』改題)
  • 日本永代蔵 全訳注

    日本永代蔵 全訳注

    小説・文芸
    5.0
    1巻2,090円 (税込)
    金銀でかなわぬものは、命だけ――あらゆる欲に取り巻かれた新興町人たちの、おかしくもどこか悲しい群像劇。まじめ過ぎる商人、ドラ息子、度を越したケチたちが、人生の何たるかを教えてくれる。井原西鶴が貞享五年(1688)四十七歳で遺した、この町人物の大傑作にして蓄財指南の書は、江戸時代を通してベストセラーとなる。
  • 日本探検

    日本探検

    これぞ、梅棹の学問のありかたの神髄! 「なんにもしらないことはよいことだ。自分の足であるき、自分の目でみて、その経験から、自由にかんがえを発展させることができるからだ。知識はあるきながらえられる。歩きながら本をよみ、よみながらかんがえ、かんがえながらあるく。これは、いちばんよい勉強の方法だと、わたしはかんがえている」(「福山誠之館」より) (講談社学術文庫)
  • 日本の古式捕鯨

    日本の古式捕鯨

    本書の中心は太地五郎作氏の著作『熊野太地浦捕鯨乃話』です。古式捕鯨とそれを行った人々の思考と感情を、内部から正確に観察し繊細に表現した驚異的な著作です。国際社会からの深刻な問い「日本人はなぜ捕鯨をあきらめないのか」という問いに対して、答えるための必読書です。 捕鯨には二つの側面があります。 一つは海中を泳ぐ「富」=鯨を捕らえた後、その富を貨幣へと変えるマニファクチュアの原初形態があったことです。鯨を、肉、油、髭、骨、皮などに分けて、利用しつくすための加工過程のすべてが集合し緊密に組み合わされています。 そして、二つめが鯨を捕るという行為に、組み込まれた「戦争機械」において、人間は媒介を通さず、直接的に自然の力と戦うことです。物理的な力では鯨に劣る人間が、知力をもって集団で鯨に対峙し、執拗な攻撃を加え、鯨を弱らせ、最後に羽刺と呼ばれる若者が海中に飛び込み、一騎打ちをおこないます。その戦いで鯨を仕留めることが、この戦争機械の活動の終了地点となります。 この古式捕鯨の二重構造は、とても日本的と言えるでしょう。非農業的マニファクチュアと農業型ものづくりマニファクチュアは、「半農半漁」を営んでいた海民の生活形態の二重構造と関係が深いと思われます。 以前の輝きを失った日本のものづくりは、農業的マニファクチュアを基礎として発達をとげてきたが、その方法論は、非物質的情報産業が中心の現代では通用しなくなっているのかもしれない。 日本はものづくり、産業の根本に立ち返った自己認識を必要としている。そのとき「異形のマニファクチュア」としてそのレガシーを今日に伝える、太地古式捕鯨の本質を再考することは、未来の文化再生に向けて重要な意義を持つ。本書は、過去を追慕するだけにとどまらない、未来的な意味を持っています。 【目次より】 学術文庫版序文(中沢新一) 太地五郎作『熊野太地浦捕鯨乃話』について 原本口絵より 熊野太地浦捕鯨乃話(太地五郎作) ・太地捕鯨の起源 ・徐福来熊の批判 ・事務所の事 ・大納屋の事 ・山見の事 ・沖合の事 ・勢子船の事 ・六鯨の事 ・鯨切り捌きの事 ・明治十一年の大惨事   和田金右衛門「明治十一年寅十二月二十四日 旧十二月朔日也 背美流れの扣へ」  追 記 ・太地にて初めて洋式にて鯨を捕りたる ・きおいの式  鯨潮を吹く吹かぬの説に就いて実例を説明して置く 熊野太地浦捕鯨の談  昔の鯨の捕り方 ・捕鯨の起源 ・熊野捕鯨の終末の原因 ・太地にて初めて洋式捕鯨の事 鯨肉の料理に就いて 原本あとがき 鯨を捕るということ(サイモン・ワーン) 解 説 中沢新一
  • 日本のタワー

    日本のタワー

    浅草十二階・大阪城天守閣・東京タワー・通天閣・太陽の塔・六本木ヒルズ森タワー・東京スカイツリー…… 塔(タワー)には進歩と郷愁の物語がある―― 多数の貴重図版とともに辿る、日本人の心の建築史! 人類は塔(タワー)によって天地の境界をデザインし、都市の象徴を上書きするとともに、塔からの眺めを欲望し、また塔に進歩の夢やノスタルジーを仮託してきた。日本の近現代に屹立する「七塔」と人々の物語を通して文明の本質に迫る、唯一無二の都市建築史。 [目次] はじめに 大地から 1塔 物見の塔――浅草十二階ほか 2塔 公共の塔――大阪城天守閣ほか 3塔 電波の塔――東京タワーほか 4塔 大衆の塔――通天閣ほか 5塔 ひとがたの塔――太陽の塔ほか 6塔 都市の塔――六本木ヒルズ森タワーほか 7塔 塔の塔――東京スカイツリーほか あとがき 天空へ 学術文庫版へのあとがき [本書の原本は『ニッポンの塔――タワーの都市建築史』(河出ブックス、2012年)です]
  • 日本近代科学史

    日本近代科学史

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻1,100円 (税込)
    鉄砲伝来、江戸期の蘭学、洋学、明治期以降のダーウィニズム、太平洋戦争の軍事科学から高度成長期へーー。西欧科学を受け容れ、科学的思考を吸収しながら、日本人はいかに変わっていったのか? 科学史研究の第一人者、村上陽一郎の初の単著『日本近代科学の歩み』(三省堂選書 1968年刊を、改題、文庫化。
  • 日本古代貨幣の創出 無文銀銭・富本銭・和同銭

    日本古代貨幣の創出 無文銀銭・富本銭・和同銭

    ビジネス・実用
    -
    1巻968円 (税込)
    『続日本紀』には、708年「はじめて銀銭を行う」、「はじめて銅銭を行う」とある。和同開珎が日本初の貨幣という記述があるのはなぜか? なぜ、まず銀銭、その後銅銭が発行されたのか? 蓄銭叙位令がなぜ出されたのか? 『日本書紀』には、683年に「今より以後、必ず銅銭を用い、銀銭を用いる事勿れ」とは何を意味するのか? 政府が銅銭を流通させた(皇朝十二銭)目的を徹底的に探る。(講談社学術文庫)
  • 日本語と事務革命

    日本語と事務革命

    ビジネス・実用
    3.0
    1巻990円 (税込)
    「問題は、日本語をどのようにして機械にのせるかであった。今日、OAすなわちオフィス・オートメーションがすすみ、各種の事務機械が大量に導入されている。日本語の機械化についても、ワープロの出現によって事態はおおきくかわった。しかし、じっさいは問題のかなりの部分は先おくりされているだけで、本質的にはなんにも解決されていないのだ。」(本文より) (講談社学術文庫)
  • 日本語とはどういう言語か

    日本語とはどういう言語か

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻1,221円 (税込)
    「はるかぜ」というと温かい、「シュンプウ」というと何かちょっと厳しい感じがするというようなニュアンスの違いを、われわれはごく日常的に感じて生きている。それは日本人が繊細であるというより、日本語の構造が繊細なのである。アルファベット文化圏の「言語学」では捨象されてきた、漢字文化圏の書字言語の諸現象。中でも構造的に最も文字依存度が高い日本語の特質をとらえた、石川日本語論決定版。(講談社学術文庫)
  • ニホンザルの生態

    ニホンザルの生態

    ビジネス・実用
    5.0
    1巻1,551円 (税込)
    サルの社会に分け入り、文化を見出し、人間性の起源に迫る―― 世界をリードした日本の霊長類学(サル学)の原点がここにある! 今西錦司・伊谷純一郎らとともに日本の霊長類学のオリジネーターの一人として活躍した河合雅雄。意匠を凝らした筆致でもって生き生きと描かれる、サルの群れのリーダー交代劇、メスの巧みな繁殖戦略、イモ洗い行動の伝播などのありさまに、読者はきっと「息をのみ、眉をひそめ、思わず膝を打って微笑むことになる」(山極壽一氏解説より)でしょう。 加えて強調すべきは、何より研究者本人たちが実に生き生きと、楽しそうに研究に没頭している様子が紙面からありありと伝わること。ゆえに本書は、日本の学問が一番元気だった時代の「生きられた記録」でもあるのです。 解説:山極壽一 [目次] ○ニホンザルの生態 1 ニホンザル/2 ニホンザルの生活/3 ポピュレーションの動態 ○社会構造 1 社会構造/2 群れ社会の諸形態/3 社会構造の変容 ○社会構造を支えるもの 1 幸島の群れ/2 順位制/3 社会関係の調整機構/4 駆け落ちしたリーダー候補 ○クラスとグループ 1 リーダークラス/2 サブリーダー/3 ナミオス/4 ヒトリザル/5 メス/6 母と子/7 社会的成長 ○性 1 その生理/2 性行動 ○ニホンザルの文化[カルチュア] 1 一般に見られるカルチュア的現象/2 幸島の群れのカルチュア/3 知能とカルチュア ○コミュニケーション 1 音声によるコミュニケーション/2 行動による伝達 ○日本のサル学 ○あとがき ○再版にあたって ○解説 ニホンザル研究の一里塚――河合さんのやり方 山極壽一
  • 日本酒の世界

    日本酒の世界

    ビジネス・実用
    4.3
    1巻1,100円 (税込)
    縄文時代中期のデンプン酒に始まり、農耕の神に捧げた弥生時代、 平安時代から熱燗を嗜み、戦国の世では酒で契りを交わし、江戸時代には新酒を求めて番船競争まで繰り広げる――。 古来、誕生から葬式まで、一生の儀礼にも欠かせないほど愛されてきた日本酒は、 いかに発生、発達してきたのか。 日本書紀や古事記など豊富な史料をもとに、時代ごとの「味」を調べあげ、 日々の暮らしと酒嗜みの変遷も考察。造り酒屋に生まれた発酵学の第一人者だからこそ書けた、日本酒大全! (内容の一部) 〇酒の肴の<肴>は、平安時代は衣類や武器のことだった!? 〇「ぐい呑み」は「ぐい!」と呑んでで、酒を喉ごしで味わうことから誕生した。この酒器でしずしずすすると、味の深さが半減する! 〇太平の世は辛口が流行り、乱世や不景気では甘口が流行るという論拠は? 〇酒宴の宴会は、神さまのご機嫌取りのために、滑稽な余興がうまれた! 〇酒の匂いを表現する語は70以上! などなど、史料に基づいた豆知識も豊富に収録。 目次 はじめに 第一章 日本の酒の誕生 第二章 神の酒から人の酒へ 一、神の酒、人の酒 二、風土記と万葉の酒 三、『延喜式』と朝廷の酒 第三章 日本酒の成長と成熟 一、僧坊の酒、酒屋の酒 二、元禄の酒、江戸の酒 三、近代日本酒の誕生 第四章 酒と社交と人生儀礼 第五章 酒商売ことはじめ 第六章 酒を競う 第七章 日本酒と器 第八章 日本酒、その嗜好の周辺 おわりに 学術文庫版あとがき *本書は1992年11月に中公選書より刊行された『日本酒ルネッサンス 民族の酒の浪漫を求めて』を改題、加筆修正したものです。
  • 日本書紀の世界

    日本書紀の世界

    小説・文芸
    4.0
    1巻990円 (税込)
    日本書紀はどのような経緯で成立したのか。編纂者は誰か。なにをめざしたのか。書名の謎から、全30巻の内容と特徴、そして奈良時代から現代までの研究の歴史まで、日本書紀を読むうえで必要な事項を、過不足なく、的確に解説。コンパクト、かつもっとも信頼できる入門書の決定版! (講談社学術文庫)
  • 日本神話の源流

    日本神話の源流

    ビジネス・実用
    3.8
    1巻1,056円 (税込)
    太平洋の海洋文化圏、中国・朝鮮半島の遊牧・農耕文化圏、北方狩猟文化圏と接する日本列島。先史時代より、いくつもの波のように日本に到来した人々がいた。我々のルーツはどこなのか。日本神話は、東南アジア地域ばかりか、印欧語族の古神話と、同一の構造を備えていることも明らかになった。日本神話の起源・系統、その全体構造や宗教的意味を、比較神話学で徹底的に解読する。(講談社学術文庫)
  • 日本人と地獄

    日本人と地獄

    ビジネス・実用
    3.0
    1巻1,155円 (税込)
    古代インドに発祥する「地獄」は、この風土でどのような変容をとげたのか? 仏教典籍、『霊異記』、冥界めぐり譚、絵草紙、和歌・川柳や能・狂言などを広く渉猟して、地獄の構造とイメージを読み解く。また、火山・温泉や飢饉・災害など、現世にある地獄を史料に探る。天上の極楽浄土の対極には、地下の恐怖世界が広がっている。読む「地獄事典」です。
  • 日本人とは何か

    日本人とは何か

    日本人とは何か。われわれは一体何を望み、何でありたいのか。長い西欧体験にみがきぬかれた知性が、鋭い洞察力を駆使して日本人のありように迫り、将来のあるべき方向を模索した日本人論八編を収録。十数年前に書かれたこれら諸論文は、その歳月を忘れさせる先見の明に貫ぬかれていて、今日の私たちが直面している諸問題をあざやかに浮彫りにしており、日本人と日本文化について思索するすべての人に知的興奮を与えずにはおかない。
  • 日本人の原風景 風土と信心とたつきの道

    日本人の原風景 風土と信心とたつきの道

    山に富み、森林に覆われ、海に囲まれた列島。そこに棲む日本人は自然の恵みを享受し、生計を立て、カミに礼を尽くしては人生の節目とした。また、参詣・巡礼に言寄せた遊山や漂白・旅の渡世は、楽も苦も味わう深さをもたらした。 近世に固まったそうしたスタイルは、しかし高度経済成長期を境に変容を余儀なくされる。見失われた日本人の暮らしと人生の豊穣はどんな形だったのか。民俗学者がフィールド観察と研究の蓄積をもとに語る。
  • 日本人の死生観

    日本人の死生観

    ビジネス・実用
    3.4
    1巻1,430円 (税込)
    仏教学に民俗学の方法を接続し、日本人の宗教を深く掘り下げた五来重。本書は、厖大な著作を遺した宗教民俗学の巨人の「庶民宗教論」のエッセンスを知るのに最適な1冊である。 日本人の死生観とは、すぐに連想される「ハラキリ」や殉死など、武士道的なものだけではない。貴族や武士の死生観、いわば「菊と刀」ばかりでなく、「鍬」を持つ庶民の死生観は、一体どんなものだったのか。本書では、教祖・教理・教団から成る西洋起源の宗教や、文献研究と哲学的思弁にこだわる仏教学ではなく、仏教伝来以前からの霊魂観や世界観が息づく根源的な「庶民の死生観」を明らかにしていく。 著者によれば、庶民にとってあらゆる死者は一度は怨霊となる。それは鎮魂によって「恩寵をもたらす祖霊」に変えなくてはならない。そのための信仰習俗や儀礼の有様を探索し、日本列島を歩きに歩いた著者の視線は、各地に残る風葬や水葬の風習、恐山のイタコと円空仏、熊野の補陀落渡海、京都の御霊会、沖縄のイザイホウ、遠州大念仏、靖国神社などに注がれる。 巻末解説を、『聖地巡礼』『宗教と日本人』の著者・岡本亮輔氏(北海道大学准教授)が執筆。〔原本:角川書店、1994年刊〕
  • 日本人の「戦争」 古典と死生の間で

    日本人の「戦争」 古典と死生の間で

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,012円 (税込)
    正成、信長、二・二六、そして「あの戦争」。日本人にとって戦争とはなんだったのか。なぜ「あの戦争」はあれほど悲愴な戦いになったのか。なんのために死んだのか。なにより、なんのためなら死ねると言えたのか。「戦中派」思想史家は、同年輩の死者たちの中断された問いかけに答えるため、死者と対話し、古典と対話する。痛恨の論考。鎮魂の賦。(講談社学術文庫)
  • 「日本人論」再考

    「日本人論」再考

    明治以降、夥しい数の日本人論が刊行されてきた。『武士道』『菊と刀』『「甘え」の構造』などの本はなぜ書かれ、読まれ、そして好評を博すのか。そこには、私たちを繰り返し襲う「不安」がある。欧米文明に遭遇し、戸惑う近代日本人のアイデンティティの不安の在処を抉り出す。本書は、日本人論の総決算であり、150年間の近代日本の物語でもある。(講談社学術文庫)
  • 日本精神分析

    日本精神分析

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻1,155円 (税込)
    「日本精神分析」というエッセイは、日本の文化に関する考察である。私はいつも、日本人の経験を、自民族中心主義に陥ることなく、普遍的に意味をもつようなかたちで提示したいと思っていた。しかし、ある意味で、本書のエッセイはすべて、そのような姿勢で書かれている、といえる。ゆえに、本のタイトルを「日本精神分析」としたのである。――〈「学術文庫版へのあとがき」より〉 (講談社学術文庫)
  • 日本政治「失敗」の研究

    日本政治「失敗」の研究

    ビジネス・実用
    3.8
    1巻1,100円 (税込)
    2009年9月に実現した「政権交代」。だが、目指すべき「二大政党制」とは何か。日本では社会民主主義政党は育たないのか。「英国流の議院内閣制」を唱えた福沢諭吉や徳富蘇峰、「民本主義」の吉野作造、日中戦争勃発直前に躍進した社民勢力など、民主化に尽力した「敗者」を軸に近代史を再検討し、現在の政治改革に多大な影響を与えた画期的著作。(講談社学術文庫)
  • 日本星名辞典

    日本星名辞典

    日本の人々は星に何を見ていたのか―― 星にまつわる珠玉のエッセイや、星座の神話・伝説などをつづった著作が長く愛されてきた野尻抱影。その抱影が、膨大な文献の渉猟と全国の報告者の協力を得て、生涯をかけて収集した日本各地の星の和名をまとめた一冊。農山村や漁村の暮らしと結ばれた星の呼び名や伝承を通し、日本人が星に託してきた歴史と文化の深さを鮮やかに示す。星民俗学の決定版。 [本書にでてくる星] 〇麦熟れ星=うしかい座  「この星が明け方に東の方に出だしたら麦をまく。この星が夕方西に入る時分になると麦を刈るんで、むぎぼしさんと呼ぶんじゃ」 〇魚釣り星=さそり座  「天の魚釣り星/一ぴき釣ったら腹をあけ/塩をこめ/腰のびくへちょっと入れ」 〇すもうとり星=かんむり座  「一間おきに七つの星が出とってや、角力(すもう)を見とる」 〇破軍の星=大ぐま座  「兵隊さんが出征した時、千人針の腹巻やチョッキを着て行ったもんやが、この千人針には必ず<はぐんのほし>の形を縫いこんで持って行ったもんや。そしてなあ戦いが始まったら、この星に念じると、必ず勝っとった」 [本書の内容] 春の星の和名 夏の星の和名 秋の星の和名 冬の星の和名 沖縄の星名 奄美の星名 アイヌの星名 南十字星 惑星の和名 流星の和名 彗星の和名 古典の星名 解題(石井ゆかり) *本書の原本は、1973年に東京堂出版から刊行されました。
  • 日本その日その日

    日本その日その日

    近代に染まる寸前の日本を科学者の目が見つめていた―― 菓子屋の看板、人力車、屋敷の屋根瓦、和服の装い、そして、穏やかに暮らす人々。 大森貝塚の発見で知られるモース、その鋭敏な眼差し惹きつけられたのは、明治最初期日本の何気ない日常の営みだった。 東京大学教授として滞在する2年間にのこした、膨大なスケッチと日記には、卓越した科学者ならではの観察眼と、異文化を楽しむ喜びが満ちている。 彼が日本で出喰わした愉快な経験の数と新奇さは、ジャーナリストも汗をかくほどのものだ。 人通りの町を一列縦隊で勢よく人力車を走らせると、一秒ごとに新しい光景、新しい物音、新しい香り…… 明治十年代のまだ近代に出会ったばかりの列島の生活を、モースは驚きと敬意をもって見つめていた。 当時の生活文化を記録した重要資料であり、なおかつ読んで見て楽しめる明治日本見聞記。(解説・牧野陽子) ※本書の原本は1939年に創元社より刊行された抄訳本です。
  • 日本茶の世界

    日本茶の世界

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,210円 (税込)
    12世紀末に臨済宗開祖・栄西が中国から持ち帰って以降、 日本人に欠かせない飲み物となった日本茶。 その味と製法はどのように変わり、私たちに受け継がれたのか?  茶畑の日光状態とうまみの関係、番茶・煎茶が誕生した理由、 幕末の海外輸出秘話から、多彩な茶葉の特徴と製法、淹れ方や茶器選びまで――。 長く深く愛された、日本の「心」を味わい尽くす! *本書は2006年に刊行された『お茶は世界をかけめぐる』(筑摩書房)を改題したものです。 内容 プロローグ 日本茶セミナー 第一章 村上の春 第二章 煎茶以前のこと 第三章 煎茶の発明 第四章 世界に旅立つ日本茶 第五章 世界をめぐる日本茶 第六章 日本茶故郷へ帰る ーー台湾から見た日本茶の高度成長 第七章 日本茶の現在 エピローグ 釡炒り茶の復権 内容紹介) 三代将軍家光の時代には、宇治から江戸まで碾茶の新茶を運ぶ、お茶壺道中が定例化されます。(中略)あの、「♪ズイズイズッコロバシ……」という戯れ唄にある「♪茶壺に追われてトッピンシャン、抜けたらドンドコショ……」という一節は、十万石の大名行列と同等の格式をもって旧暦六月前後の農繁期に行われたお茶壺道中に対する、沿道からの怨えん嗟さ の反応でした。「またあの面倒なお茶壺が来るなあ」―――第二章「煎茶以前のこと」より あとがき コラム〈日本茶データファイル〉 1 碾茶  2 煎茶  3 玉露  4 釡炒り茶  5 蒸し製玉緑茶  6 お茶の葉の選び方
  • 日本中世都市の世界

    日本中世都市の世界

    ビジネス・実用
    3.5
    1巻1,595円 (税込)
    公権力の及ばない「無縁」の地で職人や芸能民などの非農業民が構築・統制した流通・金融・商業の自立的な組織。中世考古学や文献史学などを援用した多角的視点から市場原理や自治等の諸問題を実証的に探究、「無縁」論をめぐる思索の全容を描出する。都市民による交流と文化の場としての新たな中世社会像を提唱した、記念碑的論集。(解説・桜井英治)
  • 日本の禍機

    日本の禍機

    ビジネス・実用
    4.4
    1巻1,100円 (税込)
    世界に孤立して国運を誤るなかれ──日露戦争後の祖国日本の動きを憂え、遠くアメリカからエール大学教授・朝河貫一が訴えかける。歴史学者としての明解な分析に立って、祖国への熱い思いが格調高く述べられ、読む者の心に迫る。彼の忠告も空しく、軍国主義への道をつき進んだ日本は、戦争、敗戦へと不幸な歴史を辿った。日米の迫間(はざま)で、日本への批判と進言を続けた朝河。彼の予見の確かさと祖国愛には、今もなお学ぶべきものが多い。 目次 ●前篇 日本に関する世情の変遷  日本に対する世評の変化  満州における日本に対する世の疑惑の由来  反動説──感情的反対者──利害的反対者  東洋における世界の要求  一八九九年以前  一八九九年以後  日露戦争以後 ●後篇 日本国運の危機 ・第1章 戦後の日本国民多数の態度に危険の分子あることを論ず   国権説は機に後れたり   国勢は劇変して国民の態度はこれに副わず   国民の危険なる態度、国運の危機 ・第2章 日本と米国との関係に危険の分子少なからざることを論ず   米国人の日本に関する感情の変遷   日本人の米国に関する思想の浅薄   日、清、米の重大なる関係   米国と新外交、清国の信頼   米国人民の東洋に関する輿論   米国為政者の東洋に関する思想 ローズヴェルト氏、タフト氏   結論 日本国民の愛国心
  • 日本の神々

    日本の神々

    イザナギ、イザナミ、アマテラス、そしてスサノヲ。一地方の霊格として独自の性格や尊崇を有していた神々は、どのようにして日本神話を代表する神格を獲得していったのか。歴史学と民族学・比較神話学という二つの潮流をふまえ、素朴な「原像」が宮廷神話へと発展していった過程を追い、信仰や祭祀の形成との関係を通して古代国家成立の実像に迫った日本神話学、不朽の一冊。
  • 日本の敬語

    日本の敬語

    ビジネス・実用
    -
    1巻968円 (税込)
    東京は京都より敬語が多い? 「ご遠慮ください」は失礼? 「お前」は敬語だった? 貴人は「する」より「なる」? 「敬語は日本語の美しさである。しかし、度をすぎるとうんざりする。」敬語はなぜ生まれたのか。尊敬と相殺される親愛の感情は、どう表現したらいいのか。原日本語、上代から奈良、平安、そして現代へ。敬語の起原と変遷をたどり、情況にふさわしい使い方を考える。一級の言語学者がじっくり向き合う、敬語の歴史と実用。(解説・滝浦真人) 底本:『日本の敬語』角川新書、1959年 【本書の内容】 第一章 序説 一 英語と日本語  二 日本の敬語は文法的  三 日本の敬語は相対性敬語  四 敬語の起原と階級  五 敬語の起原とタブー  六 アイヌの妻女  七 アイヌの婦人語と敬語  八 アイヌ代名詞の構造  九 日本代名詞の構造  一〇 名詞の敬称  一一 結 論  第二章 起原:どうして日本の敬語が起ったか 一 原日本語と敬語法  二 上代日本語の敬語法1 「ます」考  三 上代日本語の敬語法2 「せす・けす・めす・をす・なす・こやす」考  四 上代日本語の敬語法3 「たまふ」考  五 上代日本語の謙称動詞1 「たぶ・たばる・まつる」考  六 上代日本語の謙称動詞2 「まをす(申)」考  第三章 変遷:奈良から平安への敬語のずれ 一 上代敬語と古代敬語の対比  二 平安時代の敬語助動詞の起原  三 奈良・平安の相違  四 万葉語における「頂戴す」について  五 「見めす」の忘却 六 「せす」のまちがい  七 御立為之の誤訓  八 物語文学と敬語 九 後代の敬語  第四章 現代の敬語:どうあり、どうなるべきものか 一 序 論  二 名詞・代名詞  三 動詞  四 地方別  五 現代敬語の無軌道さについて  第五章 結論 一 敬語のとどかない名歌  二 歌から見た敬語の本質  三 結びの言葉  付録 これからの敬語 解説 滝浦真人
  • 日本の珈琲

    日本の珈琲

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,221円 (税込)
    珈琲は、いつ、どのようにして日本に伝わり、広まったのか。世界の珈琲発見伝説・珈琲の異名熟字一覧・日本初の珈琲店の話から、江戸時代の長崎での交流、海外渡航者、はたまた海外漂流者の体験まで――膨大な史料を渉猟し、驚きに満ちた珈琲の歴史を明らかにする。生活文化史の古典である幻の名著、待望の復刊!(序・古波蔵保好/解説・旦部幸博) [本書の内容] 序によせて 古波蔵保好 一、珈琲の始まり 二、世界の珈琲 三、日本の珈琲の始まり 四、珈琲研究に手掛かりを与えた人々 五、日本の珈琲文献 六、珈琲異名熟字ほか 七、日本への渡航者と珈琲 八、海外漂流者の珈琲記事 九、海外渡航者の珈琲記事 十、新日本と珈琲 十一、その後の日本の珈琲 十二、珈琲の栽培 あとがき 解説 旦部幸博
  • 日本の産業革命――日清・日露戦争から考える

    日本の産業革命――日清・日露戦争から考える

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻1,298円 (税込)
    製糸・紡績、鉄道、鉱山、金融。日本の近代化を支えたものは戦争と侵略だったのか? 本書は日清・日露両戦争と産業革命の関係を軸に、構造を変革する主体の姿を解明、新たな歴史像を描出する。明治の国家目標「殖産興業」が「強兵」へと転換する過程を追い、十九世紀末から二十世紀初頭にかけて世界経済の中で日本が選択した道を鮮やかに活写する。
  • 日本の修史と史学 歴史書の歴史

    日本の修史と史学 歴史書の歴史

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻1,221円 (税込)
    現存する最古の歴史書『古事記』、『日本書紀』にはじまり、『大鏡』などの「鏡物」、『平家物語』などの軍記物語、鎌倉幕府による『吾妻鏡』や江戸幕府の『本朝通鑑』、『徳川実紀』、水戸藩が編纂した『大日本史』、そして『大日本史料』をはじめ現在まで続くものもある明治政府の歴史編纂事業にいたるまで、この国では1300年以上にわたってそれぞれの時代に、さまざまな人々の手で歴史書が編まれてきました。これらの編纂にあたった人々は、どのような目で歴史を眺め、そしていかなる態度で歴史を書いたのでしょうか。歴史に向き合う姿勢はどのような変遷を遂げてきたのでしょうか。 本書は、古代から現代にいたる歴史書を、時代を追って50以上にわたって取り上げ、それぞれの成立事情や特色を平易に解説したものです。歴史叙述の変遷の軌跡から、この国の歴史そのものが照らし出されます。 六国史研究の大家であるとともに、東京大学史料編纂所所長をも務め自身も史料の編纂に携わった、戦後の日本史学の礎を築いた著者が贈る、第一級の史学入門! (原本:至文堂、1966年) 【本書で取り上げられている主な歴史書】 『帝紀』、『旧辞』、『古事記』、『日本書紀』、『日本後紀』、『続日本後紀』、『類聚国史』、『日本紀略』、『本朝世紀』、『扶桑略記』、『栄花物語』、『大鏡』、『今鏡』、『水鏡』、『増鏡』、『愚管抄』、『将門記』、『陸奥話記』、『平家物語』、『保元物語』、『平治物語』、『太平記』、『梅松論』、『釈日本紀』、『神皇正統記』、『吾妻鏡』、『百錬抄』、『六代勝事記』、『五代帝王物語』、『元亨釈書』、『善隣国宝記』、『本朝通鑑』、『寛永諸家系図伝』、『武徳大成記』、『東武実録』、『武徳編年集成』、『御撰大坂軍記』、『寛政重修諸家譜』、『徳川実紀』、『続徳川実紀』、『続徳川実紀』、『後鑑』、『大日本史』、『中朝事実』、『武家事紀』、『藩翰譜』、『読史余論』、『古史通』、『史疑』、『折焚く柴の記』、『続史愚抄』、『野史』、『大勢三転考』、『古事類苑』、『大日本史料』など。
  • 日本の食と酒

    日本の食と酒

    ビジネス・実用
    3.0
    1巻1,056円 (税込)
    日本人は何を食べていたのか。本書は京都・山科家の日記や奈良・興福寺の文書をひもとくことで、中世の公家と僧侶の食生活を再現し、その背景をなす製法の歴史へと接近する。中世から近世にかけて日本酒としてのかたちを整えていく酒。醤(醤油)、味噌、納豆といった大豆発酵食品……。日本の食文化を最も特徴付ける発酵技術と発酵文化の歴史を追い、その原点に迫る。これが日本食の原型だ! (講談社学術文庫)
  • 日本の職人

    日本の職人

    青銅鏡、墨、刺繍、タタラ製鉄、漆、べっ甲細工、扇、鯉のぼり、蒔絵(まきえ)、焼き物、竹細工……。二十世紀後半、科学技術史家である著者は、職人の仕事場を訪ね歩き、伝統の技とその現状を報告する。現代へとつながる、中世~近代の日本における職人の変遷を概観し、苦しくも誇り高き手仕事を再評価する。職人の盛衰から日本文化を読み解く試みでもある。
  • 日本の庶民仏教

    日本の庶民仏教

    ビジネス・実用
    5.0
    1巻1,221円 (税込)
    日本人は宗教になにを求め、なにを信じてきたのか? 仏教は思弁的な教義や哲学、僧侶の支配、また優雅な仏教芸術のみで語られるものではない。インドから中国、朝鮮を経て、欽明天皇十三年(西暦552)に日本に受容された仏教は、庶民の間で不安や苦痛、悩みからの救済として取り入れられ、それぞれの生活や慣習に合わせ独自の伝播と発展を見せた。観音信仰、ヤマ信仰、高野聖にイタコ、踊り念仏、お遍路さん――多種多様な民間宗教の形から、日本の仏教文化を問い直す。(原本:角川選書、1985年刊)
  • 日本の西洋史学 先駆者たちの肖像

    日本の西洋史学 先駆者たちの肖像

    ビジネス・実用
    3.0
    1巻1,298円 (税込)
    明治維新以来、「西洋化」は日本の国策であり、西洋は日本人のモデルであり続けた。では、西洋人が自らの政治・経済・文化・社会の来歴を探求した歴史学を、日本人が学ぶことにはどんな意味があったのだろうか。明治から昭和まで、先駆者たちの生き方と著作から、「西洋史家の誕生と苦悩」のドラマを描く。 明治20年、帝国大学に着任したお雇い外国人教師、ルートヴィヒ・リースが、ドイツでランケが確立した近代歴史学を講義したのが、日本の歴史学の始まりだった。リースの弟子で日欧交通史を開拓した村上直次郎、慶應義塾に学び経済史学の草分けとなった野村兼太郎、ルネサンス論の大類伸、イタリア史の羽仁五郎。マルクスとウェーバーへの深い理解から大きな業績を残した大塚久雄。そして、戦時下の西洋史家たちは「大東亜戦争の世界史的意義」をどのように論じたのか。 また、1920年代にウィーンに留学し、西洋の「受け売り」でも「追随」でもなく、みずから「原史料を直接考究する」主体的学問を確立した上原専禄は、戦後、13世紀のモンゴルの世界征服の時代を「世界史の起点」とする新たな世界史の構想を得るに至る。 [原本:『西洋史学の先駆者たち』中央公論新社2012年刊を増補] 目次 序に代えて 第一章 ドイツ史学の移植――ルートヴィヒ・リースとその弟子たち 第二章 歴史の経済的説明――欧州経済史学の先駆者たち 第三章 文化史的観照を超えて――大類伸のルネサンス論とその周辺 第四章 「原史料の直接考究を第一義とすること」――上原専禄とドイツ中世史研究 第五章 近代資本主義の担い手を求めて――大塚久雄の近代欧州経済史研究 第六章 「大東亜戦争の世界史的意義」――戦時下の西洋史家たち 補章 世界史とは何か――上原専禄の世界史像と地域概念 学術文庫版あとがき 参考文献 人名索引
  • 日本の地名 付・日本地名小辞典

    日本の地名 付・日本地名小辞典

    ビジネス・実用
    3.7
    1巻1,320円 (税込)
    地名には歴史的・文化的に貴重な価値が含まれています。日本の地名はバリエーションも多く、その起源についてもさまざまなものがあります。 地名の成り立ちや命名の仕方について研究する地名学は、柳田國男も取り組んでいた。もともとは地理学との関係が深いが、歴史学、民俗学、言語学などのアプローチが必要でもある。 いくつか具体的にみてみましょう。 大和語(ツル=水流=津留など)・アイヌ語(ホロ=大=美幌など)・朝鮮語(フル=火・村=布留など)・マライ語(アゴ=真珠の首飾り=英虞など)などを起源とするケース、もともとの地名が方言によって違っているケース(タロウ=太郎・田老=巨大または小平地など)、時代の流行によっているケース(開墾が盛んだった時代は、「田代」「新開」「新田」など)がなどです。 また、地名は発生した後に、その伝播のしかたにも特徴があります。もともとの地名が伝わっていくときに、扇状に伝わるということがあります(親不知付近では混在している「しとる」「してる」が、南では扇状にその範囲が広がる)。また、「空洞」と呼ばれる「地名のない部分」が発生したりします(たとえば中国・四国地方では、山の呼び名に「岳」を使用しないことが多い)。 地名を研究することで、隠された歴史の痕跡を読み取ることが可能なのです。 「文化化石」としての地名を研究する学問として、「地名学」を提唱した著者が、その集大成として刊行されたのが、本書です。 また、本書巻末には約1000項目の「日本地名小辞典」が付いております。 身近な地名の謎に迫るためにも好著ですし、歴史学・民俗学の補助としても役に立つ一冊です。 【原本】 『日本の地名 付・日本地名小辞典』(角川新書 1964年刊) 【目次】 はじめに 第一章 地名学とはどんな学問か 第二章 どうして研究したらよいか 第三章 むずしい地名の意味をどうして解くか     1 富士山のフジの意味     2 「名古屋」の意味     3 「船越」の意味 第四章 地名にはどんなタイプがあるか     1 語根型     2 民族型     3 時代型 第五章 地名はどんな形で分布するか     1 波紋形の分布     2 相似関係の分布     3 現状に境界線が集まる現象     4 「空洞」といわれる「地名のない部分」の現象     5 伝播する地名     6 双子地名 第六章 地名の発生年代は決められるか 第七章 地名の正しい書き方 第八章 郷土の地名の調べ方 第九章 地名研究の参考書 おわりに 付録 日本地名小辞典
  • 日本の土偶

    日本の土偶

    ビジネス・実用
    3.0
    1巻1,540円 (税込)
    土偶はどこから来て、どのように変化したのか。本書では多様な土偶を年代・地域別に体系化し、形態・特徴・出土状況などを300点以上の図版で立体的に解説。さらに髪型から埋葬まで、縄文時代の文化と信仰を探り、海でつながれた周辺地域の調査から土偶の起源を追究する。土偶研究の黎明期を導いた研究者による伝説的名著、待望の文庫化!(序文 サイモン・ケイナー)
  • 日本の中の朝鮮文化 相模・武蔵・上野・房総ほか

    日本の中の朝鮮文化 相模・武蔵・上野・房総ほか

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,320円 (税込)
    朝鮮半島からの渡来人を抜きに日本の古代は語れない。全国に分布する彼らの高い文化水準を伝える遺跡に注目した著者は、20年余にわたる踏査の旅へ出発した。次々と掘り起こされる、忘れられあるいは隠された真実。そこから考察された両国・両民族の歴史的関係は我々を呪縛する〈帰化人〉史観の訂正を迫る。壮大な紀行の第一歩となった本巻は、関東編を収録する。(講談社学術文庫) ※この電子書籍の底本である、講談社学術文庫の原本は、1983年4月に講談社より講談社文庫として刊行されました。『日本の中の朝鮮文化 相模・武蔵・上野・房総ほか』は、講談社学術文庫を底本とし電子化した電子書籍のほかに、講談社文庫を底本とし電子化した電子書籍『日本の中の朝鮮文化(1)』も配信中です。内容は同一のものとなります。あらかじめご了承ください。
  • 日本仏教再入門

    日本仏教再入門

    昨今、仏教研究は進展を見せ、従来の常識は大きく書き換えられつつある。 「日本仏教」とは何かから説き起こし、古代から中世の仏教の思想と歴史の流れを、聖徳太子・空海・法然・親鸞・道元・日蓮などをキーに解き明かしていきます。 そして、明治維新以降、西洋の文明に触れて大きな変貌を遂げた日本仏教が、日本の近代社会の中で果たしてきた役割を改めて問い直します。廃仏毀釈に始まり、日清・日露戦争を経て、大正デモクラシー、日中戦争から第二次世界対戦を経験する中で、仏教は重要な位置を占めています。戦後復興、そして大震災などに対して、実践としての仏教があらためて登場しつつある現状の意味を問うていきます。 また、日本仏教の深層にある思想的、歴史的な背景を読み解いていきます。葬式仏教にどのような意味があり、どのような思想を背景にしているのか。日本仏教のおおきな特色となっている「大乗仏教」の起源を探ります。また神と仏の関係を、中世の神仏習合に遡って、読み解き、仏教が日本の思想や哲学に与えた影響を検証していきます。 本書を読めば、日本仏教の思想と歴史の概観と肝要なポイントがすべてわかる、格好の入門書です。 *本書は、『日本仏教を捉え直す』(放送大学教育振興会)を底本に、大幅な加筆(第二章 1最澄の生涯と思想)と改稿をし、改題しました。 【目次】 はじめに 「日本仏教」という問題 第一章 仏教の展開と日本 序説 第二章 仏教伝来と聖徳太子 日本仏教の思想1 第三章 空海と最澄 日本仏教の思想2(頼住光子) 第四章 法然・親鸞と浄土信仰 日本仏教の思想3 第五章 道元と禅思想 日本仏教の思想4 第六章 日蓮と法華思想 日本仏教の思想5 第七章 廃仏毀釈からの出発 近代の仏教1 第八章 近代仏教の形成 近代の仏教2 第九章 グローバル化する仏教 近代の仏教3 第十章 社会活動する仏教 近代の仏教4 第十一章 日本仏教と戒律 日本仏教の深層1 第十二章 葬式仏教 日本仏教の深層2 第十三章 神仏の関係 日本仏教の深層3 第十四章 見えざる世界 日本仏教の深層4 第十五章 日本仏教の可能性 まとめ 学術文庫版あとがき
  • 日本仏教 思想のあゆみ

    日本仏教 思想のあゆみ

    ビジネス・実用
    3.0
    1巻1,650円 (税込)
    聖徳太子、南都六宗、最澄・空海、鎌倉新仏教……。歴史的に仏教の展開の最終段階に位置し、高度な思想を展開した日本仏教。唯識や華厳の世界観、最澄や空海の即身成仏の思想、法然、親鸞、一遍らの念仏、道元の坐禅観、日蓮の唱題──。各宗派祖師の思想の概略をわかりやすく明らかにしながら、日本人のものの見方及び考え方の特質を描き出す一冊。(講談社学術文庫)
  • 日本文法 口語篇・文語篇

    日本文法 口語篇・文語篇

    ビジネス・実用
    -
    1巻2,519円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 日本を代表する国語学者の代表作「口語篇」(1950年)と「文語篇」(1954年)を1冊に収録した初の文庫版。 ヨーロッパの言語学に依拠した明治以降の国語学に抗して独自の体系を築いた稀代の学者・時枝誠記(1900-67年)。人間の心の中で起きる言語の働きに注目し、言語を実体的な対象として捉えることを拒む時枝は、文の構成要素となってそれに対応する意味を生み出す「詞」と、それを心の中で生きさせる働きそのものである「辞」を区別する。そして、「辞」が「詞」を包含し、そのまとまりがより大きなまとまりに包含されていく「入れ子構造」を基本に据え、「言語過程説」と呼ばれる独自の理論を築き上げた。 言語過程説は『国語学原論』(1941年)として発表されたが、この一般理論は具体的な日本語を説明できなければ、単なる理論で終わってしまう。だから、時枝は口語と文語のそれぞれについて、文法の詳細な解説を形にする必要があった。それこそが、本書にほかならない。 「時枝文法」の全容を明らかにした本書は、日本語に潜む文法の実相を、広い読者に向けて、全力で説き明かそうとした渾身の作であり、日本語について考える上で避けて通ることのできない不滅の古典である。読みやすさに配慮して旧字体は新字体に変えつつも、かな遣いについては時枝自身が望んだ「旧かな遣い」を保持した本文庫版を、前田英樹氏による情熱あふれる「解説」とともに味読する喜び。 【本書の内容】 [口語篇] はしがき 第一章 総 論 第二章 語 論 第三章 文 論 第四章 文章論 [文語篇] はしがき 第一章 総 論 第二章 語 論 第三章 文 論 第四章 文章論 注意すべき動詞活用例 解 説(前田英樹)
  • 日本妖怪異聞録

    日本妖怪異聞録

    妖怪に秘められた敗者たちの怨み声を聞く。 大江山の酒呑童子、那須野の妖狐・玉藻前、是害坊天狗、大魔王・崇徳上皇…… 妖怪は山ではなく、人の心に棲息している。妖怪とは幻想である。そして、自分たちの否定的分身である。国家権力に滅ぼされた土着の神や人々の哀しみ、怨み、影、敵が形象化されたものである。 酒呑童子、玉藻前、是害坊天狗、崇徳上皇、紅葉、つくも神、大嶽丸、橋姫。日本妖怪変化史に燦然と輝く鬼神・妖怪たちに託されたこの国の文化史の闇を読み解く。 酒呑童子は山の神や水の神と深いつながりを持っている。彼ら鬼たちは龍神=大蛇=雷神のイメージと重ね合わされており、酒呑童子が大酒飲みと描かれているのは、近江誕生説にしたがえば、彼がヤマタノオロチ=伊吹大明神の血を引く異常な「人間」であったからである。酒呑童子は仏教によって、もともと棲んでいた山を追われてしまう。それは山の神が仏教に制圧されたプロセスと同じであろう。(中略)酒呑童子の物語から、土着の神や人びとの哀しい叫び声が聞こえてくる。征服者への怨み声が……そしてその声は、自然それ自体が征服されていく悲鳴であるのかもしれない。――<「第一章 大江山の酒呑童子」より>
  • 日本料理史

    日本料理史

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,408円 (税込)
    寿司も天ぷらも精進料理も、その起源は海外にあった! 古代から現代まで、和食の料理体系の全貌を描く! いまや世界中で愛される日本食は、どのように生まれ、現在の姿になったのか。本格的に米を採り入れた弥生時代、茶の湯と懐石料理の戦国時代、料理文化が花開いた江戸時代、西洋料理が入ってきた明治時代、そして国際化・多様化の進む現代へ――。食器、調理法、食事作法から国家・社会・経済との関わりまで、沖縄・北海道を含むあらゆる日本の食文化を網羅する通史。増補決定版! 【目次】 はじめに――和食という料理 序 章 食の意義と日本料理 第一章 日本料理の前史と文化――先史時代の食文化 第二章 古代国家と食事体系――日本料理の源流 第三章 中世料理文化の形成と展開――大饗、精進、本膳そして懐石 第四章 近世における料理文化の爛熟――自由な料理と庶民の楽しみ 第五章 明治の開化と西洋料理――西洋料理の受容と変容 第六章 大正・昭和の市民社会と和食――日本料理の変容と展開 終 章 料理からみた日本文化 補 章 平成・令和の食――メモ風に コラム1 スシ コラム2 テンプラ コラム3 スキヤキ おわりに 学術文庫版あとがき 参考文献 索  引
  • 日本料理文化史 懐石を中心に

    日本料理文化史 懐石を中心に

    茶道の美と精進の思想―和の食、かくして極まれり。 「懐石」と「会席」は何が違うのか。 利休の「一汁二菜」「一汁三菜」はなぜ正統となったのか。 「乾杯」の日本的起源とは。 茶道から生まれた様式がいかにして日本料理の伝統を形づくったのかを、資料から丹念に考察する。 和の食、その精髄たる懐石料理の誕生から完成、そして後世への継承という歴史の中に、 日本文化のエッセンスを見いだす類稀なる論考。 【本書より】 何故、懐石という新しい料理の様式が生まれたのか。その歴史的前提を明らかにしなければならない。料理に限らず、文化は一つの様式に固定してしまうと、それを内部から突き破る革新が起こって、また新しい創造的な歩みがはじまる。いわば本膳料理の行き詰まりを打破する革新であったと、さきに懐石を位置づけたのだが、では、本膳料理とは何か― 【本書の内容】 唐菓子と柏餅―序にかえて 第一部 懐石誕生  懐石の誕生  近世公家の懐石  千家茶会記にみる懐石  茶書にみる懐石の心得 第二部 懐石以前  大饗料理  本膳料理  精進料理 第三部 料理文化の背景  中世の食文化点描―大工・荘園・都市  日本の食事文化における外来の食
  • 日本冷戦史 1945-1956

    日本冷戦史 1945-1956

    ビジネス・実用
    5.0
    1巻1,441円 (税込)
    〈日本にとって冷戦とは何だったか。冷戦にとって日本とはいかなる存在だったか?〉 1945年8月に崩壊した旧日本帝国の空間をいかに管理するかをめぐる同盟国間の対立が激化、ここにこそ冷戦、とりわけアジア冷戦の起源があるという認識から、本書は出発する。 連合国という同盟関係は、枢軸国という敵の消失とともに内部での齟齬が拡大し、12月のモスクワ外相会議において形式的にも終焉を迎えた。そして同時に、のちのサンフランシスコ条約の規定にいう、旧大日本帝国が「放棄」した台湾、朝鮮半島、千島、満洲といった地域の主導権をめぐって、英米ソ中の各国による主導権争いが始まる。モスクワのケナン臨時大使が、冷戦の開始を告げる著名な電文を送るのに先立つこと2ヵ月前のことである。帝国崩壊後の日本列島やポスト帝国空間の管理をめぐる対立こそ、広島への核兵器投下が核時代への移行を告げたことと並んで、冷戦の文字どおりの第一頁となったのである。 冷戦の起源は、ヨーロッパをめぐる米ソ対立にあるというのが、欧米と日本いずれの歴史学でも自明とされてきた。この場合の冷戦とは、戦後国際政治の中で米ソが覇を争った状況を指している。しかしながら、米ソだけがその過程に関わったわけではない。グローバルな冷戦の起源において日本こそは枢要な現場であり、そしてアジア冷戦においては終始重要な舞台であり主題であり続けた。そうした視角から、本書の論考は展開される。 旧大日本帝国、東欧、そして核。この三要素による多元的利害関係のもとに米ソ中英仏が駆け引きを繰り広げる中、日本政治、とりわけ日本共産党の動向と響き合い、歴史が展開してゆく様を、ロシアはじめ各国の史料から丹念に描き出す話題作、全面増補改訂! 【本書の内容】 序章 第一章 日本占領と冷戦の起源 第二章 日本管理、東欧管理、核管理 第三章 冷戦のなかの日本(一九四六―一九五〇) 第四章 同盟・戦争と講和 第五章 危機の中の日本共産党 第六章 五五年体制―冷戦の再編成 終章
  • 日本列島 空襲の記録

    日本列島 空襲の記録

    ビジネス・実用
    5.0
    1巻1,760円 (税込)
    80年前、空からの爆撃で、日本の都市は焼き尽くされた。この無差別空襲は、全国都道府県のすべてにおよび、終戦の日まで続けられ、その死傷者数はいまだ確定されていない。 本書は、戦史研究家・平塚柾緒氏が主宰する太平洋戦争研究会による全国各地への取材・調査と、アメリカ国防総省などから入手した膨大な写真をもとに、北海道から沖縄まで、日本本土への米軍の空襲の実態を解き明かす。 日本への米軍機の空爆は、昭和17年4月の「ドゥーリットル空襲」に始まる。その後、「超空の要塞」B29の投入によって昭和19年から本格化する日本本土への空襲は、おもに軍需工場を標的にした「精密攻撃」、昭和20年3月の東京大空襲を皮切りに5月まで続いた大都市への焼夷弾による無差別爆撃、さらに5月以降の全国中小都市への焼夷弾爆撃へとエスカレートし、広島・長崎への原子爆弾の投下にいたった。 その間に日本本土へ出撃したB29機はのべ3万3041機。連合国軍機が投下した爆弾は約16万トン。この「爆撃の嵐」にさらされた日本国民の体験とはいかなるものだったのか。日本列島をカバーするデータと、250点あまりの貴重写真から、あらためて考えていきたい。〔原本:2015年、洋泉社刊『日本空襲の全貌』〕 目次 はじめに――八〇年前、米軍の無差別攻撃で日本の都市は焼かれた 第一章 B29の開発と本土攻撃の開始 第二章 狙われた日本の軍事産業 第三章 東京大空襲への道:ルメイの無差別攻撃 第四章 炎につつまれた五大都市:名古屋・大阪・神戸・横浜・川崎 第五章 地方都市への拡大 第六章 アメリカの原爆投下作戦 〔特別ルポ〕原爆誕生の地・トリニティサイトをゆく
  • 人間的自由の条件  ヘーゲルとポストモダン思想

    人間的自由の条件  ヘーゲルとポストモダン思想

    近代国家と資本主義の正当性とは? 「人間的自由」の本質に立ち戻り近現代思想を根本から問い返す! 「国家」と「資本主義」の矛盾を克服し、その獰猛な格差原理を制御する新しい時代思想はいかにして可能か。ポストモダン思想をはじめとする20世紀社会思想の対抗原理の枠組みが失効したいま、資本主義的自由国家の「正当性」をどう哲学的に基礎づけるか。カント、ヘーゲル、マルクスら近代哲学に立ち戻り現代社会の行き先を再検証する画期的論考。 ヘーゲルは、「人間的自由」の本質は必ず近代の「自由国家」を必然化し、またそれは「放埒な欲求の体系」(競争的資本主義)へ転化すると考えた。そして近代国家の「人倫」の原理だけが、この矛盾を内的に制御し克服しうると主張した。……われわれはヘーゲルが近代国家論を完成したと考えたこの場面に立ち戻り、ヘーゲルの構想を、もういちど人間的自由の本質からはじめて“解体構築”しなおす必要があるのだ。――<本書より>
  • 人間の由来 上下合本版

    人間の由来 上下合本版

    センセーションを巻き起こした『種の起源』から12年、ダーウィンは本書で初めて人間の「由来」と「進化」を全面的に扱った。人間は、肉体的形態、心的能力、知的能力、道徳的性質のすべてにおいて「下等動物」と連続性をもっている。そして、お互いに助け合い、守り合う「種」こそが「存続をめぐる争い(生存競争)」を生きのびる。ダーウィンが進化論に託した希望が示されるもう一つの主著、待望されてきた文庫版初の全訳!
  • 猫の古典文学誌 鈴の音が聞こえる

    猫の古典文学誌 鈴の音が聞こえる

    小説・文芸
    4.0
    1巻902円 (税込)
    猫の魅力、そして猫とともに生きる喜びをいきいきと描いた数々の古典文学を紹介する。平安時代には舶来の「ブランド品」で、『徒然草』では「ねこまた」、禅問答の公案になり、秀吉の朝鮮出兵にも従軍し、芭蕉にはその恋を詠まれた、猫。学術文庫版ボーナスとして、かの『吾輩は~』の猫についてのエッセイも収録。さらに、物語絵巻、涅槃図、浮世絵……寺院の天井画まで、猫図版も満載。(講談社学術文庫)
  • 脳とクオリア なぜ脳に心が生まれるのか

    脳とクオリア なぜ脳に心が生まれるのか

    ビジネス・実用
    5.0
    1巻1,980円 (税込)
    『脳とクオリア』に書かれていることは、それなりにオリジナルなことだと信じている。刊行から二十年以上が経った今でも、類書はあまりない。内容も古くなっていない。それは、本書の価値であると同時に、意識研究、より広く言えば脳科学研究、さらには人工知能研究の現状を示しているとも言える。――「文庫版へのあとがき」より*私たちの心の中で起こっていることは、すべてニューロンの発火である。これが、恐ろしく複雑な分子機械である脳の、単純な作動原理でもある。しかし、ニューロンがシナプス結合を通して、お互いに複雑に影響し合うことによって、私たちの心の中には、熱帯雨林の生態系のような豊かなクオリア(質感)が生じる。クオリアが多彩で、柔軟性に富んでいるということは、そのまま私たちの脳の中の情報処理の多彩さ、柔軟性の反映なのである。そして、この一つ一つのクオリアを、私たちの心は、他とは混同しようのない個性をもったものとして捉えている。つまり、私たちが感覚をとおして世界を認識するということは、クオリアの自己同一性を通して世界を認識するということである。クオリアという質的表現が、数字や量による表現とは比べ物にならないくらいの多様なものを感覚し、認識することを助けているのだ。自然科学としての「因果的自然」と、クオリアが表す「感覚的自然」――すなわち「脳」と「心」は、どのように結ばれるのか? 「クオリア」という感覚的自然にとっては自明な属性は、因果的自然と、どう結びつけることができるのか? 私が私であることの不思議、意識の謎に正面から挑む、科学者の主著!
  • 乃木希典

    乃木希典

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,485円 (税込)
    度を越した遊興、4度の休職と隠遁、東郷平八郎との明暗。「殉死」に沸騰する世論と、公表時に改竄された遺書。乃木希典とは、「明治国家」と根本的に相容れない人間性にもかかわらず、常に「国家意思」によって生かされ続けた人物だった。漱石、鴎外、西田幾多郎らの乃木評から小学生の作文まで網羅して描く「軍神」の実像と、近代日本の精神のドラマ。(講談社学術文庫)
  • 俳句と川柳

    俳句と川柳

    俳句も川柳も、同じ17音の文芸。季語や切字の有無だけでは区別がつかない。「風景を詠むと俳句、笑いを詠むと川柳」なのか。しかし、笑いを詠む俳句もあれば、風景を詠む川柳もある。本書では、まず連歌の発句・平句、狂句、前句付など、俳句と川柳のルーツを探る。また、新旧の名句を鑑賞し、また俳人や川柳作家の創作観を紹介しながら、それぞれの本質を探る。観賞にも創作にも必読の書。(講談社学術文庫)
  • ハイデガー 存在の歴史

    ハイデガー 存在の歴史

    ビジネス・実用
    3.0
    1巻1,320円 (税込)
    存在が荒々しく立ち現れると同時に隠蔽され忘却されていった古代ギリシャ以来、存在把握は劇的に変動し、現在、忘却の彼方に明滅するものとしてのみ存在は現前する──。存在論の歴史を解体・破壊し、根源的な存在の経験を取り戻すべく構想された『存在と時間』の成立過程を追い、「在る」ことを捉えようとした、ハイデガーの思想の精髄に迫る。(講談社学術文庫)
  • ハイデガー入門

    ハイデガー入門

    ビジネス・実用
    4.5
    1巻1,265円 (税込)
    「20世紀最大の哲学者」として今なお読み継がれるマルティン・ハイデガー(1889-1976年)。その影響力は、現代思想、解釈学、精神病理学、文学研究に至るまで、あまりにも大きく決定的だった。本書は巨人ハイデガーの思想の全容を1冊で理解できる最良の入門書、待望の文庫化である。『存在と時間』の明快な読解から難解な後期思想の見取り図を掲げ、さらには今日再燃しつつあるナチズム加担問題に大胆に切り込む名著。 「20世紀最大の哲学者」として今なお読み継がれるマルティン・ハイデガー(1889-1976年)。その影響力は、サルトルからフーコー、デリダに至る現代思想、ガダマーに代表される解釈学、ビンスワンガーやミンコフスキーらの精神病理学、そしてバタイユ、ブランショといった文学研究まで、あまりにも大きく決定的だった。本書は、その巨人ハイデガーの思想の全容を1冊で理解できる、と長らく定評を得てきた名著、待望の文庫化である。 著者は、ハイデガーの生涯を概観した上で、「「ある」とは何か」という前代未聞の問いを掲げた『存在と時間』(1927年)を豊富な具体例をまじえながら分かりやすく読解していく。その理解を踏まえて難解で知られる後期思想の世界に分け入り、読者をたじろがせる膨大な著作群に明快な見通しが示される。その上で、20世紀末に突如として勃発した、ハイデガーのナチズムへの加担問題という微妙な話題にも躊躇することなく取り組み、この問題をどのように考えればよいのか、最良のヒントを与えてくれる一書ともなっている。ここにある「学問と政治」の関係という問題は、温暖化問題や原発問題など、今日世界中で次々にクローズアップされてきていることは誰の目にも明らかである。ハイデガーについては、「黒ノート」と呼ばれる草稿の公刊を機に、再び反ユダヤ主義と哲学の関係が取り沙汰されるようになってきている。 このように、今日ますます切迫した問題と深く関わるハイデガーの思想にアクセスするための最良の第一歩として、本書は他に類を見ない価値をもっている。学術文庫版のための書き下ろしをも加えた決定版、ついに登場。
  • 博物学の世紀 リンネと分類の欲望

    博物学の世紀 リンネと分類の欲望

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻1,210円 (税込)
    17世紀にガリレオやニュートンによって近代科学が成立するが、18世紀になると自然哲学の勢いは衰え、代わって博物学が時代を代表する学問となった。ヨーロッパでは王侯貴族から市民までが博物学に熱狂し、珍奇な動植物や鉱物を収集・分類することが流行する。こうした情熱の背景には「神の創造した自然を理解することが神を理解することになる」というキリスト教的信念があった。 本書は、この博物学の黄金期を、スウェーデンの博物学者カール・フォン・リンネ(1707―1778)を中心に描く。リンネは「分類学の父」と呼ばれ、生物を「属名+種小名」の二語で表す二名法を確立し、現代の学名体系の基礎を築いた人物である。彼の代表作『自然の体系』や『植物の種』は、生物を階層的に整理する画期的な試みであり、後世のダーウィンにも影響を与えた。 世界のすべてを知り尽くしたい――万物を収集、分類、記述しようとする欲望は、どこから出てきたのか、鎖国日本を含む全世界をめざしたリンネの弟子たちは何を行ったのか。 18世紀の知的熱狂と探究心、そして自然を体系化しようとした人類の壮大な試みを、リンネを軸にコンパクトにまとめた一冊。博物学の意義とその文化的背景を理解するための格好の入門書。 [本書の内容] プロローグ 博物学の時代 第1章 すべての植物を分類しつくす 第2章 植物はどのようにとらえられてきたか 第3章 学名の誕生 第4章 最高の学問としての博物学 第5章 世界を分類しつくしたい――リンネとその野望 第6章 地球の裏側までも――リンネと使徒たち 第7章 リンネ博物学の遺産 エピローグ リンネからダーウィンへ
  • 畠中尚志全文集

    畠中尚志全文集

    「畠中尚志」という名を目にした人は多い。しかし、その名を刻印して書かれた言葉と結びつけて記憶している人は少ない。――本書は、その思いから生まれました。 本書の著者・畠中尚志(1899-1980年)を知る人のほとんどは、『エチカ』をはじめとするスピノザの著作(岩波文庫)の「訳者」として記憶していることでしょう。その訳業はスピノザの全哲学著作に及び、優れた日本語訳をすべて文庫版で読めるようにした功績は、どれだけ称えても足りません。 しかし、その全7作品に収録された訳者解説を通して読んだことのある人はどれだけいるでしょうか。その同じ人が、ボエティウス『哲学の慰め』や『アベラールとエロイーズ』、さらには『フランダースの犬』の訳者でもあることを、雑誌『思想』で論争を繰り広げたことを、そして数々のエッセイを雑誌に寄稿していたことを知っている人がどれだけいるでしょうか。 仙台の旧制二高で学び、東京大学法学部に進んだものの、若い頃から病に苦しめられた著者は、やがてスピノザと出会います。中でも「この書はその後幾度か崩れ落ちようとした私の精神生活をさゝえてくれる支柱の一となった」(「仰臥追想」)と回想される『エチカ』に惹かれた著者は、独学でラテン語を学び、療養生活の中で全訳を完成させるに至りました。淡路島の洲本、東京、軽井沢、富士見、福岡、そして四国への疎開を経て、再び東北へ――各地を転々としつつ悪化する症状と闘いながら翻訳と執筆を続けた著者は、公表された最後の文章で書いています。「全集邦訳と並んで私の若き日の目標の他の一半であったスピノザの伝記とその哲学解説の作成は、邦訳終了後しばしば試みたにもかかわらず病いと種々の故障に妨げられて遅々として進まず、今の視力ではいつ出来上るかも当てがない。それを思うと私はいつも胸の痛むのをおぼえるのである」(「スピノザを訳した日々のこと」)。本書は、ついにかなわなかったその「目標」の完成した姿を想像させてくれます。それは著者が自宅の庭に植えて大切にした馬酔木が花を咲かせたように、読む人の中で別の姿に成長してくれるはずです。著者の長女である畠中美菜子氏によるエッセイ、そして國分功一郎氏による渾身の解説を収録し、ここに「著者」畠中尚志の完全な集成をお届けいたします。 [本書の内容] 第I部 論 考――訳者解説  1 スピノザ  2 ボエティウスからフランダースの犬まで 第II部 論 争 第III部 随 筆 エッセイ(畠中美菜子) 解 説(國分功一郎)
  • はだかの起原 不適者は生きのびる

    はだかの起原 不適者は生きのびる

    ビジネス・実用
    4.5
    1巻1,375円 (税込)
    裸は適応的な進化だったはずはない――。では、ヒト科ではただ一種だけの例外的な形質、生存のためには圧倒的に不利な裸化は、なぜ、そしていつ起こったのか。一方で、ハダカデバネズミ、ハダカオヒキコウモリなど、ごく少数の裸小型哺乳動物は、それぞれが独特の生態を持つ。では、人類が生きのびるための術とは? 自然淘汰説や人類海中起原説などの説を検討し、遺伝学・生物学などを参照しつつ、現代人類の特質の起原を探る。
  • 花の民俗学

    花の民俗学

    万葉の花、正月の花、花と祭り…… 日本人の生活と文化に花はどのように生きてきたか 日本人にとって花とはいったい何であろうか――。豊かな実りへの願望をこめて開花を待ち、四季折々に花を愛で、その移ろいに「あはれ」を感じ、いけ花という芸術を生んだ日本人。その心の原点を、万葉集、古今和歌集など古典の世界に渉猟し、各地の祭りや正月、雛祭り、端午の節供、重陽の節供など年中行事の民俗に探訪する、花をめぐる生活文化史。 本来、ハナは、実りの先触れ・前兆といった意味をもつのであり、サクラという語は、サは田の神・穀霊のことで、クラは神座の意であったから、田の神の依代と考えられての呼称とみられる。その花は、田の神の意志の発現であると信じられたに違いない。それは、田仕事にとりかかろうとする時期に、パッと咲くみごとな花に名づけられたのであろう。――<本書「花見の伝統」より> ※本書は、1985年4月、雄山閣出版より刊行された『花の民俗学〈新装版〉』を原本としました。
  • 花街 遊興空間の近代

    花街 遊興空間の近代

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,122円 (税込)
    なぜ生まれ、いつ消えた? 東京、大阪、鹿児島、和歌山、鳥取、富山、神戸……全国の「花街」誕生の経緯を辿ることで明かされる、人間たちの欲望の正体、そして近代都市形成の秘密! 【本書の主なトピック】 [富山]明治維新で「殿様御殿」は遊蕩の巷に様変わり [東京]『にごりえ』の《白山》で確立された花街開発・営業のノウハウ [鳥取]尚武勤倹の城下町に生まれた「駅前遊郭」《衆楽園》 [大阪]内閣も巻き込んだ「松島遊郭移転疑獄事件」の顛末 [神戸]田圃を瞬く間に盛り場に変えた《西新開地》 [鹿児島]湯煙に消えた(?)謎の赤線を追え! (花街関連用語集付き) 【目次】 はじめに 第一章 花街の立地と形態 1 遊廓と花街 2 地図のなかの花街 3 花街の空間的類型 第二章 城下町都市の空隙、市街地化のフロンティア 1 和歌山城丸の内の再開発 2 鳥取藩主の庭園《衆楽園》 3 富山藩主の別邸《千歳御殿》 4 「にごりえ」のあとさき 5 鹿児島の墓地再開発 6 神戸市近郊の《西新開地》 7 再び「新開町」をめぐって 第三章 近代東京における地区指定の転回 1 江戸‐東京の「慣例地」 2 《白山》の指定と開発のはじまり 3 大正期の地区指定 4 昭和初年の「置土産」 5 ウォーターフロントの花街 第四章 近代大阪における新地開発 1 岸本水府の花街案内 2 江戸から明治へ 3 新遊廓《飛田》の誕生 4 《今里新地》の開発 5 新地の開発史 第五章 謎の赤線を追ってーー鹿児島近郊の近代史 1 消えた遊廓とひとつの謎 2 都市近郊の近代 3 近郊の名所とメディア・イベント おわりに 文献一覧 図表出典一覧 花街関連用語集
  • 花祭

    花祭

    修験者たちによって天龍川水系に伝えられ、中世に始まるとされる民俗芸能「花祭」。湯を沸かし神々に献じ、すべてを祓い清める冬の神事に、人々は夜を徹して舞い続け、神と人と鬼とが一体となる。信仰・芸能・生活・自然に根ざした祈りを今に伝える奥三河地方の神事を昭和初頭、精緻に調査し、柳田や折口にも影響を与えた、日本民俗学の古典的名著。(講談社学術文庫)
  • ハンナ・アレント

    ハンナ・アレント

    ビジネス・実用
    4.5
    1巻1,617円 (税込)
    二十世紀思想の十字路と呼ばれたハンナ・アレント。全体主義を近代精神の所産として位置づけ、国民国家秩序の破綻と難民の世紀到来を明らかにした政治哲学者。彼女は、帰るべき家郷を失った時代の保守主義者として、あるいは進歩を信じ得ない時代の革命的理論家として常に時代と対決することで現代の苦境を可視化し、政治の再定義を通じて現代に公共性を可能にする条件を構想した。その思想の全体像を、第一人者が平易に描き出す。(講談社学術文庫)
  • 般若心経

    般若心経

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,078円 (税込)
    262字に秘められた不滅の真理、時を超えて読み継がれる直観と叡智の経典! "色即是空・空即是色"……。「般若心経」は、大乗仏教の基本経典「大般若経」600巻の精髄を300字に満たぬ字句の中に収めたものといわれる。本書は法隆寺本梵文と和訳、玄奘による漢訳を掲げ、その原意と内容、テキストの広範な紹介等、現代仏教学の成果をとり入れて校注した。「心経」のみならず広く仏教を知るための最上の書。
  • ハンムラビ法典

    ハンムラビ法典

    ビジネス・実用
    3.0
    1巻1,650円 (税込)
    バビロン第1王朝第6代の王ハンムラビ(在位前1792-前1750年)は、内政に力を注いだあと、治世29年頃から近隣諸国の征服に乗り出し、小さな都市国家の中心にすぎなかった王国を拡大して、治世37年頃までにはバビロニアを統一し、メソポタミアの北部の一部を含む大王国を築き上げた。ハンムラビ法典は、この大事業が完成したあと、ハンムラビ王の命令で編纂されたものである。 ハンムラビ法典は、長らく「世界最古の法典」とされていたが、ウル第3王朝の創設者ウルナンマ(在位前2112-前2095年)が作らせたウルナンマ法典やイシン王国のリピト・イシュタル法典、ハンムラビ法典よりやや古いエシュヌンナ法典などの断片が発見され、現在ではこれらの法典の伝統を受け継いでできあがったものだと考えられている。 ハンムラビ法典碑は、1901年から02年にフランスの発掘調査隊によってエラムの旧都スーサ(現在のイランの南西部)で発見され、現在はパリのルーヴル美術館に収蔵されている。法典碑のオリジナルがほぼ完全な形で残っているのはハンムラビ法典だけである。さらに数多くの写本が残っており、当時の書記(学者)たちが盛んに書写したことが想像される。そこでは裁判、犯罪、被害者の救済、兵士、社会構成、農業、商業、結婚、家族、遺産相続など、さまざまな事例が扱われており、ハンムラビ法典は当時の社会を反映する重要な史料として、揺るがぬ価値を持ち続けている。 本書は、「目には目を、歯には歯を」という同害報復の規定でも知られるこの貴重な記録を全訳するとともに、読解を助ける訳注はもちろんのこと、各条文についての詳細な「注解」、時代背景の説明を含む懇切な「訳者解説」をも併載した、碩学による偉大な訳業である。単行本として刊行された旧版を全面的に改訂し、初めての文庫版として生まれ変わった本訳書は、不滅の輝きを放ち続けるだろう。 [本書の内容] ハンムラビ法典 注 解 訳者解説  1 ハンムラビのカタカナ表記について  2 ハンムラビとその時代  3 ハンムラビ法典とは何か  4 王碑文としてのハンムラビ法典  5 判決集の配列  6 ハンムラビ法典碑と諸写本  7 ハンムラビ法典以前の諸法典  8 古代メソポタミアの法形式 付 論  1 「私の彫像」か「私のレリーフ」か  2 ハンムラビ法典の写本一覧  3 ハンムラビ法典と日本の現行の法律 参考文献
  • 反歴史論

    反歴史論

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻1,100円 (税込)
    「証言」の真偽という問題は、今も世間の感情を刺激し、「歴史」をめぐる激しい闘争を生み出し続けている。誰一人として歴史から逃れることができない人間が、歴史の支配から自由になることはできるのか。数々の著作を送り出してきた著者が、哲学、文学、映画、精神分析、民俗学など、多彩な分野を縦横無尽に駆け抜けながら、繊細かつ大胆に思考する。今こそ読まれるべき名著が、書き下ろしの新稿を加えて、学術文庫に登場。
  • 博徒と自由民権 名古屋事件始末記

    博徒と自由民権 名古屋事件始末記

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻1,430円 (税込)
    〔変革が振り落とす人々の怒りと願いを甦らせる、鬼気迫る歴史研究〕 明治維新による社会変革の反作用として巻き起こった自由民権運動が政府の弾圧をうけ行き詰まると、各地で「激化事件」と呼ばれる過激活動が勃発した。 激化事件の代表的事例とされる「名古屋事件」では、実力による政府転覆を果たさんとして、その軍資金調達のために富豪からの強盗・紙幣偽造が企てられ、実際に実行犯20人による強盗事件が50数回ほど実行に移された。 そして、このような過激な活動の中枢は、「ばくち打ち」「博徒」と呼ばれる者たちによって担われていた。 渡世無頼の徒として、江戸後期より徒党を組んで東海道を闊歩した「アウト・ロー」たちは、なぜ、いかにして明治の世に「自由」を掲げ、暴力的な挙に及んだか。 自由民権運動の実態にまったく新しい角度から切り込んだ記念碑的研究の成果。 明治社会の光と影を、現代的問題関心から問い続ける松沢裕作氏による懇切な解説付き。 1979年『思想』「社会史」特集号に著者が発表した論文「変革期における庶民エネルギーの源泉」を併載。 [本書より] 自由党=国会開設運動と、博徒=無法者(アウト・ロー)とはいったいどこで、どう結びつくものなのであろうか。私はこの疑問を、名古屋事件に参加した博徒たちの足跡を幕末期までさかのぼって克明に調べることによって、解いてみようと思いたった [解説より] 研究史上の画期性とか、歴史像の刷新とかいった問題は、些末なことのように思えるほどの迫力が本書にはある。 [本書の内容] I 博徒の群れ II 尾張藩草莽隊 III 明治初年の博徒 IV 自由民権運動 V 名古屋事件 むすび その後の博徒 あとがき 付録・変革期における庶民エネルギーの源泉 博徒─草莽隊─「愛国交親社」の系譜に探る 解説 「乱世」との向き合い方(松沢裕作) *本書の原本は、1977年11月に中公新書より刊行され、1995年4月に平凡社ライブラリーに収められたものです。
  • 幕末外交と開国

    幕末外交と開国

    ビジネス・実用
    4.3
    1巻1,221円 (税込)
    無能無策な幕府が、黒船の「軍事的圧力」に屈し、不平等条約を強いられたという「日本史の常識」を検証。軍事衝突は起こり得るのか、交渉は何語で行うのか――。ペリー来航から和親条約締結までの一年間を日米の資料から追跡して見えてきたのは、幕府の高い外交能力と、平和的交渉の輝かしい成果だった。日本の近代外交と日米関係の原点を見直す。(講談社学術文庫)
  • 幕末遣欧使節団

    幕末遣欧使節団

    攘夷の嵐が吹き荒れる幕末。先に欧米に約した開市開港の実施延期を要請するため、幕府はヨーロッパに使節団を派遣した。文久二年、総勢三十八名のサムライたちは、西洋事情調査の命をも受けて、仏・英・蘭・露など六ヵ国を歴訪。一年にも及ぶ苦難と感動に満ちたこの旅を、彼らの日記や覚書、現地の新聞・雑誌の記事等をもとに、立体的に復元する。(講談社学術文庫)
  • 幕末の天皇

    幕末の天皇

    ビジネス・実用
    4.4
    1巻1,034円 (税込)
    近代天皇制を生み出した、十八世紀末から八十年にわたる朝廷の"闘い"のドラマ――。神事や儀礼の再興・復古を通して朝権強化をはかった光格天皇。その遺志を継いで尊皇攘夷のエネルギーを結集しカリスマとなった孝明天皇。幕末政治史の表舞台に躍り出た二人の天皇の、薄氷を踏むような危うい試みを活写し、「江戸時代の天皇の枠組み」を解明する。
  • 芭蕉全発句

    芭蕉全発句

    小説・文芸
    -
    1巻2,200円 (税込)
    国文学に通暁し、実作と研究双方のよき理解者たる文芸評論家が、渾身の情熱を注いで正面から俳聖に挑む。全句の訓詁注釈を通して実景、実感、伝記的事実、言葉の意味、詩性――芭蕉の世界に迫り、「軽み」論から「いのち」と「かたち」へ、日本人の魂に根ざす文学的本質へと読者を誘う。今日の俳句・短歌隆盛の礎となった不朽の一冊。(解説・尾形 仂)※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。

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  • 芭蕉の言葉 『去来抄』〈先師評〉を読む

    芭蕉の言葉 『去来抄』〈先師評〉を読む

    小説・文芸
    -
    1巻1,122円 (税込)
    「俳聖」と称される芭蕉ですが、不思議なことに彼自身の俳諧観を示した論は存在しません。その「欠落」を補ってくれるのが弟子たちが書きとめておいてくれた「師のことば」ですが、なかでもっとも芭蕉の作句姿勢をヴィヴィッドに伝えてくれるのは、向井去来による『去来抄』です。本書はそのうち芭蕉本人のことばを記した〈先師評〉を読み解き、芭蕉が句作に求めていたものはなにかを明らかにします。
  • バッハ=魂のエヴァンゲリスト

    バッハ=魂のエヴァンゲリスト

    ビジネス・実用
    4.6
    1巻1,650円 (税込)
    なぜ心にこれほど深い慰めをもたらすのか。人生への力強い肯定を語るのか。「神の秩序の似姿」に血肉をかよわせるオルガン曲。聖の中の俗、俗の中の聖を歌い上げるカンタータ。胸いっぱいに慈愛しみ渡る≪マタイ受難曲≫……。300年の時を超え人々の魂に福音を与え続ける楽聖の生涯をたどり、その音楽の本質と魅力を解き明かした名著、待望の新版。

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