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近代国家と資本主義の正当性とは?
「人間的自由」の本質に立ち戻り近現代思想を根本から問い返す!
「国家」と「資本主義」の矛盾を克服し、その獰猛な格差原理を制御する新しい時代思想はいかにして可能か。ポストモダン思想をはじめとする20世紀社会思想の対抗原理の枠組みが失効したいま、資本主義的自由国家の「正当性」をどう哲学的に基礎づけるか。カント、ヘーゲル、マルクスら近代哲学に立ち戻り現代社会の行き先を再検証する画期的論考。
ヘーゲルは、「人間的自由」の本質は必ず近代の「自由国家」を必然化し、またそれは「放埒な欲求の体系」(競争的資本主義)へ転化すると考えた。そして近代国家の「人倫」の原理だけが、この矛盾を内的に制御し克服しうると主張した。……われわれはヘーゲルが近代国家論を完成したと考えたこの場面に立ち戻り、ヘーゲルの構想を、もういちど人間的自由の本質からはじめて“解体構築”しなおす必要があるのだ。――<本書より>
Posted by ブクログ 2012年09月19日
自由とは、信念・目標・所有物などの個人的資産が、如何なる理由によっても妨げられない事だ。何が正しいかについて、絶対的根拠がない為に、万人に共通する理念とは、法律だけである。人間の良心的な承認行為を通じて、人間の幸福は築かれる。他者と異なる考えを持つ事によって、承認を得られない事態が生じても、それを理...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年07月02日
2017.5.20
難しい・・・。社会思想の本。ロックやルソーなどの社会思想を引き合いに出しながら、ポストモダンや現代思想における社会思想、つまり多様な人々が相互に意見を主張し共通了解を形作りながらそれに従い生きていくことの可能性と条件を論じている。
社会思想というと、すごく大きな話のようにも思...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年02月04日
ヘーゲルの『精神現象学』や『法の哲学』の議論から、自由な個人の相互承認に基づく承認ゲームとしての社会思想をつかみだし、その現代的な意義をあらためて検討しなおす試みです。
本書は、カント倫理学をポストモダン的な「他者」へと接続することを試みた柄谷行人の『トランスクリティーク』への批判からはじまります...続きを読む
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