復本一郎の作品一覧
「復本一郎」の「子規紀行文集」「日本人なら知っておきたい美しい四季の言葉」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
正岡子規が病床で描いたスケッチと、その背景を書いた文章を載せる。スケッチは「果物帖」「草花帖」「玩具帖」と名付けられ、それぞれ果物、花、おもちゃを描く。
病床で苦しんでいる子規を見舞った友人の画家である中村不折が絵の具と紙を贈り、それにモルヒネで痛みがやわらいだ間に子規が寝ながら絵を描いたという。どの絵にも、この世の最後に見るものかも知れないという気迫がこもっている。「果物帖」には、バナナやパイナップルの絵があり、明治35年には巷に流通していたのかと思うと驚く。最後の絵は「玩具帖」の「魚釣り人形」で日付は9月2日。この17日後、9月19日に子規は没した。