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世阿弥元清が、亡父観阿弥の教えをもとにまとめた『風姿花伝』。「幽玄」「物学(物真似)」「花」など、能楽の神髄を語り、美を理論化した日本文化史における不朽の能楽書を、精緻な校訂を施した原文、詳細な語釈と平易な現代語訳、解釈を深めるための余説で読み解く。息子の観世元雅に幽玄能の奥義を伝えるべく書きつづった『花鏡』の翻刻を併録する。(講談社学術文庫)
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Posted by ブクログ
習い事、芸事をしている人にとって重要な知見を与えてくれる本。 また、訳が非常にわかりやすく、すんなり入ってくる。
世阿弥の商売人としての側面が色濃く覗ける。能が現代のストリートパフォーマンス的な活力を持っていた時代ならではの書物。
哲学的で禅問答的な内容を予想していたが、やや拍子抜けするほど具体的、実際的な本だった。「観客を珍しがらせるには」等、何か昔のハウツー本のようにも感じられて少しだけ味気ないなと感じたことは否定できない。けれど物事を極めようとすれば、観念的な理解に基づいて行動レベルにまで落とし込まれている必要があるとい...続きを読むうことは、わたしにも何となく分かる。ここまで具体的であることにこそ意味があるのだと思う。 特に印象に残ったのは3つの点。一つめは「秘するからこそ花であり、さらけ出してしまえばたいしたことはない、しかしだから秘伝はつまらないものだという者は秘伝の価値を分かっていない」という記述。なるほど確かに、女優さんに「美の秘訣は」と尋ねたって、だいたい返って来るのは簡単な答えばかりで「え〜、それだけなわけないでしょう」となることが多い。かなり俗っぽい納得の仕方だが、要は核心にあるものは単純なもののことが多いのだろう。 もうひとつは「花とは珍しさである」という記述だ。「珍しさ」を観客に感じさせることこそ大事だ、と何度も説き、そのためには(後にくるものを際立たせ、珍しいと思わせるために)手を抜いて演じる必要があることもある、とまで言っている。普遍的な美についての講釈を期待してしまっていたので、正直「えっそんなことなの」と感じたが、「珍しさ」は「新鮮な驚き」と言い換えられるかもしれない。そうするとわたしにもいくらか理解し易い。 人の心には、昔も今も「驚き」が必要なのだろうか。何でもかんでも「新しいこと」がよしとされ、今までにあったものは「つまらない」「凡庸」と切り捨てられる今の時代。それにずっと違和感を感じていたが、確かに「今までにあったもの」を面白い、美しいと感じる時は、その中に今まで気づかなかったポイントを発見して「驚いて」いるよなあ、と思った。「驚き」とは「喜び」なのかもしれない。 3つめは、「怒った烈しい風体を演ずる時には、反って柔和な心持ちを忘れてはならない。…優美な物真似を演ずる時、強い道理を忘れてはならない」という記述。体を使う時には同時に心を使うこと、常に時計の分銅のように自分の中で体と心とのバランスをとること。これは何をする時にもあてはまる普遍的なことばだと思った。
[原文][語釈][通釈][余説]で構成されており読み易いが、まず[通釈]と[余説]で意味を読み取る。 花の値打ちは、散ってまた咲くところにあり。年齢に応じた美しさ(花を咲かせる)身につける事が、本当の名人。 能の学びを通じて人生の振る舞い方を諭される。 時を置いて、味わいのある[原文]をじっくり詠み...続きを読むたい。 秘せる花は秘せることによってのみ尊い。 俗から風雅へ、風雅を通り抜けて大俗へ
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