理工 - 筑摩書房作品一覧
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5.0何でも際限なく飲み込み表面では時間も止まる謎の多い天体、ブラックホールはどんな「穴」? そもそも何なのか? 宇宙誕生の謎にも繋がる研究を丁寧に解説。◆ブラックホールは物質を飲み込んで大きくなり、光が脱出できないほどの重力を持っている謎の多い天体だ。近年、直接観測と撮影の成功によって研究が飛躍的に進展。ブラックホールの周囲の構造からわかる事、超大質量ブラックホールは太陽系サイズ!? 宇宙誕生と同時にできたものもある!? ブラックホールには近づく方法はあるのか? 宇宙誕生の謎にも繋がるブラックホールとはどんな天体なのかを探る1冊。 【目次】プロローグ ついにブラックホールが“見えた”!/第1章 ブラックホールとは何なのか/第2章 ブラックホールとはどんな天体なのか/第2章 ブラックホールはどうやって見つかったのか/第4章 〝仮想〞ブラックホール有人探査/第5章 ブラックホールが発した重力波をとらえよ!/第6章 ブラックホールの写真 を撮影せよ!
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5.0丹念な取材から最新科学が示す「色の見え方」の驚くべき多様性と、悩ましい検査の問題が明らかに。20世紀には、学校健診から雇用時検診までありとあらゆる場面で制度的色覚検査が行われ、「異常」の人には大きな制限が課されました。極端な扱いはなくなったものの、未だに前世紀の「色覚」観と検査の問題は社会の隅々にまで浸透しているように思えます。本書は、色覚に関する誤解を塗りかえるべく「色」をめぐる冒険へと旅立った科学作家が、進化生物学、視覚科学、ゲノム科学、医学等の最先端に接して、様々な事象を再点検。「色覚」とは何なのか。そもそも、あなたが見ている赤と私が見ている赤は同じなのだろうか? 取材の末見えてきたのは、「多様性と連続性」の新しい地平でした。多くの取材を通して得た「色覚」についての新しい知見と考察を重ねた1冊。
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5.0ニュートンやライプニッツによって創造された微分積分学。それは近代西欧数学の象徴であり、今日の科学技術社会の基礎である。その学問はいったいどのような思想的・社会的前提の下に成立したのか? 古代ギリシャの公理論・解析的発見法、アルキメデスの無限小幾何学、アラビアのアルジャブル、ヴィエトとデカルトの記号代数学、無限小代数解析の形成をたどり、さらに近代西欧社会と東アジアにおけるその受容までの悠久の歴史を包括的に論じ数学的知識の本質に迫る。東京大学大学院数理科学研究科の講義のハイライトを、一般読者向けに簡明にまとめ直して成った、数学史の重厚さを垣間見せる力作。
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5.0江戸時代、天文学者たちは星を見上げ、暦に命を懸けた。鎖国下の日本で外国の知識やことばと必死で格闘し、研究に身を捧げた人びとを描く情熱の天文学史。/・渋川春海による「日本独自の暦」を作る苦闘/・西洋天文学の導入を目指した徳川吉宗と麻田剛立/・地動説、彗星、星座は当時どう考えられていたか? /・伊能忠敬の全国測量異聞――幻となった間重富の測量計画/・オランダ語を独力で習得し、命がけで「ラランデ暦書」を翻訳/・最新情報を求めシーボルト事件で獄死した高橋景保 etc. /現役の科学館学芸員である著者が、江戸時代の天文学者たちの思索と、ドラマにあふれた人生をたどる。待望の増補文庫化! 解説 渡部潤一
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4.8位相は“近い”という日常感覚を数学的に厳密にとらえ直したもの、といってよく、現代数学において最も基本的で重要な概念の1つである。歴史的には、18世紀から19世紀末にかけて解析学が進展していくなかで、極限・収束・連続性などをめぐる議論から位相空間論が生まれ、20世紀における関数解析学の展開によって、より抽象的に定式化されていった。本書は、数学の意味・こころを語る達人である著者が、1950年代、60年代、70年代に、位相をめぐって書き綴った「位相解析入門」「位相用語集」「位相構造」という3つの文章からなる。著者の名調子に乗せられて、位相のこころを体感してみよう。
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4.7数学の理論の公理系にあらわれる基本的な用語は無定義なものであるべきだという公理主義の思想。この思想は、初等幾何学すなわちユークリッドの平面幾何学をめぐる考察のなかから生まれた。その意味で初等幾何学は現代数学の母であり、いまなお「生きた」数学の理論である。本書はヘルマン・ワイルの提唱した公理系にもとづいて、ユークリッドが展開した初等幾何学の再構成を試みる。平面を2次元の内積空間と捉えることで、数学の種々様々な理論と自然につながり合う「現代的な」幾何学が得られるのだ。幾何学が本来もつ証明の面白さを損なわないよう初学者への配慮も溢れる一冊。
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4.520世紀の数学はヒルベルトを抜きにしては語れない、と言われるドイツ数学界の巨峰37歳の処女作。没後に改訂第8版が刊行されたほど、重要かつ長く読み継がれてきた書。ユークリッド幾何学の全公理を結合・順序・合同・平行・連続の5種の公理群にまとめ、相互の独立性を完全に証明した。公理論的方法が成功を収めた典型例であり、数学全般の公理化への出発点となった記念碑的著作。またユークリッド「原論」同様、影響は数学にとどまらなかった。なお本書には、論文「数の概念について」と著名な講演「公理論的思惟」を併収。【解説:佐々木力】
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4.5連続量と考えられていたエネルギーにも最小単位があった! プランクは空洞輻射で量子の概念に至り、アインシュタインは光量子、ボーアは水素原子の量子論、ド・ブロイは物質波、ハイゼンベルクは行列力学を創出した。先の見えない道を、創造者たちはどのように探りつつ歩いたのだろう。彼らの多くと直接に交流し、その物理的核心を洞察しえた著者ならではの本格的な量子論史。理論形成の過程を唱導した物理的イメージや、他の研究者の成果との意外な関係にも論が及ぶ。学習者には量子論の全体イメージを、研究者には理論探求の醍醐味を生き生きと伝える定評ある名著。
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4.4先駆的に化学物質による環境汚染を訴え、今に続く環境学の嚆矢ともなった『沈黙の春』の著者であり科学者であるレイチェル・カーソン。そのカーソンの最後に遺した未完の作品が『センス・オブ・ワンダー』だ。本書は独立研究者・森田真生による新訳と、「その続き」として森田が描く「僕たちの『センス・オブ・ワンダー』」で構成する。カーソンが残した問いかけに応答しつつ、70年後の今を生きる森田の問題意識に基づいた、新しい読み解き、新しい人間像の模索を行う。
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4.4工学とは「ものつくりの科学」である。動力を効率よく伝達する歯車の歯型はどのような曲線なのか。蒸気機関が出せる動力と効率は何によって決まってしまうのか。オイラーは伸開線によるインボリュート歯車を、カルノーは熱の理論を樹立した。「ものつくり」は科学に問いを課し、また科学から方策を授かってきた。本書は、その工学の歴史を、おもに機械工学と力学の話題を中心に展開した。技術開発や研究が最先端に達し、もはや参考となる文献・資料がなくなったとき、その解決のヒントは歴史のなかにある。幕末維新や近代日本に関する研究成果も意欲的に取り入れた力作。資料・図版を多数収録。
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4.4論文・レポートの執筆、教科書・プリントの作成など、数式や数学用語を用いた文章を書く機会は案外多い。しかし、数式の表す内容にあいまいさがないからといって、その文章自体がわかりやすいとは限らない。“読者のことを考える”という原則に立って書くなら、もっと明解でもっとよく伝わる文章になるかもしれない。『数学ガール』シリーズを執筆し、文章の読みやすさに定評のある著者が自らの経験で培ったノウハウを伝授。本書「基礎編」では文章の順序、数式・命題の書き方、わかりやすい例の作り方、目次・索引の作り方などについて、豊富な具体例をもとに解説する。
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4.3ガウスは50桁ぐらいの計算はものともしなかった。むしろ楽しみですらあった。しかも数字に異常な記憶力があり、いちど計算したことのある数は自在に取り出すことができた。整数の研究にも熱情を注ぎ、法則の発見のために独力で大きな数表をつくった。素数の表、二次剰余・非剰余の表、1000以下の素数の逆数の表……。このように数学の神に導かれたガウスもいたし、一生を数学に生きたオイラーもいた。狂熱に引きまわされ短い生涯を駆け抜けたアーベルやガロアもいた。他にアルキメデス、ニュートン、ライプニッツなど全20人が登場。天空を舞うような彼らの高揚感を熱くつづった「数学者物語」。
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4.3レヴィ=ストロースが“発見”した親族の基本構造は、まさに現代数学の「群論」そのものであった。それは20世紀の構造主義が、ヨーロッパの正統の流れを、すなわち古代ギリシアにおける思弁と数学の幸福な結合を、現代に“再発見”したことを意味した。そこから見えてくるものは何か。プラトンのイデア数、ライプニッツの予定調和説、カントの認識論、ヘーゲルの解析学/歴史観、ニーチェやオルテガの遠近法主義、フッサールの現象学、さらに、中国周代の易に見る二進法、孟子における階級と関数概念など、精緻な数学的アプローチと該博な知見から生みだされた、ユニークな比較思想史的論考。
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4.3ゲーデルが25歳で出版した「不完全性定理」(1931)は、当時の数学界の巨匠ヒルベルトが提唱した「形式主義によって超数学を展開しようという計画」に対して、原理的な限界を示す衝撃的な証明だった。それは数学のみならず哲学・思想界にも、「人間の知性のある限界が示された」と大きな波紋をもたらした。ゲーデルはいったい何を明らかにし、どのような新しい道を示したのか。この記念碑的業績にいたる数学の歴史的な歩みをたどりながら、難解といわれるその結果の意味をていねいに解りやすく解説する。『ゲーデル、エッシャー、バッハ』の訳者ならではの、ユーモアをまじえたゲーデルへの超入門書。
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4.3ベクトル解析は、電磁気学・流体力学などを学ぶ学生に必須の課程で、しばしば工学・物理系の応用数学とみなされがちである。しかし見方をかえて、基礎的な「1次元の線形代数学」から多次元への発展、「1変数の微積分」から多変数関数の微積分への発展、の段階の解析学と考えれば、大学教養課程の結節点ともみなしうる。それはより抽象度の高い、多様体へのゆるやかな第一歩である。本書では、そのような展開性のある位置づけのもとに、森一刀斎が「ベクトル解析のココロ」を開陳する。最終章に新たに、教育的側面を明らかにした「なぜベクトル解析なのか」を加えた。
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4.1ニュートン力学のあとを受けた18~19世紀は、熱をめぐる世紀となった。なぜ熱だったのか? 本書は、科学者・技術者の実験や論理を丹念に原典から読みとり、思考の核心をえぐり、現代からは見えにくくなった当時の共通認識にまで肉薄する壮大な熱学思想史。迫力ある科学ドキュメントでもある。後世が断ずる「愚かな誤り」が実はいかに精緻であったかがじっくりと語られる。新版ともいえる全面改稿の全3巻。第1巻は、熱の正体をさぐった熱力学前史。化学者ラヴォアジェが熱素説の下で化学の体系化をなしとげ、より解析的に熱を取り扱う道が拓かれるまで。
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4.0今では忌み嫌われるハエやゴキブリ。しかしハエは小さくかわいらしい生き物と見られていた時代があり、ゴキブリは豊かさの象徴だったとする説もある。こうした虫たちは、いかにして人間の手で排除すべき〈害虫〉となったのだろうか。本書はその背景を丹念に読みとき、植民地の統治、「清潔」な近代都市の成立、戦争における伝染病の蔓延や毒ガスの開発などを契機に、近代国家が人々の自然観を組みかえてきた過去を明らかにする。文庫化にあたっては、テクノロジーの発達による害虫の「消滅」などを考察した補章を収録。小さな虫から、人と自然の関係に織り込まれたダイナミックな歴史が見えてくる。
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4.0科学史家・山本義隆がこれまでに発表した物理学/物理学史に関する20本以上の論文・講演原稿・書評などを集成、全2巻として刊行する。物理学とはどのような学問で、いかなる発展を遂げてきたのか。『物理学の誕生』と題した本書では、「16世紀文化革命」に注目しつつ、古代からコペルニクス、ケプラーを経て近代力学の形成までの過程を中心にたどる。山本義隆による山本義隆入門ともいうべき画期的論集。収録論考:「アリストテレスと占星術」「シモン・ステヴィンと16世紀文化革命」「「ガリレイ革命」をめぐって」「ニュートンと天体力学」「物理学の誕生」など。
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4.0アインシュタインが“奇跡の年”こと1905年に提唱した相対性理論。その考察の出発点となったのは、難しい物理理論などではなく、「時間」と「空間」について私たちが素朴に抱いている先入観である。時間・空間の常識を彼はいかに乗り越えたのか。本書は、特殊相対性理論についての2篇の論文(全文)の邦訳を掲載し、詳細な解説を付したものである。解説は「座標」「関数」「ベクトル」など数学・物理の基礎のおさらいから丁寧かつ平明に書かれており、独習者や高校生の入門書としても好適。アインシュタインの思考にじかに触れながら、至宝E=mc2をめざす。
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4.0永年動物園でゾウの飼育係を務めた著者二人が人にもゾウにも優しい飼育方法を考えた。そこから見えてくる、未来の動物園の姿、ひいては野生動物との共生とは?
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