作品一覧

  • 津田梅子
    4.3
    1巻3,080円 (税込)
    津田塾大学の礎を築き、日本における女子英語教育の先駆者である津田梅子は、アメリカ留学中に生物学を専攻し、将来を嘱望された優秀な研究者であったことはあまり知られていない。帰国後なぜ生物学者への道を歩まなかったのか、歩めなかったのか。科学とジェンダーの視点から梅子とその時代を描き出す。
  • 科学の社会史 ──ルネサンスから20世紀まで
    4.3
    1巻1,320円 (税込)
    科学(science)──それはもともと「知ること」を意味する。哲学や宗教を包含した知的営みであった中世以前の科学は、やがてルネサンスの訪れを機に次第にその姿を変えていく。啓蒙主義、フランス革命、産業革命、そして世界大戦といった政治的・文化的出来事の影響を受けた科学は、社会的位置をたえず変化させながら「制度化」の道をたどってきたのだ。複雑にからみあうさまざまな社会的要素を解きほぐし、約400年にわたる西洋科学の変遷を明快にまとめた定評ある入門書。図版多数。

ユーザーレビュー

  • 津田梅子

    Posted by ブクログ

    読みどころはブリンマー・カレッジ時代の津田梅子。彼女のほかの伝記と大きく違うのはこの点だ。
    1891年、25歳のトーマス・H・モーガンは、ブリンマーに生物学の准教授として赴任した(彼は、その後ショウジョウバエや染色体地図の研究で偉業をなしとげ、1933年ノーベル生理学医学賞を受賞する)。それまで生物学の基礎を学んでいた梅子は、彼の指導のもとで卒業研究をおこなった。ふたりの共同研究(カエルの卵の軸定位についての発生学的研究)は、イギリスの学術誌Quarterly Journal of Microscopical Scienceに掲載された。ちなみに、梅子はモーガンの2歳年上だった。
    多くの人が思

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    2025年05月07日
  • 津田梅子

    Posted by ブクログ

    津田塾の創設者としての津田梅子であるが、津田塾の学生はもとより、女子教育あるいはジェンダーとしての女子の理科教育として卒論を書こうとしている学生もその歴史として読んだ方がいいと思われる。
     膨大な参考文献であるが、それをすべて読む必要はなく、女子の理科教育の歴史、という観点で、すぐに読める。

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    2023年12月27日
  • 科学の社会史 ──ルネサンスから20世紀まで

    Posted by ブクログ

    科学の内容だけでなく、科学を取り巻く人々の考え方の変化や科学と国家の関係も幅広く知ることができ、非常に勉強になった。さらに異なる学説を紹介した上で、著者自身が正しいと思う学説とその理由をしっかり述べており、立体的な視点を得ることができた。唯一欠点があるとすれば、日本の科学のあり方について全く触れていないことだったが、それはまた別の書籍で読むことにしたい。

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    2020年10月30日
  • 科学の社会史 ──ルネサンスから20世紀まで

    Posted by ブクログ

    タイトル通り、科学の歴史をその社会背景や社会への影響の面から描いている。

    ギリシャの科学思想は、紀元前6世紀のイオニアの自然哲学の出現に始まり、前4世紀のプラトンやアリストテレスが活躍したアテナイの黄金時代を経て、エジプトのプトレマイオス王朝の首都アレキサンドリアが中心となるヘレニズム時代が幕を閉じる期限後1世紀頃までの間に興隆した。

    5世紀以降、東ローマ帝国の東方正教会から異端の烙印を押されたキリスト教徒たちは、難を逃れてササン朝ペルシア領内に移り、ギリシアの哲学とその著作をそこに伝えた。529年、東ローマ帝国の皇帝ユスティニアヌスは、異端者による哲学の教育を禁止する勅令を出し、ギリシャ

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    2025年10月31日
  • 科学の社会史 ──ルネサンスから20世紀まで

    Posted by ブクログ

    南窓社から出ていた成書を、文庫化したもの。図版が小さくなってしまったのが残念。しかし手に入れ難くなったものが、こうして手に入るのはとてもありがたい。
    ルネッサンスから1980年代までを扱っている。近代の欧米の社会的な状況が分かって面白い。

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    2025年09月10日

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