瀬戸口明久の作品一覧
「瀬戸口明久」の「害虫の誕生 ――虫からみた日本史」「増補 害虫の誕生 ――虫からみた日本史」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
「瀬戸口明久」の「害虫の誕生 ――虫からみた日本史」「増補 害虫の誕生 ――虫からみた日本史」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
ニーチェの『悲劇の誕生』、フーコーの『監獄の誕生』、平朝彦の『日本列島の誕生』と「誕生モノ」で感銘を受けた名著は多いが、この『害虫の誕生』も名著である。
現代に生きる私たちは、パソコンやテレビなどの現代生活の必需品に対しては、それなりの経緯を知っているが、生活の場から消え去ったものにたいしての「誕生」の経緯を知らない。
私は、よく変人扱いされるが、一般人がもつゴキブリ、ハエや蚊(ひどい場合には、昆虫全般)に対する嫌悪感にはまったく同感できず、常々、なぜこんなにこの人たちは、昆虫を怖がるのだろうと感じていた。
その嫌悪感の由来が、害虫の誕生とともに伝承された習慣であるという認識の正しさをこの書物
Posted by ブクログ
害虫という概念は普遍的なものではなく、きわめて近代的な認識によるものであるということ。しかし、農耕が人間の生活に深く根づいて以降、虫による害は確実にあった。では近代以前の害虫たちは、なぜ害虫と認識されなかったのか。どのように認識されていたのか。
近代以前、虫たちによる農作物への被害は自然現象のように捉えられていたそうだ。これは有名な蝿と肉の実験を思い浮かべるとわかりやすい。
日本においては虫送りやお札によって害虫を追い払おうとしていたように、虫たちは超自然的な現象のように扱われていた。ゆえに、害虫による被害は台風や地震などと同じで、人の手に余るものであった。
近代以降、科学の発展とともに害