瀬戸口明久の作品一覧
「瀬戸口明久」の「害虫の誕生 ――虫からみた日本史」「増補 害虫の誕生 ――虫からみた日本史」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「瀬戸口明久」の「害虫の誕生 ――虫からみた日本史」「増補 害虫の誕生 ――虫からみた日本史」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
ニーチェの『悲劇の誕生』、フーコーの『監獄の誕生』、平朝彦の『日本列島の誕生』と「誕生モノ」で感銘を受けた名著は多いが、この『害虫の誕生』も名著である。
現代に生きる私たちは、パソコンやテレビなどの現代生活の必需品に対しては、それなりの経緯を知っているが、生活の場から消え去ったものにたいしての「誕生」の経緯を知らない。
私は、よく変人扱いされるが、一般人がもつゴキブリ、ハエや蚊(ひどい場合には、昆虫全般)に対する嫌悪感にはまったく同感できず、常々、なぜこんなにこの人たちは、昆虫を怖がるのだろうと感じていた。
その嫌悪感の由来が、害虫の誕生とともに伝承された習慣であるという認識の正しさをこの書物
Posted by ブクログ
日本における「害虫」という概念の成り立ちとその対策の歴史についての本。
1章は、近世日本における農業と「虫」との関わり。 2章は、農業の観点から。 3章は、公衆衛生の観点から。 4章は、戦時下における防疫や化学兵器との関連から。
個人的には3章と4章がいろいろ興味深かった。
特に日本統治時代の台湾における日本に昆虫学者関連の記述はもう少し深掘りしてみたい感じ。
害虫というとゴキブリを連想するが、ゴキブリに関する記述はほとんどない。それはゴキブリが害虫として大きく問題となったのは戦後に入ってからの話で、この本が取り上げている近代から第2次大戦の期間ではほとんど問題視されていなかったからとのこ