国内ミステリー - KADOKAWA作品一覧
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3.0六本木のクラブのVIPルームで撲殺された死体は、鋭利な刃物で鼻がすっぱりと削がれていた。殺されたのは、青年実業家の在日韓国人三世だった。異様な殺人は、連続殺人となった。その頃、東京地検特捜部に28歳の若さで配属された秋月さやかは、”無理筋”の仕事に戸惑っていた。大物代議士の不正献金事件の証拠がつかめず、立件が難しくなってきていたのだ。それにも拘わらず捜査を急ぐ特捜部。正義を掲げて秋月は孤立していく。いつしか結びつく二つの事件。その背景には日本社会の腐敗した組織構造があった。捜査一課のベテラン刑事・神代と、財務省出身の美男子弁護士・朝比奈と新米検事・秋月は事件の真相に迫るー。科警研所属の医師・白鳥奈津子も登場。著者渾身の社会派ミステリー。
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3.8斬新なトリックで選考委員のミステリ心を奮い立たせた、本格青春推理小説が、ついに文庫化! 〈単行本刊行時帯コメントより〉 かつて、あの北村薫さんと、この綾辻がともにエールを送った問題作――『夕暮れ密室』。それがこのたび、全面的な改稿を経て、折り目正しい学園本格ミステリとして完成した。まことに“嬉しい”事件である。――綾辻行人 「密室テーマの夕暮れの時代」に、敢然と白昼の光を取り戻そうとしている。その心意気がよい。至難ともいうべき「密室」の扱いに成功。それは、上品な手品師の指使いを見るようで、まことに美しい。――北村薫 ※本作は、2015年2月に小社より刊行した単行本を文庫化したものです。
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4.0作品とともに、わたしたちと浅見光彦の旅は続きます。 素晴らしい謎と冒険の数々を、これからも――。 能の水上流宗家の嫡男・和春の七回忌に催された追善能。宗家である和憲の二人の孫、和鷹と秀美もそれぞれ「道成寺」と「二人静」を舞うことになっていた。しかし、和鷹は舞台の最中に蛇面をつけたまま急死する。センセーショナルな和鷹の死、兄妹間の後継問題などに注目が集まる中、和憲の行方もわからなくなる。秀美は祖父の残した言葉を頼りに吉野へと向かうが……。惨劇に隠された悲劇に浅見光彦が挑む。シリーズ屈指の人気作! ※本書は、2008年7月に刊行された角川文庫版(改版)を底本に、上下巻を合本にしたものです。
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3.0昭和初期――オカルト、猟奇事件、ナショナリズムが吹き荒れる東京。 民俗学者の折口信夫は古書店「八坂堂」に迷い込み、その棚にあるはずのない、未だ構想中の自分の小説『死者の書』を見つける。 「何が書いてあるか読んでごらんなさい」 奇怪な仮面を被った店の主人、木島平八郎に促され、その奇妙な書の頁をめくった時から、折口のまわりで奇怪な出来事が起こり始める……。 「あってはならない物語」へ誘う傑作文豪怪奇ミステリ! 書き下ろしの〈自著解題〉を付す改訂新装版で復活。 【目次】 第一話 死者の書 第二話 妣が国・常世へ 第三話 古代研究 第四話 水の女 第五話 若水の話 〈自著解題〉物語を供養する
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4.1「わたしたちの過去も現在も未来も写しとられている。恐るべき傑作だ」(解説より) 翻訳家 鴻巣友季子 「最初のひとりがいなくなったのはお祭りの四日後、七月最初の木曜日のことだった」―― ここは〈始まりの町〉。物語の語り手は四人――初等科に通う十三歳のトゥーレ、なまけ者のマリ、鳥打ち帽の葉巻屋、窟の魔術師。彼らが知る、彼らだけの真実を繋ぎ合わせたとき、消えた人間のゆくえと町が隠し持つ秘密が明らかになる。人のなし得る奇跡とはなにか――。 社会派エンターテインメントで最注目の作家が描く、現代の黙示録! 高知市の「TSUTAYA中万々店」書店員、山中由貴さんが、お客様に「どうしても読んで欲しい」1冊に授与する賞、第4回山中賞受賞作。
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3.5歌舞伎町、新宿二丁目、三丁目を管轄する「新宿特別区警察署」。その担当区域の地図上の形から、「新宿L署」と呼ばれている。その「L署」に本日着任の新井琴音警部は、小3の息子のインフルエンザで初出勤すら危ぶまれていた。夫の敦は警視庁本部捜査一課の刑事だが、琴音のほうが階級は上で、夫婦仲はぎくしゃくしている。大幅に遅刻しつつも琴音がなんとかL署に到着した途端、個性的な服装の女性部下・堂原六花巡査部長から管内で殺人事件が発生と聞く。歌舞伎町のホテルで全裸の中年女性の遺体が発見され、その女性の息子がノコギリを持ち逃走中というのだ。琴音は、レズビアンであることをカミングアウトしている六花から、L署が管轄するこの独特な界隈の歴史や情報を聞き、捜査に入る。その夜、二丁目のショーパブで六花に会った敦だが、上階のイベントスペースで無差別殺傷事件が発生。犯人はその場で自殺したが……。母であり妻であり警察署幹部である琴音と、レズビアンの異色捜査官として男性中心組織の中で闊歩する六花。 L署の他の面々と共に、事件解決に向けて奮闘する!
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4.3202X年のある夏の日、シコタン島(色丹島)の墓地で祈りを捧げていたロシア人老夫婦が、丘の上から半透明のヴェールが近づいていることに気づく。不思議に思った二人が手をつないだままその壁に触れたとき、彼らの腕は「消去」した――。触れた人間の肉体のみが消去される「ウォール」と名付けられたこの巨大な壁は、1日に20km程度という遅さながら、やがて北海道に上陸、本州も射程に、徐々に西へと、人々を飲み込んでいく。本土上陸から首都圏到達まで1か月ほどしか猶予はない。真実とデマが入り混じりながら拡散され、日本はパニックに包まれていく。「ウォール」が暗示するものは、人類を奈落に突き落とす自然災害や疫病であり、経済格差によって人々を「分断」するものであり、無慈悲な「神の制裁」であり、極めて「平等な存在」である。唐突に出現したこの得体のしれない凶器に、人間は科学と人智をもって対峙しなくてはいけない。善悪を問わず本性をむき出しにする人間たちをあざ笑うかのような「WALL」。果たして結末は――。著者渾身の書き下ろし。一気読みのパニックSFミステリー。
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3.0ゲームソフトの開発に携わる矢木沢は、ある日を境に百鬼夜行の幻覚に苦しむようになる。どこからともなく魑魅魍魎の群れが現れ矢木沢の周囲すべてを埋め尽くしてしまうのだ。しかも、その幻覚は回を重ねるごとに進化し、威力を増し、巨大な恐怖の濁流となって矢木沢を翻弄していく。知り合いの姪、真壁岬の助けを借りて原因を究明しようとするが、幻覚は矢木沢の思考、存在を超えなぜか古事記に酷似したものとなっていく。どうしても思い出せない母親の顔……。震動を伴い聞こえてくる言葉「吾に辱見せつ(われにはぢみせつ)」……。鬼才・竹本健治が描く、日本人のDNAに直接迫る言霊から生まれる恐怖と、その受信回路のメカニズムとは!
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3.6その悩み、一人で抱え込まずお気軽に無法律へ。 学園祭で賑わう霞山大学の片隅。法学部四年・古城行成が運営する「無料法律相談所」(通称「無法律」)に、経済学部三年の戸賀夏倫が訪れる。彼女が住むアパートでは、過去に女子大生が妊娠中に自殺。最近は、深夜に赤ん坊の泣き声が聞こえ、真っ赤な手形が窓につくなど、奇妙な現象が起きているという。戸賀は「悪意の正体」を探ってほしいと古城に依頼するが……。リベンジポルノ、放火事件、毒親問題、カンニング騒動など、法曹一家に育った「法律マシーン」古城と、「自称助手」戸賀の凸凹コンビが5つの難事件に挑む!
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4.0「力が必要だ」――母と自分を虐待し別れたろくでなしの父親に復讐するため、暴力団員を目指す聖。中華料理店でアルバイトをしながら、神戸の金坂組のバッジをもらうチャンスを狙う聖は、組に出入りするサングラスをかけた迫力十分の男に弟子入りを懇願する。だが、男は素姓はそのうちわかると言い残し闇の奥へ消えた……(「聖」)。 組織に生き、事件と隣り合わせの警官たちの生きざま。 「孤狼の血」シリーズの柚月裕子、『スワン』『爆弾』で注目の呉勝浩、「刑事犬養隼人」シリーズの中山七里など、ミステリー界を背負う注目作家たちによる、豪華警察小説アンソロジー!
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3.5関西某県の田舎町、獅子追町の交番に勤務する制服警官・長原が拳銃を持ったまま姿を消した。県警本部が捜査に乗り出すも、長原の行方は見つからない。同期の耀司は獅子追への異動を志願、真相を探ろうとする。やがて町のゴミ屋敷から出火し、家主の毛利が遺体で見つかった。事件性なしとされるが、数週間後、警ら中に発砲音を耳にした耀司はヤクザの金居の銃殺死体を目にする。さらに現場に落ちていた凶器が、長原の持ち去った拳銃だと判明し――。 怒濤の展開が待ち受ける、乱歩賞作家渾身の警察ミステリ。スピンオフ短編「蛇の作法」を特別収録。 ――第31回山本周五郎賞最終候補作
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4.3白昼、老人が渋谷のスクランブル交差点で何もない空を指さして絶命した。正光秀雄96歳。死の間際、正光はあの空に何を見ていたのか。それを突き止めれば一千万円の報酬を支払う。興信所を営む鑓水と修司のもとに不可解な依頼が舞い込む。そして老人が死んだ同じ日、ひとりの公安警察官が忽然と姿を消した。その捜索を極秘裏に命じられる停職中の刑事・相馬。廃屋に残された夥しい血痕、老人のポケットから見つかった大手テレビ局社長の名刺、遠い過去から届いた一枚の葉書、そして闇の中の孔雀……。二つの事件がひとつに結ばれた先には、社会を一変させる犯罪が仕組まれていた!? 鑓水、修司、相馬の三人が最大の謎に挑む。感動のクライムサスペンス巨編!
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4.1「わしのケジメは金や。あの爺には金で始末をつけさせる」 映画製作への出資金を持ち逃げされた、ヤクザの桑原と建設コンサルタントの二宮。失踪したプロデューサーを追い、桑原は邪魔なゴロツキを病院送りにするが、なんと相手は本家筋の構成員だった。禁忌を犯した桑原は、組同士の込みあいとなった修羅場で、生き残りを賭けた大勝負に出るが――。 第151回直木賞受賞作にして、エンターテインメント小説の最高峰「疫病神」シリーズ! 2016年12月刊行予定の、『破門』の続編『喧嘩』冒頭を収録した電子特別版!! ※本作品は 2016年11月24日まで販売しておりました単行本電子版『破門』の文庫電子版となります。 本編内容は単行本電子版と同じとなります。
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3.8ノンフィクションライターの小林は、脳梗塞で療養中の元与党幹事長・佐竹の回顧録のゴーストライターを引き受ける。売れないライターからの一発逆転を狙い、小林は過去のスキャンダルを告白させようと試みるが、国の行く末を憂う佐竹が語り出したのは、戦争のできる国家へと大きく舵を切る現総理大臣のスキャンダルだった。しかし、佐竹の告解が終わった刹那、公安警察が現れて乱闘になり、脳梗塞を再発した佐竹は死亡してしまう。佐竹の告白と乱闘の一部始終が録音されたレコーダーを手に、現場から命からがら逃げ出した小林は、旧知の警察官の助けを得て、マスコミを巻き込んだ大勝負に出るが――。
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3.63年前の事件が原因で警察を辞めた朝倉真志は、妻の奈緒美と離婚、娘の梓と別居し、自暴自棄な生活を送っていた。そんなある日、真志の携帯に無言電話がかかってくる。胸騒ぎがして真志が奈緒美に連絡すると、梓の行方がわからなくなっていた。やがて、娘の誘拐を告げる匿名の電話が奈緒美のもとにかかってきて、真志は過去の事件へと引き戻されていく。一方、真志を信じられない奈緒美は、娘を救うため独自に真相を探り始め――。誘拐犯の正体は? 過去の事件に隠された真実とは? 予想を裏切る展開の連続と、胸を熱くする感涙の結末。社会派ミステリの旗手による超弩級エンタテインメント! 作家生活10周年記念作品。
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4.01925年に成立した治安維持法。歴史の闇の中であっても輝きを放つ、「敗れざる者たち」の矜恃とは――? 『蟹工船』の取材と執筆に熱中するプロレタリア文学の旗手・小林多喜二。 反社会的、非国民的思想犯として特高に監視される反戦川柳作家・鶴彬(つる・あきら)。 同業他社の知人たちに不可思議な失踪が続き、怯える編集者・和田喜太郎。 不遇にありながら、天才的な論考を発表し続ける、稀代の哲学者・三木清。 己の信念を貫く男たちを、クロサキと名乗る内務省の男が追い詰めてゆく。 彼らはなぜ罪なく裁かれたのか? 累計130万部突破「ジョーカー・ゲーム」シリーズの著者が令和の世に問う、もう一つの傑作スパイ・ミステリ!
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3.8穏やかな日常を送る、元家裁調査官の白石洛(しらいし らく)は、友人で刑事の和井田(わいだ)から、ある事件の相談を持ち掛けられる。白石がかつて担当した少年、薩摩治郎(さつまじろう)。7年後の今、彼が安ホテルで死体となって発見されたという。しかし警察が治郎の自宅を訪ねると、そこには鎖につながれ、やせ細った女性の姿が。なんと治郎は女性たちを監禁、虐待し、その死後は「肉」として他の女性に与えていたという。かつての治郎について聞かれた白石は、「ぼくは、犬だ」と繰り返していた少年時代の彼を思い出し、気が進まないながらも調査を開始する。史上最悪の監禁犯を殺したのは、誰? 戦慄のサスペンスミステリ!
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3.5昭和41年。地方の資産家楡家の当主がゴルフ中に心筋梗塞64才で逝去。親族しかいない法要が屋敷で執り行われるがそこで殺人事件が起こる。長女と孫(早死にした長男の子)がヒ素で死んだのだ。調査を進めると、殺された長女の婿養子の弁護士のポケットから、ヒ素をいれたチョコレートの紙片が発見された。 「わたしは犯人ではありません。あなたはそれを知っているはずです――。」 無実にもかかわらず「自白」して無期懲役となったその弁護士は、事件関係者と「往復書簡」を交わすことに。「毒入りチョコレート」の真犯人をめぐる推理合戦は往復書簡の中で繰り広げられ――、やがて思わぬ方向へ「真相」が導いていく――。「このミステリーがすごい!」2021年版 国内編(宝島社)と「2021年本格ミステリベスト10」国内ランキング(原書房)で堂々7位のW受賞作品。A.バークリーの『毒入りチョコレート事件』をオマージュとした本格ミステリ長編。