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どこにでもあるような町にミクロの災いは舞い降りた。熱にうなされ痙攣を起こしながら倒れていく人々。後手にまわる行政の対応。現代生活のもろさを20年も前に予言していた、警鐘を鳴らす書!
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Posted by ブクログ
とても面白かった。 ただ、首都圏が被害にあってないので 国民が他人事のように書いてあるが、 新型インフルやコロナであんなに大騒ぎしてたのに 死者があれほど出たこのパンデミックで あのような扱いはないなと思った。 しかしコロナの時も思ったが 所詮はよその国頼みなんだと哀しく思った。 日本人は医学界...続きを読むでも優秀だと信じたい。
すでに今年の3冊を選んでしまったあとだったので、ベスト5に入れようかと読み終わった今、思っています。 新型コロナが中国で発生した頃、遠くの出来事だと思っていたこと、ワクチン接種券の送付に関して、全国でどこが早いとか遅いとか住民は言いたい放題だったこと、ワクチンの開発認可に入手、複雑な事情がこれを読...続きを読むんで少しは理解できた気がします。 海堂尊さんの文庫版解説にあるように、各々が主義主張を持つ登場人物がよかったです。
コロナ禍の今、この作品を読むと、これが25年近くも前に書かれていたことに驚く。 かたや新型インフルエンザ、かたや新型日本脳炎という違いはあれど、役所の縦割り、前例主義、事なかれ主義、利益重視の医療機関、ワクチン開発の闇、デマに踊らされる人々、自殺の増加、挙げればキリがないほどの類似性に、篠田節子の社...続きを読む会を見る目の確かさを思う。 現場で人がどんどん死んでいるのに、新しい法律を作るべきか今までの法律でいくべきかを悠長に議論している国とか、専門家会議の人選を専門性を優先しないで人事的な観点で決める厚生省とか、今もこの手のことが私たちの見えない所で山ほど起こっているんだろうな〜と思わせるリアリティは、篠田さんの市役所勤務の経験から来るものらしい。 登場人物の造形も際立っている。 ザ・市役所の役人って感じだった小西が、次第にこの感染症を抑えることへの熱量が上がっていく過程や、やる気のない事務員青柳が所変われば実に頼りになるところ、左翼系の医師鵜川がネットワークとフットワークで真相究明に力を尽くすところ、気難しい老医師を人心掌握術で手懐け味方にしてしまう看護師の堂元など枚挙にいとまがない。 そして、作品全体を覆う不穏な空気。 変異した貝の大量発生や幼鳥の大量死、殺虫剤に耐性を持った蚊の大量発生など、背筋がゾクっとする。やっと彼らに訪れた平和も次の悪夢への序章でしかないことの恐怖。 未知の感染症にの前には、人の暮らしがいかに脆弱であるかをひしひしと感じる作品でした。
リアルすぎて鳥肌がたった
まるで現在の状況を予言したかのような小説、と聞いて読んでみましたが、あまりにも現実とリンクしていて驚きました。だいぶ前に書かれたお話なのに古さはあまり感じられず、一気読みでした。少し専門用語が難しいところもありましたが、今こそ読むべき一冊だと思います。
感染が広がる様子、人々の反応、それらの生々しい記述に背筋が凍った。いま自分は医療の進歩の恩恵を受けて安全地帯にいると思っていたが、今日の平穏が明日も続くとは誰も保証できないのだと気付かされた。
じわじわ広がっていく患者と、不安にかられて引きこもる住民の様子がコロナ禍を思い出させた。 なんだかやる気のなさそうな役場職員が、本当にいそうなキャラでリアルだったけど、これだけ死者が出てもなかなか国レベルでは騒がれなくて、町の問題みたいになっているのがちょっとひっかかったかな。
刊行されたのは、1995年ということだが、今はいくらか落ち着いた現代のコロナ渦の勃興期を思わせるような作品。 作家の想像力の凄さを感じさせる。 埼玉県の郊外の街で、住民が次々に病魔に襲われる。 日本脳炎と診断されるが、撲滅したはずの伝染病が何故? 感染イコール発病、ウイルスが体内に入ったら必ず発病し...続きを読むてしまうという事態に、異変を気づいた保健センターの職員やベテランの看護師、診療所の医師たちが真相に迫るべく行動を起こすが、彼らはけっしてヒーロー的な活躍をするわけではない。 次第に無害化するのがウイルスの特徴なのに、このウイルスは進化の仕方がおかしいと、ますます悲惨な状況に。 隔離、封じ込め、さらに感染者や感染場所への差別行為。現代のコロナ渦と同様な状況が繰り広げられる。 パニック小説であるとともに、医療現場やその行政を告発した医療小説でもある。 老獪な医師が語る言葉が、現代の我々への警句になっている。 「・・・ウイルスを叩く薬なんかありゃせんのだ。対症療法か、さもなければあらかじめ免疫をつけておくしかない。たまたまここ70年ほど、疫病らしい疫病がなかっただけだ。愚か者の頭上に、まもなく災いが降りかかる・・・。半年か、1年かあるいは3年先か、そう遠くない未来だ。そのときになって慌てたって遅い」 様々な警句や対処行動が描かれたこの小説、コロナ渦前にもっと読まれていたら・・・。
既にパンデミックを経験した今読むとまた描写のリアルさに気付いたりする。 90年代の作、最近のではもうみなくなった、おばちゃんが遠慮なくおばちゃんとして描かれていて、すごく頼もしくどっしりしたベテラン看護師!が魅力的。
行政の鈍さ、見えぬ医学界、デマ、ワクチン不足…。 あ、これもこれもと、このコロナの時代、まじまじと思い当たることがらがのオンパレード。 「そんなことより、最前線に弾と兵隊と兵糧を送ってきやがれ」 小説の中でも現実でも、現場の方たちには本当に頭が下がる。
埼玉の住宅街で突然起こった日本脳炎大流行。 対策はワクチンしかないと踏んだ市井の人たちが自分の持ち場で働きまくるお仕事小説。 篠田節子自身が市役所出身の人だけあって、市役所時代に舐め尽くした辛酸の全てをぶちこんだような描写の数々がよかった。公務員とてたいへんに大変である。 20年前に読んだときは「...続きを読む日本版バイオハザード怖〜」くらいの印象だったけどバイオハザードの恐ろしさの描写はあるものの本質はそこではなくて、未知の病原体に対して対策すべきは第一にワクチンという明確な主張があって、その確保と接種に行き着くまでに為さねばならない膨大な仕事の物語だった。 25年前の小説でありながらワクチン接種の重要性を主張したり、パンデミックを経験して変化する人の心であったり街の様子であったり(数ヶ月もすればなんとなく外に出てしまう人たち、ストレスによる非行の増加、自殺者の増加) 内容は全く古くない、まさに今読んで面白い小説だと思いました。
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