国内ミステリー - KADOKAWA作品一覧

  • 警視庁超常犯罪捜査班 File#1 ミステリオ
    3.5
    厳戒態勢の首相官邸で、史上初の殺人事件が発生した。被害者はなんと官房長官! 犯行予告をしたのは、眼球を失った女性が死体で見つかる連続猟奇事件の犯人。なぜ双方の事件がつながるのか。侵入方法も殺害手段も不明という状況を打開するため、若き総理大臣は特殊能力者4名で編成する超常犯罪捜査班「チームクワトロ」を投入。だが悪魔は、つぎに一般市民を標的にした同時多発・無差別攻撃を仕掛けてきた!
  • 魔欲
    3.6
    俺はなぜ、死にたがるのか――広告会社に勤める佐東邦郎は、プレゼンを繰り返す忙しい日々の中、自分の中に抑えきれない自殺衝動が生まれていることに気づく。無意識かつ執拗に死を意識する自分に恐怖を感じた邦郎は、精神科を訪れるが、そこでは!? 人間の心をコントロールするのは誰なのか、意志や行動を決めるのは、本当に自分なのか。そして人間たちの狂おしき贖罪の結末は!? 緊迫の社会派医療サスペンス。
  • 青の炎
    4.3
    櫛森秀一は湘南の高校に通う17歳。女手一つで家計を担う母と素直で明るい妹との3人暮らし。その平和な家庭に、母が10年前に別れた男、曾根が現れた。曾根は秀一の家に居座って傍若無人に振る舞い、母の体のみならず妹にまで手を出そうとする。警察も法律も家族の幸せを取り返してはくれないことを知った秀一は決意した。自らの手で曾根を葬り去ることを……。完全犯罪に挑む少年の孤独な戦い。その哀切な心象風景を精妙な筆致で描き上げた、日本ミステリー史に残る感動の名作。
  • 出口のない部屋
    3.7
    赤いドアの小さな部屋に誘われるように入り込んだ3人の男女。自信あふれる免疫学専門の大学講師・夏木祐子、善良そうな開業医の妻・船出鏡子、そして若く傲慢な売れっ子作家・佐島響。見ず知らずの彼らは、なぜ一緒にこの部屋に閉じ込められたのか? それぞれが語りだした身の上話にちりばめられた謎。そして全ての物語が終わったとき浮かび上がる驚くべき真実――。鮎川哲也賞作家が鮮やかな手法で贈る、傑作ミステリー!
  • 逸脱 捜査一課・澤村慶司
    3.6
    10年前の未解決事件を模倣した連続殺人。立て続けに3人の惨殺体が見つかった。県警捜査一課・澤村は、コンビを組む初美とプロファイリング担当の橋詰と犯人を追うが、上司と激しく衝突し孤立を深める。澤村は過去に自分が犯した失態により心に大きな傷を抱えていた。トラウマを払拭すべく澤村が捜査に邁進する中、さらに4人目の犠牲が出てしまう。被害者の共通点を洗うと、浮かび上がってきたのは意外な人物だった――。
  • 女騎手
    -
    九月、阪神競馬場。レース中に一頭の馬が暴走し、落馬事故が発生。勝利した女性騎手・夏海は、事故の裏で馬の所属する厩舎内で、馬主と調教師が対立していたことを知る。折しも落馬した騎手の父親が厩舎で何者かに襲われ、重傷を負った。親子は狙われたのか? 幼馴染みの騎手のため、トレーニング・センターや阪神競馬場で事情を探っていた夏海は、元同僚や新人騎手に会う中である疑いを抱き──。新鋭の描く競馬ミステリー!
  • 鍵のかかった部屋
    3.6
    元・空き巣狙いの会田は、甥が練炭自殺をしたらしい瞬間に偶然居合わせる。ドアにはサムターン錠がかかったうえ目張りまでされ、完全な密室状態。だが防犯コンサルタント(本職は泥棒!?)の榎本と弁護士の純子は、これは計画的な殺人ではないかと疑う(「鍵のかかった部屋」)。ほか、欠陥住宅の密室、舞台本番中の密室など、驚天動地の密室トリック4連発。あなたはこの密室を解き明かせるか!? 防犯探偵・榎本シリーズ、第3弾!
  • 不夜城
    4.0
    アジア屈指の大歓楽街――新宿歌舞伎町。様々な民族が巣喰うこの街で、器用に生き抜いてきた故買屋・劉健一。だが、かつての相棒・呉富春が戻ってきたことから事態は一変した。富春は、上海マフィアのボス元成貴の片腕を殺し逃亡を続けていたのだ。健一は元に呼び戻され、三日以内に富春を連れてこいと脅される。同じ頃、謎の女が、健一に仕事を依頼してきた。彼女が売りたいと口にした意外なものとは――。生き残るために嘘と裏切りを重ねる人間たちを濃密な筆致で綴った危険な物語。
  • 黒い家
    4.1
    若槻慎二は、生命保険会社の京都支社で保険金の支払い査定に忙殺されていた。ある日、顧客の家に呼び出され、期せずして子供の首吊り死体の第一発見者になってしまう。ほどなく死亡保険金が請求されるが、顧客の不審な態度から他殺を確信していた若槻は、独自調査に乗り出す。信じられない悪夢が待ち受けていることも知らずに……。恐怖の連続、桁外れのサスペンス。読者を未だ曾てない戦慄の境地へと導く衝撃のノンストップ長編。第4回日本ホラー小説大賞受賞作。
  • わくらば追慕抄
    3.7
    人や物の「記憶」を読み取れる不思議な力をもった姉・鈴音と、お転婆で姉想いの妹・ワッコ。固い絆で結ばれた2人の前に現れた謎の女は、鈴音と同じ力を悪用して他人の過去を暴き立てていた。女の名は御堂吹雪──その冷たい怒りと憎しみに満ちたまなざしが鈴音に向けられるとき、何かが起こる……。昭和30年代を舞台に、人の優しさと生きる哀しみをノスタルジックに描く“昭和事件簿”「わくらば」シリーズ第2弾!
  • 死墓島の殺人
    3.1
    岩手県沖の小島、偲母島の断崖で、島長の海洞貞次の他殺死体が発見された。捜査をすすめる藤田警部補は、この島が地元の人々から「死墓島」という不吉な名前で呼ばれていることを知る。由来は、島に残されたおびただしい数の墓石だった。なぜこんなに多くの墓石が残されているのか。閉鎖的な島民達を相手に捜査を開始した藤田は、次第に死墓島の裏の歴史を知ることとなる──。横溝正史の正統な後継者が描く、傑作長編推理。
  • 狐火の家
    3.4
    長野県の旧家で、中学3年の長女が殺害されるという事件が発生。突き飛ばされて柱に頭をぶつけ、脳内出血を起こしたのが死因と思われた。現場は、築100年は経つ古い日本家屋。玄関は内側から鍵がかけられ、完全な密室状態。第一発見者の父が容疑者となるが……(「狐火の家」)。表題作ほか計4編を収録。防犯コンサルタント(本職は泥棒?)榎本と、美人弁護士・純子のコンビが究極の密室トリックに挑む、防犯探偵シリーズ、第2弾!
  • バチカン奇跡調査官 サタンの裁き
    3.8
    美貌の科学者・平賀と、古文書と暗号解読のエキスパート・ロベルトは、バチカンの『奇跡調査官』。2人が今回挑むのは、1年半前に死んだ預言者の、腐敗しない死体の謎。早速アフリカのソフマ共和国に赴いた2人は、現地の呪術的な儀式で女が殺された現場に遭遇する。不穏な空気の中、さらに亡き預言者が、ロベルトの来訪とその死を預言していたことも分かり!? 「私が貴方を死なせなどしません」 天才神父コンビの事件簿、第2弾!
  • トリックスターズL
    3.3
    名門城翠大学に着任した風変わりな青年教授。佐杏冴奈──彼の担当教科は普通ではない。西洋文化史の異端の系譜「魔学」である。そして、不本意ながら先生の助手に収まったぼく。推理小説を象った魔術師の物語、待望の第2弾が登場。 密室と化した実験場にて繰り返される惨劇。犯人は内部の者しかいない──王道の「嵐の山荘」もこの二人にかかれば、一筋縄ではいかない。 摩訶不思議な怪事件は現実と虚構が入り混じり、予想だにしない展開へ! あっと驚く結末は、もう一度読み直したくなること必至。極上エンターテインメント!
  • 逃げろ。
    3.8
    地球に巨大な隕石が落ちてくる――。 救いのないニュースで、人間たちはパニックに陥った。街が狂気の渦に飲み込まれる中、僕はひとまず会社へ出勤してみる。しかし、そこで待ち受けていたのは、閑散としたオフィスと、血まみれの死体だった……。 明日をも知れぬ恐怖で次第に歪んでいく日常を潜りぬけ、僕は逃げる。途中で出会った、殺人犯の老人や、ひきこもりの無口な少女とともに、僕は逃げる。 空に光る隕石から。 そして避けられない運命から。
  • カクレカラクリ An Automaton in Long Sleep
    3.7
    同級生の真知花梨とともに鈴鳴村を訪れた郡司朋成と栗城洋輔。彼らを待ち受けていたのは村に伝わる奇妙な伝説だった。天才絡繰り師・礒貝機九朗は、120年後に作動する謎の絡繰りを密かに作り、村のどこかに隠した。言い伝えが本当ならば、120年めに当たる今年、それが動きだすという……。【解説】栗山千明(女優)
  • 警視庁アウトサイダー The second act 1
    4.0
    1~3巻704~792円 (税込)
    「平凡な私がなんで刑事課に?」新米警察官の水木直央は、内勤で刑事たちを支える事務職希望だったが、桜町中央署の刑事課に配置される。その上指導役は、極道のような威圧感を放つオヤジ刑事とイケメンながらどこか陰のあるエース刑事。訳ありげな先輩バディの様子に不審の念を抱く水木だが、初日から殺人事件が発生し、二人の型破りな捜査に巻き込まれていく……。 秘密を抱えた凸凹トリオが織りなすノンストップ警察小説!
  • 東京‐金沢 69年目の殺人
    -
    8月15日。東京・江東区のマンションの一室で死体が発見された。駆けつけた十津川警部は、仏壇に飾ってあった1枚の写真に目をとめる。写真には、海軍のゼロ戦を背に航空隊の中尉と思しき若い男たちが写っていた。写真を手に、十津川はその写真が掲載された昭和20年5月11日の新聞記事に辿り着く。被害者の小暮義男は元海軍中尉だった。十津川は戦後生き続けた小暮の足跡を追い、金沢へ赴くが――晩年の著者による渾身作!
  • まほり 上
    3.7
    大学院で社会学研究科を目指して研究を続けている大学四年生の勝山裕。卒研グループの飲み会に誘われた彼は、その際に出た都市伝説に興味をひかれる。上州の村では、二重丸が書かれた紙がいたるところに貼られているというのだ。この蛇の目紋は何を意味するのか? ちょうどその村と出身地が近かった裕は、夏休みの帰郷のついでに調査を始めた。偶然、図書館で司書のバイトをしていた昔なじみの飯山香織と出会い、ともにフィールドワークを始めるが、調査の過程で出会った少年から不穏な噂を聞く。その村では少女が監禁されているというのだ! 謎が謎を呼ぶ。その解明の鍵は古文書に……?下巻へ続く。
  • 偽りの春 神倉駅前交番 狩野雷太の推理
    4.0
    老老詐欺グループを仕切っていた光代は、メンバーに金を持ち逃げされたうえ、『黙っていてほしければ、一千万円を用意しろ』と書かれた脅迫状を受け取る。要求額を用立てるために危険な橋を渡った帰り道、へらへらした警察官に声をかけられ――。第71回日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞した表題作「偽りの春」をはじめ、“落としの狩野”と呼ばれた元刑事の狩野雷太が5人の容疑者と対峙する、心を揺さぶるミステリ短編集。
  • 仮面の狂騒 警視庁機動捜査隊216
    -
    渋谷で身元不明の若い男性の遺体が発見された。現場に急行する機動捜査隊の沢村舞子。殺された男と関わりのあった人気デリヘル嬢が捜査線上に浮かんできた――。人気ドラマシリーズがオリジナル小説で登場!
  • みかんとひよどり
    3.8
    シェフの亮は鬱屈としていた。創作ジビエ料理を考案するも、店に客が来ないのだ。そんなある日、山で遭難しかけたところを、無愛想な猟師・大高に救われる。彼の腕を見込んだ亮は、あることを思いつく……。
  • 祈りのカルテ
    4.1
    諏訪野良太(すわのりょうた)は、純正会医科大学附属病院の研修医。初期臨床研修で、内科、外科、小児科など、様々な科を回っている。 ある夜、睡眠薬を大量にのんだ女性が救急搬送されてきた。その腕には、別れた夫の名前が火傷(やけど)で刻まれていた。 離婚して以来、睡眠薬の過剰摂取を繰り返しているというが、良太は女性の態度と行動に違和感を覚える。 彼女はなぜか、毎月5日に退院できるよう入院していたのだ――(「彼女が瞳を閉じる理由」)。 初期の胃がんの内視鏡手術を拒否する老人や、循環器内科に入院した我が儘な女優など、驚くほど個性に満ちた5人の患者たちの謎を、新米医師、良太はどう解き明かすのか。 「彼」は、人の心を聴ける医師。こころ震える連作医療ミステリ!
  • 藤色の記憶
    3.5
    心中間際に心変わりした恋人によって、土の中に埋められてしまった優枝。掘り起こし救い出してくれたのは、白兎という見知らぬ少年だった。彼は恋人への復讐をそそのかすが、どこかからかうようなその態度に、優枝は戸惑うしかなかった。そこへ、生き別れの弟・慶介から突然電話がかかってくる。母が手遅れの病で入院し長くなく、優枝に会いたがっているという。かつて父と自分を捨て家を出ていった母。逡巡する優枝に白兎は「生き返った命は7日間しかもたない」と告げる。それを聞いた優枝は白兎とともに、一度は捨てた故郷へ戻る決意をする……。大人の女のサスペンス・ミステリ! (※本書は、2012年9月講談社より刊行された単行本『白兎2 地に埋もれて』を加筆修正し、改題の上文庫化したものです)
  • 緋色の稜線
    3.5
    ホテルで行きずりの女を殺してしまった吉行は、車で逃げる山中で不思議な少年と幼女に出会う。「和子」と名乗る幼女の家に帰る途中だという。なりゆきで乗せてやることになった車内で、無邪気に話す和子の声を聞きながら、ふと吉行は自分の過去を振り返る。夜の闇が迫りひどい疲労感に襲われた吉行は、親子と偽り小さな旅館に宿をとる。穏やかな夕食と温泉。まるで本当の親子のようだ、そう独り言ちる吉行の目に飛び込んできたのは、膝に乗ってきた和子の首に残る、一筋の赤い線だった。過去の記憶がよみがえり苛む……。大人のサスペンス・ミステリ! (※本書は、2012年9月講談社より刊行された単行本『白兎1 透明な旅路と』を加筆修正し、改題の上文庫化したものです)
  • 僕の目に映るきみと謎は
    3.9
    あなたは呪いの人形を受け取りました。 この人形を親友に渡さなければ、あなたは、次の友引の日に死んでしまいます。 あなたは、親友に、渡しますか? 僕の幼馴染、祀奇恋子(まつりぎ・こうこ)の視る世界は異常である。 彼女は謎(オカルト)を視て、怪異(ミステリ)を解き明かす霊能探偵だ。 ある時、僕たちの通う高校で生徒の連続自殺が起きた。そこには受け取った相手を呪い殺す「トモビキ人形」がかかわっているらしい。 親友から人形を渡された女子生徒の相談を受け、恋子は5W1Hを駆使して怪異を暴く、「除霊推理(オカルトトラッキング)」に挑むことを決める。 怖がりのくせに逃げない幼馴染を守るため、僕も助手として調査を始めるが――。
  • 青梅線レポートの謎
    -
    奥多摩で「OMレポート、もしくは青梅線レポートを知らないか」と訪ね歩いていた男が刺殺された。被害者の足どりを追って奥多摩へ向かうことになった十津川警部。数ヶ月前、奥多摩町役場の助役の娘・亜紀も、同じ言葉を口にしていたが、行方不明になっていたことが判明する。十津川は、亜紀の部屋で見つけた30cmくらいのロボットを警察に持ち帰ったところ、そのロボットが爆発。さらに、AIの第一人者の謎 の死、奥多摩で発見されるクローンの猿と、謎が謎を呼んでいく……。奥多摩で進行する、巨大な陰謀とは……。そして、十津川警部の前に現れたのは、今までにない最新の敵だった!?
  • 刑事に向かない女
    3.5
    1~3巻704~836円 (税込)
    採用試験を間違い、警察官となった椎名真帆は、交番勤務の優秀さからまたしても意図せず刑事課に配属されてしまった。殺人事件を担当することになった真帆の、刑事としての第一歩がはじまるが……。
  • 青森ねぶた殺人事件
    3.0
    青森県警が逮捕した容疑者に、十津川警部は疑問を持つ。本当に彼が殺したのだろうか……。公判の審理が難航しているとき、第三の殺人事件がねぶた祭りの夜に起こった! すべてを操る犯人に十津川が迫る!
  • 震える教室
    3.6
    歴史あるお嬢様学校、凰西学園に入学した真矢は、マイペースな花音と友達になる。ある日、「幽霊が出る」という噂のあるピアノ練習室で、二人は宙に浮かぶ血まみれの手を見てしまうのだが……。
  • アニーの冷たい朝
    4.1
    若い女性が殺された。遺体は奇抜な化粧を施されていた。事件は連続殺人事件に発展する。大阪府警の刑事・谷井は女性の恋心を弄ぶ詐欺師の男にたどり着く。刑事の執念と戦慄の真相に震える傑作サスペンス。
  • マツリカ・マジョルカ
    3.6
    1~3巻704~924円 (税込)
    柴山祐希、高校1年。クラスに居場所を見付けられず、冴えない学校生活を送っていた。そんな彼の毎日が、学校近くの廃墟に住む女子高生マツリカとの出会いで一変する。「柴犬」と呼ばれパシリ扱いされつつも、学園の謎を解明するため、他人と関わることになる祐希。逃げないでいるのは難しいが、本当はそんな必要なんてないのかもしれない……彼の中で何かが変わり始めたとき、自らの秘密も明らかになる出来事が起こり!? やみつき必至の青春ミステリ。電子書籍特典付き!
  • 裏切りの中央本線
    3.0
    売大学時代の友人と共に信州に向かうことになった西本刑事。しかし、列車で彼と別れた途端、殺人事件が起こる。そこには、ダイヤを使ったトリックが隠されていた……。他、5編収録。
  • 民王
    4.1
    混迷する政局の中、熾烈な総裁選を勝ち抜いて内閣総理大臣に就任した与党民政党の政治家・武藤泰山。低迷にあえぐ支持率を上げようと意気込んだのも束の間、まさかの“事件”に巻き込まれ、国民に醜態をさらすことになる。その頃、泰山のバカ息子・翔にも異変が。夢か現か、新手のテロか。直面する国家の危機に、総理とバカ息子が挑む“笑撃”のサスペンス。彼らは果たして、日本の未来を救えるのか――。
  • 棟居刑事の断罪
    -
    轢き逃げされた男から1億円を横取りした男女。二度と会わない約束で別れた一年後、幸せな結婚生活を送る女のもとに“呼び出し”の電話が。日常の断片に腐蝕した巨悪を抉る社会派推理の大作。
  • オカルトちゃんねる
    4.4
    オカルトスレッドに書き込まれた「たすけて」の文字。それが世間を震撼させる事件に発展するなんて、誰も思っていなかった――ネットに書き込まれた事件を最強霊能力者が解決!? 新感覚オカルトミステリー!
  • バック・ステージ
    3.6
    新入社員の松尾は忘れ物で戻った夜の会社で、先輩社員の康子がパワハラ上司の不正証拠を探す場面に遭遇。そのまま巻き込まれる形で、片棒を担がされることになる。翌日、中野の劇場では松尾たちの会社がプロモーションする人気演出家の舞台が始まろうとしていた。その周辺では息子の嘘に悩むシングルマザーやチケットを手に劇場で同級生を待つ青年、開幕直前に届いた脅迫状など、それぞれ全く無関係の事件が同時多発的に起きていたが、松尾と康子の行動によってそれらは少しずつ繋がっていく、そして……。バラバラのピースが予測不能のラストを象る。いま、最も注目される作家芦沢央の驚愕・痛快ミステリ!
  • ビストロ三軒亭の謎めく晩餐
    3.6
    三軒茶屋にある小さなビストロ。来る人の望みを叶える魔法のような店。料理は本格派、サービスは規格外。どんな事情の客も大歓迎。――ここ『ビストロ三軒亭』には、お決まりのメニューが存在しない。好みや希望をギャルソンに伝えると、名探偵ポアロ好きな若きオーナーシェフ・伊勢優也が、その人だけのオリジナルコースを作ってくれる、オーダーメイドのレストランなのだ。ひと月ほど前までセミプロの舞台役者だった神坂隆一は、姉の紹介でこの店のギャルソンとして働くことに。個性豊かな先輩ギャルソンたちに気後れしつつも、初めて挑んだ接客。だが、担当した女性客が、いろいろな謎を秘めた奇妙な人物であることを、隆一はまだ知らずにいた……。美味しい料理と謎に満ちた、癒しのグルメミステリー。 1~アントルコート~ 奇妙な客の荷物と残した料理から、シェフが謎の真相に迫る。 2~ダンドォーマロン~ スペシャルな七面鳥の栗詰めで、店内で起きた事件を解決! 3~ラクレット~ チーズたっぷりの試食会にやって来たのは、なんと3人の魔女? 4~キッシュ・ロレーヌ~ シェフがなぜか作れない料理、キッシュに隠された秘密とは。
  • 君の想い出をください、と天使は言った
    4.0
    悪性の脳腫瘍で病院に運ばれた夕夏。夜中に泣いていると謎の男が現れ「大切なものと引き換えに命を助ける」と持ち掛けられる。翌朝、腫瘍は良性に変わっていたが夕夏からはここ2年間の記憶が消えていて――
  • スティングス 特例捜査班
    3.0
    首都圏を中心に密造銃を使用した連続殺人事件が発生した。警視庁の一之宮祐妃は、自らの進退を賭けて、ある者たちの捜査協力を警視総監に提案。一之宮と集められた4人の男女は、事件を解決できるのか。 ※本書は、二〇〇一年に大創産業より発売された『チーム 女警視・渡辺暢子捜査ファイル』を大幅な加筆訂正の上、改題したものが底本です。
  • dele
    3.8
    【あなたの死後、不要となるデータを削除いたします。】 罪の証。不貞の写真。隠し続けた真実。 『dele.LIFE』で働く圭司と祐太郎の仕事は、秘密のデータを消すだけ――のはずだった。 あなたの記憶に刻まれる、〈生〉と〈死〉、〈記憶〉と〈記録〉をめぐる連作ミステリ! 『dele.LIFE(ディーリー・ドット・ライフ)』。 真柴祐太郎がその殺風景な事務所に足を踏み入れたのは、三ヶ月ほど前のことだった。 所長であり唯一の所員でもある坂上圭司いわく、 「死後、誰にも見られたくないデータを、その人に代わってデジタルデバイスから削除(delete)する。それがうちの仕事だ」。 誰かが死ぬと、この事務所の仕事が始まるのだ。 新入りの祐太郎が足を使って裏を取り、所長の圭司がデータを遠隔操作で削除する。 淡々と依頼を遂行する圭司のスタンスに対し、祐太郎はどこか疑問を感じていた。 詐欺の証拠、異性の写真、隠し金――。 依頼人の秘密のファイルを覗いてしまった二人は、次々と事件に巻き込まれる。 この世を去った者の〈記録〉と、遺された者の〈記憶〉。 そこに秘められた謎と真相、込められた切なる想いとは。 『MISSING』『MOMENT』『WILL』などで「生」と「死」に直面した人々を描いてきた著者が、 今だからこそ書き得た新たな代表作。 ≪dele=ディーリー。校正用語で「削除」の意。≫ ※本書は、二〇一七年六月に小社より刊行された単行本を加筆修正の上、文庫化したものです。
  • 鎌倉・流鏑馬神事の殺人
    5.0
    京都の旅館で女性が殺され、その知人が東京で殺された。双方の現場に残された「陰陽」の文字。容疑者には鉄壁のアリバイが。そして鶴岡八幡宮の流鏑馬神事で「陰陽」のかけ声とともに驚くべき事件が……。
  • 殺人ライセンス
    3.9
    高校生が遭遇したオンラインゲーム「殺人ライセンス」。ゲームと同様の事件が現実でも起こった。犠牲者の名前も同じであり、高校生のキュウは、同級生の父で探偵の男とともに、事件を調べはじめる──。
  • あなたもスマホに殺される
    3.8
    中学教師・鈴木のスマホに、ある日「自殺相談室」という怪しいSNSから招待が届いた。自殺志願者の匿名の相談に、4択から1つ意見を選び答えていく中で、鈴木は他人の人生を覗き見るような感覚の虜になっていく。しかし、担当クラスの女子生徒・雨宮を招待して以降、いつのまにか「自殺相談室」が学校中に蔓延し、ついには新人教師の山本が自殺してしまい……。あなたも他人事ではいられない、驚愕のサイバー・ミステリー!
  • ドクター・デスの遺産 刑事犬養隼人
    3.9
    死ぬ権利を与えてくれ――。安らかな死をもたらす白衣の訪問者は、聖人か、悪魔か。警視庁VS闇の医師、極限の頭脳戦が幕を開ける。安楽死の闇と向き合った警察医療ミステリ!
  • 文豪ストレイドッグス外伝 綾辻行人VS.京極夏彦
    4.2
    殺人探偵の異名をとる綾辻行人は、その危険な異能のために異能特務課の新人エージェント・辻村深月の監視を受ける身だ。 綾辻はある殺人事件の解決を依頼されるが、その裏では宿敵・京極夏彦が糸を引いていて……!? 「文庫版のためのあとがき」を書き下ろし。
  • グアムの探偵
    3.8
    1~3巻704~792円 (税込)
    グアムでは探偵の権限は日本と大きく異なる。政府公認の私立調査官であり拳銃も携帯可能。基地の島でもあるグアムで、日本人観光客、移住者、そして米国軍人からの謎めいた依頼に日系人3世代探偵が挑む。
  • 仮面のマドンナ
    3.0
    爆発事故に巻き込まれた寿々子は、ある悪戯が原因で、玲奈という他人と間違えられてしまう。後遺症で意思疎通ができない寿々子、“玲奈”の義母とその息子――陰気な豪邸で、奇妙な共同生活が始まった。
  • 怪盗探偵山猫 月下の三猿
    3.9
    猿の仮面を被った謎の男たちに襲われた少女を助けた勝村。少女は猿の娘と名乗り、父が遺したある物を見つけるために山猫を探しているという。かつて世間を賑わした窃盗団・三猿が関係しているらしいが……。
  • 切断
    3.6
    病室で殺された被害者は、耳を切り取られ、さらに別人の小指を耳の穴に差されていた。続いて、舌を切り取られ、前の被害者の耳を咥えた死体が見つかって――。初期作品の中でも異彩を放つ、濃密な犯罪小説! ※本作品は東京創元社、KADOKAWA / 角川書店で同一タイトルの作品が販売されております。本編内容は同じとなりますので予めご了承下さい。既に同作品をご購入されているお客様におかれましてはご注意下さい。
  • 真実は間取り図の中に 半間建築社の欠陥ファイル
    3.8
    亡き父と同じ大工になった環奈がやっと就職した半間建築社は、無理難題や原因不明のトラブルが絡んだ「欠陥案件」ばかりが持ち込まれる奇妙な設計事務所だった! 住みづらくなる増改築を繰り返す老婦人、巨人の幽霊が出ると噂の旅館、古い公衆トイレを彼氏だと言い張る女子高生、恩師の新居にこめられたある想い――。 推理力だけは一級のヘタレイケメン建築士・半間樹が建物にまつわる謎を解き明かす、痛快建築ミステリ!
  • 悪の華
    4.0
    団地で主婦が殺された。あの「ノラ」がついに帰ってきたのだ。事件をきっかけに久しぶりに集まった昔の悪の仲間。今は会社社長、ピアニスト、主婦……として、それぞれ平和に暮らしている。この生活を守るためにはノラを殺さなければならない。だが、捜査の手は着実に身辺にのび、一人、また一人と仲間が死んでいく。悪だけが持つ美と友情を描く、サスペンス・ミステリーの傑作。
  • 棟居刑事の憤怒
    -
    偶然なる符合の恐ろしさを描く森村ミステリーの傑作。国民的人気シリーズ、待望の新装版!
  • 夜ごと死の匂いが
    5.0
    夏の暑い夜、25歳になるOLの田沼順子は人気のない公園で、洋弓を銃のようにした〈ボウ・ガン〉で殺された。続いてキャバクラのダンサー不二子が、新宿の公園で殺される。事件はこれだけで終らず、第3、第4の殺人が……。若い女性だけを狙う殺人魔の仕業か? 被害者の共通項がみつからず、難航する捜査。そしてまた、あの暑くるしい夜がやってきた――。十津川と亀井の名コンビの推理が冴えわたるサスペンス・ミステリー。 ※本書は、昭和60年10月15日廣済堂文庫として出版されたものを文庫化、改版したものです。
  • 暴走
    3.0
    警備員の島浦が勤めるのは、工業用ロボットに管理された最新鋭化学工場。ある日、突然警報が鳴り響くと、島浦のいるシェルターの外で次々と人が死んでいく。パニックに陥る工場で、何が起きているのか――。 ※本書は二〇一五年五月に小社から刊行された単行本を、加筆・修正のうえ文庫化したものです。
  • 明日、君が花と散っても
    -
    「目の前で、ヒトが散っていく、悪夢のごとき謎の病。僕たちはそれを、《死花症候群》と呼んだ」 〈あの戦争〉の末期にばらまかれた生物兵器(ウイルス)のせいで、 ほとんどの人類が死に絶えた世界。 幼い頃、〈ホジョウ〉と呼ばれる集落で拾われ育てられた少年、マサキは、 皆と協力し、自給自足の生活を送っている。 不自由も多いが、気のいい仲間たちと、片想いの少女カエデのお陰で、それなりに幸せだと思っていた。 目の前で、仲間が「散る」までは。 手の先、足の先から葉が生え始め、やがて花となり散ってしまう謎の奇病、〈死花症候群〉。 なすすべもなく散る仲間たちを救うため、マサキは「この世界」の調査を始める。 〈ホジョウ〉とは。〈死花症候群〉とは。そして〈マサキ〉自身の謎とは。 しかし愛するカエデが病に冒されていると知り……。 「世界の終わり」に、あなたは誰を愛しますか? 知らぬ間に涙溢れる、青春純愛ミステリ。
  • 雨に殺せば
    3.3
    大阪府警捜査一課 “黒マメ”コンビの元に事件の報せが舞い込んだ。現金輸送車襲撃事件について事情聴取した銀行員が、飛び降り自殺したという。銀行員2名が射殺され約1億1千万円が奪われた襲撃事件と、死亡した銀行員の関係は? ふたりはやがて真相に近づいていくが、新たな犠牲者が出てしまい――。 ※本作品は東京創元社、KADOKAWA / 角川書店で同一タイトルの作品が販売されております。本編内容は同じとなりますので予めご了承下さい。既に同作品をご購入されているお客様におかれましてはご注意下さい。
  • 秋葉原先留交番ゆうれい付き
    3.8
    電気とオタクの街――秋葉原。その交番に勤める権田は、筋金入りのオタク警官。対してコンビを組む長身イケメン警官・向谷は頭はからっぽだが、類い稀なコミュニケーション能力の持ち主。ひいては美脚の「足だけの幽霊」を連れてきてしまった。2人は「足子」さんと呼び、彼女の死の理由を探し始める。フィギア盗難、抱きつき魔、迷子、メイド喫茶のいさかい……ご当地ならではの「謎」に凸凹警官が挑む、新境地人情ミステリ!
  • 色事師刑事 歌舞伎町スキャンダル
    -
    早朝の歌舞伎町で女がさらわれた。事件解明に動きだした特捜刑事の松重豊次郎は、女が30年前のハーフタレント拉致事件を追っていた芸能ディレクター細川綾子で、ソープランド『バージンポリス』を出た後に「爆烈会」の若頭・花田徹らに拉致されたことを突き止める。さらに松重は巧みな性技で風俗嬢から情報を聞き出し、黒幕を追い詰めていく。背後には各界の要人が蠢いていて――新宿の闇をエロで暴く、爽快警察官能小説!
  • お隣さんが殺し屋さん
    3.7
    専門学校に入学するため、地方から上京してきた美菜は、隣人に挨拶に行くことに。お隣の青年・雄也は長身で、どこか陰のある青年。しかも彼には人に言えない「裏の顔」が……。ユーモアミステリ決定版!
  • ハーメルンの誘拐魔 刑事犬養隼人
    3.7
    少女を狙った前代未聞の連続誘拐事件。身代金は合計70億円。捜査を進めるうちに、子宮頸がんワクチンにまつわる医療界の闇が次第に明らかになっていき――。孤高の刑事が完全犯罪に挑む!
  • 三毛猫ホームズの卒業論文
    3.7
    共同で卒業論文に取り組んでいた淳子と悠一。しかし論文が完成した夜、悠一は何者かに刺されてしまう。二人の書いた論文の題材が原因なのか。事件を追う片山兄妹にも危険が迫り……。人気シリーズ第40弾!
  • 優しき共犯者
    3.3
    父から継いだ製鎖工場で女社長を務める翔子は、倒産した製鉄所の連帯保証債務を押し付けられ、自己破産の危機に追い込まれていた。翔子に想いを寄せるドロ焼き屋の店主・鳴川は金策に走るが、債権者の長山には相手にもされない。その矢先、長山が死体となって発見された。捜査に乗り出した刑事・池内は、殺人犯の他に死体を遺棄した共犯者がいると直感するが――。情の鎖がすべてを繋ぐ、社会派ミステリの旗手による傑作長編。 ※本書は二〇一一年七月に小社から刊行された単行本『共同正犯』を、加筆・修正のうえ改題し文庫化したものが底本です。
  • 殺人へのミニ・トリップ
    5.0
    古賀は恋人と共に、サロンエクスプレス踊り子に乗車した。景色を楽しんでいる時、カメラを忘れたことに気付き部屋へ戻ると、そこには女の死体があり…。表題作を含む4編を収録。十津川警部シリーズ短編集。
  • 大熱血!!落ちこぼれ探偵団
    -
    落ちこぼれ中学生の受け皿となっている私立高校・彰栄学園。その人気女子学生・美也子が失踪、その後死体で見つかった。美也子の親友の亜紀子も命を狙われそうになる。美也子のクラスの担任・英基は、クラスの生徒たちと事件の真相を追い求めるため探偵団を結成、ボスには英基の父親がつくことに。しかしまったく手がかりがない中、真犯人をあぶりだすため、探偵団の面々は陽動作戦を計画する。果たしてその結果は……。落ちこぼれたちが、事件を解決し、汚名を返上するまでをさわやかに描いた青春ミステリー。
  • 誘拐ツアー
    -
    戦後闇市から始まった宝町商店街。裸一貫でがんばってきたお店の店主たちもそろそろ世代交代の時期を迎えている。8月のはじめ、そんな商店主20人によるツアーのバスが出発した。ところがその数時間後、ツアーに参加した老人20人全員を誘拐したという1本の電話が。犯人の要求は身代金1人あたり500万円。こんな大人数をどうやって誘拐して、どこに隠しておくのか。さらには身代金の受け渡しは? 被害者の大島衣料店の孫の俊也とガールフレンドの榛名は、探偵役となって捜査に乗り出すのだが……。ユーモアたっぷりのミステリー。
  • 北斗七星殺人伝説
    3.5
    2年ぶりに帰国した海外青年協力隊の三谷凌は、行方の分からなくなった友人の有藤を探しに、彼の妹の衣津子とともに伊勢志摩に向かった。凌の父によると、有藤は戦国時代の海賊大名・九鬼氏の埋蔵金伝説に興味を示していたという。やがて有藤が人妻と不倫関係にあり、その女性は伊勢志摩でバラバラ死体で発見され、さらにその夫は東京で首を吊っていたことが判明。その上正体不明の人物から脅迫を受けた凌は、このこんぐらがった謎を解こうと、東京、京都、伊勢志摩へと奔走する、そして現れてきた北斗七星の謎とは……!? 冒険と伝説とロマンスが詰まったサスペンスに富んだミステリー!
  • 人牛殺人伝説
    3.0
    大学を卒業して間もないフリーライターの瞭子は、中国残留孤児のドキュメンタリーで初めての署名記事を執筆。その孤児の女性が母親から聞いた「クダン」という言葉を手がかりに、彼女の母親を探して、連絡してきた鳥取の女性に会いに行った。しかしそこで彼女を待っていたのは、その女性の死。そしてもう1人の情報提供者も列車の中で殺される。やがて浮かび上がるクダンの謎。それは、未来を予言するという伝説の動物のことだったが……。旅情と伝説、ロマンスの中に戦争末期の悲劇と現代の社会問題がリンクした本格ミステリー。
  • 春休み少年探偵団
    4.0
    母さんが突然いなくなった。父さんのことを人殺し呼ばわりする下級生を殴って、先生から怒られた光一。妹のアッコもいじめられ、ついに光一は自分たちで母親探しを決意する。協力してくれるのはクラスメイトの宮内と和田、そして和田のお姉さんでミステリー好きの重子。だが少年探偵団が動き始めた矢先に、母親の死体が名古屋で発見され……。名古屋や小豆島まで事件の謎を追う光一らは、真相にたどり着くことができるか!? 子供たちの活躍をユーモラスでサスペンスに満ちたタッチで描いたジュニア・ミステリー。
  • 伊豆修善寺殺人事件
    4.0
    日本画家の沢木は、なじみの京都の舞妓たちと正月を過ごすため、伊豆修善寺温泉を訪れた。そのおなじ旅館で、顔見知りの芸妓の死を知らされ愕然とする。だが、京都に戻った彼らをさらに第2の殺人が待っていた。次々と現れては殺されていく容疑者たち。その裏には、投資用絵画の偽造疑惑が絡んでいた……。新春の伊豆と京都を舞台にした傑作ミステリー。
  • 青森わが愛
    -
    警視庁捜査一課の日下は、刑事であることを明かさずに書道教室に通っていた。しかし十津川警部から電話が入ったことにより、職業がばれてしまう。すると、過剰な反応を先生が示して……表題作ほか4編収録。
  • 怪しい店
    3.8
    推理作家・有栖川有栖は、盟友の犯罪学者・火村英生を、敬意を持ってこう呼ぶ。 「臨床犯罪学者」と。 骨董品店〈骨董 あわしま〉で、店主の左衛門が殺された。 生前の左衛門を惑わせた「変な物」とは……。(「古物の魔」)ほか、 美しい海を臨む理髪店で火村が見かけた、 列車に向かいハンカチを振る美女など、 美しくも恐ろしい「お店」を巡る謎を、 火村と有栖の名コンビが解き明かす。 火村英生シリーズ、珠玉の作品集が登場。
  • 世は人情 殺人の故郷
    -
    幕末の侠客・吉良の仁吉を生んだ三河で薬屋を営む太田のところに、大学時代の元恋人のうららから一本の電話が。聞けば彼女の夫が失踪したのだという。東京からやってきたうららと合流し、夫の行方を捜すうちに、二人は彼の死体を発見、あわてて警察に知らせにいくが、その間に夫の死体は消えていた。そしてさらに第2の死体が現れる。事件の真相を追究するため、吉良の仁吉の血を引く太田は、吉良一家の再興を宣言、かつての同級生などを集めるが、事態は思わぬ方向へと転がっていく……。全編三河弁が飛び交い、ユーモラスな味わいに満ちた奇想天外ミステリー。 ※本書は、 1984年11月徳間書店からトクマノベルスとして刊行された『三河湾殺人望郷歌』を改題した文庫が底本です。
  • ペテン師ファミリー
    3.0
    この恨み、きっと晴らしてやる……。かつて天才詐欺師と謳われた喜多三平は、旧知の秋山にはめられて刑務所に入ってしまった。3年後。復讐を誓って仮出所した三平は、秋山が自分をだまして巻き上げた金を元手に大手サラ金会社を経営していることを知る。どうやって奴に借りを返すことができるか。かつて関係のあった鈴子とその家族の力を借り、リターンゲームにのぞむ三平だったが……。誰が本当で、どれが真実か、最後の最後まで展開がわからない、痛快で爽快なコンゲーム!
  • 殺人コンテスト
    3.5
    老人ホームに入っている70歳のはるばあちゃんから、突然3人の子供たちに集合するよう連絡が来た。どうやらはるは、進行性のがんで余命半年らしい。そこではるがみんなに申し渡したのは、自分を上手に殺す方法を考えた人に5000万円の宝くじの当たり券を贈るということ。これも世のためばあちゃんのためと、3人の子供と孫たちは必死でない知恵を搾り出す。しかしはるは名うての意地悪ばあさん。このまま簡単に5000万円を贈る気はなく……。金に目がくらんだ人々が織り成す狂想曲!
  • 標的はひとり 新装版
    3.3
    かつて極秘機関に属し、国家の指令で人間を“消して”いた加瀬。 ある任務が原因で組織を離脱し、監視を受けながら暮らしている。 そこに、強大な権力をもつ大富豪、出雲グループ総帥から個人的な依頼が来た。 標的は総帥の孫を殺した冷酷非情なテロリスト、成毛泰男。報酬は金と国家からの「解放」。 加瀬は過去、そして自分と向き合いながら、最後の闘いに身を投じる。 緊張感に目が離せない、ハードボイルド・サスペンス!
  • GOSICK RED
    4.1
    舞台はニューヨーク! 超頭脳“知恵の泉”を持つヴィクトリカは探偵事務所を開くが、そこに闇社会のボスから危険な依頼が舞い込み――。新展開を迎えた、ダークでキュートな大人気ミステリシリーズ、待望の文庫化!
  • 金田一耕助、パノラマ島へ行く
    3.5
    三重県志摩郡、伊勢湾の南端に浮かぶ「パノ ラマ島」に、同級生に誘われて金田一耕助が乗り込んだ。風光明媚な土地に廃墟とも 呼ぶべき威容の建物が建ち並ぶ島で起きた殺人事件を金田一耕助は解決できるのか?
  • エネミイ
    -
    社員に裏切られ自殺した社長の娘、婚約者を理由なく殺害された青年、愛娘が暴走族に撥ねられた男、幼い娘を流れ弾で失った父――。四人の犯罪被害者が喫茶店で運命的に出会い、犯人への怨恨の念を確認し合った。一方、かつての加害者が次々と殺害される事件が発生。棟居・牛尾刑事は、一連の事件の背景に被害者の復讐があると突き止める。私情と法の間で正義とは何かを問いかける、圧倒的スケールの社会派サスペンスロマン。
  • 悪魔交渉人 1.ファウスト機関
    3.5
    怠惰な美術館員・鷹栖晶の本当の職務。それは悪魔と交渉し、彼らにまつわる事件を解決すること。ある日、死んだ友人・音井の肉体を間借りする悪魔と共に、戦時中に存在した「F機関」を巡る事件に巻き込まれ――。
  • 転生
    3.8
    猛暑が続く京都市内で、女性の絞殺体が発見された。被害者は藍染作家・由良美津子、39歳。彼女の首には藍の染料が付いていた。同じ頃、別の殺人事件で指名手配されていた男が北九州市で逮捕される。犯人の佐伯は20年前に婦女暴行を重ね、美津子はその被害者のひとりだった。果たして2つの事件に関連はあるのか。京都府警捜査一課の女性準キャリア刑事・大橋砂生は、美津子の周辺で目撃されていた怪しい男を追跡するが……。 ※本書は二〇一四年十月に小社より刊行された単行本『殺意の産声』を改題の上、文庫化したものが底本です。
  • 妖しき瑠璃色の魔術
    4.0
    元参議院議員の折笠修一郎が、新築した自宅で刺し殺された。死体のそばには、全身に返り血を浴び、右手に血まみれの包丁を握ったまま意識不明となった折笠夫人。状況から、妻が夫を殺し、その直後に睡眠薬入りのブランデーを飲み自殺を図ったのは確実とみられた。…だが、じつはそこには大胆奇抜な殺人方法が隠されていた。事件の捜査に烏丸ひろみ刑事が投入されるが、その前に現れたのが前作『哀しき檸檬色の密室』の犯人。烏丸ひろみに恋した殺人犯人は、彼女のために折笠事件の真犯人を追及するが…。『三色の悲劇』シリーズ最終作。
  • 西銀座殺人物語
    -
    西銀座のクラブ『莉花』の美人ママに惚れ込み、遠く熱海から新幹線で通ってくる中小企業のオーナー社長・牛田辰則。その熱意の甲斐あってか、ママから「したいの」と刺激的な一言。ところが、その言葉の裏に秘められていた世にも恐ろしい事情に気づいたときには、時すでに遅く、牛田は泥沼に片足を突っ込みかけていた…。文庫書き下ろしの表題作ほか、ピザとビザを間違えている社長へのご注進騒ぎ、勤続二十年の記念休暇をきっかけに大胆な変身をはかろうとした男の失敗、等々、作者十八番の笑いと恐怖のミステリー短編全六編を収録。
  • サブマージ 県警捜査一課・城取圭輔
    3.0
    長野県警・城取警部補は不正な寄付を受けた疑いの代議士の身辺調査を命じられた。更に彼の秘書2名は相次ぎダイビング中に事故死。やがて事件を結びつけるある人物の存在が明らかとなり、事態は思わぬ方向へ
  • 編集長連続殺人 -13日目の惨劇-
    3.0
    『週刊A』の編集長が就任十三日目に崖から車で落ちて事故死した。次の編集長も十三日目でサーカスを見学中、ライオンに喉を噛み切られ死亡。三番目の後任も衝撃から自殺――。いずれの現場にもなぜか道化師の姿が。そして、犯人から届いた怪文書。出版社社長自ら編集長を買って出たが、運命の十三日がまた近づいてきた……。精神分析医・氷室想介がたどり着いた衝撃の事実とは。
  • 降霊会の夜に謎解きを 執事と令嬢の帝都怪奇録
    3.0
    一夜にして家族や使用人を惨殺された、嵯杏院伯爵家令嬢・薔子。事件の真相を知るため、生き残った執事の統真と共に探偵業を始める。貴族間の表沙汰にできない些細な事件を契機に、あやしい事件に巻き込まれ……。
  • わが郷愁のマリアンヌ(上)
    3.0
    1~2巻704~748円 (税込)
    ロンドンに赴任した貿易会社常務・倉内優二は、取引きを始めた陶磁器メーカーの女性オーナー社長マリアンヌと運命的な出会いをした。優二は、青年時代から憧れていた『嵐が丘』のヒロイン、キャサリンを彼女に投影し、会う度ごとに思いを募らせていった。その頃、彼女の会社のマネージャーの死体が立木に囲まれた静かなホテルで発見された……。北イングランドの荒野に展開する華麗な愛のミステリー。
  • 遙かな坂(上)
    4.0
    大手スーパー〈マイウェイ〉の凍結庫で店長が凍死体になって発見された。東京四部長の逢坂常平は、早朝、警察からの電話で事件を報らされる。捜査は、自殺、他殺、事故死のいずれも決め手のないまま難航した。――逢坂の家庭では、妻千鶴を中心に、ひとり息子剛の東大合格だけを目標に生活を組みたてていた。少しでも入試に有利な条件を得るためのコネや情報、有能な家庭教師。だが、常平の九州への単身赴任、膨らむ教育費を補うための千鶴のアルバイト等により、家庭は大きな亀裂を生じていった……。家族全体を巻きこむ受験地獄と苛烈な流通戦争を描き、学歴社会を鋭く告発する社会派推理の力作長編。
  • 砂の殺意
    3.0
    五歳になる一人息子が、遊びに出かけたまま戻ってこない。子供を捜しにいった母親は、心あたりの工事現場で、心臓が止まりそうなショックを覚えた。ダンプカーから落とされた土砂で生き埋めにされ、死んでいた! 過失致死か? それでは一体誰が……。母親の執念の捜査がはじまる。息子を喪くした母親の怒りと憎悪が胸の中で激しく燃えたぎった。だが、その憎悪の果てに彼女を待ちうけていたものは……。平凡な日常生活のなかで誰もが遭遇しうる事件をテーマとし、女性心理を見事に描いた傑作短編集。表題作ほか七篇を収録。
  • 十津川警部捜査行 北陸事件簿
    4.0
    とき403号が終点の新潟駅に到着したとき、車内から刺殺体が発見される。持参していた履歴書は60代の男性だったが、30代のフリーライターだと判明。何のために変装したのか……。他、4篇を収録。
  • 捜査線上のアリア
    3.0
    銀行員の津村豊和は雑誌の懸賞小説に応募、幸運にも新人賞に入選した。入選後は会社も辞め、取材の依頼や講演が殺到し「時の人」となった。だが、それも一時期だけで、原稿依頼もとだえ、妻の則子は温泉街の芸者になり生活を支えることに。ある日、津村は泊まっていたホテルで殺人事件に巻き込まれ、“容疑者”として取調べられた。皮肉な事にこれをきっかけに津村の小説は急に売れ出した。一方、捜査線上には、意外にも流行作家のMが浮かんだが、Mには鉄壁のアリバイが―――。文壇の内幕を抉る、社会派ミステリー!!
  • 一身上の都合により、殺人
    3.5
    ◎駅のゴミ箱をあさってエッチな本を拾い上げる上司を見た! ◎モテない部下が可愛い女の子と結婚することになり猛嫉妬! ◎社宅に越してきた部長の若奥さんが生意気でアタマにきた! ◎家族そろってのハワイ旅行が仕事のせいで出発当日中止に! ◎大枚をはたいてグリーン車に乗ったらクソガキがバカ騒ぎ! ◎冷たい会社に腹を立てて辞表にグチを思いきり書き連ねた! 誰もが経験しそうな状況から意外だらけの殺人が勃発する。大人の世界の笑える恐怖──テレビドラマ化もされた、そのとっても歪んだ世界をあなたにお届けするミステリー短編集。
  • シャッター・マウンテン
    3.6
    北アルプス、“瞑りの楽園”に突如起こった地滑り。山小屋の経営者久作らは、山のいつもとは違う不吉な気配に戦いた。蝙蝠や蜻蛉の大量発生、幽霊の目撃談。次々と起こる不可解な出来事、ついに死者が--。
  • 超高層ホテル殺人事件 書き下ろし短編付き
    -
    クリスマスイブの夜、オープンを控えた地上62階の高層ホテルのセレモニー中に、ホテルの総支配人が転落死した。鍵のかかった部屋からの転落死事件の捜査が進むが、最有力の容疑者も殺されてしまい!?
  • 殺意の漂流 異型の曠野
    -
    二流のサラリーマン問題評論家・河合清重は、講演にでかけた先のホテルで、『コルト45口径』という一挺拳銃を見つけた。拳銃に魅せられた河合は、密かに銃を持ち帰るが、その日を境に仕事の依頼が急増していく。人生を狂わす悪魔の銃は、さまざまな人間たちの人生を変えていくが!? 悪魔の銃に魅せられた人間たちを描く、連作傑作集!
  • 夕映えの殺意
    -
    “家出人捜し屋”の片山は、旧知の米国人実業家・ハサウェイから、「かつて戦時中に命を救ってくれた5人の男を捜して欲しい」と依頼される。さっそく人捜しを開始するが、すでに3人が不可解な死を遂げていた。さらに調査を進めていくうちに、片山は満州で全滅した日本人村で起こった、おそろしい虐殺の全貌に近づいていく……。
  • 星のふる里
    4.0
    夫・浩一が失踪した。安定した日常に身を任せつつも「夫に女がいるのではないか」と疑いはじめた矢先の出来事だった。事故か、計画的な蒸発か? 妻・耀子がわずかな痕跡を追うと、愛人・眉村理枝の存在にたどりつく。愛人の存在にショックをうける耀子だったが、女同士の奇妙な連帯感が生まれ、浩一を探して理枝はギリシア、トルコへと飛んだ。女性心理の機微と夫婦関係の脆さを赤裸々に描き、ミステリー・ロマンの新しい方向を示した意欲作。
  • 虹への旅券
    4.0
    失恋の痛手を癒すため、商事会社のOL・穂積裕希子はヨーロッパ周遊ツアーに参加する。イスタンブール、アテネ、ローマへ旅を楽しむが、機中での洋酒びんの落下、トプカピ宮殿での落石事故など、裕希子の回りで不可解な出来事が頻発する。同じころ、東京で起きた殺人事件の容疑者として裕希子の名が浮かび、警察は彼女の行方を追っていて!? 森村誠一が贈る、旅×サスペンスの傑作推理!
  • 凶水系
    -
    これが捜査陣を、翻弄する怪事件の始まりであった――。熊谷の荒川で子供達が悲鳴を上げた。発見された溺死体の男は八高線鉄橋から落とされたのか? 次いで完全な密室状態であった高崎のマンションから男が墜落。身辺から八高線の切符が現れた……。一見何の関連もない二つの事件に隠された、意外な接点とは!?
  • 企業特訓殺人事件
    -
    「一人や二人の新人が死んでも、会社の存続にとって物の数ではない!」業界屈指の発展ぶりで注目される化粧品会社粧美堂の営業課長大津は、研修会の席上で冷然と言い放った。二年前、会社の新人養成特訓中、病弱な兄をしごき抜き、遂に死に至らしめた男が今、速水正吾の目の前にいる。兄の死の真相を探るため、敢えて粧美堂へ入社した正吾は、仇の正体をはっきり認識すると、爆発しそうな怒りを必死に抑え、大津に対する復讐の計画を秘かに練りはじめるのだった……。

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