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ショッピングモール「スワン」で無差別銃撃事件が発生した。死傷者40名に迫る大惨事を生き延びた高校生のいずみは、同じ事件の被害者で同級生の小梢から、保身のために人質を見捨てたことを暴露される。被害者から一転して非難の的になったいずみのもとに、ある日一通の招待状が届いた。5人の事件関係者が集められた「お茶会」の目的は、残された謎の解明だというが……。文学賞2冠を果たした、慟哭必至のミステリ。
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Posted by ブクログ
まず一言、圧巻のラストに震えました。 読者にわかりやすく張り巡らされた伏線が、想像を超えて巻き上げられていく展開は指数関数的な興奮をもたらします。 すっかり著者のファンです。読書が楽しい、次も読みます。
『爆弾』シリーズで話題の呉勝浩の一作。 正直、個人的には爆弾よりも好みであった。 埼玉県東部に位置する架空の都市、湖名川市。 その顔とも呼べるショッピングモール『スワン』で無差別銃撃事件が発生。 死者21名、重軽傷者17名という未曾有の大惨事を 生き延びた高校生の片岡いずみ。 彼女は同じ事件の被害...続きを読む者で同級生の古舘小梢から 保身のために他人を見捨てたと暴露される。 被害者から一転して非難の的になったいずみの元に一通の招待状が届く。 5人の事件関係者が集められた「お茶会」の目的は、 同じ事件の被害者である吉村菊乃の死に関する謎を明かすことだった。 あらすじから漂う傑作の予感。その予感はズバリ的中していた。 目も覆いたくなるような凄惨な無差別テロの描写は、 ものの冒頭70ページで幕を下ろす。 そう、この物語のメインは事件のその後なのである。 犯人ではなく、その被害者に焦点を当てた内容。 まさに罪とは、罰とは、一体何なのかと思わずにはいられない。 盛り上がる速度、謎の残し具合、そして伏線と、 全てが噛み合っていて読み手のこちら側もスピーディーになる。 お茶会の真実、全ての点が線になった瞬間はやはりゾクっとした。 そういう瞬間を求めて小説を読むんだなと改めて思わせてくれた作品。
スワン 久しぶりに正統な「悲劇」を読むことができた。ミステリーやサスペンスではなく、正しくクラシカルな「悲劇」の様相を取り入れた作品だ。 冒頭から商業施設での大量殺人がおこり、その後被害者となった人達の関係者にスポットがあたるが、被害者である彼らの事件後の人生が明るみになるに連れ人間の醜い部分、嫌な...続きを読む部分が少しずつ明かされていく。 結末についていろいろと邪推してしまったが、更に上をいくエンディングに衝撃をうけた。 この作品は冒頭以降を説明すると面白さが目減りする様に思うので詳しくは描かない、被害者であるいずみが事件を受けてどの様に変わっていくのかを是非楽しんで欲しい。 主人公のいずみが知っている事件の顛末が物語の最終的な結びとなるのだが、一体いずみは何を知っていて何を隠しているのか。その真相とどの様に向き合い、どの様に成長していくのか。が主題。 いずみがバレリーナを目指していた経緯があり、「白鳥の湖」を取り上げながら作品自体がまるで「みたて」の様になっているのが印象的で、彼女の人間性やまるで覚醒したかの如く終幕に向けて怒涛の展開が繰り広げられ、終盤は正しく舞台上の「作品」を見ているかの様な迫力だった。 様々な人間関係が土台にあるが、この作品ふ単純に読んだ方が面白い。穿った見方をするよりも純粋に目を通した方がこの世界に引き込まれるだろう。 呉勝浩は「爆弾」で知ったが今作もあまりにも面白い。まるで作中のじんぶが飛び出してくるかの様な衝撃は今作の特徴の一つだと思うし、まだ読まれていない方にはレビュー等読まずにまずは作品をと進めたい。
とても面白かった 犯人たちの銃殺シーンが淡々のすすむ様を重々しく描くのではなく、擬音や鼻歌、映画に例えており、 短時間で逃げ惑う人たちが次々に撃たれていくのが目にイメージできて恐ろしく感じた。 その中でも、火事の警報の時は割とすぐみんな避難できるのに、目の前に銃を構えられると動けなくなるのは、銃...続きを読むという具体的な死を強く感じてしまうためなのかと考えさせられ、描写の緻密さに驚いた。 死や危機に迫るときのその場その場の決断の結果がどうなっても、あとから外野や自分自身が責めたとしてもやっぱりその時はどうしようもなくて、その後も簡単に解決することはできないんだ、、抱えていくしか無いのか、、という感情を登場人物を通してすこしだけ伝わった。 月並みだけど、パニックになってどうすればいいのかわからなくなったときはその当事者しかその重さや苦しさはわからないし、簡単にわかるよ、とか君の場合は〜とか声をかけることはできないよな、、と思った。
ミステリの要素も人間の心理と行動がリアルに書かれていることも面白くて一気読みした。自分がその場にいて経験したわけでもないことに対して、きっとこう思う、きっとこうするという何の信憑性もない感覚だけで人を非難する人間は世間にはごまんといることを再認識して、がっかりもした。しかしいずみの姿勢からこういう乗...続きを読むり越え方もあるのかと思い、自分自身も世界への信頼の回復が少しできた気がする。
面白かったー! 私、呉勝浩さんの作品は二作目ですが、すでに大好きです。 こんな鋼メンタルの女子高生はいないかもしれませんが笑 鮎川はダメです、クビだよ!!怒 なにより、一気読みでした。 そして、通勤で読んでたのですがダメですね、続きが気になって仕事になりません。エッセイとかじゃないと仕事に影響す...続きを読むる。
白黒ハッキリつけることが正しいのか 白と黒なんて誰が決めるのか 白が黒に、黒が白に見えることもある あのとき自分は何をできたのか もっと良い選択があったんじゃないか 問い続ける 抱え続ける 苦しみ続ける それが生きていくということなのか この内容で物語の舞台は「スワン」 痺れる
面白かった。読み始めは、これは私の苦手な文章だ、読んでも読んでも進まないな、400ページ以上あるけどなー、と読むのに消極的。でも読み進めていくと、物語に引き込まれていった。続きが気になってどんどんページを捲ってた。 ショッピングモール"スワン"で無差別銃撃事件発生。生き残った5人が事件後"お茶会"...続きを読むに招待される。銃撃事件被害者の老婦人の死の真相を解き明かすために集められた。 この時点で私は、ただの無差別銃撃事件でないの?どういう事?何があったの?他にも事件があったの?となり、最後まで気が抜けなかった。見落とすと置いていかれる、と思い読んだのだけど、そうすると事件の時の緊張感が頭の中に入ってきて、暗くなってしまう。よくみんな生き残ったと思う。 結末を迎えた時、主人公片岡いずみに拍手を送りたかった。よく頑張ったと。みんな悪くない、ただ生きようとしただけ。悪いのは、犯人とその場に居なくて何にも知らない口だけの人々。生きようとした人々を悪く言う権利はない。 この物語を読んで、大型ショッピングモールなど建物に入る時は、非常口の確認は絶対しようと思った。 ラスト、いずみが踊るシーンはきっと白鳥の湖が バックで流れてるんだろうな。
メインは事件後。その事件の凄惨な描写から読んでいるこちらに絶望が伝わる。そして、その後は理不尽に次ぐ理不尽。登場する人の気持ちはどれも間違っていない。犯人が悪い…それでいい、むしろそれしかない。
「悪になる」ことと「悪ということになる」ことの違い……後者は辛い。 「説明しようとすればするほど、ちがってくる」 銃と日本刀を持った男二人が、休日のショッピングモールで無差別大量殺人。小説の題材としては申し分ない出来事だが、テロ自体はあくまで“背景”。 本題は“生き残ってしまった”人たちの罪の意識...続きを読むと葛藤、いつまでも続く恐怖。それも「ある人が不可解に死亡した状況を明らかにする」というミステリー仕立てで描かれていることで、単純だったことが徐々に変わり、謎めき、深まっていく。 「罪を抱え続ける苦しみは、罰を受けるより何倍もつらい」 華やかな白鳥と艶やかな黒鳥が舞う、どちらがどちらなのか……。
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