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昭和41年。地方の資産家楡家の当主がゴルフ中に心筋梗塞64才で逝去。親族しかいない法要が屋敷で執り行われるがそこで殺人事件が起こる。長女と孫(早死にした長男の子)がヒ素で死んだのだ。調査を進めると、殺された長女の婿養子の弁護士のポケットから、ヒ素をいれたチョコレートの紙片が発見された。
「わたしは犯人ではありません。あなたはそれを知っているはずです――。」
無実にもかかわらず「自白」して無期懲役となったその弁護士は、事件関係者と「往復書簡」を交わすことに。「毒入りチョコレート」の真犯人をめぐる推理合戦は往復書簡の中で繰り広げられ――、やがて思わぬ方向へ「真相」が導いていく――。「このミステリーがすごい!」2021年版 国内編(宝島社)と「2021年本格ミステリベスト10」国内ランキング(原書房)で堂々7位のW受賞作品。A.バークリーの『毒入りチョコレート事件』をオマージュとした本格ミステリ長編。
Posted by ブクログ 2023年03月01日
妻と親族の子を殺したとして四〇年を獄中で過ごした元弁護士と、妻の妹でかつての恋人が、書簡を通じて推理合戦を繰り広げると言った筋立て。妻に毒入りのカップを取らせ、弁護士のスーツに偽の証拠を仕込むことは一種の不可能犯罪で、これをどのようにしてなしうるかについて、物理トリック、想定外の容疑者、非ミステリ的...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年03月14日
往復書簡で多重解決の本格ミステリ、そのまんま毒入りチョコレート事件も意識してるらしいが未読。多重解決の末に一体何の話をしてるんだ、という程クルクルひっくり返してくる。タイトル通りの欺瞞発見に繋がる見つけ易い伏線もあったが、気付かなかった。読み進め易いとは言い難いが、やはり緻密で丁寧ないつもの深木章子...続きを読む
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