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Posted by ブクログ
今、秘かに応援している推理作家、深木章子さん。
秘かにする必要などないけれど。何故もっと注目されないのかわからない。
遺産目的での義父殺害の嫌疑がかかる峰岸諒一は、頑なに無罪を主張していた。諒一に依頼された弁護士衣田は、肝心なところで言葉を濁す依頼人に翻弄される。
しかし、ようやくアリバイの証明がされ、諒一の無罪が確定し釈放される。
ところが、間もなく諒一の遺体が発見される。
今回の作品では、冤罪が描かれる。
弁護士ならではの思いが窺える記述もある。
また、裁判に伴う拘留の様子や、被告人と弁護人との面会の様子などにも弁護人ならではの記述があり興味深く読める。
こういった難しくなりがちな内容が、法律などの知識の乏しい読者にもわかりやすく書かれて読みやすい。
こういう作品を読むときは、わたしは事件の謎解きをしながら読む。
今回は半分まではすぐにわかったが、共犯は誰かというところがわからなかった。遺産を独り占めするために事故に見せかけて云々と色々推理していたのだが、この作品を未読のかたのために記述は控える。
残念ながら、完全推理に至らなかった。
今作は深木章子さんのデビュー作「鬼畜の家」で登場する私立探偵榊原シリーズ三部作の完結編に当たる。
作品相互の関係はないので、どれから読んでも問題はない。
正直に言うと、「鬼畜の家」での榊原の描写には、それ程魅力もなくシリーズにするほどなのかと思った。
しかし、この作品では榊原の背景がよく描かれている。
エピローグを読むと、そうだったんだと胸が熱くなる。
副題に「探偵の依頼人」とわざわざ付いていることの理由がわかり、深木章子さんのタイトルの付け方に納得する。
深木章子さんは、もっともっと世間の話題になって良い作家さんだと思う。
わたしの周りに深木章子さんを知るひとが増え、面白かったねと話せるようになればいいのにと願いながら、次の作品を待ちたい。
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