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怒り 新装版(上下合本)
若い夫婦が自宅で惨殺され、現場には「怒」という血文字が残されていた。 犯人は山神一也、二十七歳と判明するが、その行方は杳として知れず捜査は難航。 そして事件から一年後の夏―。 房総の港町で働く槇洋平・愛子親子、 大手企業に勤める同性愛者の藤田優馬、 沖縄の離島で母と暮らす小宮山泉の前に、 身元不詳の三人の男が現れた。 惹かれ合いながらも疑惑を深める彼らは、 愛したい相手を信じ切ることができるのか。 果たして3人の中に山神一也はいるのか――。 『悪人』『国宝』でタッグを組んだ李相日監督による 映画化も話題となったベストセラーが新装版で登場! 巻末には、山神一也の過去に迫る幻の短篇、 「八つの証言―『怒り』エピソード0」を増補。 -
夢遊の大地
現代アフリカ文学の最前線を紹介する、新海外文学シリーズ《アフリカ文学の愉楽》第2回配本! 現代アフリカ文学最重要作家、モザンビーク出身のミア・コウトの長篇デビュー作にして映画化もされた代表作がついに登場! 長引く内戦に荒廃した東アフリカ、モザンビーク。 ひとりの老人と、記憶を失った少年が、戦火を逃れ、どこまでも続く道路を歩いている。 焼け焦げたバスの傍らで、彼らは血まみれの死体と殴り書きされた何冊ものノートを見つける。頁に残された男の名はキンヅ。文字の読める少年は老人にノートを読み聞かせはじめ、やがて物語はキンヅの遍歴とパラレルに進んでゆく。 現実とおぼしき老人と少年の世界、夢とも事実ともつかないキンヅの旅と人生。過去と現在が溶け合い、記憶と語りが幻想へと変容する。 果たして夢遊の大地に翻弄されるふたりの行き着く先は……。 その業績に対して、2007年にはアフリカ人としてはじめてラテン連合文学賞を、2013年にはポルトガル語圏でもっとも重要な文学賞のカモンイス賞を、そして2014年にはノーベル文学賞に次ぐ権威があるとされるノイシュタット国際文学賞を受賞。さらに2025年には、ポルトガル語圏の作家としてはじめてPEN/ナボコフ賞国際文学賞を受賞するなど、現在に至るまで精力的に詩・短篇・長篇・評論とさまざまな作品を発表し続けているミア・コウト。 ポルトガル語圏を超えて世界中で読み継がれている長篇デビュー作にして代表作がついに登場! ◉《アフリカ文学の愉楽》全6巻◉ 【編集委員】 粟飯原文子、桑田光平、中尾沙季子、中村隆之、福島亮 ◆アラン・マバンク(コンゴ共和国) 【第1回配本】 『割れたグラス』桑田光平 訳 バー"ツケ払いお断り"を舞台に繰り広げられる、酔いどれたちのめくるめく狂想曲! コンゴ共和国出身、現代アフリカ文学随一のヒップスターによる代表作。 『ヤマアラシの回想』桑田光平・福島亮 訳 その国には分身遣いがいるという―― 人間の〈分身〉として生き、殺人を定めとされた一匹の雄ヤマアラシが語る人間界の悲喜劇。 人間の内奥を抉り出す、マバンクのルノドー賞受賞作。 ◆ミア・コウト(モザンビーク) 【第2回配本】 『夢遊の大地』伊藤秋仁 訳 長引く内戦で荒廃したモザンビーク。 記憶喪失の少年とひとりの老人の幻想的な彷徨を、言葉遊びや詩的な描写を自由自在に駆使して、アフリカ的な幻想と現実が入り混じったイメージを浮かび上がらせる、カモンイス賞受賞作家のデビュー作にして世界中で読み継がれている代表作。 ◆サミ・チャック(トーゴ) 『エルミナ』福島亮 訳 キューバやメキシコなどのさまざまな場所を舞台に、魔性の美少女とそれに魅せられた青年の淫靡な実践の数々。 「アフリカのサド」の異名をほしいままにするサミ・チャックが、プラトンから山田詠美、さらには作中小説『エルミナ』まで、めくるめく引用を重ねながら綴る、悦楽と残酷に満ちた代表作。 ◆レオノラ・ミアノ(カメルーン) 『影の季節』粟飯原文子 訳 カメルーンのドゥアラを舞台のモデルに、口承によって受け継がれてきた大西洋横断奴隷貿易の起源に迫るフェミナ賞、メティス小説大賞受賞作。 ◆アクウェケ・エメズィ(ナイジェリア) 『フレッシュウォーター』粟飯原文子 訳 ナイジェリア南部に暮らすアダは気性の激しい扱いにくい子どもだった。イボの言い伝えによれば、精霊オバンジェとして生まれた子はたいてい幼いときに死ぬが、オバンジェのアダは生き延びて16歳で大学進学のために渡米する。やがてアダの中の精霊/自己たちが力を増していき、痛ましい事件の後、名前を持つ存在が前面に現れ、身体を支配するようになるが……。 「複数のわたし」と対話し、折り合いをつけることとはどういう経験なのか。 いま世界でもっとも注目される作家のひとり、エメズィの鮮烈なデビュー作にして自伝的小説。 PEN/ヘミングウェイ賞最終候補作。 -
沈黙と爆弾
【第4回警察小説新人賞受賞作】 「書きぶりは堂に入っており、プロとしてやっていける風格をたたえていた」 東山彰良氏(選考委員) 「文章力が高く、スピード感もあり掴みは抜群」 柚月裕子氏(選考委員) 熊本県警本部警務部監察課の阿玉清治は非違事案の調査を命じられる。爆発事件に巻き込まれて意識不明となっている刑事の澤守が、暴行騒ぎを起こしていた疑いがあるというのだ。警察の威信に傷がつかない無難な着地を求められた。時を同じくして、熊本地震をきっかけに失声症を患っている小学生の息子が、動物殺しの疑いをかけられる。阿玉は妻や息子との関係に心を砕きながら、非違事案の調査を進めるが――。感涙の家族小説×超弩級の警察ミステリ。 -
神の蝶、舞う果て
「ときどき思うのよ。偶然って、本当にあるのかしらって。この世には、私たちには見ることも、思い描くこともできない複雑な糸がはりめぐらされていて、その壮大な布の中では、どれもが、あるべきところにあるとしたら……」(本文より) 降魔士の少年・ジェードは、神と魔物、光と闇が共に宿っているとされる、神聖でありながらも恐ろしい聖域<闇の大井戸>で、魔物から聖なる蝶を守る役目を負って暮らしていた。ある日、ジェードの相棒である少女・ルクランが、聖なる蝶が舞い上がって来る予兆の鬼火に触れる事件が起きる。他の降魔士たちと違い、なぜか、予兆の鬼火に激しく反応してしまうルクランは、聖域を守る者のなかで波紋を呼んでいた。自分がなぜ、そんな反応をするのかを知りたいと願うルクランと、ルクランを守りたいと思うジェード。それぞれの思いをよそに、ふたりは壮大で複雑な運命の糸に絡め取られていく。 1999年から2001年にかけて、上橋菜穂子の代表作である『守り人』シリーズの創作と並行して執筆されたこの物語は、のちの『獣の奏者』、『鹿の王』、そして『香君』にもつながる、作者の創作の軌跡を知ることができる貴重な作品でありながら、これまで書籍化されていませんでした。 この物語は、人と人との関係だけでなく、人間と他の命ある存在との繊細で複雑なつながりを描きたいという著者の想いから生まれました。 執筆から二十年以上の時を経て、円熟の域に達した著者の手で加筆修正され、力強くも美しい物語へと成長した物語が、ついに世界へと解き放たれます。 -
犬は知っている
癒やしのファシリティドッグのピーボと、わけあり警察官が知られざる重大事件を鮮やかに解決! 史上初!? 犬が主役の警察小説が登場! ファシリティドッグのピーボは警察病院の小児病棟に常勤して患者の治療計画にも介入する癒やしのゴールデンレトリバー。賢くてふさふさの毛並みで子供達に大人気なのだが、実は密命を帯びていた。特別病棟に入院する受刑者と接し、彼らから事件の秘密や真犯人の情報などを聞き出すこと。死を前にした犯罪者はピーボに癒やされ、誰にも語ったことのない秘密を語り出すのだった。それを端緒にして、ハンドラーの笠門巡査部長とピーボは捜査を開始する――。 -
少年とハリス
開国前夜。 肉親の愛に飢えた少年、日本の行く末を案じるアメリカ人総領事。 幕末動乱期に下田という港町で出会った二人の絆が、この国の運命を大きく変えてゆく…… 江戸時代末期の安政年間――捕鯨の補給基地確保と清国との交易を目指すアメリカは、その圧倒的な軍事力を背景に、強固な鎖国政策を敷く幕府と「日米和親条約」を締結。さらに4年後には「日米修好通商条約」を結んだ。しかし、この条約は天皇の勅許を得ない幕府独断での調印だったため、国論を攘夷強行派と穏健派に二分し、やがて安政の大獄、桜田門外の変へとつながってゆく。まさに幕末動乱の引き金となった条約だったが、果たしてそれは日本にとって真に不幸な出来事だったのか……? 日本の植民地化を狙うイギリス、プロイセン、ロシアといった列強諸国に対抗するため 下田へやってきたアメリカ全権、タウンゼント・ハリス。 その家僕として暮らしを支えた少年・滝蔵。 「日米修好通商条約」締結の裏に隠された異国人と少年の熱き友情の物語。 時代小説の俊英が幕末史に新たな光を当てる感動の歴史ロマン!! -
雨音
「その不謹慎な美しさを、ぼくは愛していた」 世界に降り注ぐ、雨音のような銃声と、銃声のような雨音。 残された銃弾に導かれて、僕は彼女に出会った。 「この映画は、だれかを救うことになるのだろうか?」 スミヒコは映画同好会〈幻燈〉の仲間たちとともに、いつか自分の映画を撮ることを夢見ていた。しかし、彼らの大学を突然の銃乱射事件が襲う。穏やかなキャンパスを戦場に変えた理不尽な殺戮は〈痩せ烏〉と呼ばれる正体不明の銃撃犯の死亡をもって幕を閉じた。後輩たちの命を奪い、親友に二度と立ちあがれない重傷を負わせた事件のドキュメンタリー映画をつくることを決意したスミヒコの前に、ベニと名乗る謎の女性が現れる。「死はいつも、すぐそばにある。――戦争は、すでにはじまっている」そう告げる彼女に危うさを感じながらも、スミヒコは心惹かれていく。 装画/今井喬裕 装幀/二見亜矢子 -
大奥の御幽筆
亡霊が見えるせいで呪われた子だと家族から罵られてきた里沙。 自分の力を忌避し、生きる意味を見失いかけていた彼女を繋ぎ止めたのは、奥勤めをしている叔母・お豊からの一通の手紙だった。 『そなた、大奥へ来ぬか――』 そこは男子禁制で全てのお役目を女が勤め、皆いきいきと働いているという。 こんな私でも誰かの役に立てるのならばと、お豊の力添えで奥女中となる決意をする里沙だったが、そこでは、とある亡霊騒ぎが起きていて――。 霊視の力を持つ奥女中・里沙と記憶を失った侍の亡霊・佐之介が、 大奥に現れる亡霊たちの心残りを解き明かす、感動のお江戸小説。 -
けんちゃん
障害を抱える青年けんちゃん、18歳。 けんちゃんと出会って、みんな変わった――。 特別支援学校高等部に通うダウン症のけんちゃん(18歳)。言葉をスムーズに発することができず、不可解な言動も多い。癇癪を起しては「気持ちを落ち着かせる部屋」に閉じこもる彼に、どの職員も手を焼いている。 そんな彼と出会った人々――特別支援学校の寄宿舎で臨時職員として働く多田野唯子、校内イベントを取材する地方紙記者・水上悠介、学校の生徒たちが立ち寄るコンビニの店員・七尾光、同じ支援学校に通うことになった女子生徒・若山葉月――それぞれの視点でけんちゃんとの交流を描いた連作小説です(全5編)。 著者こだまは、かつて特別支援学校の臨時職員として三年間働いていた。そこでの経験を下敷きに物語を紡ぎ、けんちゃんという障害のある高校生を魅力的に描く。気づけば読者は、“寄り添う”ともまた違う、“あたらしい世界”にいる。 『夫のちんぽが入らない』で衝撃デビューを果たした著者渾身、9年ぶりの初創作小説! -
七ツ下がりの女たち
どれほどしゃかりにきになっても、若い時分にすっかり戻ることはできない。 でも、世の中にこれほど楽しいことがあるとは想像してもみなかった。 水からくりの女太夫、おはつ三十七歳 伊勢型紙の職人、おもん四十一歳 時代小説の名手による 人生の七ツ下がり(午後四時過ぎ)で出会った二人の ほろ苦い友情と恋の物語。 10代のころ、水からくりの女太夫として見世物小屋を沸かせてきたおはつは、引退後、舞台裏の雑用などをこなしながら子育てと介護をしてきたが、ふたたび舞台に立ちたいと思い始めている。 仕事一筋、過去には大評判を取り、型紙職人として技巧を極めてきたおもんは、齢を重ねるにつれ体力も腕前も落ちてきていることを実感し、さきゆきに不安を抱いている。 あることをきっかけに友人づきあいをはじめた二人は、女手ひとつで子育てをしてきたこと、技量を極めたいと思っていることなど、互いに似たところがあることを知って、急速に交友を深めてゆく。 が、実際には正反対の二人は、相手には伏せていることもあって…… -
コンフィデンシャル・ゲーム
知られざる歴史の1ページを、黒白の駒が入り乱れる盤上に再現した快作――――貴志祐介 一手に託す、世界の分岐点。 大胆で変幻自在な語りが生み出す、唯一無二のチェス・エンタメ小説! フランス、アメリカ、ソ連、イギリス、日本 各国の命運を分けた瞬間に、「秘密の対局」があったとしたら…… チェスが編み出す世界の「もしも」に、驚嘆すること間違いなし! 読み終えたとき、新たな歴史の証人となる。 ~収録作紹介~ 「ナポレオン・オープニング」 絶海の孤島に流されたナポレオンと、そこへ忍び込んだ青年〈ナイト〉。皇帝の運命を占う一局が始まる。 「フランクリン・ギャンビット」 各州ゆずらず、侃々諤々の合衆国憲法制定会議。それを収めるのは、長老〈ビショップ〉の威厳である。 「コミュニスツ・ディフェンス」 スターリンの右腕である老獪な副首相〈ルーク〉は、核兵器撤去に反対するキューバへ赴いた。 「ヴィクトリアン・メイト」 社会や制度を変えるには、女王〈クイーン〉の力は必要か? 荘厳な宮殿で繰り広げられる、女同士の熱き一局。 「ジャパン・ヴァリエーション」 終わりなき戦争の日々に突入する日本。チェスとともに数奇な運命を辿った名もなき少年〈ポーン〉の肖像を描きだす。 -
2222
宝塚歌劇団月組・風間柚乃主演ショートドラマ原作小説!ドラマ版の特製ビジュアル帯で展開! 企画には、風間柚乃自らが参加。 「猫弁」シリーズの大山淳子が完全オリジナルで書き下ろした、SF転生ものがたり。 ――人工知能が奴隷化され、一部の強者が世界を支配する未来の地球。 悪の人類から善良な人々を守るために、三体のロボットが造られる―― 人気SF『2222(クアッドツー)』の作者風乃(かぜの)夕(ゆう)は、実家の子ども部屋でずーっと仕事に没頭し続ける コミュ症&ひきこもり漫画家。 「目覚めろ! 風乃夕!」。誕生日前夜、睡眠不足でベッドに倒れこみ、 目を開けると、そこには自分の描いたキャラクター・京(けい)が仁王立ちしていた。 ひきこもり漫画家が、遥か未来で人類を救うヒーロー(人工知能AI)に転生!? キュートで心温まるSFストーリー。 -
王稜五閣の花姫御殿
五国が交わる世界の中心には、神への舞を奉納するための巨大な演台、そして五国がそれぞれに建てた御殿がある。祭事を行い、世の安寧を司るのが祭神であり、各国の花姫候補から選ばれた祭神の伴侶が花姫だ。神気満ちる御殿の中では花の絵が実体化し供物として捧げられたという伝説より、絵心のある者が選ばれることが多く、舞の際にささげる花を育て、懐妊するまでを御殿で過ごす。懐妊後は祭神とともに国へ戻るが、祭神は国へ豊穣をもたらすため、各国は花姫を輩出すべく必死になる。だがどれも、貧乏な庶民の蘭花には関係のない話のはず――だった。しかし、ある出来事から絵の実力を買われた結果、花姫候補の姫君の側近として都で仕えることになる。さらには、病を罹った姫の身代わりまですることになってしまい・・・? 和製シンデレラロマンス! -
呼吸美メソッド [改訂版] とってもシンプル、なのにすご~く効く! ZEN呼吸法
著者がメソッド化した「ZEN呼吸法」は、身体だけでなく気持ちも前向きになれるエクササイズ法。著者のもとには著名人がレッスンに訪れ、企業からの講演依頼も絶えない。本書はそんな人気レッスンを自宅でも簡単にできるように詳しく紹介しています。 また、本書は2010年発売『呼吸美メソッド』の改訂版(2017年発売)を電子書籍化したものです。 ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ※なお、紙書籍版では付録としてCDが付いていますが、電子書籍版では仕様の都合上CDは付いておりません。本文中のCDに関する文言も削除し、再構成してあります。予めご了承ください。 -
ごく短い小説の研究:近現代日本掌編文学論
「迅速尊重時代」の文学から20世紀をとらえる。 長編・短編を中心に語られてきた日本近現代文学史を、短編よりも短い小説、「掌編文学」から考察する。 1920年代半ばに流行した「コント」、新感覚派の試みとしての「掌篇小説」、プロレタリア文学の実践としての「壁小説」、国策文学としての「辻小説」、星新一を中心とした「ショートショート」……ほかにも、「原子小説」「四〇〇字小説」「けし粒小説」などの名ですがたかたちを変え、人々に親しまれてきた“ごく短い小説”掌編文学の百年を多角的に検証する。掌編文学を掲載するのに適したメディアであった新聞との関係も考察しつつ、太宰治、三島由紀夫、松本清張、村上春樹らの作品も具体的に論じる。 -
スノウマンの葬列 真々部律香の推理断章
吹雪のテントで発見された若い夫婦の遭難死体。夫の体の上には小さな雪ダルマがいくつも載せられており、妻は夫の切り取られた小指を握っていた。この異様な状況が語る事件の真相とは?(「スノウマンの葬列」) 密室で発見された大学生の死体。四人の容疑者は部屋の鍵を持ちえた者のアリバイは成立し、唯一アリバイの無い一人は絶対に鍵を持ちえなかった。密室はいかに完成されたのか?(「三分の一の密室」) 行き倒れた身元不明の男性。それと時を同じくして各地で発見される遺伝子情報めいた謎の文字列が伝えるメッセージとは?(「セントラルドグマ」)。 冷蔵庫に閉じ込められて死んだシェフ。何者も出入りした痕跡の無い現場で発生した殺人事件の真犯人とは?(「冷たい棺」) 相談に訪れた依頼人がスタッフ全員の前で毒殺死! それぞれが疑心暗鬼にかられながらたどりついた驚愕の結末とは?(「初めては毒殺」)。 安曇野市の謎解きコンサルタント「オフィスレイヴン」に持ち込まれる数々の不可能犯罪に女性所長・真々部律香が挑む――新たな名探偵、ここに誕生! 島田荘司選 ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作家が放つ、本格推理の醍醐味満載、豪華な連作短篇集。 -
脂肪の塊り Boule de Suif
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ギ・ド・モーパッサンの代表作、『脂肪の塊り』(原題: Boule de Suif)がフランス語で読める!<b/> 『脂肪の塊り』(原題: Boule de Suif)は、1880年に刊行されたエミール・ゾラが主宰した自然主義文学の短編集『メダンの夕べ』(Les Soirées de Médan)の中に収められた、フランスの小説家、ギー・ド・モーパッサン(1850-1893)による短編小説。 普仏戦争を背景に、娼婦エリザベート・ルーセ(ブール・ド・スイフ)を主人公にした物語で、モーパッサンの出世作であり、彼の数多い短編小説の中でも最も有名な作品の一つである。本書は日本語翻訳ではなく、フランス語でお読みいただけます。 -
ぜんぶ、あなたのためだから
TVドラマ化決定! 主演 藤井流星 共演 七五三掛龍也 2026年1月10日スタート テレビ朝日系列 毎週土曜よる11時 全員、偽善者。 結婚披露宴中、愛する妻のシャンパンに毒を盛ったのは誰だ!? 読んだら“人間不信"になる、エゴイスティック・ミステリー! 結婚披露宴中、新郎・和臣の目前で新婦・沙也香が突如吐血して倒れた。 カメラマンの桜庭によるとシャンパンに異物が混入していた可能性があるという。 犯人捜しに乗り出す和臣と桜庭は、参列した友人たちや母親の偽善ぶりに驚愕する。 そして、沙也香の意外な過去も――。 新感覚エゴイスティック・ミステリー! -
龍王は愛しい番を求めない
龍王の「番」――それは本能で惹かれ合う魂の片割れ。 天涯孤独の少女・千世は、引きとられた遠縁の家で番の印を持つ幼い少女・美耶の保護者代わりとして継父母にこき使われていた。学校にも行けず育児に追われる毎日。しかし千世は美耶の印に関するある“秘密”を握っており、後ろめたさからその状況を受け入れるしかなかった。 ある時、街中で美耶をつけ狙う謎の男に襲われ、逃げた先で偶然異界へと迷い込んだ2人は、そこで龍族の青年、漣と出会う。彼は龍王を名乗り、番の印を持つ美耶と保護者代わりの千世を厚くもてなしてくれるが、美耶の印の“秘密”を知る千世は手放しに喜べない。 一方で漣も、自らの番であるはずの美耶ではなく、千世に惹かれてしまう自分に大いに戸惑い……。 -
百窓の殺人
ご存じだろうか、百窓を。 1995年冬。 ある館に招待された僕と安宅先生は 不可解な連続殺人事件に巻き込まれた―― 異彩を放つ、偏愛・館ミステリー! 1995年冬。大学時代の恩師である安宅先生に誘われ、僕は雪山奥深くの館にやってきた。マニアの間で伝説的存在の建物「百窓」を復元したもので、そのお披露目会だという。他にも文化研究者や特撮関係者など百窓に縁深い人間が集められたが、二日目の朝、そのうちの二人が死体で見つかる。体には拷問を受けた痕が。僕と先生は調査に乗り出すが惨劇は止まらず……。 -
たったひとつの冴えない復讐
復讐するのも、復讐されるのも、僕にしかできない――。 『襲名犯』で第59回江戸川乱歩賞を受賞し鮮烈デビューを果たした竹吉優輔の最新作! 私立恵堂学園に通う和泉七生は、2年生から特進クラスに編入を果たした。友人もでき、新しいクラスでもつつましく学園生活を送っていたが、ある日黒板に謎のQRコードが現れる。読み込むと、「ギン」という謎の人物による、櫛屋すみれへの過去のいじめを告発するという脅迫動画が映し出された。 告発までの期間は約1か月。だが、同時にいじめに関するクイズも出題される。 唯一の部外者である七生は探偵役を任命されるが、自分の過去の罪の意識から、復讐と贖罪の間でさまよい始める―― デビュー作『襲名犯』で不条理と再生を描いた乱歩賞作家の復活長編! -
天上の青
大久保清事件をもとに書かれた名作の上巻。 波多雪子の家の庭先に咲いていたヘヴンリー・ブルー(天上の青)という朝顔を見て、「きれいな青だなあ」といって近づいてきた宇野富士男。じつは三十過ぎだというのに定職を持たず、青果店を営む実家に寄生しながら気ままに生きている男だった。その後も時折訪ねてくるようになった富士男のことを、「いささかの不実の匂いのする男」だと感じながらも穏やかに受け入れる雪子は、富士男が他の女性と交わった話を聞いても動じるようなそぶりは見せない。しかし、「俺がもっと決定的にだめな人間だってわかった時、あんたは愛想を尽かすよ」という富士男は、連続殺人犯だった。 女子高生やデパート店員、書店の客など、誘いに乗りそうな女性に声をかけ、天才的ともいえる作り話で共感を誘って、最後は自分勝手な怒りを爆発させ殺してしまう――。でも、凶行に及んだあとは、決まって雪子を思い出し、「一度でいいから膝枕さしてくれないかな。そうすると、とても安心できるような気がするんだ」と甘えたりする。はたしてこの奇妙な関係はいつまで続くのか――。 1970年代に発生した連続殺人事件を下敷きに書かれた渾身の長篇。 -
れんげ荘
有名広告代理店を早期退職したキョウコは、古いアパート「れんげ荘」で貯金を切り崩しながら自由な暮らし。近所の花店で元気なチューリップを買ってきたり、お腹周りが心配になってきたので、遠回りして買い物に出かけたり、「れんげ荘」の元住人・コナツさんの結婚のお披露目会に、久々におめかしして出かけたり。ネコやイヌ、鳥や花や隣人とのお茶の時間などに心を癒されながら、キョウコは今日も小さな幸せを見つけています。 幸せは、人それぞれ―― キョウコは自分でも「休みすぎ!」とツッコミを入れながらも、無職のまま、月10万円の生活をのんびり続けています。 ささやかな楽しみを見つけながら。 ロングセラー「れんげ荘物語」シリーズ、第7弾! 書き下ろし長篇(どの巻からでも、お楽しみいただけます) -
37℃の心臓をください
近未来、人型機械「ファクター」は高度な知能を持ち、人間社会を手助けしている。しかし、心を持たない彼らにできないことがあった。それは恋を理解すること。高校生の青海透真はファクターである春川ニナに頼まれ、人を好きになる「恋の起源」を一緒に探すことに。答えを模索する中で、互いに惹かれ合い、ニナは初めての感情を知る。しかし、記憶はすぐに消去され、バグがでた彼女の体は次第に壊れ始めていく。世界から拒絶された二人が向かう先は──。高度なAIが進化した時代に、機械と人間が起こした奇跡の物語。 -
文藝 2026年春季号
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【創作】 八木詠美「アンチ・グッドモーニング」 松田いりの「ハッピー山」文藝賞受賞第一作 古典新訳・能 岡田利規 訳「杜若(かきつばた)」 【特集1 うたのことば】 ◎短篇 九段理江「No Time to Die」 児玉雨子「神になるつもりがないなら帰って」 日比野コレコ「内海 among the sea」 崎山蒼志「きっかけ」 井戸川射子「肯(うべな)い」 芝夏子「でも、やっぱり、おめでとう」 ◎対談 瀬戸夏子×青松輝「『短歌ブーム以後』を俯瞰する 私性・テクスチャー・SNSをめぐって」 ◎「わたしたちを揺さぶる“うたのことば”」うたのことば30人アンケート 彩瀬まる、いしいしんじ、井戸川射子、大崎清夏、大田ステファニー歓人、大前粟生、川野芽生、暮田真名、小泉綾子、児玉雨子、小指、斉藤壮馬、最果タヒ、崎山蒼志、佐藤文香、芝夏子、鈴木絢音、TaiTan、つやちゃん、年森瑛、奈倉有里、バイク川崎バイク、ピノキオピー、日比野コレコ、藤田貴大、フロクロ、細倉真弓、マーサ・ナカムラ、ゆっきゅん、吉田靖直 ◎エッセイ・論考 つやちゃん「K-POPアイドル、うたにならないことばたち」 寺尾紗穂「いくつもの声がささやく―労働歌をさがして」 向坂くじら「歌わないまま、しかし歌う ―歌と詩、それから、わたしの好きなポエトリーリーディングの話」 吉田靖直「うたとことば」 鳥居咲子・soulitude「Z世代アイコン、イ・ヨンジのラップに潜む私小説性」 宇川直宏「病の歌、傷の歌 ~声帯AI中原昌也のブルース」 【特集2 ハン・ガンを読む ―傷と庭を抱いて】 ◎詩 ハン・ガン、斎藤真理子 訳「声(たち)」 ◎座談会 ハン・ガン、オール翻訳者座談会 きむふな×井手俊作×斎藤真理子×古川綾子「〈ことばの杖〉をバトンする」 ◎読書会 11 月21日、ハン・ガン作品をみんなで読む 中村佑子「ハン・ガンを読んだ日の記憶」 小川公代「緑の導火線としての文学」 金川晋吾「撮りながら読む、読みながら撮る」 年森瑛「ずっと情けない」 待川匙「一人読書会」 【新・短期集中連載】 往復書簡 星野智幸×シン・ミナ「地球から半歩」 【連載】 皆川博子「ジンタルス RED AMBER 風配図II」【最終回】 円城塔「ホモ・ネクロ」【第3回】 岸本佐知子「尻 on fire 日記」【第4回】 いとうせいこう「難民移民モノローグ」【モノローグ4】 岸政彦「犬は人生」【第4回】 柳美里「JR常磐線夜ノ森駅」【第8回】 町田康「ギケイキ」【第50回】 【季評】 水上文「たったひとり、私だけの部屋で 文学の場」2025年10月~11月 【書評】 中村文則『彼の左手は蛇』【評】山下紘加 絲山秋子『細長い場所』【評】豊永浩平 山崎ナオコーラ『陽ちゃんからのそよ風』【評】山田由梨 古谷田奈月『うた子と獅子男』【評】濱野ちひろ 紗倉まな『あの子のかわり』【評】あわいゆき 児玉雨子『目立った傷や汚れなし』【評】渡辺祐真 大崎清夏『いいことばかりは続かないとしても』【評】滝口悠生 佐佐木陸『ごみのはての』【評】向井康介 【連載】 山本貴光「文芸的事象クロニクル」2025年9月~11月 著者一覧 次号予告・編集後記 -
ひまわりと銃弾
戦時下の若者たちが目の当たりにした奇跡。 山本一力氏・河﨑秋子氏推薦! 「彩り豊かな世にかぶさる戦争の黒い色。ひたむきに生きる人々の昭和時代小説だ」 ――山本一力氏 「演劇を愛する彼らが戦争を経ても手放さなかった『希望』に心震える」 ――河﨑秋子氏 関東大震災後の浅草。 太平洋戦争に向かいつつある世情。 それぞれ重い過去を背負って生きている冴子・ハジメ・卓三の三人は細々と演劇で口を糊している。 芸術芸能に対して、警察や軍部による検閲、大衆の冷たい視線がますます厳しくなる中、卓三が兵役に取られた上に、東京大空襲に巻き込まれるふたり。 戦後、奇跡的に生き残ったふたりは、卓三不在のまま、舞台の幕を上げられるのか? そして、GHQの嫌がらせに、どう抗うのか? 感動の戦争小説。 -
〈歌人探偵定家〉シリーズ
一一八六年。平家一門の生き残りである、亡き平頼盛の長男・保盛はある日、都の松木立で女のバラバラ死体が発見された現場に遭遇する。生首には紫式部の和歌「めぐりあひて 見しやそれとも わかぬまに 雲隠れにし 夜半(よは)の月かな」が書かれた札が針で留められていた。そこに現れた、保盛の友人で和歌を愛してやまない青年歌人・藤原定家は「屍に添えて和歌を汚す者は許せん」と憤慨。死体を検分する能力のある保盛を巻きこみ、事件解決に乗り出す! 後に『小倉百人一首』に選出された和歌の絡む五つの謎を、異色のバディが解く連作ミステリ。/【目次】一 くもがくれにし よはのつきかな/二 かこちがほなる わがなみだかな/三 からくれなゐに みづくくるとは/四 もみぢのにしき かみのまにまに/五 しのぶることの よわりもぞする/単行本版あとがき/参考文献・史料/解説=千街晶之 -
わたしたちの図書館旅団
1918年、フランス北部。ニューヨーク公共図書館(NYPL)の司書ジェシーは、前線からわずか65キロメートルに位置するブレランクール村に到着した。〈荒廃したフランスのためのアメリカ委員会(CARD)〉のメンバーとして、ドイツ軍との戦いで破壊された図書館の再建を目指すためだ。ジェシーは傷ついた住民に本を届け、兵士に戦地での慰めとなる一冊を紹介し、子どもたちに読み聞かせをおこなっていく。だがドイツ軍が村に迫ってきて……。1987年、アメリカ。ニューヨーク公共図書館の記憶保管課(リメンバランス)で、収蔵されている資料を保存用に撮影する仕事をしているウェンディーは、1918年に発表された〈荒廃したフランスのためのアメリカ委員会〉の会報に興味を惹かれる。第一次世界大戦中、有志の女性たちが集まって、フランス北部再建のために働いたという団体――。そして戦地に渡ったジェシー・カーソンという司書の存在を知り、彼女について調べはじめるが……。『あの図書館の彼女たち』の著者が贈る傑作長編! -
いくつもの鋭い破片
B・E・エリス、畢生の代表作誕生 『レス・ザン・ゼロ』の頽廃と青春。 『アメリカン・サイコ』の不穏と冷血。 アメリカ文学の鬼才、畢生の大作。 1981年秋に起きたこと。それを僕はついに書くことにした。 あの恐ろしい出来事を。 ハイスクールの最終学年。裕福な子女ばかりが通うバックリー校で、僕は人気者の子たちと調子を合わせながら、男子たちとセックスに耽り、家では『レス・ザン・ゼロ』という小説を書き進めていた。僕らが享楽の日々を過ごす一方、周囲には奇怪な出来事が頻々として起きていた―― 不法侵入事件の多発。カルト集団の出没。校内のグリフィン像は何者かによって鯉の死骸で冒涜され、〈曳き網使い〉なるシリアル・キラーが静かに徘徊していた。それがどんな恐ろしいことを引き起こすのか、あのときの僕はまだ知らなかった……。 享楽。虚無。無感覚。何か取り返しのつかないことが起こる予感。 80年代の頽廃をエリスの不穏な声がじわりじわりと綴ってゆく。 13年の沈黙を破って放たれた、米文学の鬼才の集大成的傑作。 -
言葉のいらないラブソング
「離れていても自分の背中を押してくれていると思える恋がある二人に、確かな眩しさを覚えるはずだ。」(カツセマサヒコ/解説より) シンガーソングライターのアキがライブ後、莉子に出会ったのは、ほんの偶然だった。神戸から上京して数年が経ち、アキは自身が満足のいく形で音楽に臨めず、人知れず悩んでいた。そんなときに莉子と言葉を交わし、自分の意見をしっかり口に出す彼女に対して興味を持つ。そんな風にアキから見える莉子だが、彼女自身は誰にも言えない生きづらさを抱えていた。それぞれ自分にはないものを持つ相手に憧れ、二人は惹かれ合っていく――。都会で暮らす、正反対の男女の姿を描いた“青春”ラブストーリー! 『流星コーリング』(第10回広島本大賞)や『ヒカリノオト』(第8回未来屋小説大賞3位)などで注目を集める著者初の恋愛小説。待望の文庫化! -
猫に満ちる日
出会ったころは掌に載るほど小さかった子猫は、二十年近い歳月を経て死が近い。老いと病で苦しむ猫を懸命に介護する「私」。 猫との日々を思い、係累や友人の死に様が脳裏をよぎることもある。夫と別れ、懸命に仕事をしながら住処を転々と移っても猫は一緒だった。 猫と暮らしつづけるため、東京中を歩き回って見つけた都心に近いマンションの一室を購入して数年後、猫の老いが始まっていた。 檻のなかに籠もるような「私」と猫の住む部屋に男友達が訪ねてくることもあったが、やがて離れていった。「私」はいつしか猫を殺してしまいたいほどの愛着を抱いていた。 休暇を取り、猫と冬の海に赴いた「私」。猫はキャリーバッグから這い出て、残りすくない生命力をふりしぼって岩場でマーキングをする。「私」は自分が大地の一部になったような快感に浸る――。 生命のリアルと根源をリリカルに描く傑作連作小説。 -
銘仙の呼ぶ声が/おばぁが織った振袖
「銘仙の呼ぶ声が」 高校生のカナは、骨董市で出会ったアンティーク銘仙に触れた瞬間に不思議な声を聞いて、衝動的に秩父への小旅行を決意する。旅先で出会ったのは、祖母の銘仙を守るためコレクターになったアヤノさんや、思い出の銘仙との別れを惜しむおばあさん――銘仙の着物を通じて時代と世代を越えて交流する人たちを描く、絹の里・秩父と銘仙をめぐる小さな旅の物語。 「おばぁが織った振袖」 「まりちゃんの振袖、おらが織ってやるよ」十七歳の茉里奈におばぁが宣言した。初孫の成人を祝う祖母は、機織りの伝統技術を持つ織り子。家族にとってはただの"おばぁ"だけど、その手仕事には誇り高き技が宿っている。織り上がった着物に初めて袖を通す成人式の日に起こった、振袖と家族の物語。 -
和カフェこよみ しずさんの春めく推しごはん
セリ、なずな、ゴギョウ、ハコベラ…… 唱えるたびに、 自分に力がわいてくる。 「ものがたり洋菓子店」シリーズで話題 心もお腹も満たされる日本のごはん。 季節のごはんと和菓子、あります。 「美貌の人気モデル“ましろ”──その正体は 引きこもり歴三回を誇る(?)隠キャで 人見知りな”しずこ”である。 不向きな仕事に疲れはて、 偶然入った「和処こよみ」で 迎えてくれたのは、 癒し系の学生店主・五月くん。 季節の食材を使ったあたたかな料理と甘味、 ポーランドの食器について、 やわらかに語る五月くんに会うため、 しずこはお店に通うように。 しずさんと五月くんの美味しい物語。 【目次】 第一話 七草がゆと梅の花びら 第二話 梅とおむすびと春を告げる鳥 第三話 柚子の香りのおうどんと、 ほろほろ崩れるやさしい雨 箸休め しずさんの推し活風景 第四話 菜の花ちらしと真珠を抱くあこや貝 第五話 桜の炊き込みごはんと満開の桜、桜、桜
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