無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで200万冊以上配信中!
ここにもある袴田事件、免田事件、財田川事件、足利事件の理不尽。
生きるということは、かくも哀しく美しいものか。照らし出される司法の闇、冤罪の虚構、人間の絆。作家の才能に嫉妬する。―堀川惠子(ノンフィクション作家・代表作『教誨師』)
突然、父親を奪われた少女に救いは訪れるのか? 事件の謎は戦前から令和まで引き継がれ、慟哭の結末は我々に生きる意味さえ問いかける、前代未聞かつ究極の「冤罪」ミステリー。世代を超えて社会の歪みと戦い続ける者たちの行き着く先とはいったい何なのか。
時代を超えて受け継がれる法律家の矜持に心が震えた。―五十嵐律人(作家・代表作『法廷遊戯』)
わたしはこれ以上のリーガルミステリを知らない。―染井為人(作家/代表作『正体』)
冤罪と冤罪で翻弄されたものたちが辿る刮目のドラマ。戦中、時局に媚びる社会情勢の中で苦悩する弁護士のギリギリの戦いは、本人が戦場に送られて戦争が終わってからも、正義を信じる弁護士や検事により引き継がれる。彼らが報われる日は来るのか? 社会のひずみを壮大なスケールで活写したリーガル・ミステリーの雄の渾身作。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
ただただ凄かった。こんなに心揺さぶられる小説はいつ以来だろう?
世の中には冤罪が蔓延っていて、きっとそのまま罪を認めざるを得なかった人や、死刑になった人もいると思う。
この小説は、そんな冤罪と戦う弁護士たちの物語だ。
物語は、あるおばあちゃんの語りで始まる。おばあちゃんの名前は波子。昭和18年4月20日。長い物語の幕開けとなる。
波子は伊勢神宮で行われる遷宮という祭りを父親と見に行っていた。翌日は木曳をする父親。そんな父親の出番を楽しみに待っていた。
しかし、父親が木曳をするのを見ることは叶わなかった。なぜなら一家3人強盗殺人事件の犯人として捕まったからだ。
ここから、弁護士たちの長い戦いが始まる。
吾妻太一から伊藤捨次郎へ、そして本郷辰治、伊藤乙彦、伊藤太一兄弟へとバトンが渡される。
ラスト、驚きの真相が現れた時、太一の決断に心が震えた。
弁護士たちはみんな素晴らしい人たちばかりだったが、私はダントツで本郷辰治が好きだ。
いやぁ、素晴らしかった!
174回直木賞候補に挙がり、残念ながら受賞作にならなかった今作。これを抑えて受賞作となった『カフェーの帰り道』は絶対に読まなきゃいけないな。
Posted by ブクログ
mariさんの本棚から。
ありがとうございます。
500ページもありました。
分厚い。
この夏文庫本を変な持ち方して読んでいたせいで左手の小指を痛めております。
1カ月も引きずっております。
だから500ページの単行本を読むのに難儀しました。
持ちにくくて。
でもね、そんなのどうでもいいくらい(よくない)引き込まれてしまって。
章が変わるたびに“えっっっっ”となった。
うそ…って。
それにしてもなぁ。
ラストの真犯人が衝撃的すぎて。
うそやん…状態で呆けてます。
刑が執行された後の再審請求からの無罪判決って…なんかもう…何も戻ってこないじゃない。
戻ってきたのは名誉だけじゃない。
辛。
辛いなんて言葉で片付けられないくらい辛…
気分を変えよう!
このお話の舞台は三重県なのですが、私には三重県在住のお友達ができまして。
生きていると面白いこともあるもんです。
同じ三重ということでオススメしてみよう。
楽しい話じゃないけどいい本だからオススメしてみよう。
そう思って少し気分を楽しくして寝よう。
Posted by ブクログ
チャオさんのレビューをきっかけに、この本を手に取りました。ありがとうございます。
冤罪により死刑判決を受けた人物の無罪を訴え続けた、約80年にわたる物語です。再審制度について深く考えさせられると同時に、小説としても非常に楽しめる一冊でした。
まず驚いたのは、再審制度のハードルの高さです。やっとの思いで再審請求が認められても、検察の即時抗告によって覆されてしまう。「裁判できちんと白黒つければいいのでは」と、何度も思いました。
近年、再審制度は見直されつつあるようですが、まだ十分とは言えない現状があるようです。人が人を裁くことの恐ろしさを改めて感じるとともに、司法に携わる方々にはどうか謙虚であってほしいと強く思いました。
小説としての面白さも特筆すべき点です。物語は昭和から令和へと時代を移しながら進み、中心人物も世代とともに移り変わっていきます。それだけの歳月が、冤罪を晴らすためには必要だったということが伝わってきます。また、真犯人についても描かれており、これは小説だからこそ描ける部分だと感じました。
読み応えのある、すごい物語でした。
Posted by ブクログ
戦争中1943年(昭和18年)に始まり、1957年(昭和32年)、1985年(昭和60年)、2004年(平成16年)、そして2022年(令和4年)と5つの時を経て、80年前に父・谷口喜介を殺人犯として冤罪で捕らわれた一人娘・8歳の波子を主な語り手として、彼女を助けた弁護士・吾妻太一、その友人・花田勢太郎から始まる冤罪事件の再審を求める大長編ドラマ。その時に少年だった伊藤捨次郎も父・乙吉の拷問死の真相解明のため協力するが…。そしてその捨次郎が弁護士に、次に捨次郎弁護士の時代に不良少年だった本郷辰治が検事に、更に捨次郎の2人の息子・乙彦、(伊藤)太一が弁護士に、彼らの成長とともに時代を替えて、80歳を超えた波子と共に再審請求を続けていく壮大な物語り。最終段階では(伊藤)太一の娘・凪沙までが大きな役割を果たす。死刑囚の再審請求という現代の大きな社会問題にも視線を向けさせてくれる。素晴らしい感動のヒストリーだった!
Posted by ブクログ
昭和18年の殺人事件から死刑判決を受け昭和34年の死刑執行後も冤罪と戦い続けた人々の80年にわたる物語
冤罪を晴らそうと正義と信念に基づいて行動する元検察官の弁護士
戦時中という特殊な状況下、全ての事実は国の非常事態という大義名分のもとで有耶無耶にされていく
事実を隠蔽する体制派への挑戦
事実を事実だと声を上げることの難しい社会
それでも消えない人々の良心や正義が時代と世代を越えて継承されていく展開に人間への信頼感が高まり暖かい気持ちになった
一方で
「正義」という言葉がずっと頭から離れない
自分の正義って何だろう
どこにあるんだろう
正しさの軸足を踏み違えないように
憤りを感じた時にその矛先を誤らないように
「正義」って実は凄く危ういってことにも
気がついてしまった
Posted by ブクログ
《過去は変えられなくても、未来は変えられる》
レビューを拝読して読みたくなった作品。
世代を超えて受け継がれていく冤罪との闘いと、そこに関わった人々の人生を描くリーガルミステリー。
こちら「百年の時効」が好きな方は好きだと思う!♡
私はこちらの方が好みでした- ̗̀ ෆ( ˶'ᵕ'˶)ෆ ̖́
結構な分厚さでしたが、合間の語りの内容がとにかく気になって、グイグイ読み進めてしまいました!
事件そのものだけじゃなくて、戦中から戦後へと社会そのものが大きく変わっていく中で、人々の暮らしや価値観、言葉遣い、司法のあり方まで変化していく様が描かれていたことが印象的だった。
戦争という大きな出来事が、事件とは別のところで人の人生を変えてしまう。
その時代を生きた人たちの選択や苦しみが、何十年も後の世代にまで繋がっていく。
戦争の影響の大きさに驚かされ、改めて戦争の怖さを感じた。
冤罪についても重みや怖さ、決して単純な話ではないということを改めて感じたし、冤罪についての波子のある言葉が胸に突き刺さった。
一つの事件が人を動かして、人と人が繋がって、その繋がりがまた別の人の人生を動かしていくところがこの作品の一つの読みどころでもあり、胸熱ポイントでもあると思うのですが、彼らが抱いていた想いって結局はそういうことだったのだろうな。
とても大事なことですよね。
世代を超えても受け継がれていくもの。
時代とともに変わっていくもの。
自分たちで力を合わせて変えていくもの。
現実の司法の重みを感じさせながらも、心地よい余韻を残す作品だった。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸