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伊曾保物語―天草本
1593(文禄2)年にイエズス会天草学林にて刊行されたローマ字綴の日本文イソップ物語を新村出氏の手によって漢字仮名交り文に翻刻したもの.伊曾保物語は西洋文学を日本語に移した最初のものであり,桃山時代京阪地方の口語を基調とした文体,語法,語彙,発音など,国語史・国語学研究の上で貴重な資料となっている. (※本書は1997/11/1に発売し、2022/4/13に電子化をいたしました) -
依存
カバーイラストはリトルサンダー氏の描きおろし!! 島田荘司選 第13回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作! 未婚の母として息子と二人で暮らしていた香奈枝は友人の紹介で、恭一と出会った。高校生の息子・真斗 にも気を遣ってくれる恭一とデートを重ねるたび、心が惹かれる香奈枝。やがてお腹に恭一との子が宿ったことがわかり二人はめでたく結婚する。これからは親子4人で幸せに暮らしていけると思っていた矢先、恭一が何者かに刺殺された。死の直前救急隊員に恭一は「知らない男に刺された」と言っていたが犯行声明から香奈枝は真斗が犯人ではないかと疑いを持つ……。 「達意の文体と、ミステリー畑には貴重な文芸センスの人間描写によって、上手な混乱を殺人のドラマに持ち込んだ、優れた作例である」(島田荘司氏の選評より) 【目次】 ・プロローグ ・第一章 守らなければならないもの ・第二章 早まるな! ・第三章 スクープ ・第四章 贖罪 ・エピローグ -
依存症な女
ホストクラブに蠢く男と女のミステリー フィーリャ・ダ・プッタ 富夢の体は怒りに震えた。幼い頃の屈辱がまざまざとよみがえる。 カルロスを死に追いやった竹田への復讐を心に誓った。(「問題小説」2004年8月号掲載) 依存症な女 ホステスの沙織は薬物に溺れていた。 何者かにつきまとわれる幻覚に怯えていた。(「問題小説」2004年11月号掲載) 示談好きな女 六本木でトップクラスの売り上げを誇るホステスの美奈代。ライバルの麻美に競うようにホストクラブに通い続け、金が底をついた。(「問題小説」2004年12月号掲載) 真珠ブラの女 ある女を妊娠させてくれる男を探している。ホストクラブに通い詰めの女が酔いに任せて言った。 その夜、彼女は店から追い出されたが……。(「問題小説」2005年4月号掲載) 妻を演じる女 美沙子は妻として申し分のいない女だった。ブランド品を買い漁ることを除いては。 株式投資で儲けたというのだが……。(「問題小説」2005年6月号掲載) -
遺体鑑定医 加賀谷千夏の解剖リスト
京都府警に持ち込まれた傷害致死事件。引きこもりの大学生が、異様な姿で死亡した。伏見署に連行された母親は「娘の身体を突き破って悪魔が出てくる」と興奮気味に話し、供述は要を得ない。夫の事故死をきっかけに彼女がのめり込んでいた新興宗教は、「悪魔祓い」と称して、信者に加虐的な扱いをすることもあったという。遺体の状況から、母親の虐待を疑う京都府警は、検屍と司法解剖を千夏に依頼するが……(「エクソシズム」)。京都市北区の河川敷で、首のない遺体が発見される。被害者は刺青があり、小指も欠損していることから、暴力団関係者とみなされるが、身元はわからない。激しい暴行を加えられた後、首を切断するほどの動機とは一体何なのか? 現場に駆け付けた検視官の都倉は、何かしっくりしないものを感じながらも、何が違和感なのかわからない。司法解剖を担当した千夏の見解を聞くうち、都倉はあることに気づく。(「梟首」)など、4話を収録。 -
痛い人たち
矢場北太郎というお笑い芸人が主人公のサスペンスフル・ミステリー。 この鳴かず飛ばずの主人公は、早朝にネタを考えながらランニング中に 死体を発見してしまう。警察の聴取などで、番組の放送にはギリギリになった 北太郎は笑いもとれず、他の番組出演者に食事をおごらなくてはいかなくなる。 また別の日にも、殺人事件の死体の第一発見者になって・・・。 さらに出演するテレビ局でも殺害現場に巻き込まれてしまう! 「なぜ、自分ばかりが第一発見者になるのか」芸人仲間と容疑者を探すが、 なかなかたどり着かない。誰が、何のために?が判明すると、 まさに笑えない(汗)戦慄の結末! -
イタコに首ったけ!
イタコの少女が被害者の霊を呼んで事件解決!? でも本当は、彼女はイタコでもなんでもない普通の女子高生。謎を解くのは霊能力ではなく、その閃きと推理力なのだった――。 ひょんなことから誤解を受けて、表向きは「イタコ探偵」として立ち回る羽目になってしまった少女・小春。 ある時は警察の依頼を受け、またある時は仲間たちのピンチを救うべく、彼女はその力を発揮して次々に事件を解決へ導いていく。 だけど彼女の重ねる無理は、長くは続かない。仲間たちとの不和、否応なく直面する過去、言えなかった本音――それぞれが交錯する中で、物語はひとつの終わりと浄化を迎える。 ちょっぴりオカルト風味の青春ミステリ小説、ここに登場! -
悪戯
アイソラで近ごろ流行の悪戯は無邪気とは言い難い。落書き屋を狙った連続殺人。痴呆老人の置き去りなど、続発する事件に頭を悩ませるキャレラに、天才犯罪者デフ・マンからの大掛かりな犯罪計画をほのめかす挑戦状が舞い込む。累積する事件を解決し、87分署の面々はデフ・マンを阻止できるか -
いたずら人形チョロップ
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 いたずらを考えるのが大好きなおばあさん、イタズ・ララさんがバザーのために作った人形チョロップは、いたずらが大好き! バザーで売れ残ったチョロップは、一家そろって気むずかしいキムヅカ家にもらわれていきました。チョロップが犬のシロと組んで、毎日、キムヅカさんたちにいたずらをしかけているうちに、キムヅカさんたちに少しずつ変化が・・・。そしてある日、イタズさんがキムヅカ家に遊びにくることに! -
いただきます。 人生が変わる「守衛室の師匠」の教え
タイトルの意味がわかったとき、あなたの人生は大きく動く。 Audible人気作品ランキング第1位(2025/3/1~2025/3/31) 獲得! 泣けると大反響の小説が待望の書籍化! 喜多川泰・作家デビュー20周年の集大成となる最新作 【あらすじ】 高校を卒業後、楽に稼ぎ、好きなことをして遊んでいたいとバイトを転々とする日々を送っていた19歳の翔馬。 楽に稼げると聞いて飛び込んだ警備員バイトの仕事先は、まさかの大学の守衛室。 自分と年齢の変わらない学生たちに見られながら、老人と一緒に働くなんて……。 「遊ぶ金がたまったらとっとと辞めてやる」と後悔し始める翔馬。 しかし、一緒に働く松原、薮島、天野の過去を知り、翔馬の世界の見方は変わっていく。 仕事とは何か、人生とはなにか、生命のつながり…… 3人が自分の生きざまを通して教えてくれたのは、「未来の誰かの笑顔のために行動する」ということだった。 なぜなら、自分たちは皆、誰かの何かを「いただいて」生きているのだから。 守衛室で出会った人生の大先輩たちが押してくれた背中。 未来に向けて翔馬が決意したこととは? (本文抜粋) 自分は「未来の誰かの幸せのために働こう」なんて思ったことはなかった。 ずっと考えていたのは 「今の自分のお金のために」だ。 そのことに気づいた。 結果として、自分は幸せだなんて思ったことは一度もなかった。 いつだって何もかも思うようにいかなかったし、今の自分の状況を恨みこそすれ、感謝するなんて考えもしなかったのだ。 でも、天野の話に心が震えて仕方がないのはどうしてなのか。 認めたくないが自分が感動しているのがわかる。心の奥底で自分の魂が共鳴しているのが自分でもわかる。本当は自分もそういう男になりたいのだ。 (中略) 「俺も、そうなれますかね。天野さんや松原さんみたいに」 「え?」 「未来の誰かの笑顔のために、俺にできることってあるんすかね?」 天野は微笑んだ。 「もうやってるじゃない」 -
痛妻
勅使河原比呂志、32歳。大手芸能プロダクションのチーフマネジャーとして将来を嘱望される彼には、ただ一つの悩みがあった。それは最愛の妻・鏡子の異常なまでの嫉妬心。昼夜をわかたず、あらゆる手段で比呂志の素行を監視し、粗相が見つかれば空恐ろしいお仕置きを科すのだ。そんな比呂志の目下の夢は、類い希な才能に恵まれた明日香を超一流の女優に育てること。ところが、些細な出来事から始まったプロダクション社長と明日香の口喧嘩が、芸能界を震撼させる大騒動へ発展。老獪な伝説の女優、芸能界の黒幕…魑魅魍魎の蠢く事態に、ついに「痛妻」が立ち上がる――。 -
悼む人
善と悪、愛と憎しみ、生と死が交錯する直木賞受賞作! 著者が切望した、「いま世界に一番いて欲しい人」とは? 不慮の死を遂げた人々を“悼む”ため、全国を放浪する若者・坂築静人。静人の行動に戸惑いと疑念を覚え、その身辺を調べ始める雑誌記者・蒔野。末期がんに冒され、家族とともに最後の時間を過ごしながら、静人を案じる母・巡子。そして、自らが手にかけた夫の亡霊に取りつかれた女・奈義倖世。 静人の姿が3つの視線から描かれ、その3つのドラマが、やがて1つの大きな物語の奔流となる。「この方は生前、誰を愛し、誰に愛され、どんなことで人から感謝されてでしょう?」静人の問いかけは、彼を巡る人々の心を、少しずつ動かしていく。 家族との確執、死別の悲しみ、自らを縛りつける呪縛との対決。そして避けられぬ死の傍らで、新たな命が――。静かな感動が心に満ちる感動の巨編! -
イタリア歩けば…
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 イラストと写真満載の路地裏めぐり! 駄犬・珍犬にご注意! 路地裏の犬の魅力、満載――「猫のなる木」をヴェネツィアで発見! 自分の目と足をアンテナに、イタリア中を歩いて出会った、どこか気になる物・モノ・者。カフェでの使用カップ調査、街のあちこちに生息する(?)動物を模した装飾品集めなど、観光ガイドではわからない、魅力たっぷり、路地裏めぐりの旅へ、豊富なイラストと写真でご案内します。 -
イタリア人 あるいは黒悔悛会の懺悔室
侯爵家の息子ヴィヴァルディに見初められたエレナ。 快く思わぬ侯爵夫人は邪悪な修道士を使い、二人を引き裂こうとする。苦境に陥った彼らの運命は―― ゴシック小説の傑作にして探偵小説の源流。『ユドルフォ城の怪奇』に続いて執筆された、著者生前最後の長篇であり最高傑作。半世紀ぶりの新訳成る! 「恥辱ですって!」侯爵夫人は叫んだ。「導師様、貴方は……貴方は……恥辱とおっしゃるのですか……ずいぶん強いお言葉だこと……でも、おっしゃるとおりかもしれません……そしてわたくしたちは、その恥辱に甘んじなければならぬのでしょうか……そんなことに甘んじられるものでしょうか……」 「救済策はありませんな」スケドーニは冷ややかに言った。 「まあ、何ということでしょう……」侯爵夫人は叫んだ。「こんな罪深い結婚を阻止する、いえ、少なくとも罰するような法がないだなんて(…)人の家に土足で入り込んで、その家名に泥を塗る(…)そんな女は、国事犯とほとんど同列の罰を受けて然るべきですわ。何しろ国の一番の支えとなっている一族に害をなしたのですから。そういう女は――」 「ほとんど同列、ではなく、まさに同列の罰を受けるべきです」聴罪師が代わって言った。「そういう女が値するのは――死、あるのみです」(本書より) アン・ラドクリフ(著) 1764年7月9日、ウィリアム・ウォードとアン・オーツ・ウォードの一人娘としてロンドンに生まれる。陶芸家ジョサイア・ウェッジウッドのパートナーとして有名なトマス・ベントリーに預けられて少女期を過ごす。ゴシック建築やピクチャレスクへの関心、詩人ジェイムズ・トムソンへの傾倒は、この母方の義理の叔父からの影響と考えられる。1787年、急進的な傾向で知られる「ガゼティア」紙の記者として筆を揮ったウィリアム・ラドクリフと結婚。1789年、第一作となる『アスリン城とダンベイン城』を匿名で出版。翌1790年、第二作の『シチリアのロマンス』を同じく匿名で出版。1791年の第三作『森のロマンス』が好評を博す(本書の第二版から著者名が「アン・ラドクリフ」名義となる)。1794年、『ユドルフォ城の怪奇』を発表。この四巻本の長大な恐怖小説は、発売と同時に大評判となった。1796年、『イタリア人 あるいは黒悔悛会の懺悔室』を発表。前作に劣らぬ評価を得るが、本書が生前に発表された最後の小説となる。前年に罹患した胸部の感染症が悪化し、1823年2月7日に逝去。享年58。 三馬 志伸(みんま・しのぶ)(訳) 1959年千葉県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。同大学大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学(文学修士)。英文学者、翻訳家。著書に、Jane Austen In and Out of Context(慶應義塾大学出版会、2012)、編訳書に、ウィルキー・コリンズ、ジョージ・エリオット、メアリ・エリザベス・ブラッドン、マーガレット・オリファント『ヴィクトリア朝怪異譚』(作品社、2018)、訳書に、アン・ラドクリフ『森のロマンス』(作品社、2023)、『ユドルフォ城の怪奇(上・下)』(同、2021)、メアリ・エリザベス・ブラッドン『レイディ・オードリーの秘密』(近代文藝社、2014)などがある。 -
異端者
波の音が聴こえる海沿いの家で、老境に達しようとする男が、自らの人生に思いをめぐらせている。 そこには毒がある。蜜もある。禁断と倒錯のエロティシズムの果てに、甘くて危険な秘密が横たわっている……。 純文学作家として高い評価を受けながら、バイオレンスロマンの流行作家へ華麗なる転身を遂げ、官能文学の第一人者として長く君臨している作家・勝目梓。 近年は『小説家』や『老醜の記』などの私小説でも高い評価を受けている。 「さながら古酒の樽の栓を抜いたような、風味豊かな独白体」 逢坂剛が「朝日新聞」書評で作品を絶賛したが、石田衣良、小池真理子、山田詠美、重松清、北方謙三など、その作家性にリスペクトを寄せている作家も多い。 八十歳を超えて、さらに円熟味と凄みを増し、デビュー40年記念作品として書き上げた短篇集の「あしあと」に続いて、本格的な書き下ろし作品を発表する。 近親相姦、同性愛、SMなど、禁忌の性愛も描きながら、小説ならではのカタルシスに誘われる。 本物の作家による衝撃の長編小説である。 -
異端の傀儡
歴史に埋もれたはずの悪魔的な軍事技術が現代に甦る! 敗色濃い日本を後に、一隻の潜水艦が盟邦ナチ・ドイツに向けて旅立った。 乗員は、陸軍特一養成部によって招集された四十余名の天才少年集団。が、第二次世界大戦は日・独の敗北に終わり、三十五年の歳月が経過した。 国連職員・加治繁は職を辞して日本に帰国し、流行作家鷲井の妻・久子と再会、ベッドを共にしたが、その時、失踪した夫の久之の行方を探すことを依頼された。これが米ソ二大国を震憾させる事件の発端となってしまう…。 旧日本軍の命令により特命を受けた少年兵たちのその後、そして恐るべき陰謀・Z計画とは? 長編伝奇推理小説。 ●志茂田景樹(しもだ・かげき) 静岡県生まれ。おひつじ座のA型。中央大学法学部卒。塾講師、新聞記者などを経て、1976年秋に『やっとこ探偵』で第二七回小説現代新人賞を、1980年には『黄色い牙』で第八三回直木賞を受賞。 -
異端の血族
日本とスリランカに残る、共通した宗教儀式とその暗号とは? 天照(あまてらす)神話の原型をもとめてインドに渡った中藤麻理子が、謎の手紙を残し、何者かに暴行・惨殺された。唯一の手掛かりは手紙に記された“燃える火”と“古代忍冬唐草文様の秘密”であった。 事件の真相を必死に追う加持伴彦の前に、忽然と現れる拝火教集団、そしてCIA、KGBの不気味な影……。死の瞬間、彼女は何を見、何を知ったのか? 欲望渦巻く国際政治の謀略に、引きずりこまれた拝火教徒の悲劇を描く、長編伝奇推理小説。 ●志茂田景樹(しもだ・かげき) 静岡県生まれ。おひつじ座のA型。中央大学法学部卒。塾講師、新聞記者などを経て、1976年秋に『やっとこ探偵』で第二七回小説現代新人賞を、1980年には『黄色い牙』で第八三回直木賞を受賞。 -
異端の聖女に捧げる鎮魂歌
アガサ・クリスティー賞受賞シリーズ第2弾! 高殿円氏推薦! フランス革命前夜! ヴェルサイユの探偵公妃を堅物大尉は守れるのか? 孤城にまつわる呪いと連続殺人の謎を解け! 1783年10月。ヴェルサイユ宮の殺人事件を解決して時の人となった公妃マリー=アメリーの元に女子修道院長から助けを求める手紙が届く。公妃は相棒のボーフランシュ大尉とロワール川の孤島に建つ元城塞の女子修道院へ赴くが、男子禁制で大尉だけ島から追い返された。直後、仔羊を抱いた見習い修道女の死体が発見され、血と呪いに彩られた連続怪死事件の幕が開く! 黄昏のブルボン朝で異色バディが活躍するシリーズ第2弾。 -
異端の黒譜
日本を浸食する奇怪な宗教団体とは? 「たのむ。どんな事態が起ころうと警察には絶対しゃべるな!」 加奈絵理也(かなえりや)は、謎の言葉を遺して何者かに拉致された。 加奈の行方を必死に追う海部保(かいべたもつ)は、次々と起きる殺人事件に巻き込まれる。事件の背後に浮かび上がる謎のユダヤ人グループと秘密結社“飼魚留(しおる)”の暗闘は、激しさを増す。 日本の政財界に暗躍する“飼魚留(しおる)”とは何か? そして、真相に迫った海部の目前に、事件の鍵を握る美貌のピアニスト・柴崎瑶子(しばさきようこ)が現れた…。 ユダヤ民族の悲劇と栄光。日本各地に点在する新興宗教。そして、悲しい運命に翻弄される男女の恋を描いた、長編伝奇推理小説。 ●志茂田景樹(しもだ・かげき) 静岡県生まれ。おひつじ座のA型。中央大学法学部卒。塾講師、新聞記者などを経て、1976年秋に『やっとこ探偵』で第二七回小説現代新人賞を、1980年には『黄色い牙』で第八三回直木賞を受賞。 -
偉大なるカボチャのワルツ
東京の世田谷の少年少女の成長は、そのまま東京の空気の変遷のようです 真紀子と由美子、よく似たタイプの二人の女性は、高校の同級生で今は二十七歳。昭和の終わりに、それぞれが実家の美容院とパン屋を引き継いで、今後の展開を話しています。その話に登場する、やはり高校の同級生だったサックスプレイヤーのシンゴもまた、高校時代からの彼女たちの友人。物語は真紀子と由美子、シンゴと真紀子、シンゴと5つほど年上のボーカリストの女性、そしてまた真紀子と由美子と、二人一組の会話で進みながら、その都度、少しづつ状況が変化していきます。東京の世田谷の少年少女の成長は、そのまま東京の空気の変遷のようです。 底本:『ジャックはここで飲んでいる』2016年、文藝春秋 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。文筆家。大学在学中よりライターとして「マンハント」「ミステリマガジン」などの雑誌で活躍。74年「白い波の荒野へ」で小説家としてデビュー。翌年には「スローなブギにしてくれ」で第2回野性時代新人文学賞受賞。小説、評論、エッセイ、翻訳などの執筆活動のほかに写真家としても活躍している。著書に『10セントの意識革命』『彼のオートバイ、彼女の島』『メイン・テーマ』『日本語の外へ』ほか多数。近著に『くわえ煙草とカレーライス』(河出書房新社)、『窓の外を見てください』(講談社)などがある。 -
「いだてん」完全シナリオ集
2019年のNHK大河ドラマ「いだてん」第1部(第1回~24回)のシナリオ集。 「日本マラソンの父」金栗四三編の興奮が蘇る! 「いだてん」は宮藤官九郎氏が、4年近い月日をかけて完成させた大傑作だ。 第1部は、日本人で初めてオリンピックに出場した選手で「日本マラソンの父」と言われる金栗四三の半生を描いている。 同時代に生きた落語家の古今亭志ん生の生き様を織り交ぜながら、日本の明治から昭和のスポーツ史を見事に面白く“物語”に仕立てた。 これができるのは、エンターテインメント界のリーダー、宮藤官九郎しかいないだろう。 スポーツへのリスペクトと、落語に対する愛がぎっしりと詰まった作品だ。 この「完全シナリオ集」は、いわゆる決定稿と言われる役者やスタッフに配られる台本をまとめたものである。 台本は撮影現場で適宜変更されるため、実際放送されたものとの違いを楽しむのも、通にはおすすめ。 通でなくても、シナリオを読むことで、金栗四三の熱量や、若き志ん生の破天荒ぶりに泣いたり笑ったりができる。 そして、じっくりと宮藤氏の天才性を知ることになるだろう。 巻頭にはカラーでドラマの名シーンが、巻末には、豪華なオリジナル企画が3本収録。 中村勘九郎×綾瀬はるか対談/松尾スズキインタビュー/森山未來インタビュー 役者が、宮藤脚本をどう解釈し、どう演じたかが分かり、これも面白い。 何度も読みたくなる作品だ。 *本電子書籍は生田斗真さんの写真を掲載しておりません -
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ベストセラー『教場』『傍聞き』の短篇の名手が贈る、心震える9つのミステリ短篇。 人を救うことはできるのか―― 和佐見消防署消防官たちの9つの物語。 雨の翌日、消防司令の今垣は川べりを歩く女性と出会う(「石を拾う女」)。 新米の土屋と大杉は「無敗コンビ」だった(「白雲の敗北」)。 女性レスキュー隊員の志賀野が休暇中に火事を発見(「反省室」)。 西部分署副所長の吉国は殉職した息子のお別れ会で思い出を語るが……(「逆縁の午後」)ほか5篇 巧みな手法と豊かな蘊蓄とが、複雑な人間関係と心理の綾をより鮮やかに浮かび上がらせ、 ミステリを超えた味わいを生み出す。 ※この電子書籍は2019年6月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
一億円のさようなら
直木賞作家、文句なしの最高娯楽小説! 加能鉄平は妻・夏代の驚きの秘密を知る。いまから30年前、夏代は伯母の巨額の遺産を相続、そしてそれは今日まで手つかずのまま無利息の銀行口座に預けてあるというのだ。その額、48億円――。結婚して20年。なぜ妻はひた隠にしていたのか。日常が静かに狂いだす。もう誰も信じられない。鉄平はひとつの決断をする。人生を取り戻すための大きな決断を。夫婦とは、家族とは、お金とは。困難な今を生きる大人たちに贈る、極上の物語。 「ぼくはこの作品にまるまる2年間費やした。もうこれ以上おもしろい物語は書けないかもしれない」(白石一文) 白石作品、過去最高のエンタメ度! -
一億人の季語入門
季語は日本人が育んできた四季折々の季節のことば。豊かな季語の世界を古今の名句を実例に挙げているので、はじめて俳句を始める人にもわかりやすい。季語を学べば、美しい日本語と俳句の基本が自然と身につく。 -
一億人の「切れ」入門
「切れ」が分かれば、俳句はこんなにも面白い!芭蕉の名句から現代の秀句まで、多くの例句をもとに、俳句の重要な要素のひとつである「切れ」を明解に解説。当代の人気俳人による画期的俳句入門書。 -
1999展 存在しないあの日の記憶
1999年、「世界は滅びる」とノストラダムスは予言した。 私たちはその”滅びなかった未来”をいま生きている。 だが、本当に「あの日」世界は終わらなかったのだろうか? あなたはいま、1999年の訪れなかった「あの日」を目撃する。 ――世界の終わりを見にいきませんか?―― 『近畿地方のある場所について』著者の背筋、カルト的な人気を誇るホラーゲーム『SIREN』脚本家・佐藤直子、新進気鋭の若手ホラー映画監督・西山将貴の3名によるホラークリエイターユニット「バミューダ3」が手掛けた『世界の終わり』をテーマとする空間・映像・音響を駆使したホラー体験型の展覧会『1999展―存在しないあの日の記憶―』を書籍化。 展示物のビジュアル&解説、そして背筋による書き下ろし短編小説を収録。 -
1995の不遇
1995年に生まれた少年少女たちは、社会や自然のうねりに巻き込まれながら生きる方法を模索してきた。ゆとり教育、東日本大震災、消費税増税など現代のピリオドとなるできごとが、たびたび試練として降りかかってくるためだ。 多感な中学・高校時代には震災が与えたショックに打ちひしがれ、大学時代にはゆとり教育の影響や、SNSで相互監視的になったインターネットを意識せざるを得なくなった。 本書では、そんな不遇に見舞われてきた23歳の著者陣が、実話をもとにした短編小説、漫画、エッセイなどさまざまな表現方法で自らのエピソードを語る。 新社会人を迎える世代が感じているリアルを伝え残す1冊として、興味を持っていただければと思う。 -
一九七二 「はじまりのおわり」と「おわりのはじまり」
「一九七二年以前に生まれた人となら、歴史意識を共有出来る気がする」。 札幌五輪、あさま山荘事件、ニクソン訪中など、エポックメイキングな数々の出来事で彩られたこの年は、六四年から始まった高度経済成長の激しい変化が完了し、大衆化社会へと突入していく戦後史の分水嶺となる一年だった。 縦横無尽に資料を渉猟し、一九七二年以降に生まれた者たちとの歴史意識の橋渡しを試みた、著者の代表的時代評論書。 解説・泉 麻人 ※この電子書籍は2006年4月に刊行された文春文庫版を底本としています。 -
イチケイのカラス
有罪率99.9%といわれる日本の刑事裁判だが、その判決を下す裁判官たちのことを知る人は少ない。 主人公であるみちおは、高校中退で弁護士となり、その後裁判官となった異色の経歴。ひげ面にラフな格好、「前例がない」ことばかりを行う、クセもの裁判官だ。 いっぽう、東大法学部卒のエリート判事である坂間千鶴は、絵に描いたような冷静沈着で融通の利かない裁判官。みちおに振り回されるが、次第に「真実をつかむ」ことを深く考えるようになっていく……。 特例判事補(裁判官)の主人公を中心に、裁判所で働く個性豊かな刑事裁判官や書記官を描いたフジテレビ月9の大人気ドラマを完全ノベライズ! -
一撃のお姫さま
恋愛小説の旗手・島本理生の新境地! 他人からはままならない恋愛に思えても、本人たちは案外、その”雑味”を楽しんでいるのかもしれない――。 *5つのちょっと不思議な、新たなる読書体験 「停止する春」 東日本大震災から11年目。会社で毎年行われていた黙とうがなくなった。 それから私は、仕事を休むことにした。代わりに、毎日時間をかけて大根餅を作る。ある日、八角の香る味玉を作り置きした私は、着ていたパジャマの袖口を輪にして戸棚に結び、首を突っ込んだ……。 「最悪よりは平凡」 掃除機をかければインコをうっかり吸い込み窒息死させ、夫が書斎を欲しがれば娘を家から追い出す母に、「妖艶な美しい娘」をイメージして「魔美」と名づけられた私。顔見知りの配達員にはキスされそうになり、年下のバーテンダーには手を握られ、不幸とまでは言い切れないさまざまな嫌気を持て余す。 「God breath you」 女子大でキリスト教を中心に近現代の文学を教える私はある日、ほろ酔いでおでんバーから出たところを若い青年に声をかけられる。彼は、世を騒がせた宗教施設で幹部候補として育てられた宗教二世だった。 「家出の庭」 ある日、義母が家出した。西日に照らされた庭に。青いテントの中で義母はオイルサーディンの缶を開け、赤ワインを飲んで眠る。家出3日目、私はお腹に宿した子が女の子だと知る。 ほか -
一小路真実は興味がない ~白雪姫のための毒リンゴ(ジュース)事件~
文化祭、白雪姫役のあの子が大ピンチ! 容疑者はあいつ? 探偵役は小道具係の私? 日常系学園ライトミステリー短編集☆ 体育館倉庫chattering 「こんにちは、今作の主人公をやってる一小路真実です」 「こんにちは、相方の間宮優樹です!」 「……『相方』とか気安く名乗らないでもらえる?」 「細かいことはいいから先に進めてください」 「はい、というわけで、私が作品紹介をします! 今作は、うっかり体育館の倉庫に閉じ込められちゃった高校生二人が、ひたすらしゃべってるお話です。以上!」 「非常に簡潔!」 (初出:『月刊群雛』2014年09月号) 白雪姫のための毒リンゴ(ジュース)事件 文化祭の演劇発表、毒リンゴ(ジュース)を飲んだ白雪姫役が、リアルで窮地に! 舞台の上で進む謎解きと、舞台裏で進む謎解き。容疑者はこいつ? それともあいつ? 探偵役は小道具係の私だ!? 日常系学園ライトミステリー! (初出:『はーべすと』アンソロジー短編集 わーくしょっぷ vol.3) 表紙イラスト:神谷依緒(『月刊群雛』2015年06月号・09月号表紙イラスト担当) -
苺飴には毒がある
高校二年生の寿美子には、れいちゃんという幼なじみの友人がいる。通学を共にするふたりだが、過去に複雑な事情を持つれいちゃんは、可憐な容姿とは裏腹に、他人の容姿を貶めたり、陰口を撒き散らすことでコミュニケーションをとる少女だった。そんな態度に違和感を覚え始める寿美子だが、やがて彼女の吐く毒は自分自身にも及んでいるのではないかと思い至り……。 「毒友」との複雑な関係に切り込んだ、戦慄・共感の青春小説。
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