作品一覧
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3.5「己れを尽し人を咎めず、我が誠の足らざるを尋ぬ可し」--。偽りのない人生を生き、そして死んでいった西郷。その言葉は、新政府への批判を含みながら、国家や為政者のあるべき姿を示し、人として広い度量と高潔な精神を持つ必要性を説く。「敬天愛人」に代表される西郷の遺訓四一条と追加二条すべてを、原文、現代語訳、くわしい解説で丁寧に読みとく。大きな文字で多くのふりがな付し、読みやすくなった新版。略年譜・読書案内付。 【もくじ】 遺訓 一 徳懋んなるは官を懋んにし、功懋んなるは賞を懋んにする 二一 敬天愛人 三二 人の意表に出て一時の快適を好むは、未熟の事なり …など 解題 西郷隆盛略年譜 読書案内 ※本書は、角川ソフィア文庫『ビギナーズ 日本の思想 西郷隆盛「南洲翁遺訓」』(平成十九年四月刊)を一部加筆・修正のうえ、改版したものが底本です。
ユーザーレビュー
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Posted by ブクログ
1.この本を一言で表すと?
・西郷隆盛が残した名言・遺訓集。明治という時代を築いた浮かれている同士たちへの苦言。
2.よかった点を3〜5つ
・徳さかんなるは官をさかんにし、功さかんなるは賞をさかんにする(p16)
→職位は人徳がない人がやってはいけない、人徳がない人が功績あげた場合は賞で報いる、という考えは初めて聞いた。非常に納得感がある考え方だと思う。
・文明とは道の普く行はるるを賛称せる言(p48)
→西洋文明を鵜呑みすることなく、文明を本質が何かを西郷なりに理解した言葉。制度などの相違に関わらず一貫している道義があるかどうか、という考えはその通りだと思う。
・敬天愛人(p107