小説 - 双葉文庫作品一覧

  • 野原ひろしの名言 「クレヨンしんちゃん」に学ぶ幸せの作り方
    NEW
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    「家族だから幸せなわけじゃない。野原家だから幸せなんだ! 」「しんのすけのいない世界に未練なんてあるか!?」などなど、ご存じ『クレヨンしんちゃん』の父ちゃん・野原ひろしの名セリフを映画、TVアニメ、原作コミックから集大成。当たり前のことを毎日続けるってすごい! 等身大の父親・野原ひろしによる珠玉の名言集。 ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
  • つまらない住宅地のすべての家
    NEW
    4.0
    とある住宅地に、刑務所を脱獄した女性受刑者がこちらに向かっているというニュースが飛びこんでくる。路地をはさむ10軒の家の住人たちは、用心のため夜間に交代で見張りを始めることに。事件をきっかけに見えてくるそれぞれの家庭の事情と秘密。だが、新たなご近所づき合いは知らず知らず影響を与え、彼らの行動を変えていく。生きづらい世の中に希望を灯す、ささやかな傑作。
  • 法外捜査 : 1
    NEW
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    警視庁捜査一課の刑事だった滝沢が、現在、籍を置く組織「秀和」。元警察庁キャリアの来栖によって設立され、他の調査員も、元公安や元陸自特殊任務部隊員など訳ありばかりが顔を揃える。9月のある日、新宿駅東口広場で爆破事件が発生した。捜査一課と公安の特別合同捜査本部が設けられるが、主導権争いと相次ぐ極秘情報のリークで、捜査は停滞していた。来栖の古巣である警察庁刑事局からの要請で、滝沢らは事件を追うが、その背後に「スサノウ」と呼ばれる謎の組織の存在を嗅ぎつける。
  • 俺はこのままひとりぼっちで、いつかおかしくなってしまうんだろうか
    NEW
    5.0
    1巻792円 (税込)
    男性は孤独に弱くてひとりぼっちでいると生きる気力を失い、おかしくなってしまう――売れない小説家兼雇われコンビニ店長の春来は、SNSで流れてきた投稿を見た途端不安に襲われる。恋人も人生の目標もない。家族をつくる未来も見えない。俺は生きる気力を失ってしまうのか? 周りを見ると、同僚や友人たちも中年独身ならではの抱えるものに悩まされていて……。不器用な人間のいきざまや繫がりを丁寧に描いた長篇。
  • 宝石喰いの悪女
    NEW
    -
    大量の宝石を収集し、国民から『宝石喰いの悪女』と嫌われている公爵令嬢・エリザ。婚約式で戴冠された国宝のティアラに対し「これが国宝? こんなゴミ屑いりませんわ」と言い放った彼女は、婚約者の王太子から婚約破棄と国外追放を命じられてしまう。そんな時、隣国の皇太子がエリザを連れ帰りたいと申し出た。実は類まれなる宝石の鑑定眼を持つエリザは、持ち前の聡明さと行動力で隣国の問題を次々解決していき――。悪女は全てお見通し!? 宝石鑑定ミステリ、開幕!
  • 共謀小説家
    NEW
    -
    「女が書いたものなんざ」――日本の文壇にまだ女性の書き手が少なかった明治時代。小説家になることを夢見る十七歳の宮島冬子は、当代一の文学者・尾形柳後雄のもとで女中をしながら執筆に励んでいた。同じ志を持つ男弟子たちが次々と世に出ていく一方、冬子は家事に追われてなかなか筆が進まない。焦りを感じる冬子はある日、尾形からおぞましい誘いを受けて……。女性の直面する社会的な困難を克明に描き、己の道を歩き続ける強さに胸を打たれる。現代を生きる私達に寄り添う、勇気と希望の湧き立つ傑作長編。
  • 隅田川心中
    NEW
    -
    64歳の大隅一郎は気ままなひとり暮らし。ある日、行きつけの喫茶店でアルバイトをしている咲子に「父親の借金返済のために愛人にしてください」と言われて承諾する。32歳の咲子と同衾を果たした末に、「子供を産みたい」と懇願され数十年ぶりに恋の炎が燃えたぎる。咲子の体に溺れた一郎は結婚を決意するのだが、彼女の父親の借金問題に悪い輩が絡んで一郎の貯蓄はみるみる溶け、一気に奈落の底へと堕ちていく。愚かな男の性(さが)を大藪春彦賞作家が生々しく、はかなく描いた傑作性愛小説。
  • 沖縄オバァ烈伝
    5.0
    沖縄戦を生き抜き、老いてなお現役で働く沖縄のおばあちゃんたち。彼女たちのパワフルな日常生活とそのすばらしき人生哲学を生き生きと描いたルポエッセイ。出版されて以来沖縄でロングセラーとなり、日本中に「沖縄オバァ」の存在を知らしめた話題作。 ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
  • 鬼人幻燈抄 : 1 葛野編 水泡の日々
    3.9
    1~7巻693~770円 (税込)
    江戸時代、山間の集落葛野には「いつきひめ」と呼ばれる巫女がいた。よそ者ながら巫女の護衛役を務める青年・甚太は、討伐に赴いた森で、遥か未来を語る不思議な鬼に出会う――江戸から平成へ。刀を振るう意味を問い続けながら途方もない時間を旅する鬼人を描いた、和風ファンタジー巨編の第1巻。デビュー作にして絶賛の嵐だった話題作が、早くも文庫化!
  • あなたが選ぶ結末は
    3.5
    小説のラストで、それまでの流れががらっと変わる「どんでん返し」。そんな驚きを感じたい方はぜひどうぞ。――男の死を巡り関係者が次々と語るが、真実はどこにあるのかわからない「俺の話を聞け」。コロナ禍に見舞われた現代社会を描いた「二週間後の未来」など、いずれも極上のミステリを5編収録したミステリー短編集。「それは財布からはじまった」は必読。
  • 天国からの宅配便
    4.0
    大切な人へ、あなたが最後に贈りたいものは何ですか? 依頼人の死後にしかるべき人の元へ遺品を送り届ける「天国宅配便」で働く七星律は、今日もバイクで配達先へ向かう。友人たちに先立たれた孤独な老女、祖母と喧嘩別れした女子高生、幼馴染みと結ばれなかった中年男、顧問の先生を喪った部活仲間……。会えなくなった人から届いた思いがけない小包みの中身とは? 言いそびれた言葉と伝えられなかった想いにきっと涙があふれる。今を生きる力が湧いてくる感動作、待望の文庫化!
  • 恋の謎解きはヒット曲にのせて
    -
    31歳、独身の大谷綾はデート相手と大喧嘩した帰り道、馴染みのバーに足を運ぶ。そこでママのみひろと過去の失恋について話していると、カウンターの隅で飲む初老の男性から声を掛けられる。“センセイ”と呼ばれるその男性は、フラれた当時の綾や相手男性の言動から「失恋したのには別の理由がある」と語り出す。自分が思い込んでいた「フラれた理由」と「失恋の真相」。恋する男女が陥る“スレ違い”を当時のヒット曲や流行、社会情勢を交えて描いた恋愛ミステリー。 ※本書は2021年5月に刊行された『いつものBarで、失恋の謎解きを』を改題・修正し文庫化したものです。
  • 記念日の客 <新装版>
    -
    定年退職した水田に嬉しい報告が入る。二十歳離れている、再婚した妻が妊娠したというのだ。それを機に、水田は義父が社長を務める芸能プロダクションに再就職することに。若きスター・五代ユリのマネージャーとして、仕事にやりがいも覚え順調に見えた第二の人生だったが、華やかな世界の闇に巻き込まれ……。芸能界で次々と起こる事件とその解決にアラ還紳士が奔走! 長編サスペンスの新装版。
  • ダブルバインド
    3.5
    金沢東部署の刑事課長・比留は大ピンチ。アポ電強盗犯を取り逃して左遷が決定的に。同時期に出生の秘密を知ってしまった娘が家出してしまう。さらには駐在所警官殺しが発生して捜査に奔走するなか、県警内部の不正とも対峙することになり、公私ともにがんじがらめ。だが、次々に起こる事件は偶然ではなく、予想外に繋がっていく。県警幹部の圧力にも屈せず真実を追い続ける刑事の姿から目が離せない。『看守の流儀』で注目の著者による迫真の警察ミステリー。
  • 時穴みみか
    -
    小六の美々加は、シングルマザーのママに恋人ができて以来、学校の帰り道に道草をするようになった。ある日、黒猫のあとをつけて巨木の根元の空洞をくぐり抜けると、知らない家で目を覚ます。くみ取りのトイレやダイヤル式電話、学校ではこっくりさんに夢中な級友……。どうやら昭和49年にタイムスリップしたらしい。当たり前のように美々加を「さら」と呼び、たっぷりの愛情を注いでくれる小岩井家の次女としての日々が始まった。優しさと温もりに包まれた、ノスタルジックな冒険譚。解説・田中兆子 ※本書は2015年2月に講談社から刊行された作品を文庫化したものです。
  • 啓火心 Fire’s Out
    3.3
    都内で、覚せい剤の密造所と見られる建物からの出火が連続していた。燃え痕からはなぜか、多量のペットボトルやメタンの成分が検出される。危険なはずの現場にどうしてそんなものが? 飯倉消防出張所に所属する若手消防士・大山雄大は密かに調査を開始する。だがそれが、六本木界隈の危険な奴らを刺激し、雄大は思わぬ危機に陥る――。大人気消防シリーズ第3弾
  • 刑事ダ・ヴィンチ
    3.9
    1~3巻726~803円 (税込)
    警視庁楠町西署の刑事、小暮時生は四人の子を育てながら、家事に仕事に奮闘する日々を送っていた。ある日、季節外れの人事異動で本庁から一人の刑事がやって来る。黒のスリーピーススーツに深紅のスケッチブックを携えた男の名は、南雲士郎。「ダ・ヴィンチ刑事」とあだ名される彼は、東京藝大絵画科卒という異色の経歴の持ち主だった。小暮は南雲とバディを組むことになるが、二人にはコールドケースとなった十二年前の連続猟奇殺人事件を共に追っていた過去があり……。アート推理で華麗に謎を解く、警察小説シリーズ第一弾!
  • マヨナカキッチン収録中!
    4.1
    1~2巻759円 (税込)
    テレビ番組制作会社で働く浅生霧歌は、深夜の料理番組『マヨナカキッチン』アシスタントプロデューサーだ。ライフプランなんて考える暇もない忙しさに、「このままでいいのかな?」と迷いを抱えつつも、誰かの心に残る番組を作りたいと仕事に奔走する浅生。不機嫌な出演者、ロケでの連絡ミス、深夜におよぶ編集作業……番組制作の現場にはトラブルが付き物だ。そんな時、浅生は得意の時短料理でいざこざを解決していく! 働くすべての人に贈る、明日からちょっとご飯が作りたくなる、お仕事×お料理ストーリー!
  • テロリストの家
    4.0
    平和惚けした日本人を震撼させるテロ事件が勃発。中東の過激派組織「イスラム国」の極秘捜査をしていた公安部のエリート刑事・幣原は、突然上司から自宅待機を言い渡される。テロリストに志願したとして逮捕された青年は、なんと同じ家で暮らす息子の秀樹だった。妻や娘からは仕事のために息子を売ったと疑われ、警察や世間からは身内に犯罪者を出したと非難される。マスコミが家族に群がり、心身共に追いつめられる中、さらなる悲劇が――。衝撃的な結末に打ちのめされる、傑作社会派ミステリー!
  • アウシュヴィッツのタトゥー係
    4.2
    第二次世界大戦下の「絶滅収容所」アウシュヴィッツで、生き延びるため同胞に鑑識番号を刺青し名前を奪う役目を引き受けたユダヤ人の男。彼はある日、その列に並んでいた女性に恋をした。「必ず生きて、この地獄を出よう」と心を決め、あまりに残酷な状況下で自らもあらゆる非人間性に直面しながら、その中でささやかな人間性と尊厳を守り抜くために重ねた苦闘と愛の物語。実在のタトゥー係の証言をもとに書き上げられ2018年に刊行された原書は、全世界350万部のヒット作となった。
  • 青い孤島
    4.0
    俺は小さな広告会社で「無能」といわれて働く小島佑。この名前のせいで僻地の小島へと島流しにされてしまったんだ。しかも「島を活性化させるアイデアが出るまで戻るな」と社長に意地悪されてしまう。辿り着いた小鬼ヶ島では、島の住人がなぜか東西で対立していて空気は険悪。同調圧力って怖いなぁって思っていたら、たまたま同じ船で来島した絶世の美女・るいるいさんのブッ飛んだアイデアに巻き込まれて、まさかのリアル・ロールプレイング・ゲームが始まる。俺も島もヤバいことになってきたぞ~!
  • 東京ゼロ地裁 執行 1
    -
    1~2巻770~792円 (税込)
    東京地裁民事部の山代忠雄は派手な刑事裁判とは無縁の中年判事。だが、誰にも言えぬ裏の顔があった。その正体は霞が関「東京ゼロ地裁」裁判長――刑事事件の被害者側が民事で勝ち取った賠償金を踏み倒す悪党を、同じ手口で100万倍返しのうえ取り立てる影の裁判所のボスなのだ。いじめの主犯格や極悪レイプ魔など許せぬ未払い人を追う山代は、部下の熱血執行官、歌舞伎町の凄腕美人女医らとともに、ターゲットの金も命も容赦なく強制執行していく。書き下ろしシリーズ第1弾!
  • 皿の上のジャンボリー : 上
    4.0
    1~2巻792~847円 (税込)
    1944年、東條首相暗殺の極秘任務に失敗した陸軍中尉のグンゾー。朝鮮半島にひん死の状態で流されたが、焼餃子を食べて生き長らえた。未体験の幸福感と美味……この究極の食べ物を世界に広めるのが新たな使命だと気づいたグンゾーは、旅に出る。朝鮮のマンドゥ、満州の蒸し餃子、モンゴルのボーズなど様々な餃子に出会い、いつしか仲間も増えて「究極の餃子」とはなんなのかが見えてくる。食欲そそる熱々のグルメ冒険小説!(文庫化にともない『焼餃子』を改題)
  • 彼女が遺したミステリ
    3.8
    婚約者の一花が病気でこの世を去った――。哀しみにうちひしがれる僕に一通の手紙が届く。送り主は亡き恋人。そこに記してあったのは、「謎解き」だった。彼女から出される謎を解いていくたびに、明かされていく恋人の想い。喪失と再生。「誰かを愛するということ」の大切さが胸にささる、涙なしでは読めない恋愛ミステリー。第6回「双葉文庫ルーキー大賞」受賞作。
  • 犬がいた季節
    4.6
    夏の終わりのある日、高校に迷い込んだ一匹の白い子犬。生徒の名にちなんで「コーシロー」と名付けられ、その後、ともに学校生活を送ってゆく。初年度に卒業していった、ある優しい少女の面影をずっと胸に秘めながら……。昭和から平成、そして令和へと続く時代を背景に、コーシローが見つめ続けた18歳の友情や恋、逡巡や決意をみずみずしく描く。2021年本屋大賞第3位に輝いた、世代を超えて普遍的な共感を呼ぶ青春小説。
  • 後宮の男装妃、幽鬼を祓う
    3.5
    1~4巻726~737円 (税込)
    双子は不吉のしるし――。翠蘭は大商人の娘として生まれながら、山奥に預けられ、武道にあけくれて、たくましく育った。しかし突如病弱な姉の代わりに十八嬪として後宮入りすることに。数々の型破りな言動のおかげで皇帝・義宗から変わり者認定された翠蘭は、後宮で人々を脅かす幽鬼の正体を探るよう命じられる。「夜伽を命じられるよりはまし」と、時には山で会得した知識を駆使し、時には大剣を振り回して真実に迫っていく。男装妃と美形皇帝の男女逆転!? 中華後宮ファンタジー。伝説の妃嬪の物語が、いま始まる!
  • ざらざらをさわる
    4.5
    1巻748円 (税込)
    塾の休み時間にしていたひそかなおまじない。ひとりごとを言うときの見えない誰か。落ちこんだ気持ちをなぐさめてくれるおとも。結婚して気づいた名前というものの存在……。日常の中で通り過ぎてきた、ちょっとしたでこぼこを、やわらかな言葉と絵で切りとったエッセイ&イラスト集。初めて著した本書で、「紀伊國屋書店スタッフが全力でおすすめするベスト30『キノベス! 2021』」に選出される。文庫化に際し、書き下ろし5編を収録。 ※本作品は2020年6月に晶文社から刊行された単行本を文庫化に際し、加筆修正をしたものです。
  • むかしむかしあるところに、死体がありました。
    3.8
    1~2巻704~814円 (税込)
    昔ばなしが、まさかのミステリに! 「浦島太郎」や「鶴の恩返し」といった皆さまご存じの〈日本昔ばなし〉を、密室やアリバイ、ダイイングメッセージといったミステリのテーマで読み解いたまったく新しいミステリ。「え! なんでこうなるの?」「なんと、この人が……」と驚き連続の5編を収録。数々の年間ミステリにランクイン&本屋大賞ノミネートを果たした話題作、待望の文庫化。
  • ドリフター
    4.0
    1~2巻748~770円 (税込)
    バリ島の爆弾テロで恋人を亡くした元自衛官の豊川は、たった独りでテロ組織を壊滅させて復讐を果たす。帰国後、ホームレスになっていたが、謎の情報提供者・ティーチャーにより、壊滅させたテロ組織の背後には日本占領を目論む「浸透計画」という中国の秘密組織がいることがわかる。復讐は完遂しておらず、豊川は再び立ち上がる。頭脳明晰にして格闘技の達人、女にはちょっと甘いダークヒーローが悪をぶっ倒す! 痛快アクション小説!
  • だから家族は、
    -
    認知症を患う父が失踪した――。父の浮気が原因でバラバラになった家族は、父の失踪により再びひとつ部屋の下に集う。「愛人のところに自分の意志で行った」と主張し行動を起こさない兄。「私が目を離したせいだ」と自分を責め、家族の問題を背負い込もうとする姉。まるで他人事の僕。どこにでもいる「仲の良くない普通の家族」は父の失踪を機に家族のカタチを見つめ直す。Netflixオリジナルドラマ『全裸監督』の脚本を務めた新進クリエイターが「家族とは!?」に“巨石”を投じる小説デビュー作。 ※本作品は2020年10月に小社より刊行された『されど家族、あらがえど家族、だから家族は』を文庫化に際し改題したものです。
  • 週末は、おくのほそ道。
    3.0
    高校教員の美穂は30歳。仕事に追われ疲労困憊の日々、恋人ともうまくいっていない。そんなある日、高校時代ともに「俳句甲子園」に出場した友人・空と、SNSで再会する。美穂は俳句に親しんだ日々を懐かしみ、いつか行ってみたいと思っていた「おくのほそ道」をめぐる旅に空を誘う。週末ごとに松尾芭蕉たちが辿った地をふたりで旅しながら、日常を離れ心を休める美穂。同行してくれた空は、この旅路で「会いたい人」がいるようで――。古人の足跡を辿りながら「今」を生き直す女性たちの感動の物語。
  • どうしてわたしはあの子じゃないの
    3.8
    いつか田舎の村を出て上京し、自分の人生を切り拓くことを夢見る天。天の幼馴染で、彼女に特別な感情を抱く藤生。その藤生を見つめ続ける、東京出身で人気者のミナ。佐賀の村で同級生だった3人は、中学卒業前、大人になったそれぞれに充てた手紙を書いて封をした。時は流れ、福岡でひとりで暮らす30歳の天のもとに、東京で結婚したミナから、あの時の手紙を開けて読もうと連絡が来て――。他者と自分を比べて揺れる心と、誰しもの人生に宿るきらめきを描いた、新しい一歩のための物語。
  • 人類最初の殺人
    3.0
    どんな犯罪にも「起源」があり、殺人は人間にとって最大の禁忌だ。最初の事件の犯人は20万年前の原始人で、動機は怒りだった。信じていた仲間に失望し、棍棒で仲間を殺してしまう。太古の昔にどんな人間ドラマがあったのか――(表題作「人類最初の殺人」)。誰も知らなかった「人類最初の犯罪」の顚末に国立歴史科学博物館の鵜飼半次郎が独自の理論と手法で迫る。そのほか、「詐欺」「盗聴」「誘拐」「密室殺人」を収録した連作短編集。
  • 言葉は君を傷つけない
    5.0
    人のいちばん言われたくないことが分かる、内向的で人付き合いが苦手な弟と、人のいちばん言われたいことが分かる、社交的で明るい兄。まるで正反対の性質と特殊な能力を持つ兄弟は、身近な人物の間で起きるトラブルに潜む謎を、能力を使って解き明かしていく。言葉は時に刃となって心を傷つけるが、一方で、活力となって人を救うこともできる。言葉の持つ力を全く新しい形で描き出す、特殊能力兄弟バディミステリー!
  • したいとか、したくないとかの話じゃない
    3.0
    1巻792円 (税込)
    うだつのあがらない映画監督の夫に愛想を尽かした恭子は、内緒でシナリオコンクールに応募、見事に最優秀賞を受賞し脚本家デビューを果たすとともに、経済的にも精神的にも自立しようとする。一方、不倫相手に捨てられた夫の孝志は久しぶりに妻を誘うが……。発達障害の疑いがある息子の子育て、コロナ禍での不自由な生活に行き詰まった二人は、ついにぶつかり合うことに。NHK連続テレビ小説『ブギウギ』で注目の脚本家が描く、罵声飛び交う夫婦の愛憎劇。
  • それでも会社は辞めません
    3.7
    人材派遣会社で働く初芽は、営業部での成績がふるわず上司から叱責される日々。ついに、会社中の使えない社員が集められたという噂のAI推進部へ異動になった。パワハラ、セクハラの横行する理不尽に耐えるのは、生産性の低い無能な社員だから? 「逃げたらいい」と「逃げ場なんてない」の狭間で揺れ動く初芽だが――。輝かない人々に当たる心温まるスポットライトは、これまでと同じ世界を新しい見え方へと変えてくれる。ビジネスに精通した著者が従来と真逆の価値観で描く、決してかっこよくないヒーローたちの物語。
  • 逆転泥棒
    3.8
    善人と書いてヨシト、なのに空き巣で前科二犯の俺。出所早々、懲りもせず忍び込んだ豪邸の主は、なんと初恋相手の美女マリアだった。後日、偶然を装って再会し、急速に距離を縮めていく二人……だが、彼女に「夫を殺してくれない?」と頼まれ困惑する俺。不穏な現在と、懐かしく切ない平成の青春が交錯する物語の結末は――。この逆転劇は絶対誰にも予想できない! ※本作品は2020年に小社より単行本刊行された『あなたに会えて困った』を文庫化に際し改題し、加筆修正をしたものです。
  • 沖晴くんの涙を殺して
    4.5
    1巻858円 (税込)
    11年前、北の大津波に呑まれた沖晴は死神と取引をしたという。人間の五大感情のうち『悲しみ』『怒り』『嫌悪』『怖れ』を差し出し、『喜び』だけが残されて生還した。高校生となった沖晴が瀬戸内の階段町で出会ったのは余命一年の音楽教師・京香だった。笑うことしかできない沖晴は京香と心を通わせることで次第に感情を取り戻していく。沖晴は京香の命が尽きる前に普通の少年に戻れるのか。感動の傑作青春恋愛小説、待望の文庫化!
  • 新・餓狼伝 巻ノ一 秘伝菊式編
    3.6
    1~5巻743~902円 (税込)
    東洋プロレス主催「バーリトゥード・チャレンジ」が開幕!伊達潮男がプロレスラーの魂をぶつけ、ブラジリアン柔術のマカコが試合巧者ぶりを発揮する第三試合は、稀に見る激闘となった――。『餓狼伝ⅩⅢ』から続くキング・オブ・格闘小説、待望の文庫化!
  • おひとりさま日和
    3.7
    私はこの暮らしが好き――年齢を重ね、酸いも甘いも嚙み分けたからこそ得られた、自分に合う気楽で自由な生活。これぞ真の贅沢。それを私自身が分かっていればいい。その「ひとり住まいを楽しむ中で起きるほんの一幕のドラマ」をテーマに6人の人気女性作家が紡いだ文庫書き下ろし短編集。思わず笑わせられたり、ほっこりしたりしみじみしたり。共感はあちこちに。6話とも味わい違ってそれぞれ面白い。時々取り出して読み返したくなる“本棚保存本”ができました。
  • よかれと思ってやったのに 男たちの「失敗学」入門
    4.0
    恋バナ収集ユニット「桃山商事」の代表をつとめる著者はこれまで1200人以上の失恋話や恋愛相談に耳を傾けてきました。女性からのお悩みに頻出するのが、不可解な言動を無自覚にくり返す男性たちのエピソード。人の話を聞かない、謝らない、すぐに不機嫌になる、話し合いができない……彼女たちをイライラモヤモヤさせている「男性のあるある行動」を20のテーマに分類、背景をひも解くことで見えてくる「オトコらしさ」の問題点とは? 男女の「わかり合えない」を乗り越えるヒントが詰まった必読書! ※本作品は2019年7月、晶文社より刊行されました単行本を文庫化に際し、加筆修正をしたものです。
  • 家族のかたち
    4.0
    1巻825円 (税込)
    家族とは、自然に「ある」ものではなく、「なる」ものではないか。人間の一人一人が持つ希望や悩み。そこには、家族の数だけドラマがあり、笑いもあれば涙もある――。一貫して「家族」のあり方を描いてきた著者の作品から、選び抜かれた7編を収録。ときに切なく、ときにあたたかく。多くの読者の涙を誘った「家族」シリーズのベスト版。
  • 明日も会社にいかなくちゃ
    3.7
    吉丸事務機株式会社で働く優紀。断れない性格で、いわゆる中間管理職のポストを任される。適任だとは到底思えない。頼りない上司、嚙み合わない部下、何か言いたげな同期。小さな会社で起こる人間関係のもつれや行き違いが優紀を悩ませる。状況を改善しようと奔走するが――。「走れ、中間管理職」ほか全六篇を収録。会社勤めはなんだかせつない。その気持ちに寄り添う「働く」を描いた連作短編集。 ※本作品は2018年5月に小社より単行本刊行された『仕事は2番』を文庫化に際し改題し、加筆修正をしたものです。
  • レトロ喫茶おおどけい
    3.9
    1巻770円 (税込)
    東中野の商店街にひっそりと店を構える〈喫茶おおどけい〉。昭和レトロなその喫茶店には、今日も悩みごとを抱えたお客さんが、偶然訪れる。元気で優しい老店主ハツ子と物静かな孫のハヤテ、二人のあたたかな接客に後押しされて悩みを打ち明けると、店の大時計が不思議な鐘の音を響かせ、店内の時が昭和時代へ巻き戻る。クリームソーダ、オムチキンライス、ミルクセーキ……絶品喫茶メニューと大時計がつなぐ過去が、生きづらさを感じるお客さんたちに前を向く力をくれる。懐かしくてほっとできる、五つのあたたかな物語。
  • じい散歩
    3.5
    夫婦あわせて、もうすぐ180歳。中年となった3人の息子たちは、全員独身――。明石家の主である新平は散歩が趣味の健啖家で、女性とのコミュニケーションが大好き。妻は、そんな夫の浮気をしつこく疑っている。長男は高校中退後、ずっと引きこもり。次男は恋人が男性の自称・長女。三男はグラビアアイドル撮影会を主催しては赤字で、親に無心ばかり。皆いろいろあるけれど、「家族」の日々は続いてゆく。そんな一家の日常をユーモラスに、温かな眼差しで綴った物語。解説・木内昇
  • うるはしみにくし あなたのともだち
    4.4
    四ツ角高校三年二組で一番美しく人気もあった羽村更紗が突如自殺した。遺書もなくいじめもなかったが、告別式で家族はかたくなに娘の顔を見せようとしなかった。彼女の死をきっかけに、次々と女生徒が見えない力によって容姿を傷付けられていく。クラスの誰かが“あの力”を行使している――生徒達は疑心暗鬼に陥った。担任の小谷舞香は、この異変の真相を探るうちに地域に伝わる人の見た目を変えるおまじない「ユアフレンド」の存在を知り犯人を捜し出そうとする。戦慄の学園ホラーミステリー!
  • 可制御の殺人
    4.0
    女子大学院生が自宅の浴室で死亡しているのが発見された。警察は自殺と判断したが、その裏には人間も機械と同様、適切な入力(情報)を与えれば、思い通りの出力(行動)をすると主張する謎の男・鬼界の存在が。他人を意のままに操る鬼界の目的とは何なのか? そして、人間は本当に機械と同様、自在に制御することが可能なのか? 第42回小説推理新人賞最終選考で選考委員から高く評価された若き才能によるデビュー連作短編集。
  • 「京都寺町三条のホームズ」 読み始め3巻セット
    -
    200万部をこえるベストセラーシリーズが、大変お得な試し読みセットとして発売! 未読の人は、この機会にぜひ!
  • 十三階の女
    3.9
    圧巻のスパイサスペンス、待望の文庫化。「十三階」シリーズ第1弾の登場! 警察庁の公安秘密組織『十三階』。この組織は国家の異分子を排除すためには、ときに非合法な捜査も厭わない。若き刑事・黒江律子は北陸新幹線爆破テロを起こした『名もなき戦士団』を殲滅するため、女を使ってまで捜査にまい進する。接触したテロリストを愛してしまったかもしれない――捜査の過程で悩み苦しむ律子は首謀者「スノウ・ホワイト」を逮捕できるのか!?
  • 黙示
    4.0
    渋谷区の高級住宅街で窃盗事件が発生! 警視庁捜査三課の萩尾警部補は、相棒の武田秋穂と現場に向かった。被害者はIT長者の館脇で、盗まれたのは秘宝「ソロモンの指輪」。4億かけて入手したものだという。事件には伝説の「暗殺教団」らが関わっており、館脇は命を狙われているという。実在するとは思えない組織に萩尾は懐疑的で、冷静沈着に捜査を進める。“窃盗捜査の職人刑事”が古代文明の謎に迫る、萩尾警部補シリーズ第三弾!
  • 劇団42歳♂
    3.5
    大学で劇団仲間だった5人の男たち。卒業後20年が経ち、今は異なる道を歩む彼らだが、一日限りの「オセロー」公演に向けて劇団を再結成した。だが個々の事情もあり、稽古は思うようにいかない。そのうち一人は姿をくらましてしまい……。果たして、無事に幕は上がるのか? そして、芝居の内容と絡みあう彼らの現実問題、その行く末は──? ややこしいから愛おしい、中年男子の「友情」を描いた連作短編集。 解説・北村紗衣
  • 緋色の残響
    3.7
    強行犯係の刑事にして一人娘の母親でもある羽角啓子。中学生の娘、菜月の将来の夢は新聞記者になることだ。そんな菜月がかつて通っていたピアノ教室で、女子生徒が急死した。死因は食物アレルギー。不慮の事故かと思われたが、菜月のある行動によって真実が明らかに(表題作/『推理小説年鑑 ザ・ベストミステリーズ2019』選出)。45万部超ヒット作『傍聞き』で圧倒的な存在感を放った母娘コンビが、身の回りで起きた事件の真相に迫るシリーズ第一弾!
  • 五年後に
    -
    大阪の中学校で働く教師の華に、一人の女子生徒が言う。ある男性教師に告白したものの、返ってきた言葉は「五年後に言うてくれたらうれしいのに」だったと。それは華自身が、のちに夫となる啓吾から言われた言葉であり、そして啓吾の命が奪われるきっかけとなった言葉でもあった。「教師」という人間を通して浮き彫りになる嫉妬や悪意、弱さや狡さ。そして、ラストで胸に兆すささやかな希望とは――。第40回小説推理新人賞受賞作を含む、元中学教師による注目のデビュー短編集。
  • 迷犬マジック
    4.3
    1~3巻770~814円 (税込)
    家族から認知症を疑われているおじいちゃん、夜の商店街で路上ライブをする若者、理髪店を営むメタボ気味の独身中年男、会社を辞めて独り暮らしを始めたアラサー女子――。そんな四人の冴えない日常に〔マジック〕という名の犬が一匹、ひょっこり迷い込んできた。“吠えない咬まない粗相しない”三拍子そろってるのはいいけれど、飼い主は一向に見つからない毎日。困惑しつつも仕方なくマジックを預かることにした四人に、やがて小さな奇跡が訪れる。読めばほっこり心が和む、ハートフルでユーモラスな書き下ろしスーパーわんこ小説。
  • アウターQ 弱小Webマガジンの事件簿
    4.1
    癖者揃いの娯楽系ウェブマガジン『アウターQ』編集部。新人ライター湾沢陸男は、小学生の頃によく遊んだ公園の落書きを調査することに。最後に<露死獣>と書かれた意味不明なその落書きを、当時の子供たちは<露死獣の呪文>と呼び、解読しようと夢中になった。取材を進めるうち、湾沢は「二十歳までこの呪文を覚えていると<露死獣>に殺される」との説を唱えた旧友が亡くなっていたことを知り……。何重にも張り巡らされた呪文の謎が時を経て今、解き明かされる「笑う露死獣」を含む全七編を収録した傑作ミステリー連作短編集。
  • 俺達の日常にはバッセンが足りない
    -
    家族で土建業を営むシンジのもとに、中学の同級生・エージが転がり込んできた。周囲に迷惑ばかりかけてきたエージはある日、バッセン(バッティングセンター)を作ろうと言い出す。まともな事業計画もないまま、信用金庫に勤める旧友のミナに高額の融資を申し込むが、馬鹿じゃないのと一蹴される。だがその後、ミナが融資を通したという……。次々と登場する個性溢れる人間たちはなぜ「バッセン」に吸い寄せられるのか。お金を稼ぐよりも名誉を得るよりも大切な「バッセン」とは――。今、私たちに必要なモノやコトが見えてくる長編小説。
  • 殺し屋商会
    3.5
    謎の男・ロンホワンと、訳あり美女の水鳥川亜沙美が営む〈殺し屋商会〉には、怒りと哀しみを抱えた依頼人がやってくる。高級官僚の起こした暴走事故により家族を亡くした遺族、歌手の娘が恋人から激しいDVを受けて自殺してしまった俳優の父親、外道プロダクションに搾取され続けるセクシー女優など、法で裁かれなかった悪党への復讐をロンホワンは代行する。傑作ハードボイルドの連作小説が文庫オリジナルで登場!
  • ほろよい読書 おかわり
    4.0
    今夜はお疲れ様な自分を癒す、とっておきの一杯を。麗しい女性バーテンダーと下戸の青年の思いを繋ぐカクテル、本音を隠した男女のオイスターバーでの飲み食い対決、父の死後に継母と飲み交わす香り高いジン、少女の高潔な恋と極上のテキーラ、不思議な赤提灯の店で味わう日本酒……。大注目の5名の作家が「お酒」をテーマに描いた、心満たされる短編小説集第2弾!
  • 昔はおれと同い年だった田中さんとの友情
    4.4
    小6の拓人、忍、宇太佳はスケボーが大好きな仲良し三人組。新たに見つけた格好のスケボー練習場所で出会ったのが神社の管理人、田中さんだ。その日から、11歳と85歳の交流が始まった。いつも穏やかに話を聞いてくれる「マジで菩薩レベル」の優しい田中さん。だが田中さんは拓人たちと同じ11歳の頃、家族も家も失っていた。それを知った三人組は、ある行動を起こす――。第69回小学館児童出版文化賞受賞作。 解説・森絵都
  • 斬新 THE どんでん返し
    3.7
    多くの読者から支持を集める「どんでん返し」シリーズ。今作でも、いま最も読みたい気鋭の作家が集合した。アイドルグループに所属する主人公の企みを描いた――芦沢央「踏み台」、殺し屋という裏の顔を持つ男が遭遇した事態とは――阿津川辰海「おれ以外のやつが」、時代ミステリーならではの動機に目を瞠る――伊吹亜門「遣唐使船は西へ」、残された手紙から謎を読み解く――斜線堂有紀「雌雄七色」、そしてクローズドサークル+ロジック――白井智之「人喰館の殺人」。少しの時間で大きな驚き。圧巻のミステリーアンソロジー。
  • パズルのような僕たちは
    4.0
    1巻748円 (税込)
    過剰に目立たないことをモットーに日々を過ごす高校生の谷口月彦は、ある日ジグソーパズル症候群という病に襲われる。原因も治療法も不明だというそれは、身近にいる他人と段階的に手足が入れ替わり、最後にどちらかが命を落とすという病だった。月彦と対になるのは、アイドル活動を行っているクラスメイトで、幼なじみでもある藤枝糸雨。自らの手足が別の人間にくっつき、満足な生活を過ごすこともできない2人は、それでも心残りなく最期の時を迎えられるよう、文字通り手を取り合って生きていく。困難を乗り越え成長する男女の姿を描いた感動作!
  • まずはこれ食べて
    3.9
    学生時代の友人同士で立ち上げたベンチャー企業「ぐらんま」で働く社員たちは、多忙な日々を送っている。不規則な生活のせいで食事はおろそかになり、社内も散らかり放題で殺伐とした雰囲気だ。そんな状況を改善するため、社長は会社で家政婦を雇おうと提案をする。やってきた家政婦の筧みのりは、無愛想だが完璧に家事をこなし、心がほっとするご飯を作ってくれる。筧の作る食事を通じて、社員たちは次第に自分の生活を見つめ直すが、その矢先思わぬ出来事が……。人生の酸いも甘いもとことん味わう、滋味溢れる連作短編集。
  • 詰むや、詰まざるや 森・西武 vs 野村・ヤクルトの2年間 完全版
    5.0
    森祇晶率いる西武ライオンズと、野村克也率いるヤクルトスワローズが、日本一をかけて戦った1992年、1993年の日本シリーズ。のちに“史上最高の名勝負”とも称されるこの試合は、両年とも第七戦までもつれ込む大接戦に。その裏では、捕手出身の名将二人による激しい駆け引き、そして頭脳戦が繰り広げられていた――。森祇晶、野村克也をはじめ、50名を超える関係者の証言から、2年間全14戦の激闘を振り返る傑作ノンフィクション!
  • 今宵も喫茶ドードーのキッチンで。
    3.9
    1~2巻693円 (税込)
    住宅地の奥でひっそりと営業している、おひとりさま専用カフェ「喫茶ドードー」。この喫茶店には、がんばっている毎日からちょっとばかり逃げ出したくなったお客さんが、ふらりと訪れる。SNSで発信される〈ていねいな暮らし〉に振り回されたり、仕事をひとりで抱え込み体調を崩したり……。目まぐるしく変わる世の中で疲れた体と強ばった心を、店主そろりの美味しい料理が優しくほぐします。今宵も「あなたの悩みに効くメニュー」をご用意してお待ちしております。心がくつろぐ連作短編集、開店。
  • 恋ひとすじに
    5.0
    奈々子は文具メーカーで働く平凡なOL。しかし商社の取締役を名乗る湯川と出会った日から、身辺が騒がしくなる。突然妹が上京してきたかと思えば、同僚が殺されてしまい、奈々子自身も命を狙われ危険にさらされる。真相に近付こうとするたび、ちらつくのはある人物の影だった…。事件と事件が絡み合うノンストップサスペンス!
  • SHELTER/CAGE 囚人と看守の輪舞曲
    3.5
    新人の女性刑務官・河合凪は問題だらけの民営刑務所で働くことに。受刑者に暴行を加えるノイローゼ気味の刑務官。深夜に自らの冤罪を訴え叫びだす囚人。凪自身は姉による父親殺しのトラウマを抱えていた。だが、自由気ままに振る舞う報復殺人犯の阿久津真哉と接するうちに過去と向き合うようになっていく。受刑者の罪と繋がる刑務官達の意外な過去、次第に明らかにされていく殺人事件の真実。懲りない囚人とわけあり看守が織りなす人間ドラマから、最後まで目が離せない。
  • ビルマに見た夢
    3.7
    第二次世界大戦下、軍曹の西隈はビルマで現地の労務者をまとめる任務に就く。その一環としてペストの予防接種を勧めるが、部落の長老は頑なに拒む。対して、軍医見習士官はあまりに辛辣な演説を打つ/「仏道に反して」。肉体労働に適さない腰巻きのような民族衣装のロンジーを穿き、昼寝を欠かさぬビルマ人。非難した西隈に、部落長が放った言葉とは?/「ロンジーの教え」。シビアな軍務と、安穏に暮らすビルマ人との狭間で、日本軍が達した境地を描く五編。「戦場」を舞台にした文化人類学小説。
  • るり姉  <新装版>
    3.0
    十代の三姉妹が慕う、お姉さんのような叔母るり子。自由で愉快で感激屋、一緒にいると世界がたちまちカラフルに色づく。そんなるり姉が入院した。――でも大丈夫、みんなの祈りは絶対届くはず。「本の雑誌」09年上半期エンターテインメント・ベスト1に輝き、ずっと愛されてきた家族の物語。新装版特典として、物語誕生のきっかけとなった掌編を収録。解説・宮下奈都
  • 悪意
    3.6
    行政書士の斉木にかかってきた不穏な電話。男は娘を誘拐したと告げ、返してほしければ指定の場所に来るよう命じる。現地を訪ねた斉木は、男がビルの屋上から飛び降りようとしているのを目撃した。その場で男が斉木に突きつけた、恐るべき要求とは――? 日常にひそむ人間の闇を描いた、第35回小説推理新人賞作家のデビュー短編集。 ※本作品は2017年5月に小社より刊行された『三つの悪夢と階段室の女王』を文庫化に際し改題し、加筆修正をしたものです。
  • 猫の目を借りたい
    4.5
    入院した叔父に代わって飼い猫のユキの面倒を見始めた島村千鶴は、ユキの特殊能力を知らされる。ユキが許せば、霊がその体に入り目の中に姿を現して、この世の人間ともう一度対面することができるという。ただしユキが7回瞬きをする間だけ。突然死した弁護士が支えてくれた妻に。殉職した消防士が高校生の妹に。毒親に育てられた苦労人が実の母親のように接してくれた大家さんに。感謝、謝罪、告白――たとえ時間は短くとも、大切な人に今こそ伝えたい。スペシャルな猫の力を借りた再会の物語。
  • インタビュー ザ・大関 運と人を味方につける
    4.5
    約700名の力士がいるなか、十両になれれば成功者と言われる大相撲の世界で、ほぼ頂点を極めた大関。そして、上には目指すべき横綱という地位がある……。大相撲において、大関とはどんな存在か? 大関という高みから見える景色は? そして、その重圧は? 本書では大関経験者23名の人気力士から話をきいた。
  • 極刑
    3.8
    愛娘を殺されながらも極刑を望まなかった半田龍樹は、妻とも別れ、小さな居酒屋を始めた。一見、平穏に流れる日々――。だが、常連客は知らなかった。龍樹の陰の“制裁”を。卑劣な罪を犯しながらも逃げおおせた者を執拗に追跡し、淡々と運命の引き金を引いていく龍樹。黒い血に塗れた両の手は、やがて思いがけない事態を引き寄せてしまう。猛毒ミステリー『いっそこの手で殺せたら』で大注目の新進作家、衝撃のデビュー作。
  • 少女モモのながい逃亡
    3.5
    農家の娘モモは、政府の農業集団化政策と飢饉によって家族が引き裂かれた。一縷の望みをかけ、故郷を出て街に向かったが、そこで待っていたのは監視と密告。モモは生きるため、あることを始める……。かつて「ソ連」だったウクライナとロシアの歴史に着想を得て描いた少女の苛酷な日々。やがて見えるであろう一筋の光に、胸が震える感動作。
  • 雪月夜 <新装版>
    -
    極寒の根室でくすぶっている幸司のもとに、幼馴染みの裕司が突然現れた。子どもの頃から悪ガキコンビとして知られ、つるみながらも憎しみあっていた。東京で極道になった裕司は、二人の友人である敬二を一緒に捜せと脅してくる。敬二は裕司の組から数億の金を掠めとって根室に潜伏しているという。断てない腐れ縁を抱えた大人たちのドス黒い欲望が剥き出しとなり、暴力と嘘に塗れた救いがたき惨劇が始まる。『少年と犬』で注目を集めた直木賞作家の傑作、魂も凍りつく暗黒小説が新装版で登場!
  • 死にたいって誰かに話したかった
    値引きあり
    4.0
    1巻539円 (税込)
    あたたかい家庭がほしいと願いながら恋人どころか友達もできず、職場では空回りしている奈月。この生きづらさを共有できる存在を求めて「生きづらさを克服しようの会」を一人で作る。すると、モテなさすぎて辛いと話す男性から参加希望の連絡がきて――。「普通」に生きられない男女が、現代社会を溺れかけながらもサバイブする姿に心震える長篇。
  • 挑発 越境捜査
    3.7
    迷宮入り事件を追う警視庁捜査一課の鷺沼は、パチンコ業界の雄・飛田を訪ねていた。事情を聴取したのは、飛田の甥・川端について。川端は、ある電子部品会社の社長を殺した殺人容疑で勾留中に自殺を図っていた。捜査を開始した鷺沼に声をかける男がいた。神奈川県警の刑事・宮野。はからずも再びコンビを組むことになった2人にたちはだかる飛田の影。前作を凌ぐ長編警察小説。
  • 自由は死せず : 上
    4.0
    1~2巻968円 (税込)
    土佐の上級武士の家に生まれながら、子供の頃は「土佐一の悪童」。志士たちが躍動をはじめた青年期も「時勢に興味なし」と嘯いていた板垣退助。しかし、「あること」がきっかけで佐幕派である主君・山内容堂の意に反し、「幕府などいらん」と豪語、民のための政治を志していく。「板垣死すとも自由は死せず」の一言で有名な政治家・板垣退助の生涯を通して幕末維新の激動を描いた大河小説。直木賞作家にして歴史小説界のトップランナーが描いた「日本の民主主義の始祖」の物語、ついに文庫化。
  • 乳房のくにで
    5.0
    1巻770円 (税込)
    21世紀目前、福美は困窮していた。抱えた娘の父親は行方知れず、頼る実家もなく、無職で何も「持っていない」。ただ母乳だけは捨てるほど出続ける。そんな折、母乳が欲しい家庭に届ける団体を運営している廣瀬と出会い、福美はナニィ(乳母)として雇われることに。すると、かつて自分を虐めていた同級生が嫁いだ政治家一家から指名が入り……。母乳によって子を手放した女と母となり得た女の視点から、母性を描くサスペンスフル長編。
  • アンサーゲーム
    3.6
    アンサーゲーム。愛し合っているふたりに対して同じ質問が出され、その答えが一致すればOKというゲームで、質問は『あなたたちが最初に会ったのは、いつ、どこで?』『最初のデートはどこ?』といった、お互いが理解し合ってさえいれば答えられる「簡単な」もの。──結婚式を終えたばかりの毅と里美のふたりも順調に設問をクリアしていくが、ちょっとしたことから不審が高まり疑心が生まれ……。
  • 空洞に響け歌
    4.3
    メジャーデビューを果たしたロックバンド「サイナス」。バンドの中心的存在である天才ボーカリスト・ミツトがマンションのベランダから転落し、突然この世を去った。事故か自殺かも判然としないまま、大切な存在を失ったメンバーの日常は一変する。バンドを存続させるのか、解散か。これからどうやって生きればいいのか──。悲しみと不安を抱えながらも未来を切り拓こうとする若者の姿と音楽でつながった仲間の絆を描く、喪失と希望の物語。 ※本作品は2020年2月に小社より刊行された『空洞電車』を文庫化に際し改題したものです。
  • 楡の墓
    3.0
    歴史時代作家クラブ賞受賞作『鳳凰の船』につぐ、開拓期の北海道を舞台に描く短編集。札幌開墾を主導する大友亀太郎と、開墾に従事する青年の行く末/表題作。開拓長官・黒田清隆と札幌農学校初代教頭・クラーク博士が船上で繰り広げる教育論争/「七月のトリリウム」。『時代小説 ザ・ベスト2020』(日本文藝家協会編)に採録された注目作/「貸し女房始末」。新時代の波に翻弄されながらも、己の生きる道を選びとった者たちの姿を情感豊かに綴る全五編。
  • ルパン三世 戦場は、フリーウェイ〈新装版〉 【電子限定「リライト版」特典付き】
    -
    TVアニメ「ルパン三世PART6」にも脚本で参加しているミステリー作家・樋口明雄、ライトノベルなど多彩に活躍している小説家・吉岡平と、「女神転生」シリーズなどに関わるゲームライターの塩田信之の3人が執筆した、1987年双葉社より刊行の「ルパン三世」オリジナル小説アンソロジーの復刻版です。 ※本作品は、紙書籍版本編の後に、電子版のみの特典「リライト版」を収録しています。紙書籍新装版の刊行に際し、3編のうち「戦場は、フリーウェイ」と「五右衛門秘帳 ――燃えよ斬鉄剣――」の2編については、著者により追加の改稿が為されました。リライト版を収録する事でルパン三世の世界観に深みが増し、読み応えも更にアップしましたので、是非お楽しみ下さい。
  • 純子
    値引きあり
    -
    四国の辺鄙な里に生まれた純子は、下肥汲みの家業にもめげずおてんばに育っていた。母は井戸に身投げしたのに化けて出る。遊女だった祖母は顔が崩れて里の嫌われ者となる。叔父は糞を詰めた天秤棒を担ぐしか能がない。それでも一家は平和に暮らしていた。だが、時代は高度経済成長期。バキュームカーの導入で家業は廃れ、さらには里の水源が涸れてしまい、暮らしはドン底。皆が生きていくためには水道を引くしかない――純子はそれを実現させるため、政治家の愛玩となることを決意するが……。古きよき日本の原風景が蘇る昭和ノスタルジックファンタジー。
  • 珠玉
    3.3
    国民的歌手だった美しい祖母は、自分とは似ても似つかず超えられない存在。常に比較されてきた歩は他人の目を恐れて目立たぬよう生きていたが、経営するファッションブランドの人気が低迷しデザイナーの相棒にも見限られ、最悪の状況に陥る。そんな折、仕事を失いかけているモデルの穣司と出会う。歩のブランドの建て直しを穣司は強引に手伝いはじめるが……。弱さを抱えた者たちが成長する姿を丁寧に描いた物語。
  • 闇に堕ちる君をすくう僕の嘘
    4.0
    幼い頃に両親を亡くし、双子の弟とも離れ離れで育った太輝は「ある目的」のため、元人気子役の謎めいた少女・巫香に近づく。学校で「魔女」と呼ばれ、不登校になった17歳の巫香と交流を深めていくうちに、太輝は巫香の闇を知ることになるのだが――。人には言えない大きな傷を抱える巫香と、同じく悲しい過去を持つ太輝。巫香の謎が明かされたとき、太輝が巫香を救うためについた嘘とは⁉ 闇堕ちミステリーにして、究極の愛を描いた純愛小説。第2回双葉文庫ルーキー大賞受賞作家、待望の新作。
  • 海色の壜
    3.7
    初老のマスターが営むその小さなバーには、酒の種類がひとつしかないという。出されたグラスの美しさに驚いていると、マスターは酒の名前を告げた。口に含んだとたん、目の前に海の景色が広がって――(「海酒」)。不思議なのに懐かしさを感じさせる、現代ショートショートの傑作集。1話5分で楽しめる、夢と驚きに満ちた世界がここに!
  • 夢巻
    3.6
    久しぶりに再会した古い友人に連れられて入ったのは、とあるシガーバー。店員に渡された葉巻を口にすると、子どもの頃の光景が鮮やかによみがえった。この不思議な葉巻を、友人は「夢巻」というのだが――(表題作)。現代ショートショートの旗手による大注目デビュー作。幻想的だったり、シュールだったり、ナンセンスだったり。1話5分で楽しめる、夢と驚きに満ちた世界がここに!
  • 背中の蜘蛛
    3.7
    東京・池袋で男の刺殺体が発見された。警視庁池袋署刑事課長の本宮は、捜査の過程で捜査一課長からある密旨を受ける。その約半年後、東京・新木場で爆殺傷事件が起きる。やがて容疑者が浮上するが、捜査に携わる警視庁組織犯罪対策部の植木は、その経緯に違和感を抱く。そしてまた、捜査一課の管理官となった本宮も違和感を覚えていた。捜査の裏に、いったい何があったのか――。
  • 1989年のテレビっ子 たけし、さんま、タモリ、加トケン、紳助、とんねるず、ウンナン、ダウンタウン、その他多くの芸人とテレビマン、そして11歳の僕の青春記
    4.3
    それは『オレたちひょうきん族』が終わり『ガキの使いやあらへんで!!』が始まった年。それは『ザ・ベストテン』が『みなさんのおかげです』に追い落とされた年。そんな〝平成のバラエティ番組〟の礎が築かれた、1989年。タモリ、明石家さんま、ビートたけしのBIG3、ダウンタウン、ウッチャンナンチャンらお笑い第3世代他、多くの芸人とテレビマン、それぞれの青春時代を膨大な資料から活写した、彼らと僕とあなたの群像劇。
  • ゆえに、警官は見護る
    4.5
    深夜の芝浦のマンション前で焼死体が発見された。重ねられた自動車タイヤの中に立たせた人体を燃やすという残忍な手口は世間の耳目を集める。だが検視の結果、燃焼時には既に死亡していたこと、遺体は長時間冷凍されたものだったことが判明する。一方、新宿署留置管理課の武本は、歌舞伎町での喧嘩で逮捕、勾留された柏木という男の静かな佇まいが気になっていた。そんな中、西新宿のビル前で同様の手口の殺人放火事件が発生。武本は、新宿署の捜査本部に応援にきた警視庁刑事総務課の潮崎警視と再会する。〈武本&潮崎〉シリーズ第4弾!
  • 珈琲屋の人々
    3.5
    1~5巻550~825円 (税込)
    東京は下町の商店街にある『珈琲屋』。主人の行介はかつて、ある理由から人を殺していた……。心に傷を負った人間たちが、『珈琲屋』で語る様々なドラマを七編収録。情感溢れる筆致が冴える連作集。読み終えると、あなたはきっと熱いコーヒーが飲みたくなる。
  • 大正浪漫 YOASOBI『大正浪漫』原作小説
    4.2
    1巻693円 (税込)
    時翔のもとに届いた不思議な手紙。大正時代を生きる千代子が書いたものらしい。思いがけず始まった“文通”で距離を縮めるふたりだったが――令和と大正、時を超えた恋の行方は? 「小説を音楽にするユニット」YOASOBIが楽曲化した、「夜遊びコンテストvol.2」大賞受賞作!
  • 会社を綴る人
    3.9
    普通の人ができることがうまくできない――はたから見ればポンコツのアラサー男子・紙屋がなんとか内定をもらったのは老舗の製粉会社だった。案の定、配属された総務部では仕事のできなさに何もしないでくれと言われる始末。しかし紙屋は唯一の特技「文章を書くこと」で社内で起こる小さな事件を解決していく。すこしずつ自分の居場所を見つけていく一方で、会社は転換期を迎え……。
  • 間宵の母
    3.7
    小学三年生の詩穂と紗江子は親友同士だったが、紗江子の母の再婚相手である義父と詩穂の母が失踪、駆け落ちと見られていた。その日から、紗江子の母の精神状態は普通ではなくなる。詩穂も父親からDVを受けるようになり、児童養護施設に入れられてしまう。その後、二人は地獄のような人生を送ることになるのだが、実は驚くべき真実が隠されていた。得体の知れない恐怖が襲う、著者最恐のホラー・ミステリー!
  • 犯人に告ぐ : 3 紅の影 上
    3.9
    前代未聞の方法で洋菓子メーカーの社長親子に誘拐ビジネスを仕掛けた〔大日本誘拐団〕。その実行犯は逮捕されたものの、主犯格とみられる淡野は捜査の手をかいくぐり行方をくらました。神奈川県警特別捜査官の巻島史彦が最新技術を活用しながら淡野の足跡を追う一方、逃げ延びた淡野は鎌倉に潜伏し、警察を出し抜く新たな犯罪計画を立てていた――。県警のジョーカー・巻島と天才詐欺師・淡野の手に汗握る戦いが再び幕を開ける。大人気警察小説シリーズ待望の第3弾!
  • ミッドナイト
    4.0
    警察庁公安課特別捜査室〈サクラ〉の田臥は、警視庁刑事部長の大江から非公式のオファーを受ける。それは逃亡中のロシアスパイ親子を青森から東京に陸路で連れてこいという奇妙な任務だった。スパイ親子は、自衛隊も導入している最新鋭戦闘機F-35の最高機密を握っており、ロシアの諜報機関から狙われていた。プーチン大統領が絶対手に入れたい機密ファイルとは何か!? 次々と迫り来る刺客と田臥チームが、東北を舞台に激しいカーチェイス&銃撃戦を繰り広げる。緊迫のアクションロードノベル、「デッドエンド」シリーズ第4弾!
  • やがて、警官は微睡る 〈新装版〉
    -
    横浜みなとみらいに新規オープンしたホテル、ハーヴェイ・インターナショナル横浜で立て籠もり事件が発生した。犯人は謎の多国籍グループ。周辺の携帯基地局も爆破され、異常な事件の連続に大混乱に陥る警察。非番でホテルに居合わせた警視庁蒲田署の刑事・武本は、新人ホテルマンの西島とともに館内を逃げ回りながらも、かつての上司で神奈川県警に所属する潮崎警視と連絡をとり、孤独な戦いを開始する――。タフガイ刑事とお坊ちゃま上司、武本&潮崎の胸のすくような活躍が堪能できる人気警察シリーズ第3弾、待望の新装版。
  • 虹のような染色体
    4.0
    1巻726円 (税込)
    野球に青春を懸ける男子高校生の勇実真赤は、ある日、後天的に性別が変化していく奇病・ASMに罹患してしまう。日ごとに身体が変容していくだけでなく、心にも徐々に変化が生まれ、身体と精神の不一致に葛藤する真赤。それまでの人生で思いもしなかった経験をし、様々な試練を乗り越え、変わりゆく日常の果てに真赤が選択する道とは――? 全く新しい角度から男女の感覚の違いを切り取る、青春成長譚!
  • 301号室の聖者
    3.4
    新米弁護士の木村は医療過誤をめぐる損害賠償請求訴訟を初めて担当することになった。笹川総合病院の301号室では、不自然な医療事故が度々起こり、立て続けに患者が亡くなってしまう。医療従事者のミスなのか、誰かによる故意の「何か」があったのか。木村は先輩弁護士の高塚と共に、死と対峙する医療現場で起きた難事件に挑む。大ヒット『花束は毒』で注目を集める著者による、命の重さを問う長編リーガル・ミステリー。「木村&高塚弁護士」シリーズ第二弾!  ※第一弾にあたる『黒野葉月は鳥籠で眠らない』(双葉文庫)の電子版はございません。講談社文庫版の『少女は鳥籠で眠らない』の電子版はございますのでお楽しみください。
  • 赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。
    4.0
    クッキーとワインを持って旅に出た赤ずきん。その途中でいろいろな事件に遭遇します。「シンデレラ」「ヘンゼルとグレーテル」「眠り姫」「マッチ売りの少女」を下敷きに、小道具を使ったトリック満載! こんなミステリがあったのか、と興奮すること間違いなし。全編を通した〝大きな謎〟も隠されていて、わくわく・ドキドキが止まりません! 『むかしむかしあるところに、死体がありました。』の著者による世界の童話をベースにした連作短編ミステリ!

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