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3.6「それは、そのうちね」そう、お妙がにっこり笑う。お花が 「料理を教えて」というと、お妙はきまってそう有耶無耶に してしまうのだ。養い子のお花は、引き取ってくれた只次郎 とお妙の役に立ちたいだけなのに――。一方、かつてお妙と 只次郎の世話になった薬問屋「俵屋」の小僧・熊吉は十八歳 になり、手代へと昇進していた。出世頭には違いないが、小 僧とは距離ができ、年嵩には疎まれ、心労が半端ない……。 蕗の薹の芥子和え、タラの芽の天麩羅、ホクホク枸杞飯、そ してふわふわの鰻づくし! 彩り豊かな料理と共に、若い二 人の成長を瑞々しく描く傑作人情時代小説、新装開店です!
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-60~65巻200円 (税込)【豪華執筆陣!】今野敏 柏井壽 門田泰明 サメマチオ 【特別読み切り】 今野 敏 エス 乱闘騒ぎで暴力団と一緒に検挙された中に、若手の日下部刑事がいて─ 柏井 壽 三日月旅館 上司の東山が民泊に試泊することとなり、はるかは一足先に京都へ戻る 【最終回】 矢月秀作 警視庁特務部逮捕特科アレストマン 2 二人の怪物が対峙し、雨夜に肉と骨の衝突音が響く! 【連載小説 警察&ミステリー】 小路幸也 HOTEL NIGHTHAWKS 中山七里 正義の銃弾 【連載小説 社会派サスペンス】 城山真一 溶かし屋 【連載小説 歴史&時代】 あさのあつこ おもみいたします 参 篠 綾子 反魂香 門田泰明 汝 戟とせば 拵屋銀次郎半畳記 【連載小説 風味絶佳】 吉田篤弘 月とコーヒー 【マンガ】 サメマチオ 追読人間臨終図巻
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 牡蠣のカレー煮、ホタテのピカタ、煮豚に自家製レバーパテ……。40万部突破の大好評「婚活食堂」シリーズを彩ってきた、心もおなかも喜ぶ絶品料理の数々は、「食堂のおばちゃん」でもあった著者による「手軽で、美味しい」ものばかり。各料理に添えられた「合わせたいお酒とおでん種」まで揃えれば、あなたの家の食卓が「めぐみ食堂」に早変わり! 厳選52レシピに加えて著者書き下ろしエッセイも収録し、シリーズの世界をより深く“味わう”ことができる、ファン必読の一冊。
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3.0すぐに試せる&書きたくなるメソッド満載 “読む”スキルもUP! ちょっとでも「小説家になりたい」と思った60歳ぐらいのあなたへ ――――というのが本書のテーマです。 酸いも甘いも噛み分けた“60歳前後”だからこその強みを活かして小説家を目指す! 小説とはなんぞや?/題材(テーマ)の見つけ方/ キャラクター(登場人物)のつくり方/魅力的な書き出し/ 展開~結末への極意……など実体験に基づいた極意を披露。 あなたの創作をサポートする「実践ドリル」付き。 50代でプロの小説家になり、現在もベストセラー作品を生み出し続けるふたりの人気小説家が、“60歳からの小説の書き方”を教えます。実用的なメソッドはもちろん、小説がどう構築されているかを赤裸々に明かした、もっと小説が愉しくなる一冊です。
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5.0「ミステリーズ!」の後継誌ついに創刊。コンセプトは、国内外のミステリ、SF、ファンタジイ、ホラーを刊行してきた東京創元社による「総合文芸誌」。『蝉かえる』で第74回日本推理作家協会賞、第21回本格ミステリ大賞W受賞の櫻田智也が贈るシリーズ最新作。第21回本格ミステリ大賞の全選評も一挙掲載。さらに、第18回ミステリーズ!新人賞受賞作「三人書房」ほか、充実の創刊号。/【目次】『紙魚の手帖』創刊にあたって/【創刊記念特別エッセイ】投げ込みマガジン〈紙魚の手帖〉戸川安宣/【受賞作決定!】第31回鮎川哲也賞 選評 辻 真先・東川篤哉・麻耶雄嵩/第18回ミステリーズ!新人賞 選評 大倉崇裕・大崎 梢・米澤穂信/【第18回ミステリーズ!新人賞受賞作】三人書房 柳川 一●第18回ミステリーズ!新人賞受賞作。若き日の江戸川乱歩を描く、流麗な謎解き譚/【第21回本格ミステリ大賞全選評】第21回本格ミステリ大賞受賞作決定!/第21回本格ミステリ大賞選考経過/受賞の言葉 [小説部門] 櫻田智也 [評論・研究部門] 飯城勇三/選評 小説部門/選評 評論・研究部門/【日本推理作家協会賞&本格ミステリ大賞受賞第一作】白が揺れた 櫻田智也●ハンターたちが狩りをしていた山で起きた、悲劇の真相は?〈エリ沢泉〉シリーズ最新作!/【読切】ゼロ 加納朋子●私の元にやってきたのは、カフェオレ色の天使だった。少女と犬の絆を描く最新ミステリ!/スフレとタジン 近藤史恵●コロナ禍の影響で志村さんが講師で始めた〈パ・マル〉の料理教室。タジン鍋を使うモロッコ料理を……。/フォトジェニック 秋永真琴●カメラを構える彼女の目に、この世界は、僕は、どんなふうにうつっているんだろう? 気鋭が贈る傑作掌編。/108の妻 石川宗生●点描の妻、夢見る妻、革命家の妻、お品書きの妻……様々な「妻」をお楽しみください。/セリアス 乾石智子●ひっそりと暮らす魔道師夫婦、彼らの秘密とは……/魚泥棒は誰だ? ピーター・トレメイン 田村美佐子 訳●修道院の厨房で起きた二件の事件をフィデルマが解き明かす/【INTERVIEW 期待の新人】千田理緒『五色の殺人者』/大島清昭『影踏亭の怪談』/【BOOKREVIEW】[文芸全般]瀧井朝世/[国内ミステリ]宇田川拓也/[翻訳ミステリ]村上貴史/[SF]渡邊利道/[ファンタジイ]三村美衣/『紙魚の手帖』創刊記念読者プレゼントキャンペーン/執筆者紹介/編集後記・次号予告
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3.0まがい物? 偽金? 値段が高すぎる! その値段には裏がある―!? 人情と算盤で謎を弾く! 名手の傑作時代小説 正しい値で売らないと悪行になっちまう―― 「私には物たちの声が聞こえてくるのですよ。辛く悲しい声です」物の値段を見張り、 店に指導する役回りの諸色調掛(しょしきしらべがかり)同心を務める澤本神人。 今日も子分の庄太と江戸の町を見まわるが、値段の裏にあるさまざまな人情や思惑がからみあい、 神人を悩ませる謎と悪事が次々と待ちうけていた。同役だった父の代から未解決の贋金騒動の真相にも迫るが――。 (本書は2016年刊行『商い同心 千客万来事件帖』の新装版です) 〈目次〉 「雪花菜」 「犬走り」 「宝の山」 「鶴と亀」 「幾世餅」 「富士見餅」 「煙に巻く」 解説/細谷正充
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3.7幸せになりたいだけなのに―― 人殺しの父に愛されたかった娘、 都合のいい従順な女性経理、 一人息子の完璧な婚約者…… 「食堂のおばちゃん」「婚活食堂」の著者が描く驚愕の愛憎劇。 未発表作含む10編を収録。 狂おしいほどの情愛を描くサスペンス集! この絵を私は知っている―― 矢沢澪は偶然入った美術館で、とある抽象画を前に奇妙な感覚に襲われる。蘇るのは、20年前に亡くなった父と館山で過ごした幼い日の記憶。 調べるうち、作者も同時期に館山にいたことが分かり、澪は一つの疑問に辿り着く。 「彼もあれを見たのだろうか?」一枚の絵が導く父の死の真相とは(「見てはいけない」)。 愛と憎しみ渦巻く珠玉の全10編。
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3.8“色”で江戸の難題、解決します。 累計32万部突破「居酒屋ぜんや」シリーズの坂井希久子、 文庫オリジナル、新シリーズ始動! 江戸時代は、洗練された美意識と、繊細な色彩感覚が頂点に達した時代でした。 もしも、江戸にカラーコーディネーターがいたら……? お彩の父親は腕のいい摺師でしたが、火事で視力も、仕事場も失ってしまいます。 盲いた父の面倒を見ながら貧乏長屋で暮らしているお彩。 婚約者との縁談も流れ、粗末な木綿の着物に身を包んでいますが、お彩には、天性の鋭い色彩感覚があるのでした。 そこに目をつけたのが、謎の京男、右近。 一本気なお彩に邪険のされながらも、懲りずにまとわりつく右近は、お彩に次々と色に関する難題を持ち込みます。 そして、“江戸のカラーコーディネーター”、お彩の活躍が始まります! 着物や芸能にも詳しい坂井さんならではのエピソードや、 色や柄にまつわる知識も満載。 例えば鼠色だけでも、これだけ種類があるのか!と驚かされます。 ※ お彩はお蔦の顔と見比べながら、帳面をめくっていく。 白鼠、銀鼠、藤鼠、湊鼠、錆青磁、柳鼠──。(中略) 「あっ!」 唐突に、記憶の糸が張り詰めた。 一枚の錦絵がするすると、脳裏に引き出されてくる。(本文より) ※ 新作菓子の意匠から花魁の仕掛けの図案まで、豊かな色彩溢れる江戸のカラーコーディネーターとして活躍するお彩の人情物語。
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3.8幼くして親に捨てられた娘が、恩義を感じた商家の主人夫婦。だが彼女が受けたのは、本物の人の情けだったのか――。幼い頃、父母の喧嘩が元で顔に火傷を負った娘・お花。親に捨てられ奉公先でも揉め事に巻き込まれて、今は御茶問屋「山城屋」の女中をしていた。絶品の御茶を淹(い)れるお花だが、店(たな)の奔放娘・お鶴の不始末の尻ぬぐいを押しつけられる。お鶴が、逢い引き相手に他家との祝言を告げるや、男が逆上したのだ。男は旗本家次男の札付きのワルだった。お花の目の前で修羅場が展開、主(あるじ)夫婦に恩を感じるお花は思わぬ行動に……(「初霜」)。同心・平七郎の人情裁きが冴える、大好評シリーズ第13弾!
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-前代未聞の開拓事業「三富新田」を描く長編歴史小説 荒涼とした原野を二年で畑地にせよ――。川越藩主柳沢吉保は無謀な開拓を命じる。軋轢を抱える武士と農民の共同事業は成功するのか。 武蔵野原野は赤土で水源に乏しく、田畑は拓けない。 秣場(まぐさば)に利用する村々の争いを止めるため、川越藩主柳沢吉保は荒野の開墾を命じる。 だが、家老の嫡男・啓太郎は、侍を憎む百姓の正蔵と衝突、互いに反目して計画は進まない。 二年の期限が迫るなか、下役人が不審な死を遂げて……。 大地に生きる人々の歴史長編。 解説・福留真紀 ※この電子書籍は2018年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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3.7ヒット作『妻の終活』の著者が贈る最新の人情ドラマは「親の終活」 父が脳出血で倒れた。 折り合いの悪い父・時次郎と、この10年連絡すら取り合っていなかった42歳の篠崎明日美。実家からは勘当されとっくの昔に母に逃げられている時次郎にとって、一人娘である明日美は唯一の身内である。変わり者の父は16年前から「まねき猫」という立ち飲み屋を営んでいるが、医師には「回復後も麻痺が残る」と言われ、店に立ち続けるのは難しそうだ。「まねき猫」を閉めるしかないと考えていた明日美だったが、時次郎の友人で店の回転資金として300万円貸しているという「宮さん」によると、返済に関しては「『まねき猫』が続くかぎり無期限」ということらしく、簡単に閉店するわけにはいかず……。 果たして、明日美の選択は――。 ※「せんべろ」とは:1000円でべろべろに酔える酒場などの俗称。
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3.0偽物?ご禁制?値段が高すぎる! 物の値上がりを取り締まる 商い同心・澤本神人が 算盤と人情の謎解きで 江戸の暮らしを守り抜く! 名手の傑作時代小説! 浅草に現れた評判の女易者を「いんちき」と断ずる男の言い分は?(「女易者」)。 高価なはずの薬用人参が安値で売られている。本物か、重罪となる偽薬なのか…(「御種人参」)。 北町奉行所で市中の物の値が適正かどうかを調べ、 無許可の出版物等の差し止めを行う諸色調掛同心(しょしきしらべがかりどうしん)・ 澤本神人(さわもとじんにん)が子分の庄太と江戸の商売の不正と謎を暴く。 次々起こる事件には、なぜか元南町奉行・跡部良弼(あとべよしすけ)の影が…。 【目次】 「女易者」 「母子像」 「御種人参」 「口入れ屋」 「落とし穴」 「五方大損」
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3.7おじさんはひどい。でも、おじさんだってつらい!? 男性は「そうなんだよ」と共感、女性は「こんな人に困ってる!」と思わず頷く物語。 ●人事からセクハラを注意された課長。だが、どの部下が訴えたかわからない。次の日から部下の対応に四苦八苦するのだが……。(「スコール」) ●女性の後輩に出世競争で敗れ、役員になれなかった男は、果たして次の生きがいを見つけられるのか。(「時雨雲」) ●浮気で離婚された男が、十年ぶりに娘と再会した「気まずい場所」とは。(「涙雨」) ●四十代で派遣社員。ストレス解消にネット上で女子高生「さなたん」として活動する男が陥った大ピンチ。(「天気雨」) ●定年退職後、街に出て公共マナーを注意することが生きがいとなった男の孤独。(「翠雨」) 報われない「おじさん」たちの心情を時にコミカルに、時に切なく描き出す、連作短編集。
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4.01~2巻1,500~1,870円 (税込)「夢みる力」を復活させんと、想像力の可能性に挑んだ13編の書下し作品を、ぜひお楽しみあれ! ●巻頭言より 去る三月に本書と同じ「操觚の会」同志諸氏の協力で伝奇時代小説のアンソロジー「伝奇無双」(戯作舎)を電子書籍で上梓したが、その僅か一ケ月後にさらなる伝奇時代小説のアンソロジー「妖ファンタスティカ」をこうして紙媒体で刊行できるのは、伝奇ルネサンスを提唱した者として望外の歓びである。支持して下さった皆様にお礼申し上げる。 伝奇ルネサンスなる言葉に初めて接した方も多いと思うので、まず伝奇ルネサンスとは何かを手短に説明しよう。 伝奇ルネサンスとは一言で言えば作家の想像力を無限大にまで広げんとする企みである。 かつて國枝史郎・角田喜久雄・吉川英治らの働きで伝奇小説は時代小説の代名詞にまでなった。 (中略) しかし万人がメディアとなり、読書が娯楽の王座を退いた現在、伝奇は過去のコンテンツと化したかにも見える。夢想も荒唐無稽も破天荒も過去の概念と成り果てたかのようだ。いつの間にか作家も読者も「夢見る力」を信じなくなり、想像力の可能性を語ることを躊躇うようになってしまったのだろうか。 否。「夢見る力」は失われたのではない。そこにあるものが見えていないだけなのだ。 伝奇ルネサンスとは「夢見る力」を復活させるための試みである。それは崇拝する者を失って深い眠りに就いた物語の神々を復活させんとする十九世紀の魔術結社「黄金の夜明け」団の儀式にも似ている。 その意味で伝奇ルネサンスを「魔術」と呼んでもいいだろう。奇しくも本アンソロジーの参加作家は十三名。中世ヨーロッパで魔女集会に集った者たちの数である。 されば宣言しよう。 ここに伝奇は甦り「夢見る力」はこれより大なる復活を遂げん、と。
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4.3永遠のヒーロー「鬼平」再来! 人気作家7名が、伝説の男に新たなる命を吹き込みます。 池波正太郎が長谷川平蔵を主人にした短篇小説「浅草・御厨河岸」を書いたのは、昭和42(1967)年のこと。 オール讀物12月号に掲載されたその短篇は大きな反響を呼び、「鬼平犯科帳」としての連載が始まりました。 「鬼平」誕生50周年を迎えた2017年。この記念すべき年に、7人の作家が「鬼平」へ新たな命を吹き込みます。 逢坂剛は「逢坂・平蔵シリーズ」の特別版、上田秀人は武家という官僚社会で生きる平蔵の立場を、諸田玲子は妖盗・葵小僧と鬼平の再対決、風野真知雄は人気シリーズ「耳袋秘帖」鬼平版。 門井慶喜が木村忠吾の食欲の夏を描けば、土橋章宏は平蔵と料理人の味対決、梶よう子は史実の長谷川平蔵に迫ります。これらの短篇に加え、池波正太郎が自らベスト5に選んだ鬼平作品の中から「瓶割り小僧」を特別収録。 各作品に池波正太郎のカット画を使用した、豪華な競作短編集をお楽しみください。
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3.8最愛の母を自宅で看取った、泣き笑い回想録。 直木賞作家・桜木紫乃さんが大絶賛! <一緒にお母様を看取らせてもらったような錯覚は、わたしがこれから行く道を照らしてくれるだろう。本書は、親をなくすという大切な儀式のテキストだ。>(文庫解説より) 元「食堂のおばちゃん」山口恵以子さんが松本清張賞を受賞して実質的な作家デビューを果たしたのは55歳の時。お見合いは43連敗、ずっと実家住まいの山口さんをいつも傍らで見守り、励ましたのが母・絢子さんでした。 そんな最愛の母が認知症になってから、自宅での介護、看取り、そして葬儀のことまでを温かな筆致で克明に綴った『いつでも母と』は、単行本発売時に大反響を呼びました。 文庫化にあたり、絢子さんの主治医でしろひげ在宅診療所院長の山中光茂先生との対談や山口さんの書き下ろしエッセイ、桜木紫乃さんの解説を新たに加えています。 山口さんは「はじめに」でこう綴っています。 <介護を体験した方や、現在介護中の方、大切な人との別れを経験した方にとって、この作品が少しでもお役に立てれば、あるいは何の役にも立たなかったけど「あまりのアホさ加減に思わず笑ってしまった」なら、大変幸せに思います。> ※この作品は単行本版として配信されていた『いつでも母と』の文庫本版です。
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3.7ただ、江戸を守りたい。非力であろうと、臆病であろうと——。 二百六十年以上にわたる長き泰平の世で、江戸が初めて戦場になった日。 彰義隊は強大なる新政府軍に挑み、儚く散った。 名もなき彼らの葛藤と非業の運命を描く、号泣必至の傑作! 慶応四年。鳥羽伏見の戦いで幕府軍を破った新政府軍が江戸に迫る。多くの町人も交えて結成された彰義隊は上野寛永寺に立て篭もるが、わずか半日で最新兵器を駆使する官軍に敗北——。なぜ、名もなき彼らは、無謀な戦いの場に身を投じたのか。臆病者の旗本次男・小山勝美ら、若き彰義隊隊士の葛藤と非業の運命を情感豊かな筆致で描き出す、号泣必至の傑作!
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-江戸時代に、権力者の陰謀に、《情報》で立ち向かう男がいた。現代のネット社会を先取りしたような男が、200年近く前にもいたのである。その名は藤岡屋由蔵――。表向きは神田旅籠町の一角で古本を商っているのだが、由蔵が売っていたのは、実は裏が取れた噂や風聞だった。買いに来るのは、各藩の留守居役や奉行所の役人たちである。そんな由蔵が、シーボルト事件に巻き込まれ、手下が命を落とすことに。手下の理不尽な死を許せない由蔵は、真実を暴くために動き始める。天下を揺るがす大事件を情報屋の目線で描いた、時代サスペンス小説。書評家の縄田一男氏も、「時を忘れる快作」と絶賛する力作である。
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3.7江戸の町に、世の理不尽と戦う「情報屋」がいた! その名は、藤岡屋由蔵――。神田旅籠町の一角で、素麺箱に古本を並べ、商売をするこの男が、古本販売を隠れ蓑に売っていたのは、裏が取れた噂や風聞の類。それを買いに来るのは、喉から手が出るほど“情報”がほしい各藩の留守居役や奉行所の役人だった。由蔵が己の仕事として心に刻み込んでいたのは、真実を見極め、記すこと。筆一本で戦う由蔵のもとに、ある日、幕府天文方の役人が逃げ込んで来る。その役人は、日の本を震撼させたシーボルト事件に絡んでいた。しかしその騒動のとばっちりで、由蔵の手下が命を落としてしまう。手下の理不尽な死を許すことができない由蔵は、真実を暴くため、動き始めるのだが……。天下を揺るがす陰謀に、“情報”で挑んだ男を活き活きと描く傑作歴史小説。
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3.0「血の色は厄払いじゃ。万民の不安を払い落とすのじゃ」幕末の土佐に生まれ「絵金」と呼ばれた男、艶やかな色彩で見る者を虜にした異才、激動の生涯。――幕末の動乱は土佐国も大きなうねりで呑み込んだ。様々な思想と身分の差から生じる軋轢は、人々の命を奪っていった。金蔵はそんな時代に貧しい髪結いの家に生まれた。類まれなる絵の才能を認められ、江戸で狩野派に学び「林洞意美高」の名を授かり凱旋。国元絵師となる。しかし、時代は金蔵を翻弄する。人々に「絵金」と親しまれながらも、冤罪による投獄、弟子の武市半平太の切腹、そして、土佐を襲う大地震……。金蔵は絵師として人々の幸せをいかに描くかに懊悩する。やがて、絵金が辿り着いた平和を願う究極の表現とは――。作家生活20周年記念作品
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4.0田沼意知殺害の真相は?新シリーズ開始! さつきは、兄や母親と絵草紙屋を営んでいたが、母・お登勢が体調を崩して寝込んでしまう。母を蘭方医に診てもらおうとしたが、伝手のないさつきは紹介してくれる人を探そうとした。そこで思い出したのが、店に来た佐野という武士のこと。自分の家系図を、老中の子息である山城守田沼意知に進呈する話をしていた。佐野を捜し当て、知り合いの栗橋と兄の喜重郎と訪ねたさつきだったが、佐野は、家系図を渡したもののその後何も返事もない田沼への悪態をつくばかりだった。 そこで、杉田玄白の塾にいる医師を紹介してもらおうと、さつきは地本問屋に出かけた。偶然居合わせた侍に紹介状を書いてもらい、大槻玄沢という医者に母を診てもらうことができた。しかし、病の悪化した母は亡くなってしまう。病床で、母は自分がさつきの生みの親ではないことを告げた。 母亡き後、上手くいかなくなっていた万葉堂を立て直すために、友人のおよねに勧められて読売(新聞)を出す事にしたさつき。そんな折、田沼意知が佐野に刺殺されたことを知る。それを書こうとするさつきに妨害の動きもあって…。事件の背後にあるものは? 気鋭の作家による待望の新シリーズ(2018年5月発表作品)!
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3.5尼僧と寺子の熱い絆!江戸版“二十四の瞳”。 江戸は下谷に薫風庵という風変わりな寺子屋があった。三百坪の敷地に平屋の学び舎と住まいの庵がある。二十人の寺子は博奕打ち一家の餓鬼大将から、それを取り締まる岡っ引きの倅までいる。 薫風庵の住人は教鞭をとる妙春という二十四歳の尼と、廻船問屋・日向屋の先代の元妾で、その前は遊女だったという五十一歳の蓮寿尼、それに十二歳の飯炊き娘の小梅の三人しかいない。子供たちの評判はいいが、女所帯では不用心と日向屋の用心棒の堤勝之進が様子を見にやってくる。寺子屋設立の費用と月々の掛かりを出す日向屋は世間体もあって、同じ町内の薫風庵にすげない仕打ちもできないらしい。 そんなある日、隣家の大造が寺子に盆栽を折られたと怒鳴り込んできた。近所では蚯蚓や蛙の死骸を投げ込まれた家もあるのだという。折も折、寺子が学び舎の前で行き倒れを見つける。男前に弱い蓮寿は、城戸宗次郎と名乗る浪人の面倒は薫風庵で見ると宣言する。やがて宗次郎が学び舎で教え始めると、妙春に思いもよらぬ心の変化が……。 隣家への投石は誰の仕業なのか。宗次郎の出現は単なる偶然だったのか。教職の経験もある著者が満を持して放つ江戸版“二十四の瞳”誕生!
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3.6シモの世話、食欲低下に緊急搬送――元祖「食堂のおばちゃん」作家、ただいま要介護2の母を老老介護中! DV猫3匹にも振り回されつつ、笑いと愛情たっぷりの“朗朗”介護な毎日を綴った、新感覚“ガス抜き”エッセイ。 〈著者紹介〉山口恵以子(やまぐちえいこ)1958年東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。会社勤めのかたわら松竹シナリオ研究所で学び、ドラマの脚本のプロットを多数手掛ける。その後、丸の内新聞事業協同組合の社員食堂に勤務しながら小説の執筆に取り組み、2007年に『邪剣始末』でデビュー。2013年、『月下上海』で第20回松本清張賞を受賞。14年に食堂を退職して専業作家に。著作に『食堂のおばちゃん』シリーズ(ハルキ文庫)、『食堂メッシタ』(角川春樹事務所)、『毒母ですが、なにか』(新潮社)、『工場のおばちゃん あしたの朝子』(実業之日本社文庫)などがある。
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4.0ときは文政、ところは江戸。武家の娘・志乃は、歌舞伎を知らないままに役者のもとへ嫁ぐ。夫となった喜多村燕弥は、江戸三座のひとつ、森田座で評判の女形。家でも女としてふるまう、女よりも美しい燕弥を前に、志乃は尻を落ち着ける場所がわからない。 私はなぜこの人に求められたのか――。 芝居にすべてを注ぐ燕弥の隣で、志乃はわが身の、そして燕弥との生き方に思いをめぐらす。 女房とは、女とは、己とはいったい何なのか。 いびつな夫婦の、唯一無二の恋物語が幕を開ける。 第10回野村胡堂文学賞、第44回吉川英治文学新人賞、二冠の作品がついに文庫化! カバーイラスト/おかざき真里
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3.9第二十回松本清張賞受賞。スキャンダルを逆手にとり人気画家にのしあがった財閥令嬢・八島多江子。謀略渦巻く戦時下の上海で、多江子が愛する運命の男たち。 昭和17年10月、八島財閥令嬢にして当代の人気画家・八島多江子は、戦時統制化の日本を離れ、上海にやってきた。そこで、招聘元である中日文化協会に潜入していた憲兵大尉・槙庸平から、民族資本家・夏方震に接近し、重慶に逃れた蒋介石政権と通じている証拠を探すように強要される。 「協力を断れば、8年前の事件の真相をマスコミに公表する」 8年前、多江子が夫・瑠偉とその愛人によって殺されかける有名な事件が起きた。愛人は取り調べ中に自殺し、瑠偉は証拠不十分で釈放されたものの、親元の伯爵家から除籍され、満州へ追われた。そして奇跡的に一命を取り留めた多江子は、スキャンダルを武器に人気画家へのし上がった。だが、その真相は、愛人と外地へ駆け落ちしようとした瑠偉を許せなかった多江子が、他殺に見せかけて自殺を図ったのだった。槙は何故か、その秘密を嗅ぎつけていた――。
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3.5キャラ萌え必至!の平安王朝ミステリー。 和歌の達人にして、宮中一の色男である在原業平は、生意気盛りの惟喬親王に懐かれ、親族として面倒を見ていた。しかし、権勢を誇る藤原良房の娘明子に惟喬親王の異母弟である惟仁親王が誕生し、皇位継承を巡って暗雲が立ちこめる。直に、惟喬親王や母の静子に身の危険が迫るようになった。 そのころ、惟喬親王に静子の縁者という香澄が仕えるようになった。ある日、香澄から藤原家の陰謀が隠されているという謎の和歌の秘密をあばいて欲しいと言われる。業平は、陰陽師の行貞とともに和歌の謎を解き明かすとともに、隠されていた書状を発見する。それは、藤原家が権力の中枢に食い込むためにしてきた、闇の歴史が記されたものだった――。 惟喬親王を亡き者にしようとする勢力から、親王を守ることができるのか。 在原業平と親友の陰陽師葛木行貞が活躍する、平安王朝ミステリー。 文庫オリジナル版を電子化。
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3.5仕事も恋も「迷子」の梓が、同じ名前の特急列車で旅に出る! 空回りしがちな仕事と、望まない結婚を迫る恋人を置いて、介護福祉士の梓(あずさ)は、新宿駅から特急あずさに乗り込んだ。上諏訪駅で下車し、諏訪湖畔で途方に暮れる梓に声をかけたのは、陶芸家の桂だった。泊まるところのない梓は、桂に連れられ長野・高遠町の民宿「すやすや」へ。雄大な自然とのんびり暮らす人々に囲まれて過ごし、心は揺れ動くが……。高遠と東京を行き来しながら、新しい生き方を見つけていく女性の姿をいきいきと描く。新しい人生に出会えるハッピーストーリー。『迷子の大人』として刊行された単行本に、掌編「花の咲くころ」を加えたオリジナル版。
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3.0この男、大罪人か? 稀代の開拓者か? 生きたお宝を狙え! 絶海の無人島で鳥を撲殺し、 金を生み出す島へと変えた男、玉置半右衛門。 その壮絶な人生とは!? 八丈島生まれの留吉は、大工の棟梁をしている 同郷の半右衛門の誘いで横浜へ移り、 奉公先で商いを覚え異国語も学ぶ。 偉ぶらず、やることは大胆で、強引さのある 半右衛門に憧れていた留吉は 「半右衛門の役に立ちたい」と思い続け、 27年後ウィリアム商館で番頭を 務めるまでになっていた。 「鳥島へ行かないか?」 半右衛門に声をかけられ島へ渡ると 驚くべき光景が広がっていた。 「おい! 羽を毟るのは丁寧にしろよ。 売り物にならなくなっちまう」 品定めに厳しい商売人の留吉は 南洋開拓に命を懸けたこの男に ますます魅了されていく! 主な登場人物 ・菊池留吉 八丈島生まれ。 海を見る度閉塞感を覚えていた。 半右衛門に誘われ、横浜へ。 ・玉置半右衛門 大工の棟梁となり、 やがて八丈島と東京とをつなぐ廻船業を始める。 ・近藤富蔵 近藤重蔵の息子。流人となり、 八丈島へ。島の子に算盤や読み書きを教える。 【目次】 第一章 横浜居留地 第二章 沖の太夫の島 第三章 羽毛長者 第四章 新天地 第五章 楽園の風
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4.2【内容】 『本所おけら長屋』シリーズの畠山健二と『食堂のおばちゃんシリーズ』の山口恵以子 ふたりの人気小説家がタッグを組んだ類稀なるエッセイ集の誕生です! 畠山健二と山口恵以子。 今をときめく人気小説家が〝なぜか〟連むようになって早数年…。 全国各地の書店を訪問し、細々とトークイベントを展開。 作風は異なれど、話芸も違えど、ふたりはおもしろい、いえ、おかしい。 そんな両氏は、 いかにベストセラー小説家になったのか? いかに〝人の心〟をつかむのか? いかに書店さんへ足を運ぶのか? そうした理由が解き明かされる「至極のエッセイ集」が本書『猿と猿回し』なのです。 【著者】 小説家 畠山健二 1957年東京生まれ。大学卒業後、家業の鉄工所に勤めるかたわら笑芸作家として数々の演芸の台本執筆や演出を手がける。 2012年『スプラッシュマンション』(PHP 研究所)で小説家デビュー。 翌年から『本所おけら長屋』(PHP 文芸文庫)がスタート。 2022年3月に最新刊である十八巻を刊行し累計150万部を突破。 月刊『旅行読売』でエッセイを連載中。 小説家 山口恵以子 1958年東京生まれ。早稲田大学卒業後、会社勤めをしながら、脚本家を養成するスクールに通いプロット作成を手がけるように。 2007年『邪剣始末』(廣済堂出版*現・文春文庫)で小説家デビュー。 2013年『月下上海』(文藝春秋)で松本清張賞を受賞。 当時、社員食堂に勤めながら執筆活動をしていたことが話題となる。 2015年~『食堂のおばちゃん』シリーズ(角川春樹事務所)、2018年~『婚活食堂』シリーズ(PHP文芸文庫)、2021年『ゆうれい居酒屋』(文春文庫)ほか著書多数。
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4.0したたか、しなやか、しながわ 人の心にも、闇と海。――柳家喬太郎 客はつかの間の夢に金を払うんだ。女郎の本音なんざ知りたくもなかろうさ 元最上位の遊女・お染。寄る年波には勝てず、馴染みの客たちも離れてしまい、いまや衣を新調するための金にも困るようなありさま。元来の勝気な性格もあって、ひと思いに死んでしまおうかと思うが、金に困ってひとり死んだと言われることはあまりにりも悔しく、ならは、心中をしようと考える。独り身で大食らい、ぬけている金蔵を相手に選び、手練手管で、ついに心中の約束を取りつけるのだが―― 現在の高座では、お染が金蔵を川に突き落とす場面、金蔵が助かって世話をしてもらっていた親方の元に幽霊のように姿で現れる「上」までしかかからないことが多いが、本作では金蔵が親方たちの力を借りてお染に仕返しをする「下」までをお染を中心にした物語に再構成した意欲作。 妓楼に生きる女の矜持と哀しみ、「小説 古典落語」シリーズ完結! 松浦シオリ・装画
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