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Posted by ブクログ
ずっと気になっていた「居酒屋ぜんや」シリーズの第1作。
武家の次男坊という窮屈な立場にある只次郎が、ぜんやの人たちのやり取りを聞きながら心の中で思った「ああ、この店は息がしやすい」という言葉。
ここは単に胃袋を満たす場所ではなく、そこに流れる飾らない空気感に包まれることで、肩書きを外してただの「自分」に戻れる、かけがえのない居場所なのだ。
ひと手間かけて素材の良さを引き出した丁寧な料理の数々は、本当に魅力的。
そして、お勝さんの容赦のない、だが愛のある江戸前のツッコミが絶妙なタイミングで差し込まれるので、物語のテンポがとにかく心地よいリズムになっている。
食べ物というものは昔のことを思い出させるもの。だからこそ、小さい頃からの食習慣や美味しいものを食べて、しっかり「舌(味覚の土台)」を作るということは本当に大切だと、この本を読んで改めて強く実感させられた。
効率や濃い味付けに追われる現代だからこそ、お妙さんが作る「引き算の美味しさ」が五感に、そして店の温かい空気感が疲れた心に染み渡る。
作中にボトルキープ{置き徳利)のシステムが出てきたのには驚いた。お客も店も喜ぶ制度なのね。
Posted by ブクログ
居酒屋ぜんや シリーズ1-1
シリーズ2の『すみれ飴』から読んでしまった為、同時進行で読み進める。(これはこれで、最近知り合った人たちの裏エピソードを覗き見しているみたいで面白いかも。)
貧乏武家の次男坊の只次郎が、居酒屋ぜんやの後家お妙の旨い飯を食いまくる。なんといってもお妙の料理に只次郎が幸せのため息を出しているシーンが最高、堪らない。旨い飯を食うってホントに素晴らしい。読んでいてこちらの頬が緩んでいるのに気が付く。笑。
裏店長屋のおえんさんやお勝ねえさん、菱屋のご隠居、升川屋に嫁いだばかりのお志乃ちゃん、熊吉、鶯のルリオ。こんな出会いがあり時を重ねてきたのね、と人物(鳥)像が厚くなる。ラストの又三の生い立ちが結構グッとくる。
里芋の煮ころばし、青菜のおひたし、卯の花、根菜と厚揚げの煮もの、こんにゃくのぴり辛煮、一夜干しの鯖、蕎麦がき、白魚の昆布締め、鱈の昆布締め、大根と干し柿の膾、鱈の蕪蒸し、鰤大根、蓮根のきんぴら、鰆の幽庵焼き、蓮餅の餡かけ、たんぽぽの茎炒め、野蒜のきんぴら、桑の葉と芝海老のかき揚げ、鰆の蕗の葉。
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小説・文芸
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