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吉兵衛は吉原で空虚な日々を過ごしていた。房州の縫箔師の子に生まれながらも、絵師を志し故郷を出奔。狩野探幽に入門を志願したものの、門前払いをうけたことで不遇をかこっていたのだ。放蕩の日々のなか、気まぐれに遊女の小袖に刺繍を施した吉兵衛は、己の技巧で人々を笑顔にする喜びを知る。ふたたび創作の焔を心にともした吉兵衛は、絵師として名をあげる決意をした。浮世絵の祖・菱川師宣の熱き生涯を描いた歴史小説。
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Posted by ブクログ
この小説は、浮世絵師の菱川師宣の、挫折、誕生、成功、そして「見返り美人」の誕生を描いたものです。 千葉の縫箔屋の跡取りの吉兵衛は、絵師になりたく江戸に来ました。しかし、狩野派の門を叩くも、コケにされ、吉兵衛は吉原に居着くのです。 吉原の芸妓のさくら、小紫、揚屋のおかみのおさわや、おたえ、実の息子の吉...続きを読む左衛門や作之丞や、様々な人との関わり、人間模様が、細やかに描かれます。 吉兵衛は、狩野派へ憧れ、挫折し、対抗し、売れっ子の絵師になります。しかし、狩野と同じようになり自分を見失う。 最後は、最初絵師を志したときの自分を思い出して、「見返り美人」を描いて、終わります。 最後に、最初の志を思い出し、そういう意味で、吉兵衛は立ち直り、話は終わります。 梶さんの小説は、浮世絵師やその周辺の話が多いので、また読みたいです。
202411/どこまでが史実エピなのかはわからないけど、ドラマティックな展開・丁寧な描写・魅力的な登場人物達(特に女性陣)、とても面白かった!そしていつもひっかかりなく読みやすくわかりやすい文章なのも梶先生のすごいところ。
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