Posted by ブクログ
2020年03月10日
菊乃の人生がどう転がっていくのか気になりすぎて、あっという間に読み終えてしまった。菊乃にとって不都合な人間があっさりといなくなっていくのはややご都合主義かもしれないが、読み手にも飽きがこない展開だった。
菊乃の考えや思いには一本筋が通っていて、過酷な状況下でもめげない彼女の有り様に心が打たれた。
後...続きを読む半は菊乃とは別の人物を軸に話が展開するが、陰には菊乃の姿がある。ひとりの時代を生きた女性の人生譚として、非常に面白い作品であった。