光文社作品一覧

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  • 帝国主義論
    4.2
    自由主義から集中、独占へ、そして世界再分割としての列強間戦争の勃発――急速な発達を遂げ、帝国主義という新しい段階に到達した資本主義の実態を、産業界、金融界の動向から徹底的に分析。20世紀初頭の世界情勢を正確に描くことで、結果として今日のグローバル経済の矛盾、資本主義に忍び寄る危機を浮き彫りにした、レーニンの代表的論文。変貌を続ける資本主義をいまいちど理解するための必読書。
  • 帝国の女
    3.8
    「帝国テレビジョン」で働く女たちの日々は、世間の認識とは裏腹に、華やかさから程遠い。倒れるまで奮闘する宣伝部・松国、仕事以外はまるでダメなプロデューサー・脇坂、倦怠に沈む脚本家・大島、刺青持ちのマネージャー・片倉、憧れの人と出会う日を夢見るテレビ誌記者・山浦。ままならないことばかり。それでも私たちはこの仕事が好きだ。5人の切実さが胸に迫る連作短編集。
  • 定山渓・支笏湖殺人事件~寝台特急「エルム」の暗転~
    -
    北海道の不凍湖・支笏湖では女性、日本最大の湖・琵琶湖では男性。遠く離れた二つの湖で発見された二つの刺殺体。二人はともに、特殊な構造を持つある凶器によって、ほぼ同時刻に殺害されていた。被害者同士の接点は皆無。――ルポライター・浦上伸介は、緻密な推理と大胆な取材で事件に迫るが、そこには長大なアリバイの壁と、戦慄の犯罪構図が待ち受けていた。

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  • 定点写真で見る 東京今昔
    3.5
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 どのような写真なら東京の魅力を伝えられるのか。40年ほど撮り続け、見つけた答えのひとつが定点写真でした。古写真と同じ場所を新たに撮影する手法は、変化したものとそうでないものを一目瞭然にしてくれます。(中略)この旅に欠かせないのは「空想力」や「妄想力」です。(「はじめに」より)江戸・明治・大正・昭和――。東京はいかに変貌したのか。破壊と創造の首都を徹底比較。写真451点収録!
  • 帝都を復興せよ
    4.5
    相模湾沖で発生したM7.9の巨大地震は、日本の首都機能を一瞬にして崩壊させた。内務大臣に就任した後藤新平は、未来を見据えた都市計画をもとに、帝都復興への壮大な構想を描いた。高額な復興資金、利権にこだわる各省庁の思惑、土地所有者からの反対。幾多の困難が立ちはだかるなか、後藤は高邁な理想に向かい突き進む。「真の政治家」の姿を問う著者渾身の傑作。
  • 丁寧に考える新型コロナ
    4.1
    「分かったつもり」から「本当に分かった」へ――。新型コロナへの対応も長期戦となる中、緊急対応的な言説ではなく、腰を落ち着けた考察・説明・検証が必要となっている。神戸大学感染症内科教授である著者が、各国の流行状況の違いや流行の波について、諸活動と感染対策・検査・マスク・治療・緊急事態宣言の考え方についてなどをじっくりと解説する。巻末対談では「8割おじさん」こと西浦博教授(京都大学)に丁寧に話を聞く。
  • 定年いたしません!~「ジョブ型」時代の生き方・稼ぎ方~
    3.5
    2003年にベストセラー『「クビ!」論。』で話題をさらった著者。紆余曲折を経てサラリーマンに復帰。これまでのツケを払い後悔しながら暮らしているという。冷酷な現実を前に達した結論が「いっそ定年せずに給料を貰い続ければいいのだ、それも高く。でもどうしたら?」。30~40代のサラリーパーソンが直面するジョブ型雇用時代に、視野に入れておきたいジョブ型定年と前後のライフプラン。困難への対処と勝ち組への道を指南する。
  • 定年後の超・働き方改革~「楽しい仕事」が長寿に導く!~
    3.5
    人生100年時代、定年後も「働き続ける」ことが当たり前の世の中になりました。しかし、職場環境の変化や収入の激減、若い世代との摩擦など、多くのシニア世代が不安を抱えています。本書は、そんな悩みに応える一冊です。シニア世代が「無理なく楽しく働き続ける方法」を提案。シリーズ累計66万部ベストセラー『80歳の壁』の和田先生による高齢者の「働き方改革」指南。今すぐ「第2の人生」を始めるためのガイドブックです!
  • 定年前、しなくていい5つのこと~「定年の常識」にダマされるな!~
    3.6
    ●年金は絶対に破綻しない●再雇用で働くのはおやめなさい●地域デビューは危険…etc. 世の定年準備のアドバイスは不安を煽るものが多いが、実際の定年後の生活ではお金も仕事もそれほど心配する必要はなく、むしろ不安に煽られて間違った行動を起こすほうが危険だ。退職後8年の経済コラムニストが、自身の体験と豊富な取材に基づき、老後の不安解消のための考え方と、不安に駆られてしないほうがいいことを具体的に指南する。
  • 定年前と定年後の働き方~サードエイジを生きる思考~
    4.0
    少子高齢化と長寿化の進行は、人生100年時代と呼ばれる環境の変化をもたらした。労働力調査によれば、2021年の労働力人口は日本の職場の3割以上が55歳以上の労働者で占められていることを示している。だが、これまで日本ではシニアの働き方に対して組織側の施策に焦点があたることが多く、個人の働き方としてどのような戦略をとるべきかについて論じられてこなかった。定年前と定年後をどう働くのか。研究理論と実例から探る。
  • 底辺キャバ嬢、家を買う
    -
    32歳のあさ美は、ナンバーワンキャバクラ嬢。とはいえ、勤務先の「濱乙女」は激安店。繁華街から離れた倉庫街の近く、いわゆる場末だ。実家暮らしの彼女が、タワマン生活を夢見て……。ゴミ屋敷で暮らすおばあちゃん、シェアハウスで出会った男女。高齢化や待機児童など、様々な問題の中で生きる人々を描いた、心温まる連作長編。(『あさ美さんの家さがし』改題)
  • 低予算でもなぜ強い?~湘南ベルマーレと日本サッカーの現在地~
    5.0
    <キーワードは、勝利>資本。親会社ナシ、低予算、経営危機経験アリ――10年連続J2常連だった湘南ベルマーレが完全復活した、たったひとつのセオリー。それは「クラブ作りにお金だけではできない!」ということ。チーム関係者への徹底取材をもとに、Jリーグが誇るべき「中小企業」の15年間の奮闘をスポーツライターが丹念に追ったビジネス・ノンフィクション。かつてサッカーが大好きだったあなたへ送るサッカーと情熱の物語。
  • 手遅れ清州 藪医者日誌
    3.5
    1~2巻792円 (税込)
    不忍池の西にある古寺・光泉寺の本堂裏に市井で「手遅れ」と呼ばれる医者の清州が住んでいる。ある日、刀剣商「真命堂」から遣いの者が呼びに来た。駆けつけると、主人が何者かに斬られて既に息絶えていた。翌日、北町奉行所臨時廻り同心の仏田八兵衛が話を聞きに来たのだが……。情に厚い医者・清州と正義を貫く北町奉行所同心の仏田八兵衛が、悪党たちに立ち向かう、爽快感抜群でほろりとする渾身の新シリーズがついにスタート!
  • 手紙美人へのプチ作法~心が伝わる書き方レッスン~
    5.0
    ●1字あけがメールを美しくする●お誘いメールは、タイトルに工夫●まずは「受け取りました」メールを●文章が一行だけでも手紙になる●プチ手紙を活用する――自分らしい、気持ちの伝わるメールや手紙の書き方とは? 話し言葉の専門家として活躍する著者が教える、相手との関係を深め、もっとすてきな自分になれるノウハウ集!

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  • 敵対的買収
    3.0
    中堅の精密機械メーカー・協和精工の株が、密かに買収されていた。同族会社の経営陣は、事態の重大さに気づかない。彼らの前に立ちはだかるのは、〃買収王〃の異名をとるM&Aの旗手である。相手の真意は、乗っ取りなのか、株の高値買い戻し(キャピタルゲイン)なのか。東京支社の北池隆史は独自の調査をはじめるが……!? 経営者の無念さと心の動揺。迫力の描写。清水一行の独壇場。
  • 適法犯罪
    -
    謎の美女を会長に仰ぐ「マルチ商法団体」EC(エラボレートクラブ)。若い女性たちを巧妙な罠に嵌(は)め、洗脳、骨の髄までしゃぶり尽くす。その手口は、法には触れない「適法犯罪」だった。弁護士資格を持たない正義のウラ弁・大淀(おおよど)鉄平がついに立ち上がる──。海千山千の団体幹部と繰り広げる頭脳戦、そして意外な人物が殺害されて……。大好評「非法弁護士シリーズ」!
  • テキヤはどこからやってくるのか?~露店商いの近現代を辿る~
    2.0
    主な舞台は東京の下町。そのあたりでは伝統的な露店商を「テキヤさん」と呼んでいる。「親分子分関係」や「なわばり」など、独特の慣行を持つ彼ら・彼女らはどのように生き、生計を立て、商売を営んでいるのか――。「陽のあたる場所からちょっと引っ込んでいるような社会的ポジション」を保ってきた人びとの、仕事と伝承を考察。
  • 鉄ちゃんに学ぶ「テツ道」入門
    3.0
    鉄道旅行は好きだけど、いつもボーッと乗っているだけ……それは実にもったいない! きれいな車窓が好き、おいしい駅弁を食べてみたい、飛行機より鉄道の旅が好み、どんなことでも鉄道を楽しむ入口になります。本書は、テツ歴半世紀・筋金入りの鉄ちゃん=テツである著者が、鉄道ならぬ「テツ道」の豊かな世界へご案内。読んであなたも「テツ」デビューしよう。(『テツはこう乗る』改題)
  • 徹底読解『判断力批判』第一分冊
    -
    1~5巻660~880円 (税込)
    人間の知性の働きと理性の働きを媒介する判断力という独特な能力について考察する『判断力批判』。哲学と思想の歴史においても最難関とも言えるこの書物を、『純粋理性批判』と『実践理性批判』のさまざまな概念と思想を踏まえ、段落ごとにカントのそれまでの思想の背景に遡りながら詳細に読み解く。
  • 鎧櫃の血
    -
    三浦老人の話は、およそ二十四、五の短編である。単彩の話題をとらえて、人生の断面を衝き、時代相と生活が渾然と融け合っている……。「江戸」がすっかり懐ろに収まっている趣きである。全十八編収録。

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  • 哲学古典授業 ミル『自由論』の歩き方
    4.8
    『自由論』は「自由とは何か」「なぜ自由が大切なのか」という永遠に議論の続くテーマに鋭く切り込んだ、現代人にとっても必読の書である。本書では、一般的に難解とされる哲学古典を、講義形式でわかりやすく読み解いていく。「光文社古典新訳文庫」を底本として、京都大学の哲学の講義をベースに、哲学者自身の波乱万丈な人生が著者に与えた影響や、学生との質疑応答なども交えて親しみやすく説く。
  • 哲学書簡
    5.0
    イギリスにおける信教の自由や議会政治を賛美し、ロックの思想、ニュートンの科学、シェイクスピア演劇など文化、科学の分野における考察を、書簡形式で綴ったヴォルテールの初期の代表作。絶対王政下のフランス社会の遅れを痛烈に批判し、発禁処分にされたことで大ベストセラーとなった。のちの啓蒙思想家たちに大きな影響を与えた、ヴォルテールの思想の原点ともいえる著作。
  • 哲学探偵
    3.0
    大富豪の若い妻が、興奮剤による心臓麻痺で死亡した。自殺なのか殺人なのか。難事件を専門に扱う特捜班に所属する高島(たかしま)警視と久保(くぼ)主任の意見は対立する。行き詰まった2人がたまたま訪れた競馬場で出会ったのは、哲学好きで短歌趣味の馬券師。哲学的視点を三十一文字(みそひともじ)にこめて馬券師が披露する驚愕の推理とは!?(「世界は水からできている」)。鯨ミステリーの真骨頂!

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  • 鉄道会社はややこしい
    -
    いつもは何気なく乗っていて気がつかなくても、よく観察すると様相は複雑怪奇であるとともに、鉄道会社どうしは見事な連携プレーを披露している! 例えば相互直通運転では、車両を貸し借りしていて、それらの使用料は清算しなければならなかったりする。本書では、そういった裏のカラクリを一挙公開! 写真もふんだんに掲載し、読んで楽しい、電車に乗ってみたくなる一冊。
  • 鉄道警察隊へ行け! 孔雀警視
    -
    新生JR・二階建て新幹線の個室から乗客が消失! 鉄道警察隊(レイルウェイ・ポリス)へ出向した笙子の任務は、エイズの妊婦の護送だった。〃途中で必ず殺す〃の脅迫どおり、妊婦は忽然と消えたのだ……。捜査の相棒は、童貞の猪野巡査長。初々しくて、かわいくて、おいしそう。舞台は東京から尾道、因島へ。孔雀警視の名推理と大捕物。絶好調第8弾!
  • 鉄道地図は謎だらけ
    3.5
    日本の鉄道路線には、思わず首を傾げたくなる箇所がいくつも存在する。なぜか一駅間だけ途切れているJR四国の路線。駅名も乗り換えも面倒くさい近鉄線の不思議。ややこしい路線のダブりや、鉄道会社の境界の話……。索引地図の謎をめぐって旅をすれば、知らなかった鉄道の真実が見えてくる!誰かに話したくなる鉄道雑学が満載の一冊。
  • 鉄道フリーきっぷ 達人の旅ワザ
    -
    一定エリア・期間内で乗り放題となる割引きっぷを「フリーきっぷ」と本書では定義。フリーきっぷは全国のほとんどの鉄道会社で売られ、これを使えば途中下車や寄り道、行きつ戻りつや行き当たりばったりなど何でもアリの旅が味わえる! フリーきっぷだからこそ可能な鉄道旅行の楽しみ方と、使いこなし術を大公開。実践編として、著者による大井川鐵道・週末の旅、地下鉄一日乗車券を使った「メトロ双六in東京」などの体験記つき。
  • 鉄道旅行 週末だけでこんなに行ける!
    -
    どんなに忙しい会社員でも、鉄道を駆使すれば休みを取らずに盛りだくさんの旅行が楽しめる! 本書では時間がない人向けに、週末だけで鉄道旅行を存分に楽しむ方法を紹介。たとえば寝台特急「北斗星」や「サンライズ」を使って週末だけで北海道や、九州・四国を旅するなんていう大技も披露。鉄道だからこそ短い時間で日本をたっぷり旅できる!
  • 鉄のほころび~刑事花房京子~
    4.3
    1巻2,090円 (税込)
    一片の死角なし。最大の敵、現る。無人のはずの工場で爆発が起き男が死んだ。現場に残されたパソコンから、国際テロ組織の指示による爆弾製作中の事故の可能性が浮上。警視庁がその線で捜査を進める中、花房京子が男の遺留品を辿り接触したのは、元公安の犯罪評論家としてメディアを賑わす角松麻由子だった。だが、週刊誌が角松と男の繋がりをスクープし、事態は予想外の方向へ。手練と技巧が冴え渡る倒叙ミステリーシリーズ!
  • 鉄の魔界
    -
    日本重工業の神奈川製作所では、世界に例のない特殊殺人兵器X-UFOの開発が、ひそかに進められていた。その極秘プロジェクト集団の主任設計者・仲橋達也が謎の失踪をした! 一方、日本重工と関係の深かった国防省の一佐が怪死。真相を追う雑誌記者・江田晃一をつけまわす尾行者とは? 日本の兵器産業の密謀を抉る力作!
  • 鉄腕ルパン~迷犬ルパン・スペシャル~
    -
    鉄腕アトムからヒョウタンツギまで、手塚治虫のおなじみキャラクターたちが、迷犬ルパンと初出演!――川澄健の父・ケン一が遺した手記、そこには謎が謎を呼ぶ首なし殺人事件と容疑者消失事件が書かれていた。警視庁の朝日正義刑事、私立探偵伴俊作(ヒゲオヤジ)そしてルパンが事件に挑む。あの手塚ワールドが甦る傑作ミステリー。
  • テニスプロはつらいよ~世界を飛び、超格差社会を闘う~
    5.0
    「大事なのは、自分にとって人生のチャンピオンになること!」――松岡修造/プロ7年目、最高ランクは259位――プロテニスプレイヤー関口周一の闘いを軸に、その苛酷さ、競争の仕組みを、「テニスジャーナル」元編集長が丹念な取材で描く。テニスファン、「テニス親」必読!
  • テネシー・ワルツは、1度だけ
    -
    グアムに住みついて4年。おれの本業はカメラマンだが、仕事はほとんどこない。食うために私立探偵の真似ごとをしている。――美人歌手の依頼人は一枚のモノクロ写真をおれに差し出した。写真の男を10日間で探してという。謝礼の1000ドルは魅力的だったが……。南の島で繰り広げられる男と女の事件、乾いた文章で描く爽快作!
  • てやんでェ(上)
    -
    〃てやんでェ〃と借金蹴散らす、雑草大阪人の木塚慶太。 昭和三十六年、日本は高度成長の真っただ中。時代の申し子・木塚は、東京、京都、果てはアメリカを舞台にして、せこい奴らを翻弄する。欲望、計略、陰謀が渦巻く世間を手玉にとって、自由自在に活躍する破天荒な快男児を描いた痛快娯楽小説の大傑作!
  • 寺侍 市之丞
    3.3
    棚橋家の次男・市之丞は、母の使いで面会した寺社奉行・阿部正精に、ある寺の復興に手を貸すよう頼まれた。寺の名は青柳山大恩寺。精彩を欠く寺だが、策を講じて興業で復興を図ろうとする市之丞。しかし、行く手には大きな壁が。御開帳の成功を阻む敵に、天真正伝香取神道流の達人・市之丞の剣が撥ねる。大恩寺の復興は成功するのか。江戸情緒溢れる新シリーズ第1弾!
  • 照らす鬼灯(ほおずき)~上絵師 律の似面絵帖~
    4.3
    手掛けた着物の評判もよく精進を欠かさない律の元に、名指しでの着物の注文が二件も来た。しかしそのうちの一つは「地獄絵」を描いて欲しいというもので、律はためらい悩む。そんな折、夫の涼太が出かけたまま翌朝になっても帰らない。心配していると、「りょうた」という者が川に落ちて死んだと聞き、番屋にかけつけるが……。似面絵の腕も冴えわたり、妻として、上絵師として生きる律の好調・好評シリーズ第10弾!
  • 寺田屋おとせ
    -
    京の伏見で船宿・寺田屋を営むおとせ。黒船以来、世相は風雲急を告げ、薩摩藩御定宿の寺田屋にも若き勤王の志士たちが集う。おとせは彼らの面倒をみるが、その中に、土佐の脱藩浪人・坂本龍馬の姿もあった。
  • テリー伊藤のお笑いニッポン大改造計画
    -
    天才の名をほしいままにしているテリー伊藤が、日本および日本人に対して、こんなふうになってほしいと願い、はたまたこんなふうに生きてほしいと言う思いを、検証し提言する。日本に生まれ育ち、国際社会で生きていくあなた自身の“人生改造計画”。現代ニッポンおよび日本人に贈る、愛と笑いと癒しと洞察に満ちた、目からウロコの11章。

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  • テレビ磁石
    3.8
    「でも、テレビって、昔からこういうものだったはず。」(まえがきより) 「もう古い」と言われ慣れたメディアの変わらなさ・変われなさを見つめ、垂れ流しの情報から主体的に“今”をとらえた痛快時評集。2018~2024年の週刊誌連載「武田砂鉄のテレビ磁石」から厳選したコラム164本を、大幅に加筆・修正して収録。
  • テレビドラマよ永遠に~女子大生桜川東子の推理~
    -
    バー〈森へ抜ける道〉を舞台に繰り広げられる酒呑みトークやみんな大好き未解決事件の話、そして東子さんの名推理。これが全部、登場人物のひとりが書いた小説だったって……一体どういうこと!? それはさておき今度のお題は飛行機から消えた殺人鬼の謎に25年前の資産家令嬢行方不明事件。テレビドラマの蘊蓄もたっぷりの好評バー・ミステリ第8弾!
  • TVニュースのタブー~特ダネ記者が見た報道現場の内幕~
    4.0
    共同通信社からテレビ朝日に転職。社会部・経済部の記者や「ニュースステーション」「報道ステーション」のディレクターを務めた著者が、自らの体験を基にテレビの報道現場の内情を克明に記す――テレビ記者はなぜ記者会見で答えのわかりきった質問をするのか?/なぜ負傷者もいない火事や動物絡みのニュースがよく流れるのか?/報道現場に圧力がかかることはあるのか?/局員と制作会社のスタッフの間の溝/コネ入社の実態など。
  • テロメア 1
    4.7
    1~2巻880~990円 (税込)
    人類、絶滅間近――。存続の鍵は「ゾンビの子」。ゾンビ×人類×新人類、パンデミック・ゾンビSF! 寄生虫を感染源とする世界的なゾンビパニックから10年が経った日本。ゾンビから生まれたコウとユキの二人は地獄と化した地上を旅し、ゾンビを人間に戻すことができる「金の林檎」を探していた。しかし旅の途中、正体不明のドロイドやゾンビを敵視する人類の生き残りに遭遇し――。
  • テロルの地平
    3.3
    1巻990円 (税込)
    眠れる龍と呼ばれる巨大な逆断層に核爆弾を仕掛けるべく、テロリストが動き出した! 北朝鮮工作員となった永野明は、青森県六ヶ首村に潜伏する。核燃料リサイクル工場を巻き添えにする企てだ。一方、福井沖では、カーフェリー乗っ取り事件が勃発。警視庁公安部「サクラ銃殺隊」が制圧に乗り出す――。国家存亡を賭け、狙撃手・仁王頭が最大の危機に立ち向かう!
  • 手を洗いすぎてはいけない~超清潔志向が人類を滅ぼす~
    3.3
    手洗いに石鹸はいらない。流水で10秒間だけでいい。過度の手洗いやうがい、マスクやさまざまな消毒・衛生グッズなど、現代の日本人は異常なほど「清潔志向」に傾倒している。しかしその異常な清潔志向こそが、日本人を感染症にかかりやすくしていると名物医師の著者は説く。きれい好きをやめて、もっと免疫を強くする術を徹底伝授。あなたの常識をガラリと変える、目からウロコの健康法が満載の一冊。
  • 天下一のへりくつ者
    4.5
    天正一八年五月、小田原城は豊臣秀吉の大軍勢に包囲されていた。北条家にもはや打つ手は無い。当主・氏直は腹を切る覚悟を固めるが、三代目氏康以来の重臣・板部岡江雪には大逆転の秘策があった。僧形の異才は持ち前の弁舌を武器に、絶体絶命の氏直を天下人にすべく暗躍する。天下一のへりくつ者は、乾坤一擲の大勝負に勝てるのか!? 迫真の筆致で描く戦国絵巻!
  • 天下取(てんかとり)
    -
    武田信玄の娘、春姫は嫁ぎ先の北条家より戻されてきた。両家敵対のためである。迎える母、三条の方は戦乱の世での女の幸せに思いを巡らせる。三条自身も政略結婚で武田家に嫁いで来たのだ――。武田から北条へ、今川から武田へ、北条から今川へ。同盟のため、姫たちは命じられた家に嫁いでいった。戦を避けるための結婚は戦によって終わりを迎える。運命に翻弄されながら、人生を生き抜いた女たちを力強く描く!
  • 天気痛~つらい痛み・不安の原因と治療方法~
    4.8
    以下にあてはまる人は要注意! 「なんとなく雨が降りそうだとわかる」「季節の変わり目は具合が悪い」「寒さが苦手。冷え性だ」「乗り物酔いしやすい。飛行機や新幹線、高いところが苦手」「耳鳴りしやすい。耳抜きが苦手」……。偏頭痛、うつ、腰痛、肩こりが梅雨前~梅雨時に悪化するのは「気圧」のせいかもしれない!日本人1000万人が苦しむ「天気痛」。気圧の変化によって生まれるその病態の原因と対処法を解き明かす。
  • 天穹(てんきゅう)のテロリズム
    3.0
    1巻1,430円 (税込)
    宇宙飛行士・松本悠美は、米露の飛行士たちと国際宇宙ステーション「ISS」に滞在し、多くの国が参加している一大プロジャクトにかかわる。そんな中、日本開発の「きぼう」に爆弾が仕掛けられたという驚愕の事実が判明する。420トンの塊が天から降ってくる人類史上最悪の危機。テロ犯が企む真の目的、飛行士6名の運命はいかに。長年宇宙プロジェクトに携わってきた著者が描く、壮大で果てしない長編スペクタクルミステリー。
  • 転勤みやげは死体付き
    -
    新任地・信州松本に降りた赤かぶ検事が見たものは、なんと強盗犯の捕り物だった! ところが、犯人・吉野秀昭は保釈金を払い、そのまま姿をくらました。転勤早々、難事件!?──そんなある日、赤かぶ検事のもとへ届いた引越し荷物のなかに、吉野の死体が発見された!(表題作)美貌の警部補・行天燎子ら、新たなキャラクターが登場、新展開をみせるシリーズ記念作!
  • 天空への回廊
    3.8
    1巻990円 (税込)
    エベレスト山頂近くにアメリカの人工衛星が墜落! 雪崩に襲われた登山家の真木郷司は九死に一生を得るが、親友のフランス人が行方不明に。真木は、親友の捜索を兼ねて衛星回収作戦に参加する。ところが、そこには全世界を震撼させる、とんでもない秘密が隠されていた。8000メートルを超える高地で繰り広げられる壮絶な死闘――。大藪賞作家、渾身の超大作!!
  • 天国からの銃弾
    3.7
    1巻605円 (税込)
    もと消防署だった建物を購入した男は、施設の一部として残った「見張り塔」から、毎日写真を撮りつづけた。聳え立つ富士を背景に、ソープランドの屋上に立つ“自由の女神像”。ある日、その女神の目が異様に赤く光る瞬間があることに気づいたとき、男の平穏な日常を襲う衝撃的な事件が……。(表題作) 奇抜な着想で鬼才が放つ、トリック&サスペンスの傑作!
  • 天国荘奇譚〈ユーモア篇〉~山田風太郎ミステリー傑作選6~
    -
    奇想天外な悪戯を企む悪童4人が、寄宿舎・青雲寮の屋根裏に「天国荘」と名付けた遊び部屋を作った。彼らはそこを参謀本部と呼び、教師いじめのさまざまなアイデアを練る。最初の標的は数学の教師で、その名も糞便攻撃なる途方もない作戦だった(表題作)。度肝を抜く着想と空想力、大胆不敵な悪戯を奔放に描く、ユーモアと皮肉のきいた青春小説。他6篇収録
  • 天才の背中~三島由紀夫を泣かせ、白洲次郎と食べ歩き、十八代目中村勘三郎と親友だった男の話。~
    -
    白洲次郎さんは、私によくこう言っていました。「お前は良いよな、踊りのことだけ考えればいいんだから」(「はじめに」より)。2歳から歌舞伎舞踊に魅了され、37歳で梅津流を立ち上げ、歌舞伎座で15回の素踊りの会を開催。その過程で、三島由紀夫、十八代目中村勘三郎、森光子らと交流を重ねてきた。歌舞伎界、ジャニーズから絶大な信頼を受ける“日本舞踊の異才”の「劇烈人生」。東山紀之、中村勘九郎らとの豪華対談も収録。
  • 天才は冬に生まれる
    -
    歴史を変えた独創者たち。現代科学を作り上げた脳の秘密とは? 「脳の渦理論」が解き明かす。脳科学の最先端に立つ著者による類い希な科学エッセイ。
  • 天災は忘れる前にやってくる
    3.0
    1巻1,320円 (税込)
    眉唾の噂やホラばなしをネット配信している「特ダネ ゴーダニュース」の目玉企画は、社長の郷田とバイトの智己による災害現場への突撃ルポだ。しかし、二人の行くところ、なぜかいつも災害の陰に怪しい事件が待っている! ブラックなギャグとダークな欲望が軽快に展開し、意表を突くトリックと鋭い推理もたっぷり盛り込んだ、サービス満点の傑作。
  • 天使か女か
    -
    「それであたし、今夜はだれと寝るの?」──現在の恋人・杉山と、以前関係のあった今西。福井県東尋坊(とうじんぼう)の夜、則子(のりこ)は二人のうち、どちらを選ぶか迷っていた。(久しぶりだから、今夜は今西さんと楽しんでみたいわ)と思う則子を、杉山は許してくれるのだが……?〈「北国の夜」〉 惑いながらも、禁忌をこえる男と女。人間の葛藤を鮮やかに描きだす富島文学の珠玉集!
  • 天使が消えていく
    -
    台風が九州を縦断した夜、ホテル玄海で宿泊客の男が絞殺された! その後、ホテルの経営者も青酸カリの入った牛乳を飲み、不審な死を遂げる。さらに、容疑者として浮かんだ重症心臓疾患児ゆみ子の母・神崎志保の凄惨な死。ゆみ子をいとおしむ婦人誌の記者・砂見亜紀子は、志保の死因を探り、真相に迫る。限りない愛と献身をテーマに描いた、感動の長編サスペンス。

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  • 天使などいない
    3.7
    いつも他人のものばかり欲しがる幼なじみに悩まされ続けたOLが、最後に打った手は……? 恋にも仕事にも疲れ果てた女性が、地下鉄で見かけた華やかなビジネスウーマンの後をつけ、見てしまった“素顔”とは……? 天使なんかじゃない、等身大の女性たちが、ふとしたことから事件に巻き込まれ、意外な人間性の断面をのぞかせる。鮮やかな描写が心を抉(えぐ)る9つの物語。
  • 天使の審判
    3.8
    モデルとしての将来を嘱望されていた美貌の女子大生・琴音。裕福で優しい両親、充実した学生生活……恵まれすぎていた人生が、ある夜、暗転する。見知らぬ男たち三人に拉致された彼女は徹底的に蹂躙された末に殺されそうに。辛くも逃げ出した琴音だったが――。魂を喪失した女性の復讐と再生の物語。作品が次々と映画化される著者による新境地!
  • 天使の棲む部屋~問題物件~
    4.0
    ついに最恐の物件現る!? アメリカのアリゾナ州にある洋館の一室では、犯罪容疑が濃厚な人物が次々と拳銃自殺を遂げているという。大島不動産販売・問題物件担当の若宮恵美子は、その「悪魔が棲む部屋」へと送り込まれる。最強の相棒・犬頭光太郎不在の中、恵美子は部屋に秘められた恐るべき謎を解明できるのか?(表題作) 痛快!「問題物件」シリーズ、待望の第2弾。
  • 天使の蝶
    4.1
    先史時代の鳥類のような奇怪な骨を見つけたのは、廃墟と化した大戦後のベルリンのアパートの一室だった……化学者でもあったプリーモ・レーヴィの世界観が凝縮された表題作「天使の蝶」をはじめ、傑作「ケンタウロス論」、「転換剤」「完全雇用」など15篇。アウシュビッツ体験を核に問題作を書き続け、ついに自死に至った作家の、本邦初訳を多数収録した傑作短編集。
  • 幻影の天守閣 新装版
    4.0
    無役の小普請から念願のお役に就いた御天守番の工藤小賢太は、見回りに出た天守台で何者かに襲われる。小賢太は刺客を撃退したものの、それをきっかけに幕閣の政争に巻き込まれることとなる。そして、小賢太の前についに明らかになったのは、天守台に長く秘匿されてきた衝撃の「秘密」だった――。人気作家・上田秀人の光文社文庫デビュー作品に、大幅加筆した新装版。
  • 天上の桜人 須美ちゃんは名探偵!?~浅見光彦シリーズ番外~
    4.0
    「ニジノサクラを一つくださいな」吉田須美子の友人、小松原育代が営む生花店にやって来た少女はそう言った。二人が首をひねっていると少女の母親が、病床にある祖父からその花の名前を聞き、探しているのだが見つからない、と言う。須美子は名探偵だから解決できる、と先走る育代に“待った”をかける須美子だったが――。ご存じ浅見家のお手伝い・須美ちゃんが、身の回りの謎を解決する、人気シリーズ第5弾!
  • 天地に愧(は)じず~御算用日記~
    4.5
    幕府御算用者・生田数之進(いくたかずのしん)は、御家騒動に揺れる播磨国高野藩(はりまのくにたかのはん)への潜入を命じられる。改易を目論(もくろ)む幕府の思惑を避けつつ、真実を掴もうとするが、そんな折り、藩士が何者かに襲われた。また、藩に怪しい隻眼(せきがん)の大男が出入りし……。やがて、その男の正体が判明し、戦慄が走った! 果たして、藩と数之進の運命やいかに!? 著者渾身の時代小説、大好評第2弾!
  • 店長がいっぱい
    4.1
    1巻825円 (税込)
    ここは友々家。国内外に総数127店舗を展開する他人丼のチェーン店だ。ひと癖ある社長と創業者会長の元、左遷組、転職組、離婚した主婦、家出青年と、いろんな店長たちが奮闘中。不満は山ほど、疲れも溜まりトラブル多発。でも店長たちは今日も明日も、誰かのために店を開けています。さあ、いらっしゃい。超絶技巧のトロトロ卵で、きっと元気になれますから。
  • 天敵~「窓際の狼」シリーズ~
    5.0
    東阪広告東京本社の舘脇一輝は突如、関西新空港プロジェクトへの異動を命じられる。それは舘脇の親友である前任者・笠井の失踪を受けてのものだった。笠井の失踪を黙殺する会社に対し、執念でその行方を追う館脇。次第に浮かび上がる醜く激しい社内抗争、汚れた欲望の渦。窓際社員・館脇は会社の救世主となるか!?
  • 天に昇った男
    3.5
    1巻495円 (税込)
    昔、天に昇ろうとした男の伝説がある九州・星里の街。昭和51年の昇天祭りの日、祭りの櫓に3人の男女の死体が吊るされた。犯人とされた門脇春男は、17年の収監ののち、死刑を執行される。ところが奇跡が起こり、彼は生き延び、釈放された。そして昇天祭りの夜、彼自身が伝説のとおりに天に昇ったが……。蛍狩りなどを詩情豊かに描き、死刑問題をからめた異色作。
  • 天然ブスと人工美人 どちらを選びますか?
    -
    見た目重視の「美の格差社会」をどう生きるか? 美人、ブス、フェチの分析、美容整形の取材、自らの「出会い系」体験から、「外見オンチ」(=美しくない人)への処方箋を示す。
  • 天皇と儒教思想~伝統はいかに創られたのか?~
    -
    8世紀の日本で、律令制定や歴史書編纂が行われたのは、中国を模倣したからだ。中国でそうしていたのは儒教思想によるものだった。そして、江戸時代末期から明治の初期、いわゆる幕末維新期には、天皇という存在の意味やそのありかたについて、従来とは異なる見解が提起され、それらが採用されて天皇制が変化している。そして、ここでも儒教が思想資源として大きく作用した。本書は、その諸相を取り上げていく。
  • 天皇125代と日本の歴史
    4.7
    天皇の退位を巡る議論が有識者会議で行われ、天皇の地位や権限、譲位や後継者について国民の関心が集まっている。本書は、神武天皇から今上天皇まで日本の天皇125代を振り返る、東京大学史料編纂所の名物教授による画期的天皇史である。天皇を知れば、日本史がわかる。国家が見える。生前退位を知るためにも今、押さえておきたい一冊。
  • 「天の酒」殺人事件
    -
    夢の酒を造るために集まった多種多様な十四人。その吟醸酒「修羅の露」に絡み、密室状況で二人が殺された。美酒コンテストでは衆人環視のなか、大胆な殺人が。メンバーの一人、小説家の「私」を中心に真相を探るが、容疑者が二転三転する間にさらなる犠牲者が……。 日本酒をこよなく愛する著者が蘊蓄を傾けながら描いた、味わい深い本格ミステリー!
  • 展望塔の殺人~吉敷竹史シリーズ7~
    3.6
    1巻550円 (税込)
    東京・飛鳥山公園の展望台で平凡な主婦・井上典子が、売店のアルバイト学生・矢部富美子に刺殺された。捜査一課の吉敷刑事は捜査に乗り出したが、典子には人に怨まれるところはなく、加害者・富美子との接点もまるでない。だが事件の裏には恐るべき狂気が……。(表題作) 鬼才が全力を傾け、絶対の自信をもって放つ極上の傑作集。
  • 展望塔のラプンツェル
    4.3
    労働者相手の娯楽の街・多摩川市。この地の児童相談所に勤務する松本悠一は、市の「こども家庭支援センター」の前園志穂と連携して、問題のある家庭を訪問している。一方、フィリピン人の母親を持つ海は、崩壊した家庭から逃げ出してきた那希沙とともに、倉庫街で座り込んでいた幼児を拾い、面倒をみることにするが……。荒んだ街の子供たちに救いはあるのか?
  • 地獄舟~天保悪党伝~
    -
    幼い頃、お庭番だった父から武芸十八般を指導された伝蔵は、父の急死後、母と共に役宅を出た。16歳の時に母が流行病(はやりやまい)で死ぬと、伝蔵は家督を捨て無頼の徒の群れに飛び込み、悪事の限りを尽くす。そんな心のむなしさから、世間の厄介者を秘かに始末することを思い立ち、悪党狩りを開始するのだった。謎あり、活劇あり、人情ありの痛快時代小説!
  • 天魔の乱
    -
    天文三年、尾張織田家に男児が誕生した。幼名を吉法師(信長)。十四歳で初陣の後、うつけを演じながら異能を発揮し、人外の化生としての一端をみせる。父・信秀の死後、織田一族の抗争が激化。信長は弟・信行を謀殺して尾張を統一する。やがて尾張を狙う駿河の大守・今川義元の大軍勢が侵攻してきた……。歴史の闇に閉ざされた信長像に、新解釈で挑む異色時代長編!
  • 天命~毛利元就武略十番勝負~
    4.0
    大内、尼子の二大勢力に翻弄される弱小国人・毛利家の次男に生まれた元就。兄を亡くし、図らずも大将となった元就は、いつ敵方に寝返るとも知れぬ家臣たちをまとめ、乱世を生き抜くために必死で足掻く。自らも九死に一生を得て己の天命を悟った男は、幾度も哀しみから立ち上がり、武略に長けた逞しい武将となっていく。毛利元就の戦いの生涯を描く傑作歴史小説。
  • 天網恢々(てんもうかいかい)~お噺奉行清談控~
    3.0
    江戸南町奉行・根岸肥前守鎮衛。通称、耳九郎のところには、今日も奇怪な話がやってくる。ある日、老掏模の河童の平六が、北町奉行所同心とともにやってきた。足を洗いたいという平六にはある相談事があった――(「河童の平六」)。善良な庶民に情け深く、悪には厳しい人情奉行・根岸鎮衛が江戸の理不尽を爽快に裁く! 江戸弁の小気味よさが響きわたる傑作時代小説。
  • 天文学者が解説する 宮沢賢治『銀河鉄道の夜』と宇宙の旅
    4.0
    賢治には未来が見えていた――。『雨ニモマケズ』『注文の多い料理店』などの作品で知られる宮沢賢治は生誕から120年以上が経った現在でも多くの人に愛され、影響を与え続けている。賢治は37年という短い生涯で膨大な量の作品を遺したが、本書では『銀河鉄道の夜』をテーマに賢治の宇宙観に迫る。このユニークな童話はどのように構想されたのか。賢治は宇宙に何を見ていたのか。天文学者によるこれまでにないアプローチ。
  • 転落
    4.0
    アムステルダムの場末のバーでなれなれしく話しかけてきた男。彼はクラマンスという名のフランス人で、元は順風満帆な人生を送る弁護士だったが、いまでは「告解者にして裁判官」として働いているという。五日にわたる自分語りの末に明かされる、彼がこちらに話しかけてきた目的とは? 『異邦人』『ペスト』に並ぶ第3の小説、待望の新訳。
  • This is the Airport
    3.8
    1巻1,980円 (税込)
    私は、ずっと前から、滑走路で助走していたのかもしれない――パリからの留学生と暮らしを共にすることとなった夫婦、自分の強みを生かして奮闘するツアーコンダクター、もう辞めようかと悩む書店員、ある事件の影響で飛行機はおろか空港にすら近づけない女性……。空港では、多くの人びとがすれ違い、時に交差する。みなそれぞれに屈託や葛藤を抱えながら、それでも明日を信じて。
  • ディズニーとチャップリン~エンタメビジネスを生んだ巨人~
    4.3
    ディズニーの生涯の野心は「もう一人のチャップリンになること」だった。俳優の道を諦めた代わりに、彼は「もう一人のチャップリン」をアニメーションの世界で創った。それがミッキーマウスだ。――固い友情と時代に翻弄された離別。知られざる二人の師弟関係を豊富な資料で明らかに! エンタメビジネス創世記としても読める一冊。
  • ディッパーズ
    -
    1巻935円 (税込)
    母親が買った仏像が2000万円!? 不当な借金を背負い、銀行員の職も失った武史は、亡き父が興したIT企業を相手に、自社買収詐欺を仕掛ける。小心者の詐欺師、酒浸りの会計士、いくつもの声色を操る声優、変装の達人、コミュニケーション不全の友人。彼らが、チーム・ディッパーズを結成し、20億円の略奪を狙う! そして、IT企業には、隠された闇もあった!(『東京コンフィデンス・ゲーム』改題)
  • DNA鑑定殺人事件
    -
    DNA鑑定の権威、R医大十和田浩三教授に、愛人殺しの容疑がかけられた。動機はなく、アリバイもあるにもかかわらず被害者の体内に残された体液のDNAが、十和田のものと一致していたのだ。友人の依頼を受け、調査に乗り出した朝比奈博士(ひろし)だが、その矢先、事件の鍵をにぎる男が殺され、その現場からも十和田のDNAが! 犯罪捜査の盲点をつく衝撃作!
  • 出入物吟味人~日暮左近事件帖~
    3.5
    出入物吟味人として日暮左近が働く公事宿巴屋に鍛金師の文吉が銀の香炉の代金を払ってもらえないと公事訴訟の依頼に来た。しかし、文吉は何者かに殺害されてしまう。それでも文吉の依頼を完遂せんと動く左近の前に、謎の忍びが現れ、背後には醜い権力者同士の争いが――。左近の無明刀が欲に塗れた悪を斬る! 藤井邦夫の代表シリーズ、五カ月連続刊行第二弾。(『無明暗殺剣 日暮左近事件帖』改題)
  • セカンド・ジャッジ~出口の裁判官 岬剣一郎~
    3.5
    1~3巻715~770円 (税込)
    元警察官僚の岬剣一郎は、更正保護委員を務めることになった。受刑者の仮出所を決める、いわば「出口の裁判官」だ。最初に担当したのは、十八歳の時に殺人を犯し少年刑務所で服役する青年だった。岬が更正を信じた彼は、出所後間もなく行方(ゆくえ)をくらましてしまう。そして、青年がかつて殺害した男の知人が不審死を遂げた! またも彼の犯行なのか!? 待望の新シリーズ!
  • H殺人事件~躁鬱探偵コンビの事件簿~
    -
    躁病とも言えるほどに楽天家の不破太平(ふわたいへい)は、同じアパートに住む個室マッサージ嬢の絞殺死体を発見。アルバイト先のテレビ局から取材を命じられ、親友で厭世家の朱雀秀介(すざくしゅうすけ)と犯人を追うが、太平はヘマばかり。さらに第二、第三の殺人事件! 軽妙なセリフと快調なテンポで展開するテンヤワンヤの長編ユーモア推理の快作!
  • デザインが日本を変える~日本人の美意識を取り戻す~
    4.3
    2009年、経営危機に陥り、米企業傘下から外れた小さな自動車会社では、久々に日本人デザイン部長が誕生。全車種のデザインプロセス一新を断行し、新製品は欧州を中心に海外市場で人気を獲得。マツダのモノづくりの根底にあるコンセプトの「魂動」は、今や海外メディアからも“KODO”と呼ばれるほどの地位を確立した。一地方の企業が世界と戦えるのはなぜか。これからの製造業の在り方を体現するリーダーの哲学がベールを脱ぐ。
  • 出絞(でしぼ)と花かんざし
    3.7
    1巻726円 (税込)
    京北山の北山杉の里・雲ケ畑で、六歳のかえでは母を知らず、父の岩男、犬のヤマと共に暮らしていた。従兄の萬吉に連れられ、京見峠へ遠出したかえでは、ある人物と運命的な出会いを果たす。京に出たい――芽生えたその思いが、かえでの生き方を変えていく。母のこと、将来のことに悩みながら、道を切り拓いていく少女を待つものとは。光あふれる、爽やかな物語。
  • デスマスク展示会
    3.0
    トラベル・ライター雪崩連太郎、初登場。その「たわけた神」「幽霊塔」は、取材先での妖しく、怪異な体験で読者を魅了する。また「お年玉殺人事件」はコーコこと、おなじみの滝沢紅子が大活躍。さらに「手のひらの夜」「環魂記」などの六編は、いずれも苦く、恐ろしく、ノスタルジックな余韻を残す会心作ばかり。この一冊は都筑ワールドを知る貴重な展示会だ。
  • デスマーチはなぜなくならないのか~IT化時代の社会問題として考える~
    3.0
    それは「地獄」でもあり「悦楽」でもあった……「ブラック」では片付けられない真実(リアル)。当事者の証言の分析から明らかになった驚愕の事実とは? 自らソフトウェア開発に携わっていた、新進気鋭の社会学者による瞠目すべき論考!
  • 出好き、ネコ好き、私好き
    3.3
    40代女性よ! 「後ろめたいこと」をしなさい。元祖「アラフォー」ウォッチャー林真理子による『STORY』好評連載4年半の「美の格闘録」。私は別に不倫を勧めているわけではない。生きているのもイヤになるくらい、張り合いのない日々をおくっているとしたら、それを脱却するために多少の冒険もありかもしれない、と言っているのだ。ただし「自分の才覚」が必要である。(『はじめに』より)
  • デッド・オア・アライブ
    4.0
    業績不振に端を発する粉飾決算で危機に陥った総合電機メーカー・コクデン。好調だった軽自動車市場の伸び悩みに喘ぐ自動車メーカー・イナズミ。社運を賭けた燃料電池自動車の開発に展望を描ききれない世界屈指の自動車メーカー・タカバ。各々の企業が次世代EVの市場に賭け、事業戦略の舵を切る。産業の激変に備え、新たな市場を開拓すべく奮闘する男たちの物語。
  • デフレと円高の何が「悪」か
    4.0
    日本の長期停滞の原因――デフレ。経済は、モノとお金のバランスによって成り立つが、お金の供給を長いこと怠ると、そのバランスが崩れ、お金が極端に不足する。すると、人々はモノよりもお金を欲しがる“逆バブル”が発生する。これがデフレである。モノの値段が下がり続けると我々の生活はどうなるのか。日本が長期停滞から抜け出すには? 勝間和代氏の共同事業パートナーである著者が、経済学の知見に基づき分かりやすく解説。【光文社新書】
  • 出もどり家族
    -
    五十歳とは、憂鬱な年齢である――。昔ながらの商店街で民芸店を営むネジメハジメは憂鬱の種を山ほど抱えていた。妻の実家は借金まみれ、将来が心配な子供たち、愛人問題etc.泥沼に追討ちをかけるように、ネジメは交通事故まで起こしてしまう。しかし、被害者の風俗嬢との出会いが彼の人生を大きく動かすことに……。ねじめ正一が初めて挑んだ「私小説」の傑作!
  • 出戻り侍 新装版
    -
    貧しい御家人の次男坊の善吉に、願ってもない婿養子の口が舞い込んだ。相手は黒門町の馬具屋で、蔵には千両箱が唸っているという。娘の器量も申し分なく、あっさりと二本差しを捨てて町人に鞍替えした善吉だったが、家中にはどろどろの男女関係が渦巻き、果ては刃傷沙汰まで……。作者の小説巧者ぶりを存分に発揮した諧謔と機知溢れる表題作をはじめ全七編収録。
  • デュエット
    -
    「滝さんがこーんなきれいな人と結婚だあ!」璃々(りり)は高校一年生。滝は璃々の両親が管理人を務(つと)めるアパートの住人で、兄のように慕(した)う人だ。なのに、一見、天使みたいな彼の婚約者には、怪しげな裏の顔があるらしい……。大の親友・有美(ゆみ)と一緒に真相を探り始めると、そこには思いもかけない事件が待っていた! ユーモラスでいて切ない、恋愛ミステリーの傑作登場!
  • でれすけ忍者
    3.0
    藤森次郎(ふじもりじろう)は、陸奥国白河(むつのくにしらかわ)藩でただ一軒続く忍者の家の「養子」だ。独り忍術修行を続けるが、仲間はおらず、烏や猟師を相手に技を磨く日々。だが、その役立たずぶりから「でれすけ!」と養父に怒られることも……。藩主松平家が御三卿田安(たやす)家から跡継ぎを迎えるとの噂を聞いた次郎は仕込んだ術を総動員して、真相を探り始めるが!? 山育ちの少年忍者の成長を描く痛快作!
  • 電氣人間の虞
    3.9
    「電気人間って知ってる?」一部の地域で根強く語られている奇怪な都市伝説。真相に近付く者は次々に死んでいく。語ると現れ、人の思考を読むという電気人間は存在する!? ライターの柵馬朋康(さくまともやす)もまた謎の解明に乗り出すが、複数の仮説を拒絶する怪異は、彼を出口の見えない困惑の迷宮に誘(いざな)う――。ミステリか、ホラーか。ジャンルの枠を軽妙に超越する鮮烈の問題作!
  • でんぐり侍
    -
    三年越しの大飢饉がつづく奥州から江戸に出てきた男は、珍商売を転々とするなかで幸運にも大店(おおだな)の婿養子となる(「けつめど」)。将軍の密命で越後新発田藩(えちごしばたはん)に潜入した御庭番がする帰着後の復命の中味とは(「おんみつ侍」)。女嫌いで有名な武士が、三歳の童女に惚れ、許婚(いいなずけ)の約定を交わして十三年待ったが(「おどろ」)。ユーモアと風刺の効いた傑作集。全九編!
  • 電撃伝説~ちょっとあぶない世界の楽しみ方~
    3.0
    危ないからやっちゃダメ……、こんなことを大人から口うるさく言われれば言われるほど試したくなる。電撃はそんな人間がたまたま集まって、大人になってもまだやっている。しかも世界の人たちの前で、堂々とやってる。(「まえがき」より)世界を飛び回る男たちの、苛酷でおバカな地球の歩き方。……でも、危ないから絶対にマネしないでください。

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