作品一覧

  • 人間の権利
    -
    1巻1,980円 (税込)
    アメリカ独立の推進力となった『コモン・センス』の著者ペインが、E・バークによるフランス革命批判に反駁したのが本書『人間の権利』だ。ペインはフランス革命を擁護するだけでなく、祖国イギリスの君主制を徹底批判する。また「生存権」という観点から、貧困問題の解決、福祉政策などの政治改革を主張した。その急進性ゆえ発禁処分となった本書は、政治思想はもちろん、経済思想的にもあらためて注目されている重要古典である。
  • コモン・センス
    3.8
    1巻946円 (税込)
    イギリスと植民地アメリカの関係が悪化するなか、王政、世襲制の非合理性を暴き、国家を冷静な眼差しで捉えたペイン。独立以外の道はなしと喝破した小冊子「コモン・センス」は世論を独立へと決定づけ、アメリカの歴史を、ひいては世界の歴史を動かした。ほかペインの筆の力が冴える「アメリカの危機」「厳粛な思い」「対談」も収録。
  • リヴァイアサン1
    4.2
    1~2巻1,166~1,276円 (税込)
    ホッブズは「万人の万人に対する闘争状態」こそ、人間の自然状態だと定義する。なぜそうなのか。この逆説をどう解消すれば平和が実現するのか。社会契約による主権国家の成立を理論づけた本書の第一部は、国家を構成する個々の人間を、その本性から考察する。近代国家論の原点であり、近代政治哲学の出発点である本書は、のちのスピノザ、ロック、ルソーだけでなく、現代ではハンナ・アーレントにも影響を与えた。(全2巻)。
  • 帝国主義論
    4.2
    1巻792円 (税込)
    自由主義から集中、独占へ、そして世界再分割としての列強間戦争の勃発――急速な発達を遂げ、帝国主義という新しい段階に到達した資本主義の実態を、産業界、金融界の動向から徹底的に分析。20世紀初頭の世界情勢を正確に描くことで、結果として今日のグローバル経済の矛盾、資本主義に忍び寄る危機を浮き彫りにした、レーニンの代表的論文。変貌を続ける資本主義をいまいちど理解するための必読書。
  • 菊と刀
    4.0
    恥、義理、恩、礼節――日本人が忘れてしまったものはなにか? そして依然として日本人を突き動かしているものはなにか? 第二次世界大戦中、米国戦時情報局の依頼を受け、日本人の気質や行動を研究した文化人類学者ベネディクト。日系人や滞日経験のある米国人たちの協力を得て、日本人の心理を考察し、その矛盾した行動を鋭く分析した。ロングセラーの画期的新訳。
  • 市民政府論
    4.2
    1巻1,210円 (税込)
    誰のための国家か? 何のための国家か? 人は生まれながらにして生命・自由・財産を守る権利があり、国家の成立は、この人権を守るための人々の合意に基づく。王権神授説を否定し、最高権力を人民の信託によるものと説く社会契約思想は、のちのアメリカ独立宣言、フランス革命を支える理念となった。自由、民主主義を根源的に考えるうえで必読の書である。

ユーザーレビュー

  • コモン・センス

    Posted by ブクログ

     イギリス生まれ、コルセット職人の子の労働者階級出身の知識人のトマス・ペインがアメリカ独立戦争蹶起を促した檄文の出版である。彼自身特別なわけではないものの、当時のムードがよく言語化されているらしい。
     訳者があとがきで提起している「今の日本もそうなっていないか」という問題意識は、その国債発行が1. 土建国家時代の「誰も住んでいない限界集落にぴかぴかの国道が通っている」過剰なインフラ投資、2. 民主党-安倍政権時代の「死体に赤ん坊を食わせる」医療福祉補助金等、純然たる無駄・詐欺に繋がっているならば全くそのとおりである。
    【引用】
    - アメリカの大義は大部分、全人類の大義でもある。 (p. 11

    0
    2025年11月21日
  • 菊と刀

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    自由を自制する「菊」と、武士の自己責任を象徴する「刀」
    自由を享受する子供時代の記憶と大人になってからの厳しいしつけ これが日本人の二面性を生み出す
    「日本人の倫理は、方針転換の倫理である」
    恥の文化の日本に競争社会は似合わない

    0
    2025年11月09日
  • リヴァイアサン1

    Posted by ブクログ

    君主は頭。元老院は心臓。財務官は胃腸。裁判官は目耳舌。兵士は武装した手。役人は武装していない手。農民は足。国家は身分秩序の下、共通の目的のために協働している。ソールズベリのジョン『ポリクラティクス』1159

    唯一最高の普遍的な政治的権威・世界帝国が秩序を生む。ダンテ・アリギエーリAlighieri『帝政論』1312

    サン・バルテルミの虐殺(1572)。宗教による暴力が横行。悲惨。無秩序。秩序を取り戻すため、何者にも(ローマ教皇にも)依存従属しない主権者が必要だ。主権者は絶対であり、いかなる抵抗も許されない▼国家を国家たらしめるものは、主権的権力であり、それは絶対・永続・不可分である▼主権者

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    2025年02月26日
  • 菊と刀

    Posted by ブクログ

    第二次世界大戦中、米国戦時情報局の依頼により研究された文化人類学者による日本人論。恥の文化、恩と義、応分の場など日本人の特性について述べられ、私はしっくりきた。日本人が日本人を客観的に見ることもでき、古典的名著となっているのも納得。

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    2024年04月30日
  • 菊と刀

    Posted by ブクログ

    アメリカ人と仕事をすることが多く、自分の行動原理や観念的な素地がそもそも米国人と違うことを日々感じていた。
    ただそれを言語化できず認知できていなかった今の自分に必要な本だった。

    本稿の中でベネディクトの示す「恩の貸借」の概念はとても納得感があった。
    また「日本人の特性を子育てから見る」くだりも、なるほど全く同じではなくとも伝統的に親から受ける教育には戦前戦後共通項があり、それが日本人らしさに還元されているという考えは私たち20代にも共感できる部分があったと思う。

    方法論的にもコロンビアのフランツ・ボアズから受け継いだ比較論がとても興味深かった。

    国外に向けて仕事をする人は、まず日本をよく

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    2024年02月18日

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