作品一覧

  • 月を見つけたチャウラ~ピランデッロ短篇集~
    4.1
    1巻1,131円 (税込)
    シチリア出身のノーベル賞作家が、突然訪れる「人生の真実の瞬間」を、時に苦々しく、時にユーモラスに描く短篇集。硫黄鉱山での重労働の果てに暗い坑道を抜け出ると……静かで深い感動に包まれる表題作、作家が作中の人物たちの愚痴や悩みを聞く「登場人物の悲劇」、愛犬への奇妙な衝動が抑えられない男を描いた「手押し車」、ケチな領主と頑固な職人との意地の張り合いがおかしい「甕」など15篇を精選収録。

ユーザーレビュー

  • 月を見つけたチャウラ~ピランデッロ短篇集~

    Posted by ブクログ

    当時のシチリアにおける硫黄鉱の惨状がよく描写されている。知恵が遅れたチャウラが鉱山から出てきて月を眺めるシーンはピランデッロが鉱夫に対する哀れみが感じられる。真っ暗な鉱山とチャウラを照らす月明かりの対比が印象的だった。

    0
    2013年12月12日
  • 月を見つけたチャウラ~ピランデッロ短篇集~

    Posted by ブクログ

    光文社古典新訳文庫にハズレなし。いきなりの表題作「月をみつけたチャウラ」の息をのむラストショットの見事な詩情は無論、「手押し車」の予想外のオチはちょっと凄い。鬼気迫るとはまさにこのことだ。スプラッタな無差別殺人描写を、狂気の描写と勘違いしている凡百の作家もどきは、全員この「手押し車」を100回以上黙読すべきだ。この哀しみと滑稽とさらに凡庸(!)を基盤にした恐怖の描写は、そうそう味わえるもんじゃないw すばらしい。

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    2012年12月18日
  • 月を見つけたチャウラ~ピランデッロ短篇集~

    Posted by ブクログ

    青森っぽい喩えで言うなら、スルメのような本です。よく読まないと(何度か読み返したりしないと)、その奥深さがわからない…

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    2012年11月24日
  • 月を見つけたチャウラ~ピランデッロ短篇集~

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    友達に「ルシア・ベルリンにちょっと似ている」と教えてもらった作家で読んでみたんだけど、確かに後半の狂気と死、悲惨な運命をからからしたユーモアで書いていくあたりはちょっと似ているかも。面白かった。好きなのは「使徒書簡朗誦係」「フローラ夫人とその娘婿のポンツァ氏」あたり。何が狂っているのか、おかしいのは何なのか、分からない。でも、悲惨を滑稽にすり替え、何が正しいのかとか、正しくあることに意味なんてないだろう?と言わんばかりの堂々とした書きぶりは好感を持ってしまう。
    最後の解説によると作者自身の人生も恵まれた生まれながら相当残酷な目にあっており、そこからこの作品群の凄みが生まれてくるのだなあと思った

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    2023年04月16日
  • 月を見つけたチャウラ~ピランデッロ短篇集~

    Posted by ブクログ

    奇妙な物語、奇妙な人たちがたくさん。

    先日読んだ『作者を探す六人の登場人物』の作者・ピランデッロ(ピランデルロ)の短編小説を集めた本。
    戯曲のモチーフになったであろう短編も色々あり、面白い。
    出てくる人たちが結構、妙な追い詰められ方をした妙な人たちが多くて、変人列伝みたいな趣がある。

    お気に入りは

    どちらかが狂人である、という二人が、町の人々に「あの人が狂人です」と主張し合う
    『フローラ夫人とその娘婿のポンツァ氏』

    急に女性に向かって「バカヤロー!」と怒鳴りつけた男が決闘をする羽目になる、その繊細な動機を描いた優しい短篇
    『使徒書簡朗誦係』

    どっちも設定が攻めてる。

    0
    2023年01月16日

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