帝国の女

宮木あや子

「帝国テレビジョン」で働く女たちの日々は、世間の認識とは裏腹に、華やかさから程遠い。倒れるまで奮闘する宣伝部・松国、仕事以外はまるでダメなプロデューサー・脇坂、倦怠に沈む脚本家・大島、刺青持ちのマネージャー・片倉、憧れの人と出会う日を夢見るテレビ誌記者・山浦。ままならないことばかり。それでも私たちはこの仕事が好きだ。5人の切実さが胸に迫る連作短編集。

• カテゴリ: 小説・文芸
• ジャンル: 小説 / 国内小説
• 出版社: 光文社
• 掲載誌・レーベル: 光文社文庫
• 電子版発売日: 2020年03月27日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 1MB

[ブクログ · ★★★★★]

テレビ局で働く女性たちのお仕事小説かと思いきや、それだけじゃなくて、すごくリアルで、仕事をがんばっている人はみんな共感できるような、とてもアツイ物語だった。続編があったらぜひ読みたい。

[ブクログ · ★★★☆☆]

テレビ業界で働く５人の視点で描かれた短編連作。校閲ガールシリーズよりはこちらの方が好み。多少、設定が誇張された箇所もあるが、そんなところを吹き飛ばす熱量がある作品。正しいだけでは生きていけないが、一本筋が通った姿勢・言動・行動は共感を持たれるだろう。そこにグルーピングされる（飛び込む）のは気持ちがいいものだ...。ただ、リセットボタンを押したい時ってあるよね...。同じような境遇に置かれた人は救われるかも。

[ブクログ · ★★★☆☆]

「校閲ガール」宮木あや子のライト系お仕事小説。
今回はテレビ局。激務に励む女たち５人。
明るく楽しく…ではないけど、それぞれが持つ強い想いが彼女たちを駆り立てる。
健康第一だよ！！！と思いつつ、最後に楽しく笑ってる彼女らが見れて良かった。

[ブクログ · ★★★★★]

相変わらず宮木さんの筆致が冴えわたりまくっていて、読み進めるのが恐くて辛いけど、でも微かに（現実的な）救いのある物語。
アラサー女の苦悩を描かせたら右に出る者はいないんじゃないかと思うけど、今作ではアラフォーも描いてきたよ。

光文社のB面は全部エグくてエロいけど、『野良女』から読み返してみようかな。
読み返すの勇気いるけど。