作品一覧 2019/11/22更新 テアイテトス 試し読み フォロー ニコマコス倫理学 試し読み フォロー メノン~徳(アレテー)について~ 試し読み フォロー 1~3件目 / 3件<<<1・・・・・・・・・>>> 渡辺邦夫の作品をすべて見る
ユーザーレビュー メノン~徳(アレテー)について~ プラトン / 渡辺邦夫 「徳は教えられるか」、それ以前に「徳とはそもそも何か」という問いに導かれて、 それらの問いに答えることはできるのか、そのような問いにどうすれば多少なりとも答えられるか、という方法の問題にも話題がおよぶ。 想起説、仮設の方法、行動における正しい思わく、など、色々な話題が出て来て面白かった。 また、...続きを読む岩波版の先行訳と比べると、ソクラテスのモノローグとして対話篇を読むのではなく、ソクラテスが相手に合わせて話題や議論の進行に彩をつけている部分にまで注意をはらう近年の研究成果をふまえて、解説や訳文が作られている。 そのため、先行訳とは読んだ時の印象が思った以上に変わったことに驚いた。 Posted by ブクログ ニコマコス倫理学(下) アリストテレス / 渡辺邦夫 上巻では人柄に関す徳の話が続いたが、 下巻では下記の内容でバラエティに富んでいる。 6章「知的な徳」7章「欲望の問題」 8~9章「愛について」10章「幸福論の結論」 6章では魂自身の性向として 「技術」「学問的知識」「思慮深さ」「知恵」「知性」 の五つの性向に分けてそれぞれ解説している。 正しい行...続きを読む動のためには「思慮深さ」が必要だが、 「思慮深さ」は全てを支配下に置くわけではなく、 各々の性向は別物であるという結論を出している。 7章では抑制のなさと快楽を追及して、 抑制の無い人の快楽には苦痛が伴うが、 美しいものを愛したり、立派な行動をしたり、 という快楽には苦痛が伴わないと結論を出している。 8~9章はちょっと毛色が変わり愛について説き、 人が人を愛する理由を「有用さ」「快楽」「人柄」 の3つに分けて、「人柄」が最も優れたものとし、 善き人々の間でお互いに善を願い合うのが、 愛として完全なものだという結論を出している。 10章はまとめとして幸福は「徳に基づく生活」 であるという最初の結論に立ち返り、 そのままそれを実現するための政治の話が展開され、 アリストテレスの別の著作である「政治学」に続く。 現代でも人間そのものの本質は変わっていないので、 どう生きるか考えるのに大いに参考になる講義だろう。 特に8~9章は内容もそれほど難しくないため、 色々な人に読んで欲しい内容である。 Posted by ブクログ ニコマコス倫理学(上) アリストテレス / 渡辺邦夫 アリストテレス先生「幸せって何だっけ」の巻 「幸せとは何か?」というテーマの講義だが、 早々に「徳に基づいた魂の活動」と結論を出している。 徳とはある性向における中間性のことであるとし、 例えば「勇気」なら超過すると「向こう見ず」になり、 不足すると「臆病」中間が「勇気」であるとしている。 「...続きを読む向こう見ず」は勇気に似ているが、 必要の無い時は勇敢に振る舞い、 本当に恐ろしいものに耐えられない。 「勇気」は普段は穏やかだが、 必要な時は恐れるべきものにも立ち向かう。 「臆病」は恐れる必要の無いものでも恐れる。 このように様々な性向に関して検証していっている。 Posted by ブクログ ニコマコス倫理学(上) アリストテレス / 渡辺邦夫 ・アリストテレス先生の倫理学の講義を受けている気分になる。 ・2300年前の人が書いた講義ノートを読み解くってすごい体験だな。 ・「幸福とは何なのか」ではなくて、「幸福でいるためには何をするべきか」についての本だった。すごく実践的。 ・ちょうど良いところを維持して、やるべきことをやる暮らしこそが幸福...続きを読む、っていう内容かなー。 ・第五巻『正義について』が難しかった...。「不正」とかの用語のニュアンスがよく分からない。 ・下巻もがんばろ。 Posted by ブクログ メノン~徳(アレテー)について~ プラトン / 渡辺邦夫 プラトン哲学のうち、初期に書かれた戯曲。「アレテーは教えられるか?」を問う若者メノンに対し、「そもそも自分はアレテーが何かすら知らない。よって、アレテーは教えられるかを知る由もない」とソクラテスが答える。メノンにアレテーとは何か問い、反駁し続ける事で、事物の本質を自分の頭で考え、「想起」する重要性を...続きを読む読者に説いているように感じる。 この本を読み、自分の今までの学習はメノン寄りの考え、つまり川上から川下に水が流れるように、智慧者から教わるもの(正当化)に近しいものだったと感じる。プラトンはこれを否定し、生まれる前に人はあらゆる事を既に知っており、学習や経験によって想起する事が知であると解いているが、確かにそのような考えも道理だと感じた。 後半に著者による解釈が述べられているが、非常に難解でよく分からなかった。哲学に関する探究を続ける事で、少しづつ理解し、本当にそうなのか考察できる様な気がするので、頭が痒くなるが哲学本の読書は続けたい。 Posted by ブクログ 渡辺邦夫のレビューをもっと見る