作品一覧

  • テアイテトス
    3.0
    1巻1,232円 (税込)
    知識とは何か、ほんとうに知っているとはどういうことかを主題に、ソクラテスの助産術などのエピソードをまじえ、知識と知覚について、相対主義批判、記憶や判断、真の考えなどとの関係について対話を重ね、若き天才数学者テアイテトスを「知識の哲学」へと導く、プラトン絶頂期の最高傑作。みずから考え、学ぶことの大切さを考えさせるスリリングな対話篇。
  • ニコマコス倫理学(上)
    3.7
    1~2巻1,408円 (税込)
    自分のまっとうな努力で得た徳(アレテー)のみが人の真の価値と真の幸福の両方を決める。そして徳(アレテー)の持続的な活動がなければ人は幸福ではない。と考えたアリストテレス。上巻では幸福とは何かを定義し、勇気と節制、正義、また気前の良さ、志の高さなど、人柄の徳(アレテー)について考察する。若者が自分の人生を考え抜くための書物、倫理学史上もっとも重要な古典です。
  • メノン~徳(アレテー)について~
    3.6
    20歳の青年メノンをソクラテスが挑発! 「徳(アレテー)は教えられるものでしょうか?」メノンの問いに対し、ソクラテスは「徳とは何か?」と切り返す。そして「徳」を定義する試みから知識と信念、学問の方法、魂、善をめぐって議論は進んでいく――従来あまり重視されなかったことばのニュアンスを細かく読みとり、対話のやりとりと内容の微妙な関係を鮮明に浮かびあがらせた意欲的新訳。プラトン対話篇の最高の入門書。

ユーザーレビュー

  • メノン~徳(アレテー)について~

    Posted by ブクログ

    「徳は教えられるか」、それ以前に「徳とはそもそも何か」という問いに導かれて、
    それらの問いに答えることはできるのか、そのような問いにどうすれば多少なりとも答えられるか、という方法の問題にも話題がおよぶ。

    想起説、仮設の方法、行動における正しい思わく、など、色々な話題が出て来て面白かった。

    また、岩波版の先行訳と比べると、ソクラテスのモノローグとして対話篇を読むのではなく、ソクラテスが相手に合わせて話題や議論の進行に彩をつけている部分にまで注意をはらう近年の研究成果をふまえて、解説や訳文が作られている。
    そのため、先行訳とは読んだ時の印象が思った以上に変わったことに驚いた。

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    2022年06月16日
  • ニコマコス倫理学(下)

    Posted by ブクログ

    上巻では人柄に関す徳の話が続いたが、
    下巻では下記の内容でバラエティに富んでいる。
    6章「知的な徳」7章「欲望の問題」
    8~9章「愛について」10章「幸福論の結論」

    6章では魂自身の性向として
    「技術」「学問的知識」「思慮深さ」「知恵」「知性」
    の五つの性向に分けてそれぞれ解説している。
    正しい行動のためには「思慮深さ」が必要だが、
    「思慮深さ」は全てを支配下に置くわけではなく、
    各々の性向は別物であるという結論を出している。

    7章では抑制のなさと快楽を追及して、
    抑制の無い人の快楽には苦痛が伴うが、
    美しいものを愛したり、立派な行動をしたり、
    という快楽には苦痛が伴わないと結論を出してい

    0
    2020年06月27日
  • ニコマコス倫理学(上)

    Posted by ブクログ

    アリストテレス先生「幸せって何だっけ」の巻

    「幸せとは何か?」というテーマの講義だが、
    早々に「徳に基づいた魂の活動」と結論を出している。

    徳とはある性向における中間性のことであるとし、
    例えば「勇気」なら超過すると「向こう見ず」になり、
    不足すると「臆病」中間が「勇気」であるとしている。

    「向こう見ず」は勇気に似ているが、
    必要の無い時は勇敢に振る舞い、
    本当に恐ろしいものに耐えられない。
    「勇気」は普段は穏やかだが、
    必要な時は恐れるべきものにも立ち向かう。
    「臆病」は恐れる必要の無いものでも恐れる。

    このように様々な性向に関して検証していっている。

    0
    2020年04月23日
  • ニコマコス倫理学(上)

    Posted by ブクログ

    光文社古典新訳文庫でもこれだけ難しいか。哲学を読み解く力が未熟だと感じた。個人的には全てを読む必要はないと感じた。

    0
    2025年02月08日
  • ニコマコス倫理学(下)

    Posted by ブクログ

    アリストテレスの説明の仕方は、当時の文化、価値観に即したものであるが、読んでいくと、「現代と一緒じゃん」となる価値観がほとんどだ。「人は愛するよりも愛されることの方が嬉しいと思っている」とか「友人こそ最も重要である」とか。

    「もっとも」と言う単語を多用しすぎている気がしていて、何が最も(1番)大切なのかが明確になっていない。加えて、少し説明が細かすぎて冗長でもある。本書は哲学本と言うよりは自己啓発本に近いのかなと感じており、もし哲学本だとするならば、相当読みやすいなと感じた。

    「アリストテレスもそう言ってた」という引用の仕方で、自分の主張の正しさを補強するのもありなのかもしれない。

    0
    2024年06月14日

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