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Posted by ブクログ
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小学校のとき囲碁将棋クラブだったはずなんだけど囲碁やった覚えがありません。主にセブンブリッジやってた…こういう小さな後悔が積み重なって人生は豊かになっていくんだよねきっと。
趣味全開の盤上SFから広がって、今回は碁盤師を探偵としたミステリ仕立て。形から入って道具フリークになりがちな私としては、それ専用の道具、それを専門に作る職人、という存在は憧れであり、吉井先生はまさにそのイメージ通りで楽しく読めた。語り手である愼の未熟さもまた良い対比だけれど、語り口に引っ張られると少し雰囲気が崩れるかも。少年棋士を上手くイメージ出来るか、というところ。なんとなくなんらかのギーグが周りに居てると解りやすいのかもしれません。
ミステリの部分も、囲碁や碁盤にまつわるところからトリックの部分まで、それこそいろいろな戦型があるようにバリエーションがあって良かったです。正攻法から騙し合いまで。なんだかんだ、表題作が本格ミステリ意識強くて好みでしたが、全体を少年棋士の成長譚として読むのもよろしい。そうすると最後の章はスピンオフみたいになりますが。
やはりキャラクタが良いと、ときどき短編とかで続いてくれないかな、となりますね。
☆3.3
Posted by ブクログ
デビュー作『盤上の夜』に続いて囲碁を題材にした連作集です。四肢を無くした棋士の闘いが描かれた「盤上の夜」はかなりハードなSFでしたが、本作は探偵役・ワトソン役・ヒロイン役・ヒール役といった分かりやすい登場人物で固められていることからもわかるように、比較的ライトな感じで読みやすかったです。
表題作はバリバリの本格ミステリ、「焔の盤」は贋作師とのコンゲーム、「サンチャゴの浜辺」は異国での出会いと別れというように、読後に受ける印象がかなり違うであろう作品が並んでいます。自分の場合はまるで複数の作家が共通のテーマをリレー方式で描いた作品集を読んだような印象を受けました。ネガティブな言い方をするとまとまりがないということなのですが、著者の守備範囲の広さが垣間見えますし、統一感の無さが逆に本書のオリジナリティになるようにも思えます。とはいえ個人的には全編を通して浮かんでくるようなものがあったほうが好みではあります。
ミステリやトリックに矛盾や破綻は無さそうですが、状況設定でちょっと無理してるんじゃないのと思えるところがいくつかあり、リアリティという点ではいまひとつでしょうか。まあ、本格ミステリにリアリティを求めるだけ野暮なのかもしれませんけど。あと、囲碁の対局で一対一の頭脳戦が展開されるのかなと予想していたのですが、対局の場面そのものがほとんど描かれていなかったので、そちらもちょっと残念。
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