小説作品一覧

  • なくしたものたちの国
    4.3
    いつのまにかなくなったもの、というのが、人生にはたくさんある。たとえば、赤ん坊のときに好きだったぬいぐるみ。水玉模様のかさ。初めてできた友だち。恋とは気づけなかった幼くてまばゆい初恋……。松尾たいこの彩り豊かなイラストから角田光代が紡いだ5編の小説には、そんな愛しくてなつかしい記憶がぎっしり。人生の出会いと別れをこまやかに綴った、せつなくもあたたかい作品集。
  • 超ドSなやつら!!!
    -
    超イケメンで頭脳明晰、スポーツ万能、さらに喧嘩も最強! そんな完璧だけどスーパードSな幼馴染、ルイとコウキにいじめられて育った地味少女・リカ。でも、意地悪幼馴染に邪魔されながら、ついに憧れの南先輩とカップルに! 幸せ全開、浮かれモードのリカだったけど、南先輩は高校を卒業してしまう。遠距離恋愛と、幼馴染コンビによる妨害に勝てるのか!? 超大人気のドS軍団が、さらにパワーアップしてやってきた!!
  • 自分なくしの旅
    3.2
    美大を目指し、京都から上京した浪人生の乾純。美術予備校へと通う純の前に“東てる美”に似た美奈が現れた。即、恋に落ちた純は童貞を捨てて、覚えたてのセックスにのめり込んでいく。だが受験を前にして、親の愛情は重くのしかかり、友人たちとの距離は広がり、すべてが混乱のるつぼと化していく……。自分を見失った果てには一体、何があるのか。
  • 冠・婚・葬・祭
    3.9
    成人式、結婚、葬式、お盆。人生の節目に訪れた4つの物語。新人記者が成人式の取材に行く「冠」、引退したお見合いおばさんの縁結びの顛末を描く「婚」、社命で参列のお供をしたおばあちゃんの人生がほの見える「葬」、姉妹が両親を失った田舎の家に集まる「祭」。さまざまな人生や人間模様が、鮮やかに描かれる連作小説。
  • 緊縛
    3.0
    「わたしを縛って……」心も体も強く縛られることを欲しながらも、二人の男とのアイマイな情事を淡々とくり返す美緒、三十二歳。その日常の果てに彼女の心が向かう先は……。第十八回太宰治賞受賞作。短篇の秀作「見ていてあげる」を併せて収録。
  • 無罪
    -
    1巻627円 (税込)
    裁判の進行につれて現われてくる複雑な事件の背景と、人間性の不可解な謎。アメリカ裁判史上の汚点として名高い「サッコ・ヴァンゼッティ事件」、イギリスの逆転判決で世間をわかせた「アデライデ事件」など、英米の著名な陪審裁判を題材に、事件の発生から捜査・起訴・法廷・判決までを克明に追究し、興味深い人間のドラマを浮彫りにする。劇的な緊迫感のみなぎる13の裁判物語。
  • 工学部・水柿助教授の逡巡 The Hesitation of Dr.Mizukaki
    3.9
    水柿君は、N大学工学部助教授のままミステリィ作家になった。なんとなく小説を書き始めたら、すぐに書き上がり、それをミステリィ好きの妻・須摩子さんに見せたが、評価は芳しくなかった。しかし出版社に送ってみたら、なんと本になって、その上、売れた! 時間があれば小説を書き続け、幾星霜、いまではすっかり小説家らしくなったが……。
  • 工学部・水柿助教授の解脱 The Nirvana of Dr.Mizukaki
    3.9
    本シリーズの特徴は話題の些末さ、否、多方面性のため、なかなか進まず、本題が何か忘却、否、もともと本題などない、というまさに人間の思考、会話、関係を象徴する点にあったのだが、前作で人気作家となりし水柿君なんとあっさり断筆、作家業を引退宣言。限りなく実話に近いらしいM(水柿)&S(須摩子)シリーズ、絶好調のまましみじみ完結!
  • むかしのはなし
    3.5
    三カ月後に隕石がぶつかって地球が滅亡し、抽選で選ばれた人だけが脱出ロケットに乗れると決まったとき、人はヤケになって暴行や殺人に走るだろうか。それともモモちゃんのように「死ぬことは、生まれたときから決まってたじゃないか」と諦観できるだろうか。今「昔話」が生まれるとしたら、をテーマに直木賞作家が描く衝撃の本格小説集!!
  • 俳句の作りよう
    4.3
    大正三年の刊行から一〇〇刷以上を重ね、ホトトギス、ひいては今日の俳句界発展の礎となった、虚子の俳句実作入門。だれにでもわかりやすく、今なお新鮮な示唆に富む幻の名著。
  • 山椒大夫 高瀬舟 他四篇
    4.0
    1巻627円 (税込)
    「安寿恋しや、ほうやれほ。厨子王恋しや、ほうやれほ」の『山椒大夫』、弟殺しの罪に処せられた男の心情を綴り安楽死の問題に触れる『高瀬舟』のほか、「お上の事にはまちがいはございますまいから」という少女の一言『最後の一句』など、烈しい感情を秘めつつ淡々とした文体で描いた鴎外晩年の名品6篇。(解説=斎藤茂吉)

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  • 探偵・花咲太郎は覆さない
    3.7
    ぼくの名前は花咲太郎。「推理は省いてショートカット」が信条の、犬猫探し専門探偵だ(しかもロリコン)。にもかかわらず、最愛の美少女・トウキは殺人事件を勝手に運んでくる。オネガイヤメテー。これは、そんな僕らの探偵物語だ。
  • 株式会社ハピネス計画
    3.3
    幸せを売る会社って、どんな会社なんだろう。 恋人から婚約を破棄されたうえに、会社からはリストラにも遭い、不幸のどん底にあった氏家譲は、中学時代の友人であった武蔵と10年ぶりに再会する。 「よう、久しブリ照り!」 いきなりそう話しかけてきた武蔵は、「自分の愛人の相手をしてやってほしい」と譲に頼んできた。武蔵の依頼を引き受けた譲だったが、当の愛人からあらぬ誤解(ロリコン疑惑)を受け、インチキ臭い神社へ連れていかれることに。 そこで譲は中学時代の同級生の女性・藤原たまりに出会う。さらに武蔵がステキに胡散臭く経営している会社「ハピネス計画」で働きはじめ、譲の人生は転々としていく。  怪しいけれどどこか憎めない人物たちの行動に巻き込まれ、振り回されつづける譲に、やがて小さなハピネスが。
  • 彼女との上手な別れ方
    3.8
    でも、それは最高の愛し方。  チケットを違法に高値で転売することを生業とするガジロウは、金と女がすべての冷徹な遊び人だ。交通事故がきっかけで、願いを叶えてくれたら預金通帳の中身をすべてくれるという四人(女三人男一人)と出会ったガジロウは、いいカモを見つけたと小躍りする。しかし、願いは四人それぞれで無理難題ばかり。それでも大金を得るためと奔走するガジロウに、やがて変化が訪れ、物語は最後、想像すらしなかったクライマックスを迎える。  タイトルの意味を知ったとき、きっと大きな感動に包まれます! 読み手の予想を鮮やかに裏切る、最高に素敵な物語!! 「これまでに体験したことのない読後が待っていました」などなど全国の書店員さんも絶賛!
  • てるてるあした
    4.1
    親の夜逃げのため、ひとり「佐々良」という町を訪れた中学生の照代。そこで彼女が一緒に暮らすことになったのは、おせっかいなお婆さん、久代だった。久代は口うるさく家事や作法を教えるが、わがまま放題の照代は心を開かない。そんなある日、彼女の元に差出人不明のメールが届き始める。その謎が解ける時、照代を包む温かい真実が明らかになる。
  • さびしい姫君
    -
    1巻627円 (税込)
    人間てさびしい存在ですね。王様も乞食も、そして姫君もやっぱりさびしいのです。今度は“さびしい王様”ストン国王の妃ローラ姫の物語。三歳で結婚し、子供ができないために離婚させられた姫……。大笑いしながらちょっぴり悲しい“十歳から百歳までの子供のための童話”シリーズ。『さびしい王様』『さびしい乞食』のなつかしい登場人物たちもとび出して、ついに大団円を迎えます。
  • さびしい乞食
    -
    1巻627円 (税込)
    欧州航路の最後の客船でアメリカに留学する御貰固呂利(おもらいころり)とは如何なる人物? デブのストン国王との関係如何? さてまた大悪党らしきデビルファーザー氏の正体如何? 本当にオカネのないとき、ひとに物乞うときのさびしさ、また金持も乞食も共に操られる運命の不思議を笑いと涙のひそかな洪水のうちに描く。『さびしい王王様』につづく、おとなとこどものための童話シリーズ第二作。
  • 酔いどれ船
    -
    1巻627円 (税込)
    天保12年の秋、20歳になったばかりの三太郎の乗った船はシケに会い、果てしのない漂流が始まる……。世界の各地に生き、そして死んだ一族の男女5人の物語を一話ごとに異なる文体をもちいながら、作者の内からほとばしり出る詩的告白と結合させて、日本人に特有な海の彼方への激しい憧れと、その反面にある異国社会での不適応性を鮮やかに描き出した書下ろしオムニバス長編。
  • 永遠の旅行者(上)
    3.9
    1~2巻627円 (税込)
    元弁護士・真鍋に、見知らぬ老人麻生から手紙が届く。「二十億の資産を息子ではなく孫に相続させたい。ただし一円も納税せずに」重態の麻生は余命わずか、息子悠介は百五十億の負債で失踪中、十六歳の孫まゆは朽ちた家に引きこもり、不審人物が跋扈する。そのとき、かつてシベリア抑留者だった麻生に殺人疑惑が浮上した――。謎とスリルの上巻。
  • フルタイムライフ
    3.9
    この春、美大を出てOLになった喜多川春子。なれない仕事に奮闘する春子だが、会社が終わると相変わらず大学の友人とデザインを続けたり、男友達にふられたりの日々。ようやく仕事にもなれた頃、社内にリストラの噂がでて、周囲が変わり始める。一方、昼休みに時々会う正吉が気になり出した春子にも小さな心の変化が訪れて…新入社員の10ヶ月を描く傑作長編。

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  • 聊斎志異の怪
    -
    芥川龍之介や森歐外などが愛読した『聊斎志異』は、中国、清の蒲松齢が20年以上民間伝承を取材しまとめた、全16巻からなる世界最大の怪異小説集。本書では幽霊譚・動物奇談・妖怪譚を抄録し、現代語訳で紹介する
  • 名作 日本の怪談 四谷怪談 牡丹灯籠 皿屋敷 乳房榎
    4.0
    「東海道四谷怪談」「牡丹灯籠」をはじめ、日本を代表する怪談の多くは、小説や映画などに形を変えながら現代に息づいている。私たちの心の深層を揺さぶる物語の原点に返り、現代語訳のダイジェストで楽しむ傑作選!
  • 江戸怪奇草紙
    3.5
    天女のように美しい幽霊が毎晩恋人のもとへ通う「牡丹灯籠」。夫に殺された醜い妻の壮絶な怨念を、祐天和尚が加持祈祷で払う「累」。そのほか江戸を代表する怪談から珍しい物語を集め、わかりやすい現代語訳紹介。
  • 十津川警部 鹿島臨海鉄道殺人ルート
    3.0
    日本刀による連続殺人。動機に潜む謎とは? 全国剣道大会で優勝した現職刑事の横井哲は、優勝したお礼に鹿島神宮に木刀を奉納し、続いて水戸に行った。そこで持っていた木刀が盗まれ、殺人事件に巻き込まれる。  舞台は一転して、東京の上野公園で日本刀による凶行が起こった。3名の命を奪い、怪我人を出した事件は、現行犯で男が逮捕される。  男の名前は、松平優。鹿島新当流の使い手だった。  犯行動機の裏に隠された謎に挑む十津川の前に、次々と明らかになる日本刀による斬殺事件。  果たして一連の事件の真相は?
  • 星への旅
    3.8
    1巻627円 (税込)
    平穏な日々の内に次第に瀰漫する倦怠と無力感。そこから脱け出ようとしながら、ふと呟かれた死という言葉の奇妙な熱っぽさの中で、集団自殺を企てる少年たち。その無動機の遊戯性に裏づけられた死を、冷徹かつ即物的手法で、詩的美に昇華した太宰賞受賞の表題作。他に『鉄橋』『少女架刑』など、しなやかなロマンティシズムとそれを突き破る堅固な現実との出会いに結実した佳品全6編。

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  • 福袋
    3.6
    私たちはだれも、中身のわからない福袋を持たされて、この世に生まれてくるのかもしれない……8つの短篇を通して直木賞作家が描く、心と人生のブラックボックス。話題の連作小説集。

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  • MISSING
    3.7
    彼女と会ったとき、誰かに似ていると思った。何のことはない。その顔は、幼い頃の私と同じ顔なのだ――。「このミステリーがすごい! 2000年版」第10位! 第16回小説推理新人賞受賞作「眠りの海」を含むデビュー短編集。
  • アダルト・エデュケーション
    3.6
    1巻627円 (税込)
    「ミズキさんとでないと、だめなカラダになっちゃうよ」。弟を愛するあまり、その恋人・千砂と体を重ね続けるミズキ。千砂はその愛撫に溺れ――(「最後の一線」)。女子校のクラスメイト、年下の同僚、叔母の夫、姉の……。欲望に忠実だからこそ人生は苦しい。覚悟を決めてこそ恍惚は訪れる。自らの性や性愛に罪悪感を抱く十二人の不埒でセクシャルな物語。
  • 破裂(上)
    3.5
    過失による患者の死に平然とする医師たちに怒りがたぎる元新聞記者・松野。心臓外科教授の椅子だけを目指すエリート助教授・香村。「手術の失敗で父は死んだ」と香村を訴える美貌の人妻・枝利子。医療の国家統制を目論む“厚労省のマキャベリ”佐久間。医療過誤を内部告発する若き麻酔科医・江崎。五人の運命が今、劇的にからみ転がり始めた。
  • ノーライフキング
    3.8
    小学生の間で空前のブームとなっているゲームソフト「ライフキング」。ある日、そのソフトを巡る不思議な噂が子供たちの情報網を流れ始めた。呪われた世界を救うため、学校で、塾で、子供たちの戦いが始まる。そして最後に彼らが見た「キング」の正体とは?発表当時よりセンセーショナルな話題を呼んだ、著者圧倒的代表作。

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  • 覚醒者
    1.0
    「ドン!」。200X年、突然、福岡市中心部を突き上げるような巨大な揺れが襲った! それはただの地震ではなかった。この世ならぬ者たちがゾロゾロと地上に這い出てくる、カタストロフィの前兆だったのだ……。 インドネシア辺境の島々から始まった、古代の神々の「文明への逆襲」――いま、凄絶な闘いが始まる! ホラー界の魔王が4年ぶりに放つ、戦慄の本格ホラー。
  • 影法師
    5.0
    聖職者でありながら、神の教えに背いて結婚し、教会を去っていくカトリック神父の内面の孤独と寂寥を抉る『影法師』、秀吉の朝鮮出兵で日本に伴われ、変転する運命に翻弄される朝鮮娘のキリスト教との出会いを描く『ユリアとよぶ女』、強固なキリスト教信者であった母の烈しい生き方を、幼い“私”の眼でとらえた『六日間の旅行』など、人間と信仰に対する深い洞察にみちた作品集。

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  • カップルズ
    3.3
    男と女の噂の真相を、小説に仕立てた作品集 その街ではいくつもの噂話がささやかれている。 結婚から五年が経ち、すっかり冷えきった仲になった夫婦の噂(「好色」)。 酒と博打と女が原因で街から夜逃げした若い男の噂(「カップル」)。 不幸な事件で命をおとした夫と、未亡人となった女の噂(「アーガイルのセーターはお持ちですか?」)。 街のデパートに勤務する男と、街から上京して活躍している女優との噂(「輝く夜」)。 ある交通事故をきっかけに男が悔やむことになる冬場だけあらわれる娼婦の噂(「あなたの手袋を拾いました」)。 アーケード街で似顔絵を描いて街に住み着いた男の噂(「いまいくら持ってる?」)。 かつて街じゅうの男が群がったホステスとある男の噂(「グレープバイン」)。 そしてその街にはひとりの「小説家」が暮らしていた――。 噂はいつも事実よりひと回り大きい。ただ「小説家」にとってこれほど興味をひかれるものもない。噂の収集に余念のない語り手の「私」はその真相を探りつつ、実際に耳にした噂の数々を可笑しみと皮肉にみちた小説へと仕立てあげてゆく。 文壇屈指の小説巧者・佐藤正午が、その街に暮らす「小説家」の視点を借りて描いた、著者真骨頂とも言える作品集。全七篇を所収。

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  • 若頭補佐 白岩光義 南へ
    4.0
    一成会次期会長の座を巡り対立する若頭補佐の白岩と事務局長の門野。門野が秘密裏に勢力を九州まで伸ばす中、白岩は大学時代の級友の招きで福岡を訪れた。農家を営む級友は暴力団絡みの問題を抱えていた。白岩は後ろだてになることを決めるが、そこに門野の陰謀が……。恩と義理人情のためなら命も惜しまない男が躍動する傑作エンタテインメント。
  • ユダ〈上〉 伝説のキャバ嬢「胡桃」、掟破りの8年間
    3.4
    1~2巻627円 (税込)
    2013年1月映画化作品。キャバ嬢になった瞳の胸には高校時代の過酷な経験から、男への不信感と怒りがみなぎっていた。持ち前の美貌と頭脳、そして負けず嫌いの性格は、次々と店を移っても常に瞳を不動のNo.1へと押し上げる。“胡桃”と名を変え、ついに辿り着いた歌舞伎町。飛び交う札束、錯綜する心、拭えない孤独。真に迫る筆致で話題をさらった衝撃のデビュー作。
  • 悪夢の身代金
    3.5
    クリスマス・イヴ、女子高生・知子の目の前でサンタクロースが車に轢かれた! 瀕死のサンタは、1億円の入った袋を知子に託す。「僕の代わりに身代金を運んでくれ。娘が殺される」。知子は見知らぬ家族のために疾走するが、有名サッカー選手に眼帯女など、怪しい人物に狙われ、金は次々と別の手に。裏切りが、新たな裏切りを呼び、驚愕の結末へ。
  • 遠ざかる家
    3.0
    人生という「なぞなぞ」に正解はあるのか? 語り手は、一人暮らしを続ける四十七歳歯科医・和也。実家の父親の看病を名目に妻は不在、大学生になる二人の息子も家を出ている。三歳になるアメリカン・ショートヘアと自適の生活を続けていたが、NHKに勤務する兄・靖彦がアルコール依存症のため緊急入院したことから、物語は動き出す。記憶のなかに留まる、ゼラニウムを描いた一枚の油絵を発端に、入院先の病室から問わず語りに幼少期の記憶を紐解いていく兄。 やがて、その絵は、彼ら兄弟の亡き父が描いたものであることへと逢着する。そして、ゼラニウムとともにその絵に描かれていた少女は、戦時中に五歳で亡くなった叔母であった。同じく五歳で亡くなった彼らの妹と同じ、明子という名の――。 物語終盤。愛娘を過剰に守ろうとするあまり、兄・靖彦は心を乱し、自身の家族を軟禁しての先の見えない小旅行へと事態は発展する。兄の行方を突き詰め、対話を試みる和也。そのなかで、和也は、無自覚にひた隠してきた自身の持つ生の不全感のルーツに思い至る。

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  • 若頭補佐 白岩光義 北へ
    4.0
    花房組組長、本家一成会の若頭補佐・白岩は、先代組長の盟友で現在は堅気の成田に頼まれ、震災後の仙台で彼の義姉とかつての乾分に会う。すると二人の周辺に高齢者を狙う訪問販売業者や地元暴力団が現れた。きな臭さから調べ始めた白岩は、復興を食い物にする政治家や企業の存在を知る。頑なに筋目を通す男が躍動する傑作エンターテインメント!
  • 移動動物園
    3.3
    復活した悲運の作家、幻のデビュー作。 『海炭市叙景』で奇跡的な復活を果たした悲運の作家、佐藤泰志のデビュー作の文庫版を電子化。山羊、栗鼠、兎、アヒル、モルモット…。バスに動物たちを乗せ、幼稚園を巡回する「移動動物園」。スタッフは中年の園長、二十歳の達夫、達夫の三つ上の道子。「恋ヶ窪」の暑い夏の中で、達夫は動物たちに囲まれて働き、乾き、欲望する。青春の熱さと虚無感をみずみずしく描く短篇。他に、マンション管理人の青年と、そこに住むエジプト人家族の交流を描く「空の青み」、機械梱包工場に働く青年の労働と恋愛を描写した「水晶の腕」を収録。作者が最も得意とした「青春労働小説」集。

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  • 看とる
    3.0
    自らの体験を基に、終末医療のあり方を問う 定年退職後、平凡な人生を楽しむ夫に肺癌の診断が下された。看護の現場に長く携わり、多くの病人やその死と向かい合ってきた妻は、突然の身内の発病にうろたえる。誰にもぶつけようもない後悔と悲しみ、不安、怒り……。そして、手術はしないと決断した夫とともに、夫婦二人の「生きる」闘いが始まった。医療小説の第一人者が自らの体験を基に描いた問題作。看護とは、家族とは? さらに、医療従事者や終末医療のあり方をも問う。

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  • 恋愛寫眞 もうひとつの物語
    4.1
    市川拓司のもうひとつの名作、待望の電子化! あの『いま、会いにゆきます』よりも好きだという人が数多くいます。堤幸彦氏の映画『恋愛寫眞』との競作として世に出、その後『ただ、君を愛してる』と題して再度映画化され、物語の完成度とともに、恋することの切なさや美しさをリリカルに描いた傑作恋愛小説として話題を呼んだ、市川拓司氏のもう一つの傑作です。物語のラストで語られる名セリフ、「別れはいつだって思いよりも先に来る。それでもみんな微笑みながら言うの。さよなら、またいつか会いましょう。さよなら、またどこかで、って。」の言葉の意味を、ぜひ味わってみてください。

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  • セシルのビジネス
    -
    元「ダ・ヴィンチ」編集長が書いた長編小説 聡子は32歳、6度目の結婚記念日に夫から離婚を切り出され、あっさりと承諾する。かねてから結婚に希望も安寧も求めていなかった聡子は、離婚後の自らの経済基盤を確立するため、男子大学生を相手にした「テレフォン・アドバイザー」というビジネスを始める。それは、「セシル」と名乗り、1日2回、「客」である男性に電話をかけ、世間話をしたり相談に乗ったりするというものだ。母親や友人も巻き込み、新しいビジネスは順調に推移するかに見えたが、突然、彼女の前に「客」のひとりである池内太郎という大学生が現われ、彼女の生活は急転する。

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  • 十五少年漂流記
    3.6
    荒れくるう海をただよう一艘の帆船。乗組員は15人の少年たち──嵐をきり抜け、たどりついたのは、故郷から遠くはなれた無人島だった! いつか来る助けを信じ、15人は島での生活をはじめる。力を合わせ、知恵をしぼり、時にぶつかりながらも、たくましく生きる少年たち。やがて怪しい新参者が島にやって来て……。冒険小説の巨匠ヴェルヌによる、不朽の名作。
  • 新訳 マクベス
    4.0
    卓越した武勇と揺るぎない忠義でスコットランド王ダンカンの信頼厚い将軍マクベス。しかし荒野で出会った三人の魔女の予言はマクベスの心の底に眠っていた野心を呼びさます。夫以上に野心的な妻にもそそのかされ、マクベスは遂に自分の城で王を暗殺。その後は手に入れた王位を失うことを恐れ、憑かれたように殺戮を重ねていく……。悪に冒された精神が崩壊する様を描くシェイクスピア悲劇の傑作。リズムある名訳でおくる決定版。
  • 校本 智恵子抄
    4.2
    私はこの世で智恵子にめぐりあったため、彼女の純愛によって清浄にされ、以前の頽廃生活から救い出されることが出来た――。この人の他に心を託すべき女性はいない。そう思い定めた高村光太郎と智恵子の愛、生活苦、そして芸術活動と闘病。24年間の結婚生活の果て、智恵子の死に打撃を受け、激しい空虚感に見舞われた光太郎。自然とベートーベンとセザンヌを愛した一人の女性の苛烈な運命を余すところなく描いた名詩集、決定版!
  • 兎の眼
    4.4
    大学を出たばかりの新任教師・小谷芙美先生が受け持ったのは、学校では一言も口をきこうとしない一年生・鉄三。決して心を開かない鉄三に打ちのめされる小谷先生だったが、鉄三の祖父・バクじいさんや同僚の「教員ヤクザ」足立先生、そして学校の子どもたちとのふれ合いの中で、鉄三の中に隠された可能性の豊かさに気づいていくのだった……。すべての人の魂に、生涯消えない圧倒的な感動を刻みつける、灰谷健次郎の代表作。(C)KAMAWANU CO.,LTD.All Rights Reserved
  • 小説帝銀事件 新装版
    3.9
    昭和23年1月26日、帝国銀行椎名町支店に東京都の腕章をした男が現れ、占領軍の命令で赤痢の予防薬を飲むよう告げると、行員らに毒物を飲ませ、現金と小切手を奪い逃走する事件が発生した。捜査本部は旧陸軍関係者を疑うが、やがて画家・平沢の名が浮上、自白だけで死刑判決が下る。膨大な資料をもとに、占領期に起こった事件の背後に潜む謀略を考察し、清張史観の出発点となった記念碑的名作。
  • ご主人様と私[上]
    5.0
    幼い頃に両親が続けていなくなり、ショックで声が出なくなった御ノ吏。親戚中を転々としながら16歳になった御ノ吏が預けられたのは、まったく血の繋がらない他人の家。そこにいたのは、かっこいいけど冷たそうな男の人!? 家事をすることを条件に相賀家に置いてもらう事になった御ノ吏と、新しいご主人様・摩紘との生活が始まった――
  • 純愛
    -
    作家の実体験をもとに、純粋で一途な恋を描いたラブストーリー。中学3年生の遥香は転校先の新しい中学校で龍也と出会い、初めて恋心を覚える。想いが通じてつき合いはじめるが、龍也には忘れられない人が……。 別れたり付き合ったりを繰りかえしていく2人だが長い時の中でお互いが本当に大切な存在だと気づく。しかし遥香には受け入れがたい衝撃的な出来事が待ち受けていた。
  • 理由。
    -
    だけど気付いていた。ミケは最後までけして、ひまわりの花が咲くときの話はしなかったこと。それが無意識なのか、わざとかなんてわからない。「私たちには今しかない」。
  • teddy bear
    4.0
    高校生の晴奈は本当の恋も知らずに、自分の居場所にも疑問を持ち、次第に不登校になる。そんな時、偶然出会った成也によって、生きる希望を少しずつ持てるようになった晴奈。しかし、次第に成也の束縛はきつくなっていった。そんな状況に別れを選択する晴奈だったが―。2人には悲しい運命が静かに迫っていた。
  • また会いたくて
    -
    田舎と都会の狭間で育った一人の少年、クソガキの中学生・シン。シンはまともに学校にも行かず、駅前のコンビニにたむろする日々を送っていた。しかし、運命の人・ユウと出会ったことで、シンの人生は大きく変わっていく……
  • 黒い壁
    4.0
    サラリーマン・利根は、大学時代の同級生・野川からドイツ土産に〈ベルリンの壁のかけら〉を受けとった。壁が崩壊してから十年が経過している。なぜ、今頃──。不審に思う利根の周りで、次々に不可思議な出来事が。目撃した射殺死体が消滅。親友・永井は「おれは、殺される!」と言い残し失踪。そして永井の妻は死体で見つかった。あの壁のかけらが、悲劇を巻き起こすのか? 統一前のドイツと現代日本を結ぶ、壮大なサスペンス・ホラー。
  • 危険な相続人 (上)
    5.0
    21歳の女社長・堂之池桐子登場! どんな男もまいってしまう美貌の持主で、しかも大金持ち。大邸宅に召使いと住んでいる。でも彼女には恋する男を殺したくなるという妙なクセが……。腹黒い中年男、藤田が仕掛けてくるワナに、有能でハンサムな秘書、伊吹君と〈迷〉コンビで対抗したり、自分の会社の社員と夜を過ごす仲になったり。伊吹君は、桐子の家で働く栄子に恋するようになって――桐子と伊吹君のてんてこ舞いは当分続きそう。仕事に恋に、おしゃれなラブ・サスペンス!
  • 殺人を呼んだ本 ─私は図書館─
    4.2
    林の中の古びた洋館――それが私立野々宮図書館だ。ここに所蔵されている本は、どれも犯罪や事件に関係のあった本ばかり。殺人現場で被害者が抱いていた本や、連続殺人犯が愛読していた本、首吊り自殺の踏み台として使われた本など……。この一風変わった図書館に住み込みで勤めることになった松永三記子。彼女が書庫の本を手に取ると、その本にまつわる不思議な出来事が次々と起こるのだった。一冊の「本」が引き起こす様々な事件を描く連作小説集。
  • 二度はゆけぬ町の地図
    3.9
    中卒で家を出て以来、住み処を転々とし、日当仕事で糊口を凌いでいた17歳の北町貫多に一条の光が射した。夢想の日々と決別し、正式に女性とつきあうことになったのだ。人並みの男女交際をなし得るため、労働意欲に火のついた貫多は、月払いの酒屋の仕事に就く。だが、やがて貫多は店主の好意に反し前借り、遅刻、無断欠勤におよび……。(「貧窶の沼」より)夢想と買淫、逆恨みと後悔の青春の日々を描く私小説集。 カバーイラスト/杉本一文
  • 白鳥の逃亡者
    -
    日向涼子は16歳。しかし普通の女子高生ではない。チェロの天才少女として常にマスコミの注目を集め、コンサートで日本中を飛び回る人気者なのだ。しかしそんな涼子も、恋人との関係や家族の問題に悩んでいた。ふとしたきっかけで殺人犯の君崎誠二と知り合った涼子は、彼に同情し、学校もコンサートも捨てて2人で逃避行の旅に出ることに――!チェロの名曲「白鳥」の調べに乗せておくる青春ミステリー。
  • My Treasure[上]
    -
    名門八ヶ城学園に入学したひめは、いきなり生徒会役員に雑用係として指名されてしまった!指名したのは誰もが羨む容姿端麗の生徒会長、晴香。しかし、晴香の本性は、二重人格・腹黒・鬼畜大魔王!?平凡だったひめの学園生活は、晴香に振り回されて…。名門校の生徒会を舞台にひめのドタバタ恋模様が繰り広げられる!
  • GOSICKs ──ゴシックエス・春来たる死神──
    3.7
    1~4巻627~715円 (税込)
    1924年、春。ヨーロッパの小国ソヴュールに、極東から留学してきた久城一弥は孤独である。不慣れな環境、言葉の壁、クラスメイトの間で囁かれる不吉な言い伝え〈春やってくる旅人が死をもたらす〉……そして噂どおり起きてしまった殺人事件。容疑者として絶体絶命の危機に陥った一弥に気まぐれな救いの手をさしのべたのは、図書館塔に籠もる謎の少女だった──。世界を変える出会いの瞬間を描く、名作ミステリ外伝短編集。
  • 天使の屍
    3.4
    思慮深かった中学二年の息子・優馬がマンンションから飛び降り、自殺を遂げた。動機を見出せなかった父親の青木は、真相を追うべく、同級生たちに話を聞き始めるが……。《子供の論理》を身にまとい、決して本心を明かさない子供たち。そして、さらに同級生が一人、また一人とビルから身を投げた。「14歳」という年代特有の不可解な少年の世界と心理をあぶり出し、衝撃の真相へと読者を導く、気鋭による力作長編ミステリー!
  • 喘ぎ泣く死美人
    3.8
    昭和3年、町はずれに住んでいた60歳過ぎの女性・片岡直が殺された。行きずりの強盗が犯人だろうと思われたが、事件の真相は直の恐ろしい過去に隠されていた――。そのほか当時の交友関係をベースにした「艶書御要心」「素敵なステッキの話」、外国を舞台とした「夜読むべからず」「喘ぎ泣く死美人」、また新たに単行本未収録作品「燈台岩の死体」「甲蟲の指輪」を加えた全18作品を掲載。
  • 愛のむきだし
    3.4
    『ヒミズ』の園子温、快進撃の原点!! 高校生のユウは、ある日をさかいに、父親から懺悔を強要される。ユウは父の期待に応えるべく、毎日、「罪作り」に励むようになる。それは次第にエスカレートし、気付けば彼は“盗撮のカリスマ”になっていた。 運命の女性・ヨーコと出会ったユウは、生まれて初めて恋に落ちる。が、ヨーコには、謎のカルト教団の魔の手が近づいていた。ユウは必死でヨーコを救おうと試みるが、盗撮の件がばれて徹底的に拒まれる。やがて、ユウの真っ直ぐなヨーコへの愛情は、予想を裏切るクライマックスをたぐり寄せる……。 宗教、盗撮、監禁、そして――世界に向けて衝撃作を発表し続ける映画界の鬼才・園子温が実話をベースに挑んだ、無敵の純愛エンタテインメント作。

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  • 変身・断食芸人
    4.2
    一家の大黒柱として勤勉に生きてきた青年ザムザ。ある朝目覚めてみると、彼は一匹の毒虫と化していた―。確たる理由もなく、とつぜん一人の青年をおそう状況の変化。その姿をたんたんと即物的に描くカフカ(一八八三―一九二四)の筆致は、荒涼たる孤独地獄を私たちに思い知らせてやまない。カフカ生前発表の二篇を収録。(改訳)

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  • 羅生門 鼻 芋粥 偸盗
    4.1
    王朝末期の荒廃した都を舞台に展開する凄惨な人間絵巻「羅生門」、師漱石も賞賛した、長い鼻を持つ禅智内供の内心の葛藤「鼻」、芋粥に異常な執着を持つ男「芋粥」、女をめぐる盗賊の兄弟の確執「偸盗」。いずれも『今昔物語』『宇治拾遺物語』などに素材を得たもので、芥川王朝物の第1冊として編集。(解説=中村真一郎)

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  • 摂氏零度の少女
    3.2
    1巻627円 (税込)
    誰もが認める美貌の持ち主、桂木涼子。名門進学高校に通い、一流大学医学部合格の太鼓判を押されていた。そんな彼女がある日、“悪魔の実験”を始める。それは母・祥子に気づかれぬよう、劇薬タリウムを飲ませることだった。盛られるタリウムは刻々と致死量に近づき、祥子の体は激烈に蝕まれていく……。涼子の狂気は、なぜ最愛の母親に向かわねばならなかったのか? 文壇の鬼才が現代人の心の闇を描ききったミステリーの新機軸!
  • 誤飲
    3.5
    医療ミステリー第一人者仙川環初の連作小説 医療ミステリーの第一人者である仙川環氏の初となる短編連作小説が登場!『STORYBOX』誌で連載した同名作品7話と、連載では読めなかった文庫書き下ろしの最終章を加えた新しい試みの作品。 著者の大ヒット文庫作品『感染』『繁殖』『転生』『再発』『潜伏』に続く話題騒然必至の力作。 連作のテーマは、身近にある「薬」。風邪薬、ピル、向精神薬、花粉症治療薬……。正しく使えば問題ないこれらの薬を巡り、8組の男女が織りなす黒い人間模様を活写。 登場するのは、リッチな医療カウンセラー、失業中のDV夫、美貌の女性カウンセラー、さえない精神科医……。日常に潜む悪意と偶然に翻弄され、ごく普通の家庭、人間関係が崩壊していく恐怖をスピード感溢れる筆致で描いています。仙川環ファンにはたまらない、ひりひりする読後感に快感を味わってください。

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  • 血塗られた神話
    3.7
    債務者への過酷な徴収から「悪魔」と呼ばれた街金融の経営者・野田秋人の元に、ある日、惨殺された新規客の肉片が届いた。調査を始めた野田に、客を自殺に追い込んだ五年前の記憶が蘇る。そして、事件の陰に浮かび上がる、かつて愛した女の名。惨殺は野田に対する復讐の始まりなのか――。金融界に身を置いていた著者のリアリティー溢れる衝撃作!
  • ララピポ
    3.6
    みんな、しあわせなのだろうか。「考えるだけ無駄か。どの道人生は続いていくのだ。明日も、あさっても」。対人恐怖症のフリーライター、NOと言えないカラオケボックス店員、AV・風俗専門のスカウトマン、デブ専裏DVD女優のテープリライター他、格差社会をも笑い飛ばす六人の、どうにもならない日常を活写する群像長篇。下流文学の白眉。映画化の話題作。
  • ホームタウン
    3.9
    札幌の百貨店で働く行島征人へ妹の木実から近く結婚するという手紙が届いた。両親が互いに殺し合った過去を持つ征人と木実は、家族を持つことを恐れていたにもかかわらず。結婚を素直に喜ぶ征人。だが結婚直前、妹と婚約者が失踪する。征人は二人を捜すため決して戻らなかった故郷に向かう……。家族の絆を鮮烈に描く傑作青春ロードノベル。
  • コスメティック
    4.1
    1巻627円 (税込)
    化粧品業界の裏側で繰り広げられる働く女たちの闘い!バブル後のキャリア女性を取り巻く現実に直面し、打ちひしがれる主人公・沙美だが、自らの人生をあきらめられない。「仕事でも恋でも百パーセント幸福になってみせる」そこから沙美の“闘い”が始まった。嫉妬、裏切り、不倫…化粧品業界を舞台に繰り広げられる“女たちの闘い”は圧倒的なリアリティを持って描かれ、単行本発刊時には「暴露小説では?」と美容業界を騒然とさせた。人気作家、林真理子のベストセラー小説、待望の電子化!

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  • ドスコイ警備保障
    3.7
    1巻627円 (税込)
    関取になれなかった相撲取りはどうやって食べたらいいのか――そうだ「警備会社」を作ればいい! そんな発想からこの小説は生まれました。名付けて「ドスコイ警備保障」。この会社の社員には、少々の凶悪犯では絶対に敵いません。ガードマンが「スモウレスラー」なら外タレのウケもいいでしょう。さてさて、こんな設定で書かれた小説はいったいどんな展開になるのか? 読んでのお楽しみです。  面白さ100%保証!

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  • 再発
    3.4
    大ヒット『感染』の仙川環、待望の最新作!父親が急逝してやむなく実家の医院を引き継いだ成田真澄(なりたますみ)は、中央から田舎の町医者に転じた未練に悶々とする中、従妹が原因不明の病に倒れ、治療方法も分からぬまま死に至らせてしまう。そしてその友達も同様の死を遂げる。友人で獣医の渡良瀬敦彦(わたらせあつひこ)と共に真相を探るうち、その症状が狂犬病と酷似していることが判明した。国内では撲滅したはずの殺人ウイルスが約半世紀を経て再上陸したのだ。政府の正式発表により町民はワクチンを求めてパニックに陥り、飼い犬の無差別殺害も続出した。はたしてその感染源は――!? 『感染』の仙川環が新たな境地を開くパニックサスペンス大作の登場だ。

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  • 転生
    3.5
    『感染』に続く大ヒット仙川医療ミステリー第2弾!医学部大学院卒で元大手新聞社医療担当記者という経歴を持つ筆者による、圧倒的なディテールとリアリティーで迫る医療ミステリー。今作は、20万部を超す大ヒット作品となった『感染』に続く第2弾。「その子はあなたの娘だ。引き取ってもらいたい」。突然身に覚えのない赤ん坊を託されたフリーライターの深沢岬は激高するが、出生を調べるうちに殺人事件に巻き込まれ、報酬欲しさに違法な手段で提供した自分の卵子が関連することを知る……。

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  • 十津川警部 湘南アイデンティティ
    2.5
    小田原に住み、湘南ライナーで新橋の経済研究所に通勤する武藤の前に現れた美女・小早川恵。彼女は武藤に、週に1度、平塚にある自分のマンションで一夜をともにしてほしい、ただしセックスは抜きで、と持ちかける。恵はこうして、川上、大杉、岸川、仲という湘南に住む5人の30代エリートに声をかけ、それぞれ月曜日から金曜日まで「一夜同棲契約」を結ぶ。 岸川の美人秘書が殺され、捜査に乗り出した十津川警部の元に、恵と男たちの奇妙な関係を記した報告書が届く。 一方、恵の魅力に翻弄された岸川は、他の男たちに恵をレイプしようと持ちかける。

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  • 十津川警部 哀しみの余部鉄橋
    2.0
    ベストセラー街道を疾走し続ける “西村京太郎トラベルミステリー”。丸ごと1冊十津川警部シリーズの魅力満載―。 新宿のクラブホステスが絞殺された。捜査線上に浮かんだのは、なんと新宿署の警部だった。それも十津川警部の同期……。虚飾の街に絡めとられた男の行末を描く表題作「哀しみの余部鉄橋」をはじめとして「十津川、民謡を唄う」「北の空 悲しみの唄」「北への殺人ルート」の4作を収録。“人生は愛と友情と裏切りだ”。行間から哀感にじみ出る西村ミステリーの真骨頂がここにある。

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  • 親指の恋人
    3.4
    「これから送るのは、親しい友達にも話していないことだ。暗くなるけど、いいかな?」「わたしは……今、この瞬間全身でスミオの話をきいてるよ。全部、話して――」六本木ヒルズに暮らす大学生の澄雄と、薄給のパン工場で働くジュリア。携帯の出会い系サイトで知り合ったふたりのメールが空を駆けていく。20歳のふたりは、純粋な愛を育んだが、そこへ現実という障壁が冷酷に立ち塞がる。無防備すぎる恋は追いつめられ、やがてふたりは最後の瞬間に向かって走り出すことに。格差社会に否応なく歪められる恋人たちを描いた、現代版「ロミオとジュリエット」。

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  • アウトロー
    4.0
    切なくて、心ゆさぶられるはぐれ者たち… 「おまえ、“泣き丸”だよな」少年時代の渾名(あだな)で呼ばれ、銀行支店長の丸太滋雄はぎょっとした。 不良債権の担保ビルに棲む「占有屋」が、幼馴染みの八木勝雄だったのだ。同じ母子寮で育った2人の15年ぶりの再会。そして彼の部屋で見たものは……。(「愛しのアウトロー」) 殺し屋、泥棒、ヤクザ……切なくて胸を打つはぐれ者(アウトロー)たちの出会いと別れ、そして夢。心揺さぶる傑作集!
  • ひたひたと
    4.1
    かみしめるように読みたい著者最後の作品集。十二の深い傷跡を全身に刻んだ女のこと。少年に悪戯(いたずら)され暗転した小四の夏のこと。五角形の部屋で互いの胸の奥に封じ込めていた秘密を明かしたとき、辿り着くのは――急逝を惜しまれた著者最後の作品集。まさに着手寸前だった長編『群生(ぐんじょう)』のプロット200枚も収録! 野沢ミステリーが目指した高みが迫る。
  • ラストソング
    3.4
    光あるうちに、ゆけ! 野沢尚の傑作青春小説 博多のライブハウスで宿命的に3人は出会った。地元のスター修吉(シュウ)に挑みかかった一矢のギター。ロックが大嫌いだった倫子(リコ)はリーダー修吉の彼女になり、夢を追い上京した彼らを支える……。持てる才能だけを信じ、一度きりの日々を懸命に疾走する者たち。『破線のマリス』以前に野沢尚が書いた青春小説の傑作。
  • おたふく物語
    4.0
    町人たちの暮らしの姿、現実を生きてゆく切なさに焦点を絞り、すぐれた「下町もの」を数多く遺した山本周五郎。本書は、自分たちを“おたふく”と決めこんでいる明るく元気のいい姉妹をいきいきと描いた「おたふく物語」三部作(「妹の縁談」「湯治」「おたふく」)をはじめ、身分の垣根を越えた人間の交流を情愛たっぷりに綴った「凍てのあと」、女性の妖しさと哀しさを濃密に綴った「おさん」の全五編を収載。江戸に暮らす女性たちの姿を見事に切り取った名作短編集。文庫オリジナル。 (編/解説・竹添敦子)
  • 桃仙人 小説 深沢七郎
    4.0
    「深沢さんはアクマのようにすてきな人でした」。斬り捨てられる恐怖と背中合わせの、甘美でひりひりした関係を通して、稀有な作家の素顔を描く。
  • 百物語 実録怪談集
    完結
    4.0
    全12巻628~733円 (税込)
    筆者が三十年あまりにわたって体験した怪奇譚を、嘘偽りなく本当に百話収録した実録怪談集。これまでの慣例では、百物語を名乗っても九十九話しか収録しない。なぜか? それは、ほんとうに百話収録してしまうと、読み切った時『何かが起こる』からなのだ。そう、この本は決して1日で読んではならない。まして夜になぞ……。
  • ラブ・ケミストリー
    3.5
    大好評、第9回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞作。「前代未聞空前絶後の有機化学ラブコメ。いやもう爆笑です」大森望(翻訳家・書評家)はじめ、「見事にだまされた! 」「爽やか青春物!」「爽やか恋愛物語」など読者の声続々! 待望の文庫化です。有機化学を専攻する大学院生・藤村桂一郎は、化学化合物の合成ルートを瞬時に見つけることができる理系男子。しかし研究室の新人秘書に初めて恋をしたとたん、その能力を失ってしまう。そんな彼のもとに、カロンと名乗る死神が「あなたの望みを叶えてあげる」と突如現われて……。超オクテの草食&理系男子の初恋は成就するのか?
  • 産婦人科医の冒険〈新装版〉
    -
    七里ヶ浜海岸を彷徨う記憶喪失の全裸美女・・・! 嵐の夜、産婦人科医・甲賀陽一は、鎌倉警察署の中根警部より緊急の依頼を受ける。七里ヶ浜の海岸で、全裸でさまよう若い女性を保護したので診て欲しいというのだ。甲賀が現場に駆けつけると、張り番の警官が射殺されていた。女は暴行されて記憶を失っており、内股に刺青を彫られ体内からは「秘薬」が検出される。やがて女の意外な身元が判明。異常な猟奇犯罪は第二、第三の被害者を生み驚くべき展開へ…。※本作品は『産婦人科医の冒険』を加筆修正した新装版です。
  • 小説 大きな玉ネギの下で
    3.3
    1985年、北関東の県立高校3年生木島夕子は、都内の予備校生・辻島衆二と文通を始めた。手紙の言葉だけを頼りに純真な恋を育てた2人は、共通のファンであるロックバンドの武道館公演の席で初めての待ち合わせをするが――。爆風スランプの名曲「大きな玉ねぎの下で」に秘められたせつなさあふれる物語。
  • Shelter(シェルター)
    3.1
    “人はなぜ、最も大切な人をいちばん傷つけてしまうのだろう?”これ以上、妹を傷つけたくないと過去から逃れるように東京に来た江藤恵(めぐむ)は、いずみと名乗る謎めいた少女と出会う。「殺されるかもしれない」とすがってくる少女にいつしか妹の面影を重ね……。愛し合い傷つけ合う若者の心に染みいる異色のミステリー。
  • 切り裂き魔 警視庁捜査一課南平班
    -
    マンションの屋上から突き落とされた女子中学生。その死体は無惨にも切り裂かれていた。続けて彼女の父親の会社に勤めるOLが同じ傷を残して殺される。残酷な連続猟奇殺人事件を、精鋭八名の捜査一課南部平蔵班が追う。犯人への意外な手がかりとは何か? ベテラン捜査官たちの刑事魂を描く長編警察推理。
  • 百瀬、こっちを向いて。
    3.8
    「人間レベル2」の僕は、教室の中でまるで薄暗い電球のような存在だった。野良猫のような目つきの美少女・百瀬陽が、僕の彼女になるまでは――。しかしその裏には、僕にとって残酷すぎる仕掛けがあった。「こんなに苦しい気持ちは、最初から知らなければよかった…!」恋愛の持つ切なさすべてが込められた、みずみずしい恋愛小説集。
  • 贋作 天保六花撰
    4.0
    貧乏御家人の入り婿となった片岡直次郎は、黙っていても女が貢いでくれる色男。が、病弱で世間知らずな美しい妻あやのを養うためなら、ゆすりたかりも厭(いと)やせぬ。ご存じ悪徳坊主・河内山宗俊(こうちやまそうしゅん)、剣客・金子一之丞、商人・森田屋清蔵、やくざ者の丑末(うしまつ)に吉原の遊女・三千歳(みちとせ)ら6人の悪党が繰り広げる痛快大江戸ピカレスク。
  • さくらの丘で
    3.5
    亡くなった祖母から一本の鍵と“さくらの丘”を遺すという遺言書を受け取った満ちる。そこには、ともに少女時代を過ごした祖母の友人二人の孫も持ち主となるとあった。なぜ祖母たちはその土地を所有していたのか、どうして孫三人に譲ることにしたのか。その疑問を解くために、満ちるたちは“さくらの丘”へ。そしてそこで待っていたものは――。次世代に語り継ぎたい感動の物語。
  • Rのつく月には気をつけよう
    4.0
    湯浅夏美と長江高明、熊井渚の三人は、大学時代からの飲み仲間。毎回うまい酒においしい肴は当たり前。そこに誰かが連れてくるゲストは、定番の飲み会にアクセントをつける格好のネタ元だ。今晩もほら、気持ちよく酔いもまわり口が軽くなった頃、盛り上がるのはなんといっても恋愛話で……。ミステリーファン注目の著者が贈る傑作グルメ・ミステリー!
  • 早春の少年 伊集院大介の誕生
    4.0
    領主に迫られ、天守閣から身を投げた雪姫。戦国時代の悲劇を再現したかのようなバラバラ死体が麓に流れ着く。そして一家六人惨殺事件。転校生・伊集院大介は、残虐さを身につけていく犯人に迫る。「早く大人になりたい!みんなを恐ろしい運命から救うために――」。伝説の名探偵、ほろ苦い14歳のメモアール。
  • 「極」怖い話 罠
    -
    負の念を抱えた霊というものがある。彼らは手ぐすねひいて待っている。あなたが“そこ”に踏み入れる瞬間を。そして隙あらば狙っている。無防備な足首を掴み、無間の底に引きずり込む僅かなチャンスを。“そこ”とはどこにあるのか?それは何も特別な場所ではない。あなたの日常―通勤通学路、学校や職場、楽しき我が家の中にスポットのように潜んでいる。目を閉じていま一度見つめてみるがいい。あなたには見えないか?死の野辺が。カタカタと嗤う髑髏の群れが。目に見えぬ地雷のごとく仕掛けられた霊たちの罠、カチリと頭の奥で音がした時はもう遅い。やつらの手の中に落ちている。そんな絶体絶命の罠から生還した人々の戦慄の恐怖譚。
  • 奇偶(上)
    3.3
    1~2巻628~827円 (税込)
    「神は骰子を振らない」ならば全ては必然だというのか。奇妙な偶然の連鎖の果てに起こった原発事故を皮切りに「偶然」に翻弄される推理作家・火渡雅。太極柄ネクタイの男の事故死と現場での怪しい人影を目撃した後、片方の視力を失うが。思想と思索に満ちた知の書であり、不安と不穏を描き出した傑作。『黒死館殺人事件』『ドグラ・マグラ』『虚無への供物』『匣の中の失楽』日本推理小説界の4大奇書に連なる第5の奇書!
  • 車掌さんの恋
    3.3
    それぞれの物語を乗せて今日も電車は走る――いつの間にか乗務員室に入り込んできた女子高生に惹かれる車掌さん、思わず破いた中吊り広告でほほ笑むアイドルが取り持つ少年たちの友情、ボックス・シートでは居心地が悪い秘めた恋の2人、両親の不仲に心を痛めた優等生は改札で呼び止められて……みんながいつも乗っている電車に詰まった5篇の物語。
  • キャベツの新生活
    3.3
    出張から帰ってみると、思い出がたくさんつまった自分の部屋がきれいさっぱり消えていた。そんな衝撃的な経験をした青年は、戸惑いながらも0(ゼロ)からの新しい生活をスタートする。恋人との別れ、コンビニで出会った女の子との同棲を経験し……。愛し方を忘れた恋人たちが織りなす、ちょっとせつない恋愛小説。
  • 十津川警部「子守唄殺人事件」
    5.0
    現場に残された奇妙な遺留品 殺された女たちを結ぶ見えない糸とは……!? 銀座クラブのママが絞殺された。現場にでんでん太鼓が遺され、口にはおしゃぶりが入れられていた。後日、三月三日雛祭りの夜に東京で女性演歌歌手が絞殺され、胸元にこけしが置かれやはり口にはおしゃぶりが! さらに仙台でも女性評論家が絞殺され、胸元には首の取れかかった男の子の人形、そしてまたも口にはおしゃぶりが! 十津川は、これら殺人現場の奇妙な遺留品が各地の子守唄を暗示することに注目。やがて被害者たちのような自立した女性を批判する「子守唄を守る会」なる団体の存在を知る。すると、十津川たちのほかに彼らこそ犯人と睨む人物が現れるが……。連続殺人に隠された驚愕の真相とは!?
  • 「超」怖い話 怪記
    4.0
    怪談愛―そんな言葉があるものかどうか定かではないが、この風変わりな新人・松村進吉には確実にそれがある。単なる怪談好き、ホラーファンというレヴェルを超えた情愛、言うなれば「恐怖」と心中する覚悟が彼にはある。それでいてこの男、稀に見る怖がりだというから面白い。しかしながら怪を恐れ、畏れる心は存外、怪談ハンターにとって必要なものなのかもしれない。小心こそ、最大の武器。恐怖に対して不感症では、拾えるものも拾えないからだ。今回彼が集めてきた話はなかなかニクイ。体験談とは、体験者を描くことに尽きる。怪を描きつつ怪に遭った人間そのものを炙り出すその筆致は、我々の心に忘れ得ぬ「恐怖」を刻んでくれることだろう―。
  • 真夏の葬列
    3.0
    彼女は赤い花が好きだった。守は美知の柩の上に赤いバラを手向けた。北池袋の小さなバーは、妹・佐知の店になった。美知を自殺にまで追い込んだのは、誰か?美知を愛していた冬生も、真相に行き着いた守も、半殺しの目に遭う。このまま尻尾を巻くのか、男として生きるのか!?青春ハードボイルドの傑作!
  • 失楽園(上)
    3.7
    1~2巻628円 (税込)
    凛子と久木はお互いに家庭を持つ身でありながら、真剣に深く愛し合ってゆく。己れの心に従い、育んだ"絶対愛"を純粋に貫こうとする2人。その行きつく先にあるものは……。人間が「楽園」から追放された理由である"性愛=エロス"を徹底的に求め合う男女を描き、人間とは何かを問うた、渡辺文学の最高傑作!

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