小説作品一覧
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3.5CWAニュー・ブラッド・ダガー賞受賞作! 同居していた恋人との関係が唐突に終わり、エルマは長年勤めたレイキャヴィーク警察を辞め、故郷アークラネスに戻った。 地元警察に職を得て間もなく、観光名所であるアークラネス灯台の麓の海岸で女性の不審死体が見つかる。所持品はないに等しく身元の特定が進まなかったが、数日後、妻が行方不明になったという届け出がある。死体はクヴァールフィヨルズルに住むエリーサベトというパイロットのものだった。 夫によると、エリーサベトは死体となって発見される前日からカナダ便に搭乗し、三日後に帰宅する予定だった。だが航空会社に確認すると、フライトの朝エリーサベトは自ら職場に病欠の連絡をし、行方をくらましていたという。さらにエリーサベトは子どもの頃アークラネスで過ごしていたが、なぜそこへ行ったのかがどうしても腑に落ちないと言った。 「妻はあの町に行くのを嫌がりました。いくら誘っても絶対に行かなかった。だから買い物に行くのはいつもレイキャヴィークかボルガルネースでした。アークラネスに行くほうがずっと便利なのに。異様なほどあの町を嫌っていた。憎んでいたといってもいい。」 エルマは過去を掘り始めた。 小さな港町ゆえの濃密な人間関係――時の堆積の中に深く埋もれていたエリーサベトの死の理由とは? CWAニュー・ブラッド・ダガー賞(英国推理作家協会賞新人賞)受賞! 期待の新鋭による北欧アイスランド・ミステリの新たな傑作が登場!!
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-◆既刊六句集全句収録 岸本尚毅の既刊句集『鶏頭』『舜』『健啖』『感謝』『小』『雲は友』の六句集の作品を収録した、全二三四三句の句集集成。 今どきの若い者にしては珍しい、という言葉をときおり耳にするが、そういう貴重な存在として今ここに岸本尚毅君がある。昔から俳壇に登場する若手といえば、大なり小なり青臭い文学臭を身にまとっている。この状況は昨今とても何ら変りはない。尚毅君には殆んどそれが無いと云ってよいし、彼の目はあくまで純粋に澄み切って、ひたすら俳句への情熱に溢れている。 なぜかわが若き日の分身であるかのようなこの好青年の将来を深く期待して止まない。 (第一句集『鶏頭』序より・波多野爽波)
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-やってきては去っていく汽車に 手を振ることで輝く一生がある。 サザン・パシフィック鉄道の定期貨物列車で働く男たちは タフで、ユーモアを解し、人に温かく そしてみな、クッキーが大好物だ。 貴重な荷物を運んでくる彼らには、小さな小屋に住む2人の女性から とっておきのクッキーと熱いコーヒーがふるまわれるはずだ。 彼らもまた、彼女たちとは仕事の域を超えた付き合いがある。 去り行く汽車に手を振る、そのシンプルで嘘のないふるまいが 人の一生の長さをそのまま祝福し、手を振る側も振られる側も 等しく幸福の中にある。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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3.0エリンガム・アカデミー、そこは天才や革新者を輩出してきた全寮制の学校。願書も入学試験もなし、ドアを叩いた生徒のなかにきらめきが見えたら、入学が許される。新入生のスティヴィは推理マニアで、80年前に起きたアカデミーの創始者で大富豪、エリンガムの妻と娘が誘拐された事件を調べている。身代金が払われたにもかかわらず、妻は殺され、娘は行方不明のまま、犯人の正体も分からずじまいだった。入学の際の課題としてスティヴィは事件を調べ直すが、そんなとき新たに殺人が……。NYタイムズベストセラー作家が書いた本格ミステリ。
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3.7エリンガム事件を調べていたフェントンが、自宅の火事で死亡した。二酸化炭素中毒で死んだハイエス、地下道に閉じ込められたエリー、焼死したフェントン。どれも一見事故だが、スティヴィは納得していなかった。80年前の事件の2人の犠牲者、そして行方不明のアリス。何か決まったパターンがあるはずだ。だがそんな折、アカデミーに嵐が迫る。生徒はすべて退去を命じられるが、思惑のあるスティヴィたちは勝手に居残った。天才少女探偵は過去と現在の謎を解き明かすことができるのか? 寄宿学校を舞台にしたミステリ三部作、ついに完結!
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3.5生徒の不審死、さらに容疑者の失踪と、エリンガム・アカデミーでの事件が相次ぎ、スティヴィは無理やり家に連れもどされてしまう。せっかく学校にも馴染み、念願だった80年前の事件の再捜査も進んできたところなのに。そこに上院議員のエドワード・キングが現れ、息子のデヴィッドが放校されないように協力してくれるなら、スティヴィを学校に戻してやると言ってきた。他に手はなく、役目を引き受けたスティヴィだったが、アカデミーでさらなる事件が……。天才を集めた学校での事件に挑む、少女探偵スティヴィの活躍を描いたシリーズ第2弾。
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-ユニークな推理小説観をもつ著者がブラウン神父シリーズに先駆けて発表した短編集。バジル・グラントという退職判事が奇商クラブの面々を紹介するという列伝の形式をとり、会員が次々に遭遇する奇怪な事件を解決する。クラブの会員はみなクセのある不思議な商売人だが、バジル自身も元裁判官なのに、裁判官席で発狂して珍弁舌を試み、それを機会に隠退したという途方もない経歴の持ち主。どの物語にも、意想外な真相が隠されている。あわせて中編の「驕りの樹」と「背信の塔」を収めた。
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3.2優れた法曹家でありながら法廷で発狂し、今は隠棲しているバジル・グラントと友人たちは、善良な大佐を見舞う恐ろしい陰謀や、奇妙な拉致事件の被害者となった牧師が語る信じ難い体験談などに接するうちに、あるクラブの会員たちと出会う。会員は既存のいかなる商売のバリエーションにもあたらない「完全に新しい商売」を発明し、それによって生活を支えなければならない――この一風変わった結社は「奇商クラブ」と呼ばれていた。チェスタトンが〈ブラウン神父〉シリーズに先駆けて発表した六篇を新訳で贈る。/解説=小森収
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3.0
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3.9恋人の心変わりで突然フラれた亜由。ちょっとした誤解から、仲たがいをしてしまった千春と舞。家でも学校でも自分の居場所を見つけられずにいる祥子。高校生の彼女たちが涙を流し、途方に暮れる場所は、学校の片隅にある荒れ果てた花壇だった。そしてもう一人、教師6年目の田路がこの花壇を訪れる。彼もまた、学生時代からの恋人との付き合いが岐路を迎え、立ちつくす日々を送っていた。熱血とは程遠いけれど、クールにもなりきれない田路は、“悩み”という秘密を共有しながら、彼女たちとその花壇でアスパラガスを育て――。 躓きながらも、なんとか前を向き歩こうとする人々の物語。
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3.0昭和初期――オカルト、猟奇事件、ナショナリズムが吹き荒れる東京。 民俗学者の折口信夫は古書店「八坂堂」に迷い込み、その棚にあるはずのない、未だ構想中の自分の小説『死者の書』を見つける。 「何が書いてあるか読んでごらんなさい」 奇怪な仮面を被った店の主人、木島平八郎に促され、その奇妙な書の頁をめくった時から、折口のまわりで奇怪な出来事が起こり始める……。 「あってはならない物語」へ誘う傑作文豪怪奇ミステリ! 書き下ろしの〈自著解題〉を付す改訂新装版で復活。 【目次】 第一話 死者の書 第二話 妣が国・常世へ 第三話 古代研究 第四話 水の女 第五話 若水の話 〈自著解題〉物語を供養する
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4.0北欧ミステリの女王、渾身のドンデン返し まさかこんな結末が待っているとは ――池上冬樹氏(本書解説より) 北欧ミステリーの女王+スウェーデン最高のメンタリスト。 最強タッグで贈る警察ミステリー、誰も予想しなかった 驚愕のラストを迎える。 地下鉄トンネル内で発見された白骨の山。やがて連続殺人だと判明した事件は、法務大臣の失踪へと予想を超える大事件へと発展した。ストックホルム警察特捜班が奔走する中、たびたび犯罪捜査に関わってきたメンタリスト、ヴィンセントのもとにはパズルめいた挑戦状が頻々と届き、彼の過去を暴こうとする……。 特捜班の刑事ミーナと、ヴィンセント。それぞれを巻き込む事件は、いずれもクリスマスをデッドラインとしていた。聖夜にいったいどんな惨劇が演じられるというのか? 事件捜査のスリルに、個性あふれる刑事たちの物語をよりあわせる警察ミステリー、最後の最後に明かされる驚愕の真相。 「すでに一作目から作者たちは、大どんでん返しの伏線をはっていたことになる(本書解説より)」。
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3.517歳の障害騎手ベンが突然厩舎を解雇されたのは、父親ジョージの策略だった。ジョージは下院議員選に勝利するため、唯一の家族であるベンを必要としていたのだ。激しい反発を覚えながらも、やがて父親に説得されたベンは選挙活動への協力を誓う。しかし、選挙区では、ジョージに対するスキャンダル攻撃と暗殺工作が待ちかまえていた!十代の少年を主人公に据え、生きることの厳しさと真の男の勇気を描くシリーズ第36作。
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-能面打ち師が拾ってきた顔に傷がある女。その女の素性を調べていくと、京の都に巣くう「鬼」の姿が浮かび上がる(「鬼女の顔」)。都で名高い桜の木を愛でる老貴族を襲った厄災。その背後には南朝の残党が……(「桜供養」)。京の街で土倉(高利貸し)が襲われる事件が続発する。都を騒がす事件の真相とは!?(「去にし時よりの訪人」)。応仁の乱前夜の京の都で観世座の能楽師と訳ありの弟子が人々の心に棲む鬼が起こした難事件に立ち向かう、第36回小説推理新人賞受賞作家、圧巻のデビュー連作集。 ※本作品は2019年4月に小社より刊行された『去にし時よりの訪人』を文庫化に際し改題し、加筆・修正したものです。
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-その話を口に出せば、あの世の爪が突き刺さる! 悪寒がする恐怖実話集、待望の新シリーズ死導! いじめを苦にして自殺未遂した妹、その入院中に事故に遭ったいじめの首謀者。妹が不思議なことを言う――「こういうこと」、怪異が起こり住む人がすぐに出て行く事故物件。不動産担当者が本気でお祓いをしたのだが…「お祓い」、海外で殺されたであろう夫のことを夢に見続ける妻は…「夢の続き」など48話収録。奇妙な話の名手が新たな怪異と不可思議を追求した新シリーズ!死者が遺した想いはけむりのように儚く――怖い。 著者について 『実話怪談覚書 忌之刻』で単著デビュー。「奇々耳草紙」シリーズなど著書多数。共著に「FKB饗宴」「てのひら怪談」「ふたり怪談」「瞬殺怪談」等シリーズ、『怪談五色 破戒』など。歌人でもある。
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4.0「首のことはさ、首で払うことになるわけだろ?」――収録話「首で払う」より 脱出不能、悪夢の迷宮で震えあがる… 我妻俊樹が描く実話恐怖譚! 奇妙な日常の捻じれ、悪夢のような恐怖を巧みに描く我妻俊樹の人気シリーズ最新作! ・招かれた知り合いの家、そこに居たのは…「ぎょろ目」 ・事故物件に住んでいた男が語った身も凍る恐怖体験…「遺族」 ・目の前で人間が消えた!旅先での怪異…「岩風呂に居ます」 ・宵闇に沈む学校で目撃したこの世のものとは思えぬ光景…「廃校になった母校に行ってみた」 ・事故で入院した従兄の見舞いに行くという友人の奇妙な様子…「首で払う」 ――など50話収録。 怪異はいつでも黒い触手をあなたの首筋に伸ばしている。あなたの〈くび〉は大丈夫ですか?
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4.0知らないところで自分が言っていたらしい。 「これからぼくたち心中するところなんですよ」(「キヨミ」収録) 日常の裏側にびっしり恐怖の卵が湧いている我妻怪談! 幻惑の名手・我妻俊樹が描く、日常のすぐ横に口を開けた常世の深淵――。記憶の底にある家を探していると、祖母に異変が起きる「ヒロエおばさん」、バス停で出逢った身の毛もよだつ異形とは…「待合室」、バスで寝ていたら知らぬ間に異界に迷い込んでいた「深夜バス」、40歳を境に突然、命を脅かす怪異に見舞われ始める「ガタガタ」など、48篇の実話恐怖譚を収録。黄泉からの声があなたにも聞こえる――。 著者について 我妻俊樹(あがつま・としき) 『実話怪談覚書 忌之刻』で単著デビュー。「奇々耳草紙」シリーズ、『忌印恐怖譚 くちけむり』『めくらまし』など多数。共著に「FKB饗宴」「てのひら怪談」「ふたり怪談」「瞬殺怪談」「怪談五色」「怪談四十九夜」シリーズなど。歌人でもある。
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-怪奇アングラーが釣り上げる戦慄の実話怪談 「両腕はものすごい力で引っこ抜かれたかのようにざくざくになって…」 夜ごと訪れる、酸鼻極まる異形のおんな―― (「検品のおしごと」より) 希代の釣りキチ怪談作家・渡部正和が引き当てた禁忌級の逸話ばかりを凝集した実話怪談集。 ・水中から伸びる瘡蓋だらけの腐った腕と襲いかかる死霊の恐怖「釣行夜話 湖沼釣り編」 ・怪しげな倉庫仕事で憑いた無惨な異形「検品のおしごと」 ・牌によって奈落に堕ちる人間の絶望と怨嗟を描いた怪奇連作「麻雀狂・三態」 ・帰宅した自室で遭遇した異様すぎる呪術の痕跡「骨」 ・東北の某集落に伝わるおぞましい風習を記録した人怖譚「儀式」 ・結婚式場の廃墟を訪れた男の日常にひたひたと迫る花嫁姿の怪異「ゴンドラ」 ――など26話収録。
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5.0
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-困ったさんばかりの学園で恋愛開始! 高2の戸島彦は両親の仕事の関係で、全寮制の桐生宮学園高等部に転校してきた。 この学園では、超問題児の不良達で作られる“チーム”が支配者のように振る舞っていて、“生徒会”とはいつも火花を散らしている。 そんな中、彦は転校初日から“チーム”相手に事件を起こしてしまい、最初から波乱の学園生活に! “チーム”相手に絶体絶命のピンチを迎えたりしながらも、たまたま寮で同室になったルームメイトが抱えている「とある問題」の解決に乗り出してから(正義のため!)事態は意外な方向へ──。 そんな彦には“チーム”の面々もペースを乱されてしまい、一方、彦の方にも“ロボット女”返上につながるような感情が芽生え始めて!?
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-幻想文学の鬼才E. T. A.ホフマンの数奇な生涯を描く伝記小説。 幻想文学の鬼才E. T. A.ホフマンの数奇な生涯を描く伝記小説。 約200年前のドイツで、作家、音楽家、画家として多彩な才能を発揮した彼は法律家でもあって、 当時の社会情勢に翻弄されながらも先駆的生き方を貫いた。 「幾分ファンタジー、あるいは怪談めいた感じもしないではありませんが、これは実在した人物をもとに書かれたお話です。」 【目次】 主な登場人物 奇人 ホフマン 幻を視る人 幼馴染み 荒 び 怪 人 もう一人の自分 社交の場 あの曲 トルコの歌姫 転がる目玉 磁気睡眠術 見知らぬ子 ユリア・マルク 新たな友人 アマデウス ドンナ・アンナ 小康の日々 婚約披露宴 追憶の城 ゼコンダ一座 現実と夢の国 楽長交代 再びベルリン 幻 覚 遠隔観念連合 死に繋がる病 若い女友達 美男俳優 権力との闘い 狂ったクライスラー 臨 終 ホフマン略歴年表 参考文献 あとがきあとがき 【著者】 荒木 英行 荒木英行(あらき ひでゆき) 1948 年大阪市生まれ。本名は田坂英行。 関西学院大学大学院文学研究科修了。 関西学院大学、同志社大学、近畿大学等、元兼任講師。 ドイツ文学研究家。 著書に『シュレジア 一八四四』(朝日出版社)、『狂夢郷』(新潮社)、『南ドイツの小さな町で』(同)、『幻想のディスクール』(共著、鳥影社)ほか、雑誌、紀要、単行書 籍発表の小説、翻訳、論文等多数。
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3.7目の前の世界をがらりと変えてしまう、不思議で魅惑的なお話を読みませんか? 「死の淵にある男が知人の医師から勧められた驚愕の最後」「従順な妻が横暴な夫から受けた仕打ちの行方」「詐欺牧師による狡猾な手段とその結末」「不倫妻が夫をだしぬく意外な方法」「養蜂家がとった恐るべき行動」――淑女の口づけとみせかけて悪魔の噛みつきのように刺激的。読書の愉悦にどっぷり浸らせてくれる短篇11篇をご賞味あれ。新訳決定版。/掲出の書影は底本のものです
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4.0移動する都市、呪いを飼う男、新聞蝶、裁判にかけられる神、駅のトイレの秘密―― 意外な結末満載。短篇SFの匠(たくみ)の全篇初収録+書き下ろし作品集 あらゆるジャンルの面白い短篇が入っている本。 移動し続ける都市で家を見失った男「十五パズル」などのSF。 別れさせる呪いを“飼った”男が味わう恐怖「お別れ」などのホラー。 神が人間たちに裁判にかけられる「公聴会」、 駅のトイレの開かずの扉の秘密「キスギショウジ氏の生活と意見」などの奇妙な味の話。 “新聞蝶”を探す少年が早朝に不思議な冒険をする「お父さんの新聞」などのファンタジー。 愕然とするダイイングメッセージの真実「OEの謎」はミステリ。 最初のページから最後のページまで、 奇想天外なアイデアと意外な結末が詰まった全篇初収録+書き下ろしの十九篇。 SFを知らないひとにもマニアにも絶対おすすめの一冊。
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-クラスメイトと適度な距離を保ち、深く関わりすぎないよう気をつけながら穏やかで平和な日々を過ごす高校生、卯月遥臣。そんな遥臣のクラスに美しい少女、鷹宮螢が転校してきた。 「ボクは、深く関わる相手は自分で選ぶことにしてる。だから、わざわざ気を遣って話しかけてこなくていいよ」 螢の人を寄せつけない転校の挨拶に、遥臣はクラスの雰囲気が壊れることを不安に思い、そして期待した――。 遥臣が人との深い繋がりを避けてきた理由とは? 螢に惹かれる理由とはなんなのか。 どこにでもいる普通の高校生たち、彼らが抱える秘密とは――。 心に傷を持った思春期の少年少女たちの青春群像劇。
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5.0紫式部が本当に描きたかったのは、 “誰か”のではなく、“自ら”の人生を生きる女性だった 人気の古典エッセイストによるカラダ目線の『源氏物語』論 【内容】 2024年NHK大河ドラマ『光る君へ』の主人公・紫式部が生み出した、日本古典文学の傑作「源氏物語」。 本書は、「源氏物語」の全訳本も刊行し、『本当はエロかった昔の日本』『女系図でみる驚きの日本史』『くそじじいとくそばばあの日本史』といったヒット作品も多く執筆している古典エッセイスト・大塚ひかり氏による“源氏物語”論になります。 登場人物の「カラダ」と「ココロ」に着目し、あふれるストレス死、モノのように扱われるカラダ、拒食に走る女性、モラハラ男とホモソーシャル社会…といった現代社会にも通じるリアルな世界として「源氏物語」を捉え直していきます。 『光る君へ』がより楽しくなるのはもちろん、新しい視点で「源氏物語」を楽しむことができる一冊です。 ※本書は、2002年に刊行されたちくま文庫『カラダで感じる源氏物語』を改題のうえ、大幅加筆修正したものになります。 【構成】 ●第1章 感じるエロス 病気する体/抑圧のエロス/リアルな身体描写/ブスな女の現実感 ●第2章『源氏物語』のリアリティ ブスでもない美女でもない女の魅力/等身大の男たち/“光る源氏”のコンプレックス/リアリティへのこだわり ●第3章 五感で感じる『源氏物語』 感じる視覚/感じる触覚/感じる聴覚/感じる嗅覚/感じない味覚 ●第4章 自分の心と体を生きる 感じる経済/感じる不幸/紫式部の「感じる能力」 「源氏物語」がよくわかる ◎系図とあらすじ(第1部~第3部) ◎カラダとココロの『源氏物語』年表 も収録! 【著者プロフィール】 大塚ひかり(おおつか・ひかり) 1961年横浜市生まれ。古典エッセイスト。早稲田大学第一文学部日本史学専攻。 『ブス論』、個人全訳『源氏物語』全六巻、『本当はエロかった昔の日本』『女系図でみる驚きの日本史』『くそじじいとくそばばあの日本史』『ジェンダーレスの日本史』『ヤバいBL日本史』『嫉妬と階級の『源氏物語』』『やばい源氏物語』など著書多数。
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3.3フェミニズムを目撃する新しい紀行文学 「女性、命、自由!」デモの叫びが響くテヘランで、ニコラ・ブーヴィエの名著をたどり直す冒険が始まる──。 『世界の使い方』は〈僕〉にとって聖典のような存在だ。彼が旅した景色を自分で確かめるのが長年の夢だった。パリからテヘランに向かう飛行機では、一睡もできなかった。携帯電話にフランス外務省からの着信があり、イランで監禁される危険性を告げられていたからだ。 22歳のクルド人女性が、「不適切な服装」を理由に道徳警察に逮捕され殺害された……マフサ・アミニ事件をきっかけに、イラン全土で抗議運動が起きていた。そのデモ活動に参加した、同じくZ世代で16歳のニカ・シャカラミも被害に遭う。女性たちが髪を風になびかせながら抑圧に立ち向かう姿を目撃し、〈僕〉は、イランの過酷な現実を突きつけられる。砂漠が広がる大地の上、「死者の背後では千の心臓が鼓動する」。 テヘランからエスファハーン、ペルセポリスを経てザーヘダーン、サッゲズに至る縦断記は、傷ついた世界を生きる者のため「世界の傷口」に命がけでペンを差し入れる新しい紀行文学。アカデミー・フランセーズ賞受賞の作家の日本デビュー作。
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-中学時代の初恋相手と高校で偶然再会し、付き合うことになった夢流。けれど彼には心に秘めた思い人がいて…。(「彼女になっても片想い」) 特別になれないなら、一番の女友達でいられればいいと思っていた織絵。ある日、彼に彼女ができたと知る。(「越えられない境界線」) 大嫌いだった〝親友〟の彼女にいつからか別の感情を抱くようになった大翔。(「三番目に嫌いな奴」)ほか全6話。傷つくとわかっていても「好き」から逃れられない、高校生男女五人の恋が交錯する青春ストーリーに共感必至! 本当の恋に向き合うすべての人に贈る恋愛連作短編集。
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-爆弾テロが発生! 公安課の刑事は中東で傭兵をしていたという情報協力者にコンタクトを取ったが… 「みんな俺から離れろ! 俺の体が爆発する。爆弾を抱いているんだ。逃げろ、逃げるんだ!」 白昼の六本木。衆人環視の中、男が爆殺された。彼は警視庁公安課の警部補で、謎のテロ集団『殉教旅団』を調査中だった。テロリストの犯行か? 公安課の都並と水木は、怒りに燃えて捜査を開始する。だが、都並には自殺願望を抱える思春期の娘がおり、家庭に暗い問題を抱えていた…。人間の闇に迫る問題作。 ●龍一京(りゅう・いっきょう) 1941年大分県生まれ。元兵庫県警察、司法警察官として主に公安を担当する。退職後、コンサルタント業等を経て、作家に転身。著者の実体験をふんだんに織り込んだ、リアルな刑事の実態を描く警察小説を得意とする。『偽装捜査』(光文社文庫)、『鬼刑事(デカ)謀殺痕』(祥伝社文庫)など著書多数。
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-自分はなぜ生まれたのか、何をして生きていくのか――。 絆の大切さを繊細に描いた短編小説2編。 必要としてくれる人をいつでも迎え入れられるように、必死にコロナ禍を生き抜き店を開け続ける美容師のケン。 待ちこがれた常連客との再会や東日本大震災ボランティアでの出会いの想起を通して、人とのつながりや絆に改めて気づき、自分の役割とはなにか、本当に大切なものはなにかを考える。 表題作「絆の海」ほか、「呼びかける夏」収録。 【著者紹介】 吉村真理(よしむら まり) 1974年生まれ。熊本県出身。上智大学外国語学部卒。都内の外資系企業にて働く傍ら執筆活動に取り組む。今回の作品は、人生に訪れる試練には意味があり、自身の生まれてきた理由とテーマに目覚めさせるものという思いをフィクションに結晶化した、自身初の小説となる。
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-東日本大震災に襲われた牧場で母馬の命と引き替えに産まれた奇跡の子馬「リヤン」が、福島の人々の想いを背負ってターフを駆ける! 馬と人、人と人の「絆」の感動物語! 舞台は、千年の伝統を誇る世界最大級の馬の祭り、「相馬野馬追」が開かれる福島県南相馬市。2011年3月11日、津波に呑まれた南相馬の牧場でただ1頭生き残った牝馬シロは芦毛の牡馬を産み落とし、息絶えた。「リヤンドノール(北の絆)」と名づけられたその子馬を、牧場主・雅之とその長男・拓馬は、放射能汚染の風評被害などと戦いながら競走馬として育て、デビューさせる。リヤンは拓馬たちの夢を載せ、日本ダービーめざして疾走する……。
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3.5狂気と享楽の世界に耽溺する―― 10の名作が誘う、底なし沼へようこそ (あらすじ) 山上の神社へ肝試しに訪れた、美しい少年士官が出逢った不可思議な出来事とは。(泉鏡花「妙の宮」) 病気療養中の少女には、女学園の後輩であり恋人の少女がいた。ある日、恋人が密室殺人事件に巻き込まれ——。(小栗虫太郎「方子と末起」) 下宿先の住人は皆奇妙な行動をする。(坂口安吾「蝉 あるミザントロープの話―」) 10名の文豪の名作が集った、耽美と幻想の世界に溺れる一冊。 <収録作品> 江戸川乱歩「鏡地獄」/谷崎潤一郎「人魚の嘆き」/小栗虫太郎「方子と末起」/泉鏡花「妙の宮」/木下杢太郎「少年の死」/坂口安吾「蝉―あるミザントロープの話―」/夢野久作「死後の恋」/芥川龍之介「疑惑」/小川未明「百合の花」/中島敦「文字禍」
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3.8プロ野球をこよなく愛する著者が贈る、ひとりのプロ野球投手をめぐる女性たちの物語。 北澤宏太は野球の才能に恵まれ、中学校時代は「怪物」と呼ばれていた。 しかし家庭の事情で野球名門校の誘いを断り地元の高校に進学、一度はプロ野球選手の夢をあきらめたが、四国独立リーグから育成ドラフトを経て、プロ野球選手になった。 短い時間ながらも輝きを放った北澤の野球人生と、彼を取り巻く女性たちの人生の交錯を描く連作短篇集。 ・高校の同級生で、元恋人の穂波は、宏太がドラフトで東京の球団に指名されたときに、東京に呼ぶから待っていてほしいと言われる。(星霜) ・女性誌の看板編集長から左遷され廃刊寸前の野球雑誌に異動になった美潮は、キャンプの取材をして飲み屋で偶然北澤と知り合う。(手紙) ・チームの先輩選手・竜也の妻である雪菜は、かつて北澤と恋愛関係にあったが、竜也の引退後、居酒屋を営む。(菊姫) ・落ち目の歌手・マリアは沖縄のバーで出会った男と一夜をともにする。(ディーバ) ・女子アナの茉莉は北澤と結婚、ひとり娘をもうけるがやがて離婚へ。(洋紅葉) 合間に挿入される「ダーキニー」の章では北澤と同じチームの高橋信之を追い続けた慶の十年が描かれる。 解説・和田豊(前阪神タイガース監督)
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