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Posted by ブクログ
清水義範の久しぶりのパスティーシュ短編集。それが筆者の本領なのに、最近は旅行記や老後の心構えみたいなのばかり依頼されて欲求不満だったとか。お得意の文体模写が実に楽しそうだが、往年の勢いは失われてしまったな。
例えば、注釈で遊ぶという発想は清水氏らしくて面白いのに、その内容が説明過多になってしまっている。昔はもっと「わかるヤツだけわかればいい、それが教養ってもんだ」的な傲慢さが(謙虚なお人柄なので他の作家ほど露骨ではないものの)垣間見えて、それがパロディを痛快で鋭いものにしていたのに、子供向けやお年寄り向けの噛んで含めるようなウンチク本ばかり書いているうちに角がとれすぎてしまったのかなぁ。
誰しも年を取る。ずっと同じ状態にとどまっていられる人なんかいない。長年見守っていると、自省もこめてそう達観せずにはいられない。日の出の勢いの羽生結弦くんだっていずれ後進に勝てなくなり、引退する日がくるのだ(って、関係ないか)。敬愛する清水氏の久々の挑戦への敬意とエールをこめて、ちょっと甘めの採点。
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