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Posted by ブクログ
成人式、結婚、葬式、お盆に関連する4つの連作小説。平成の時代を背景にしてはいるけれど、なんとなく昭和の残り香のする人情味がじわじわ感じられる物語ばかりで、ノスタルジーとともになんとも言えないユーモアと暖かさが感じられてとても良かったです。かつてたくさんの男女の縁をとりもってきたお見合いおばさんが主人公の「この方と、この方」は、お見合いという今ではほとんど無くなった古き風習を描いていながらも、恋愛小説は星の数ほどある中で、お見合いを書いた小説はそういえばあまりないかも…?という点でむしろ新しさを感じました。「最後のお盆」は登場人物がこの世の人なのかあの世の人なのか微妙に曖昧になっていくあたりが主人公たちも読者もわからなくなってるあたりは上手いなぁと思いました。各話ごとに登場人物に繋がりがある所も面白かったです。
Posted by ブクログ
成人式、結婚、葬式、お盆。
日本の儀式をテーマに描かれる連作小説。
儀式そのものを舞台に展開される物語ではなく、主人公や作者の視点を少しずらして書かれていて、中島京子さんらしいユーモアも含まれていてとても面白かったです。
語り手は、成人式を取材に行った地方新聞の若手記者や、かつてお見合いおばさんだった六十代の女性、社命で老婦人の葬儀のお供をした青年、母の生家を手放すのを機に、田舎に集まって最後のお盆を迎える三姉妹。
今の時代、結婚式も葬式も簡素になってしまったけれど、ここに出てくるお見合いおばさんの存在が何とも微笑ましく、言うことが的を得ていて、中島さんの魅力が存分に感じられます。
そして登場人物のほんの少しのつながりがみられて、まるで長編小説を読んだかのような気分になれました。
親族や家族の集まる儀式って、いつの時代もどんな形であれいいものなのですね。
心が和みます。
Posted by ブクログ
成人式を舞台にした大道芸人と新聞記者のお話「空に、ディアボロを高く」
結婚を斡旋するベテランの菊池マサエ。その相性を読む直感は冴え渡って来た。もう引退していたマサエが、請われて最後に世話したのは・・・「この方と、この方」
佐々木直之が命じられたのは、高齢女性を、葬式に連れて行くこと。何か訳ありの関係らしい。「葬式ドライブ」
田舎の山奥にある古い家で、最後のお盆をしようとする3姉妹。そこに現れたのは・・・「最後のお盆」
どれも、人生の妙を感じさせる、いいお話でした。
中島さんに、いろいろな人生や、人との出会いをさせてもらい、生きて行くことは、小さな運命の連続なのだと知らされているような気がしました。
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