小説の検索結果
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カルチャーセンター
「どうかな? これは何だろう? 小説なのかな?」 松波太郎はそこにいた。カルチャーセンターで共に過ごしたニシハラくんの未発表小説『万華鏡』が収録され、作家や編集者たちから寄せられたコメントに、松波太郎の説明責任までもが生じてくる文章と空白の連なり……松波太郎は、ニシハラくんに語りかける。「どうかな? これは何だろう? 小説なのかな?」 松浦理英子さん推薦! 「小説を書きたいという欲望に憑かれていた若くほろ苦い日々を、哀惜をこめて振り返る松波太郎は本物の作家である」 【目次】 【著者】 松波太郎 1982年三重県生まれ。文學界新人賞、野間文芸新人賞受賞。著書に『よもぎ学園高等学校蹴球部』、『LIFE』、『ホモサピエンスの瞬間』、『月刊「小説」』、『自由小説集』、近著に『本を気持ちよく読めるからだになるための本』。 -
カルト
未放送になった一本の番組収録テープには、狂気と怪奇に満ちた映像が。あなたの周りにも実在する恐怖の記録――。 【あらすじ】 除霊番組のレポーターを務めることになった人気タレントの弥生、すみれ、香澄の三人。軽い気持ちで訪問したその家には、人智を遥かに超える霊が巣食っていた。次々に殺される霊能者たち。そこへ、最強の霊能者と謳われるNEOが登場し、想像を絶する除霊が始まる。この家、そしてそこに住む母娘の身に何が起こったのか。呪いの正体とは何か。そして、NEOは、最強の心霊を倒せるのか。謎が謎を呼ぶ心霊サイキックホラー開幕! ! -
カルト教団対策特殊部隊WOO
アメリカで3件の毒ガス・サリン事件を起こした謎の国際テロ組織が、カルト教団「救済の家」を隠れ蓑に日本国内で不穏な動きを始めた。インターポールは少数精鋭の特殊部隊を編成し、日本に潜伏したテロリストらを徹底的にマークしようとする。その矢先、新宿の映画館でサリン事件が発生し、300余人の死者を出す大惨事となった。さらに、防衛庁長官と国家公安委員長が銃撃を受けて絶命し、国を挙げて事件解明とテロ防止に躍起になるが……。 少数精鋭の特殊部隊WOO(ウー)とカルト教団の死闘を描いたバイオレンス・アクション小説、第1弾。 ●志茂田景樹(しもだ・かげき) 静岡県生まれ。おひつじ座のA型。中央大学法学部卒。塾講師、新聞記者などを経て、1976年秋に『やっとこ探偵』で第27回小説現代新人賞を、1980年には『黄色い牙』で第83回直木賞を受賞。 -
華麗なる絵魂術師の面倒事
各地を訪れながら襖絵や屏風絵を描き、生計を立てる画学生の舟木和豊。彼は、不思議な力を持っている。 描いた絵に魂を“与え”、また生きているものの魂を絵に“封じ込める”こともできる「絵魂術」。この怪しの術を幼少時代に会得した和豊だが、能力はひっそりと隠しながら暮らしてきた。 旅のお供は、不思議な“喋る”学生帽、無邪気な愛弟子・サナ。そんな三人(?)が赴いた先で何故か次から次へと事件が舞い込んでくる。その陰に見え隠れするのは、かつての恩師の姿で――!? 優しく、心温まる人情物語の幕開け。 -
華麗なる政略婚のススメ
悪徳高利貸しの父を持つシィリンは、美形だが数々の女性と浮名を流す伯爵子息・サヴェスと愛のない政略結婚をすることに。 サヴェスの家は爵位はあるが見栄っ張りな浪費一家。 持参金を全て奪われ、義両親に加え義妹からもいじめられ、ゴシップ紙によると夫はよその女に入れあげているとかで家に帰ってこない。 その上、初夜には「君と同衾するつもりはない」と冷たく告げられてしまったのだ。 味方は実家から連れてきた護衛謙侍女のリッテだけ。シィリンは悲嘆に暮れる……でもなく、ほくそ笑んだ。 ――これこそ夢にまで見た理想の政略結婚、と! ある過去の出来事への贖罪(と半分は純粋な趣味嗜好)のために、シィリンはゴシップ紙に書かれるような“悲惨な妻の生活”を送ることを望んでいたのだ。 だが、婚家の家計は予想以上に苦しく、シィリンは理想の婚家存続のために立て直しを計る。 だがそのせいでシィリンの理想の政略婚生活には誤算が生じはじめ、さらに冷酷で悪名高い旦那様なはずのサヴェスもなんだか様子が……? 人気シリーズ「拝啓見知らぬ旦那様、離婚していただきます」の著者による、新たなすれ違いロマンス! -
彼がいる場合、いない場合
誰もいない部屋にいま、自分がいる 主人公は写真家の女性。 経験豊富で著作もあるが、学びたいことはまだまだあり、 今は花の写真を専門に撮る年上の、同じく女性の写真家のアシスタントを務めている。 使われる身として日本全国を忙しく回っている彼女には同居している男性がいたが、 別々に暮らしたい、という願いがあった。 幾度目かの旅先からの電話で、彼女は打ち明ける。自分のいない部屋に男性にいてほしくない。 そして帰ってきたいま、自分しかいない部屋。あらたな出発がそこにあった。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/ -
彼がいる場所
約束を結ぶ人だけに見えているものがある。 親戚のなかで一番優しかったおじさんと、一番怖かったおばさんの話。 \ 岸田奈美・短編小説シリーズ第一作、電子版限定刊行! / 2025年3月、SNS告知から15万人がアクセスした話題作が、ついに電子化。 【あらすじ】 ユヅルおじさんは、わたしの親戚の中で、いちばん優しい人だった。頼まれたら、断れない人でもあった。 小学生のわたしが思いつきで「ハムスターが欲しい」とお願いしたことで、月に一度、おじさん宅へ通うことに……。そこには、たいがい機嫌の悪い透子さんがいた。 透子さんは、どうして私がこんなことをとでも言いたいような完ぺきな仏頂面で、毎日毎日、ハムスターの肥満防止としてはあまりに贅沢な鳴門金時を潰していた。 ハムスターは平均寿命といわれる2年を超えても、なぜか元気に生き続けていた──。 【読者から感動の声、続々!】 「冷たそうに見える人が本当は優しい人。そんな人間の奥行きを感じた。」 「お互いの優しさや思いやりを押し付けるのではない、深いところにある人の優しさが胸に残った。」 「分かりやすい優しさも、わかりにくい優しさも、どちらも尊いことが伝わる。」 数々のエッセイを発表し、明るいユーモアと愛をもってどんな出来事も描き切ってきた岸田奈美だからこそ書ける家族小説。 -
カレドニアン・ローズ
カレドニア(スコットランド)に隠された中世の秘密を日本人商社マンが解く おとぼけの日本人と才色兼備の英国人が珍妙な道中をしながらスコットランドの古城、謎を解こうとするが。。。 【目次】 プロローグ 一章 クライ・オブ・ザ・ナイト 二章 謎へのリンク 三章 エディンバラを探せ 四章 王家の秘密とストラスモア・キングホーン伯爵家 五章 スターリング城とロバート・ブルース 六章 ブレア城と私兵団 七章 カローデン古戦場とテンプル騎士団 八章 秘密の守護者 エピローグ 【著者】 雄多圭佑 小説二作目。金融関係で英国をたびたび訪問。スコットランドを訪れた際に本作のヒントを得る。 -
彼のお気にいり
すべての信号が赤の日と、 すべての信号がグリーンの日。 オートバイで走る、ということによってしか 知りえない人の魅力、というものがあるのだろう。 男は前を走る赤いオープン・カーの後ろに付いたまま離れない。 女も、普通なら気味の悪い尾行と思えるこの行為が なぜかしら心地いい。こうして2人は路上で出会った。 路上の出会い。それは、片岡義男の小説の黄金のパターンだ。 その日、彼女の自動車はそのボディの色のように ことごとく赤信号で止められた。だがその1年後。 今度はことごとく信号がグリーンの道を走る運命にある。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。80年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。 -
彼のオートバイ、彼女の島2
映画を書く、という仕方で行なわれる作品解説もまた、1個の独立した作品である 『彼のオートバイ、彼女の島』の続編ではない。 先行するその小説が映画化されるとしたらどうなるか、ということをテキストでやってみる、しかも同じ作家の手によって、という試みである。 場面描写が続く、ということだけでは済まず、そこにカメラと、そのフレームの意識、さらにはフレームが切り取る画面の意識が強固に表れるのが片岡義男らしい。 いわばこの作品は、作家自身によるカメラを媒介にした作品解説であり、批評なのだ。 そしてそれは同時に、生まれ変わった独立した作品でもある。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。 -
彼の心の影
理想と現実が交錯する現場は、果たして過去から開放される日だろうか。 倒錯、と呼べないこともないし、あるいはおかしな性癖として 片付けられてしまう可能性もあるだろう。 しかし、幼い頃に強く願った思いが、嘘というより もはや創作として機能し、創作は年を追うごとに洗練を極め、 そして結婚式という特別のタイミングで そこまでしなければならないのか、というような もはや誰にとっても悲劇でしかないのかもしれない仕方で 関係者一同が対面する。 地に足を着けた生き方、などという言い方が陳腐に聞こえるほど 人は自分の心の影を引きずって生きているのだ。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/ -
彼の右隣りが、私
彼は知らずに後ろに。彼女は知ってて右隣に。 再会は、一つのドラマである。 偶然の再開は、そうそう起こるものではなく、しかし限りなく無に近い可能性とも違う。 奇跡、というほど圧倒的ではないがゆえにゆるやかな幸福感が漂う。 同じ時刻に、同じ道を走ること。 前を走る自動車がなぜか気になる、という現在は、 彼の、あるいは彼女と彼の過去が作動した結果の祝福された現在かもしれない。 10年の時を経て再び彼女は、彼の右隣をキャッチする。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。 -
彼はいま羊飼い
流れ落ちるのを止め、 男はいま、留まって学ぶことを始まる。 延々と続く丘のつらなりの中を 1台の赤いピックアップ・トラックが走っている。 そこには女と男が乗っており、 ニューヨークからカリフォルニアをめざした長い旅の途中だ。 すぐに子供っぽい情熱を燃やしながら 何一つモノにならない男の幼稚さに女はウンザリしている。 しかし不意に、決定的な出会いがあった。羊飼いだ。 羊飼いの世界を知り、雷鳴と豪雨と、スカンクの放屁を浴びて 1週間意識不明になるという洗礼を受けて、 ようやく男は自分の道を見つける。 あくまでカリフォルニアに向かう女と別れ、 男はそこに留まって学び始める。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。 -
枯葉色グッドバイ【新カバー版】
※このコンテンツは、2008年11月に配信を開始した電子書籍の表紙を新たにし、文庫版解説と追記を加えたものです。本文内容に変更はありません。 名探偵は、せつないホームレス マンションで親子三人が惨殺された。一人残された美少女が心を開いたのは、デカ上がりのホームレス探偵! 傑作書き下し長篇 現住所=代々木公園の西門そば。仕事=リヤカーでの廃品回収。主食=焼酎。煙草=原則として路上で調達。ホームレスで元刑事の椎葉明郎は、かつて指導した女性刑事・吹石夕子に雇われる。日当は二千円。依頼は、事件の真相解明。両親と次女の一家三人が殺された事件だ。物証からは犯人像が浮かばず、怨恨でもなさそうだ。では犯人の狙いは何か。その夜、外泊していた長女は事件に関係があるのか? モテない女性刑事とホームレス探偵の捜査の行方は……。 解説 池上冬樹 単行本 2003年10月 文藝春秋刊 文庫版 2006年10月 文春文庫刊 -
彼は彼女の顔が見えない
アダムとアメリアの夫婦はずっとうまくいっていなかった。そんなふたりは、カウンセラーの助言を受け、旅行へと出かける。ふたりきりで滞在することになったのは、スコットランドの山奥にある、宿泊できるように改装された古いチャペル。彼らは分かっている。この旅行が結婚生活を救うか、とどめの一撃になるかのどちらかだと。だが、この旅行にはさまざまな企みが隠されていた――。不審な出来事が続発するなか、大雪で身動きがとれなくなるふたり。だれが何を狙っているのか? どんでん返しの女王が放つ、驚愕また驚愕の傑作サスペンス!/解説=村上貴史 -
彼は結婚したくなった
結婚したくなった夏は、さてどうなった? 人はなぜ結婚するのか? この問いに整然と回答するのは思いのほか難しかろうが、この小説の主人公は、一人で生きていては何もかもするりと過ぎてしまいもっと生活に抵抗がほしくなったからだ、と答える。彼は大真面目だ。そして複数の候補者の中から自分が結婚したい相手と、そうでない相手を区別していく。それらの女性の写真を横に並べながら。その行為はグロテスクなようでいて、彼なりの真剣な検討の流儀なのだ。そしてついに決めた相手に彼は結婚を申し込む。さあ、その返事はどうなった? 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/ -
彼は孤独を深める
謎の女を書く ある日、急に目の前に現れ、またある日、まさかこのままになるとは思わず、別れてしまった女がいる。男はそのことを悔やみ、いつまでも忘れられない。そのことをバーの主人に切々と語っているがまさにそのバーカウンターの内側にこそ、その女がいたのだった。女々しい、と形容することは簡単だが、主人はその女を「小説に書きなさい」と言う。書くことで、いつまでも謎の女であり続けるのだ。しかし、その前にまた女が現れたらどうなる? それはわからない。なにしろ男は、まだ書き始めてもいないのだ。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/ -
彼はプールの底
三角形であること、三辺あることによって彼女は新しい自分を知る。 2人の女性と1人の男性がいる。 女性同士は友人であり、男性はうち1人の夫だ。 ある時、1人の女性がもう1人の女性に夫を紹介する機会がやってくる。 妻と夫、という関係でないほうの男女は ラジオ番組のホストとゲストになる。 そこから三人の三角関係が形成されるが、それは通常の意味での 「はじまり」と言えるものなのかどうか。そこに嫉妬はなく 性的興奮があり、そして実はその向こうに、 女と女、という関係も見え隠れしているのだ・・・ 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/ -
彼らがまだ幸福だった頃
生きることは、見ることのレッスンだ 徹底して「見る」ということを主題にした長篇である。 刻々と変化する時間と風景の中で何をどう見るのか。見て記憶するのか。 見ることを精密にするためにこの小説で導入されるのが写真。 男は写真を撮ることを通じて「見る=思う」ことを学ぶ。 そして女はいつも見られる存在でありつつ、「なににもならないままでいる」ことを続ける。 場所が変化する。ホテル、という中立の場所がある。 オートバイもある。それらはすべて「見る」ことのための好ましい環境だ。 「見る」「見られる」ことができている時間が幸福の時間である。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。 -
彼らに元気が出る理由
嘘偽りなく、いつでも自分自身であることを生きる 小説を書こうとしている男がいてその男も含んだストーリーと、彼が書いた小説の両方を合わせて1つの長篇小説に仕立ててある作品である。 登場人物は多いが、それぞれ、その人ひとりの輪郭をハッキリと持ち、例えば自分が日々生き生きとしているために仲が悪くないのに離婚もするし、夫婦であろうが個別に旅もするし、誰が誰と会い、どのように誘おうと自由だ。この長篇に説得力を与えている要素に「部屋」と「時間」がある。かつて暮した部屋、今は痕跡の部屋、そしてふと思い出す過去の時間が人物の生きてきた姿を鮮明に照らし出す。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/ -
彼らは廃馬を撃つ
1930年代、大恐慌時代のアメリカ。映画監督になる夢を抱いて青年はハリウッドにやってきた。しかし現実は厳しく、エキストラの仕事にもあぶれ、ドラッグストアのバイトで小銭を稼ぐのが精いっぱい。その彼が出会ったのが、テキサスからきた女優志望の女の子。2人はペアを組んでマラソン・ダンス大会に参加することに。これは1時間50分踊って10分間の休憩を繰り返し、最後の1組が残るまでひたすら踊り続ける過酷な競技だ。大会を渡り歩くこの競技のプロに、逃亡中の犯罪者、家出娘など“わけあり”の参加者も。経過時間が800時間を越え、残りが20組に絞られたとき……。競技中に発生する様々な人間ドラマ、若者たちの希望と絶望を巧みな構成で描いたアメリカ小説の傑作。シドニー・ポラック監督、ジェーン・フォンダ主演の映画化《ひとりぼっちの青春》でも知られる。 -
カレワラ タリナ
1966年マルッティ・ハーヴィオは「カレワラ物語」と称する散文物語を編纂した。本書はマルッティ・ハーヴィオ作「カレワラ物語」に準処した翻訳であり、韻文叙事詩「カレワラ」(小泉 保 訳、岩波文庫)への導入の書でもある。原典フィンランド語。 -
彼を愛してなにを得たか
季節がひとめぐりしたから。理由はただそれだけ 徐々に関係がまずくなるとか、短くない断絶を経て決定的にダメになるとか、そういうことではなく、なに一つ問題ないように見える瞬間に終わることもある。 例えば、春、夏、秋、冬、そしてまた春と季節がちょうどひとめぐりした、という理由で。 言い出した側が強く、言われた側が惨めだ、というわけでは必ずしもない。 夜の日本海を眺めながら夜通しクーペを走らせる、その美しい、そして悲しい時間を経験して彼女はその連続のままに、一人だけの朝を迎える。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。 -
カレンダーのない家
◎嫌いなのに、あなたを知りたい。 そう思うのは家族だからでしょうか? ◎第43回向田邦子賞受賞『マイダイアリー』 気鋭の脚本家・小説デビュー作 幼い頃から苦手だった母が死んだ。 母は昔から 「未来のことなんて考えても仕方ないでしょ。 いまを生きるの」と言っていた。 だからうちには、ずっとカレンダーがなかった。 母の葬儀で、わたしは16年ぶりに妹と再会した。 母の遺品から見つかったのは 一通の手紙とカレンダー。 手紙に綴られていたのは、 わたしと妹をちゃんと家族にできなかったという後悔、 そして月に1日、母が考え、 カレンダーに記した家族にまつわる予定を 姉妹で果たしてほしいという願いだった——。 カレンダーのない家に カレンダーが来た、 1年間の姉妹の再生の物語。 ◎脚本家・坂元裕二氏 推薦! 嫌いだった人と旅行に行ったら 意外と仲良くなれた。 それも人生のご褒美だってこと 忘れたくないですよね。 大人になってもはじめてのおつかいは続く。 -
カレンダーボーイ
ある朝目が覚めたら、小学五年生に逆戻り!? 社会人としてそれなりの地位を築いてきた二人の男が、眠りについて目が覚めるごとに現在と過去を行き来するようになってしまう。 二人は過去を変えることで、ある人を救うことができると気づく。 あたたかな切なさに満ちた物語。
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