小説作品一覧
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-次の電車も待てるはずなのに、わたしはいつも走ってしまう。 それが都会で生きることだから。 \岸田奈美・短編小説シリーズ、電子版限定刊行!/ 【あらすじ】 都会で働く編集者の「わたし」は、本当はもう一本あとの列車に乗る予定だった。それでも、なぜか急いでしまう。誰にも急かされていないのに、いつも走ってしまうのだ。 取材で訪れた東北の小さな農村地。 一両だけのディーゼル列車に身を任せ、ふと運転席をのぞくと──懐かしい“どんヤナギ”の顔があった。 その日、列車の停車時間がやけに長い。発車ベルも鳴らない。 運転士が犯した“電車のタブー”とは──。 【読者の声】 「忙しい現代人にこそ読んでほしい!」 「登場人物を通じて、速力で走る日常から離れ、ゆっくりと時間を過ごすことの価値を再認識させてくれる。」 「遅さや不完全さを受け入れることで得られる温かさと再生の力を象徴している。」 「優しさや思いやりはすぐに返ってこなくても、遅れて届くもの。日常の忙しさの中で忘れがちな“待つこと”の美しさを描く。」 どんヤナギによる“少し長い停車”が、忙しい日々の時間をそっと変える。 止まらない日々の中で、「立ち止まる」ことの意味を静かに問いかける物語。
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-“ヤングケアラー”って、誰が決めるんやろな。── 他人がくれた肩書きの中で、俺は自分の言葉を探した。 \ 岸田奈美・短編小説シリーズ、電子版限定刊行!/ 【あらすじ】 就活中の大学生・沢村夏向には、肩書きがない。エントリーシートの「これまでの人生で一生懸命に取り組んだことは?」という問いに、書くことがなく、半ばやけくそで綴ったのは、父親と中華料理屋のことだけ。 それでも面接は通過し、気づけば夢のスピーチ大会へ──。 突然の「ヤングケアラー」という肩書きに揺れながら、夏向は自分の言葉で人生を語り直していく。 【読者の声】 「“ヤングケアラー”という肩書きに込められた違和感と、自分の言葉で生きる強さに胸が熱くなった。」 「夏向と父の関係が本当にあたたかくて、読みながら何度も涙が出た。自分の人生を誰かに決めさせない! と改めて思いました。」 「“救われる”とは、誰かに決められることじゃなく、自分で選び取ることなんだと教えられた気がします。」 「人物が生き生きとしていて、情景が目に浮かぶ。短編なのに、人生の厚みが詰まっていました。」 自分の人生は、自分自身の言葉で紡ぐ──。 他人に与えられた肩書きではなく、「自分の言葉」で生きることを模索する青年と家族の物語。
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3.719世紀英国。幼い頃に両親を亡くしたベアトリス嬢は、叔母の家に身を寄せる居候。内気で読書好きな性格も災いして、すっかり婚期を逃していた。だからその日も、肩身の狭いハウスパーティーが一刻も早く終わることを願っていたのに、事件は起こってしまった。頭部を殴打された男性の死体を図書室で発見してしまったばかりか、そこであろうことか公爵と鉢合わせ。彼は頭脳明晰で美しいけれど、とても高慢な人物だ。案の定ベアトリスを体よく現場から追い出し、「男性は自殺だった」と嘘を吹聴した。公爵さまが犯人だからなの? しかし嘘の真意を知ったベアトリスは公爵と協力して事件の真相を探ることに。誰にも注目されずに情報を集められる冴えない令嬢と、絶対的な発言権をもつ公爵――身分違いの凸凹バディの運命は!?
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4.0それはわたしの人生に、ひさしぶりに点った、遠い目標だった。 壁も屋根も、街全体が真っ青でまるで夢の中に迷い込んでしまったような、モロッコのシャフシャウエン。二十七歳の岬はここに「自分を少し捨てに」やってきた。グラスにあふれんばかりの生のミントと熱くて甘い緑茶を注いだミントティーや、帽子のような鍋に入ったレモンとチキンのタジン。初めての景色と料理に出会った岬に、予想外の事態が起こり……。(「ジブラルタルで会えたら」)長年の介護が突然終わった佳奈は、アイスランドを訪れた。胸を突かれるように美しい氷河湖や、屋台で買って頬張る熱々の“全部のっけ”のホットドッグ。輝かしい未来なんて想像もできなかった佳奈だけれど、胸にある思いが湧きあがる……。(「オーロラが見られなくても」)
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4.0闇バイト&誘拐で“ハウス”に閉じ込められた男女たち。 脱出条件は、ただ一つ。 詐欺で1億稼げ。 「特殊詐欺グループ」VS.「撲滅を目指す警察」の策謀と心理戦! 社会構造の歪みを描いた、著者渾身のコンゲーム小説 「詐欺で一億稼ぐまで家から出られません」 フードデリバリー配達員のアオイは、闇バイトで集まった若者と謎の家に監禁された。モニターに映る道化が命じたのは、皆で高齢者を騙して金を奪うこと。 何とか脱出するため嘘の電話を掛けるアオイたち。だが、一億達成目前で、金の回収係が捕まった! 捜査が「家」に迫る時、道化の正体、詐欺を生む“この国の仕組み”が暴かれる――。 【『スウィンダラーハウス』改題作品】
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-一昨日は男子、昨日は女子だった 今日はパンケーキとして生きる 『恋人不死身説』の著者、新境地をひらく第二歌集。 【収録歌より】 日向 今日わたしはよわい 猫を抱く力があればじゅうぶんなんだ 銀色のコーヒーミルに抱擁を映そうとして踏んだクッキー 友だちのアフロヘアーを通過するあいだ微風は複雑になる 生きながら水族館の薄闇でおでこをさすりあうのはいいね コロッケを揚げながらする合唱に百年前のくしゃみが混じる 【目次】 春のあこがれ 抱擁と副葬品 電動パンダ 人間ですよ! 色とりどりのほっぺ 茶柱礼賛 スニーカーを売ったお金 ユニコーン落下 白目 春、前文 クジラ爆発 新しい友だち 腐乱文体 サマー、ゴリラ、永久歯 はしゃぐだれもが text 冬・倫理ん あ行 流動遊戯 パンケーキとして生きる 【著者】 谷川電話 1986年、愛知県生まれ。2014年、第60回角川短歌賞を受賞。2017年、第一歌集『恋人不死身説』(書肆侃侃房)を刊行。
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-不完全なぼくらの、完全な世界へのわるぐち。 ─────志磨遼平(ドレスコーズ) 『花は泡、そこにいたって会いたいよ』の初谷むい、待望の第二歌集。 【収録歌より】 それはたとえば、百年育てて咲く花を信じられるかみたいな話? そばにいるだけがすべてじゃないぜ月は光るだけがすべてじゃないぜ もちもちの愛 もちもちの逃避行 どこまでを希望と呼ぶのだろう 風が強い、でも諦めないフリスビー楽しい 祈りぐせのあった頃 爪切りを貸したら爪と爪が混ざる爪切りの中 永く 生きてね 【目次】 ★ あたしたちは花器として ghost like boyfriend 待ち受けは花畑だった ベイビー、夜に光源。 祈りぐせ 金剛の国 五月の関心ごと プールサイド/落鱗 わたしが歌うかなり真剣なGod knows... ★★ ちるちるみちる ゆざめの季節 芝浜 墓あらしの夜 コール・ミー 終末概論 それからのわたしたちのその途方もなさ 千年後 わたもふ 光の光たる ★★★ わたしの嫌いな桃源郷 【著者】 初谷むい 1996年生まれ、札幌市在住。第一歌集『花は泡、そこにいたって会いたいよ』(書肆侃侃房、2018年)。
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-“僕”は毎日、中学校でいじめられている。 あだ名は「釘」。いじめっ子の「チス」が僕の頭を殴る様子が、まるで釘を打つように見えるからだ。スプーン曲げができる「モアイ」もいっしょにいじめられている。モアイと僕は原っぱの卓球台で卓球をするようになり、僕らの気持ちは軽くなる。ある日突然、空から巨大なピンポン球が下降してきて……。 いじめられている中学二年の男子が、人類の運命を決めるときが来た。釘とモアイは、人間と世界について思考することをやめない。『カステラ』(第一回翻訳大賞受賞)で熱い支持を獲得した韓国の鬼才が猛打する長篇、待望のUブックス化! 作家自筆の挿絵も収録。 「なんかぶっ飛んだ面白いもんないかなぁ、という方にオススメします。ぎゃっ!! です。」――光浦靖子さん
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-英娘鏖 はなさいてみのらぬむすめみなごろし 現世(うつしよ)のカオスにひそむ言葉の華麗な万華鏡(ミクロコスモス) ────谷川俊太郎 『いつかたこぶねになる日』などエッセイでも活躍する俳人・小津夜景。 田中裕明賞を受賞した『フラワーズ・カンフー』に続く6年ぶりの第二句集。 【収録句より】 漣が笑ふいそぎんちやくの朝 蟬生(あ)れて死んで愛してゐた時間 莨火(たばこび)を消して裸足の身を焦がす 香水のちがふ白河夜船かな パピルスや死後千年の音階図 君の瞳(め)を泳ぐおらんだししがしら かささぎのこぼす涙をおつまみに 露実るメガロポリスよ胸も髪も 逃げ去りし夜ほど匂ふ水はなく 後朝のキリマンジャロの深さかな 【目次】 一 四季の卵 春はまぼろし 駒鳥の隣人 ルネ・マグリット式 カフェとワイン ポータブルな休日 狂風忍者伝 冬の落書き 花と夜盗 胸にフォークを 二 昔日の庭 陳商に贈る 貝殻集 今はなき少年のための AQUA ALLEGORIA 研ぎし日のまま サンチョ・パンサの枯野道 三 言葉と渚 水をわたる夜 夢擬的月花的(ゆめもどきてきつきはなてき) 白百合の船出 【著者】 小津夜景 1973年北海道生まれ。2013年「出アバラヤ記」で第2回攝津幸彦賞準賞、2017年句集『フラワーズ・カンフー』で第8回田中裕明賞を受賞。その他、著作に漢詩翻訳つきの随筆集『カモメの日の読書』『いつかたこぶねになる日』、ヴィオラ・ダ・ガンバ奏者・須藤岳史との共著『なしのたわむれ 古典と古楽をめぐる手紙』などがある。
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4.3「あぁ、やっぱ無理」 と思う前に読みたい令和の夫婦ドラマ 子連れ再婚、不妊治療、新婚すれ違い、 中高年「仮面夫婦」、熟年離婚危機……。 『正体』『悪い夏』でベストセラー 社会派ミステリの著者が描く、珠玉の愛の物語! 最近、夫が冷たくなった気がする。妻である自分にではない。子どもにだ。それも六歳の長男にだけ――。 佐藤綾子には離婚歴があり、前夫との間にできた子が長男の蓮だった。バツイチの綾子を受け入れてくれた年下の夫健太は、再婚当初は蓮と本当の親子のように仲が良かった。温かな家庭を取り戻したかのように思えたが、次男の楓が生まれてから生活が一変した。健太の蓮に対する愛情が微妙に薄れてきたのだ。それが原因で綾子の怒りが爆発し、夫婦喧嘩に発展することしばしば。 さらに蓮の小学校の担任から、発達障害である可能性を示唆され、綾子は憤慨してしまうが……(第一話「おかしいのはどっち」)。
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3.7豪華作家陣、揃い踏み。 文芸誌「小説TRIPPER」の“30”周年を祝した、“30”人の作家による、“30”をテーマにした小説アンソロジー。純文学作家からエンタメ作家、新進気鋭の作家からベテラン作家まで、今をときめく豪華作家が揃いました! 小説好きはもちろん、ふだん小説を読まない人も、きっとお気に入りの一作が見つかるはず! <<執筆陣>> 青山美智子「ストールは赤」 朝井リョウ「三十番目」 朝比奈秋「ネオン魚群」 伊坂幸太郎「30を信じろ/30も信じる」 一穂ミチ「プレゼント」 江國香織「若月寧音(五歳)の三十日――聞き書きにより要点のみ記述」 温又柔「きょうの花婿」 加藤シゲアキ「サーティー・ストライプス」 河﨑秋子「こひつじメリー」 木爾チレン「うちとあんた」 九段理江「30世紀少女」 呉勝浩「檸檬と定規」 小池真理子「逢瀬」 小林早代子「(15)→(30)」 佐原ひかり「世界を救ったことがある」 鈴木結生「世界文学物尽(ものづくし)」 高山羽根子「そこの関節からも曲がるんだ?」 田中慎弥「チャーチルと母」 月村了衛「三十年前、一瞬の光景」 中村文則「これを消してほしい」 西加奈子「30の春子」 町田そのこ「さよなら、過去」 町屋良平「ハンマークラヴィーア、バスキン・ロビンス」 三浦しをん「三十秒の永遠」 宮内悠介「アメリカの人魚」 宮島未奈「紗南ちゃんの便せん」 山内マリコ「もう三十代ではないことについて」 結城真一郎「やることなすこと」 吉田修一「おそらく彼女たちは」 米澤穂信「世界を変えた三十人とラストプリンスタンディング」
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-大江健三郎、荒川洋治、メルヴィル、カフカ、井戸川射子、加藤典洋、聖書、田中小実昌、武田百合子、村上春樹、ドストエフスキー、小島信夫を読むことが子育てに与える影響について 「小説家を目指す」人たちは、小説を書こうと構えるので、萎縮したり、型に嵌ったりして、何のために書きたいと思ったの? と思うんだけど、この人からは書く楽しさや自由が感じられ……濃密な時間の流れに浸っていると、人生で最も貴重な記憶が何年ぶりかでリアルに蘇ってきた。読んでいてほんとに楽しい。 保坂和志(作家) 【目次】 ZINE『小島信夫の話をしたいのだけれど』が話題を集め、『これは歯的な話』で第七回ことばと新人賞佳作を獲った富田ララフネ、商業デビュー作品。 【著者】 富田ララフネ 作家。1990年東京都生まれ。京都大学文学部卒。 ZINE『小島信夫の話をしたいのだけれど』が話題を集め、『これは歯的な話』で第七回ことばと新人賞佳作を獲った作家のデビュー小説です。
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-ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)、聲[こえ]の旅人、その作品と生涯へ読者を招待する。渾身のハーン論を一挙集成し、大幅に加筆&集成した「大増補&改訂新版」。たくさんの絵図・写真も掲載する。 ギリシャ、アイルランド、米国、マルチニークをめぐり歩き、1890年に、40歳を前にしてラフカディオ・ハーンは来日した。 盲目の女性芸能民の三味線、行商人の下駄のひびき、大黒舞[だいこくまい]の踊りと歌、道ゆく笛の音……。富国強兵に突き進む近代化のなかで「雑音」として切り捨てられた口承文芸の調べ、民衆の暮らしの音が、ざわめきとなってハーンの耳を圧倒する。 シンシナーティやマルチニークでの濃厚な声もまた、潮騒のようにハーンに押し寄せる。「海の声は…たくさんの声がかもしだすざわめき」なのである。 このざわめきを聴き取るために、ハーンが小泉セツに怪談を語らせるさい、彼女にこう求めた――「ただあなたの話、あなたの言葉、あなたの考でなければ、いけません」。セツのそばで耳の孔をおしひろげながら、彼は「小泉八雲」となった。 凍てつく息を男の顔にふきかける「雪おんな」。耳をひきちぎられる琵琶弾きの盲僧「芳一[ほういち]」。変わり果てた故郷の姿に絶望する「浦島[うらしま]」。 小泉セツ、女たち、病者、獣、死者がざわめく声に、ハーンは耳の奥で、何かを聞いたのだ。 【目次】 【Ⅰ】ハーンの耳 序 文字の王国/大黒舞/ざわめく本妙寺/門づけ体験/ハーメルンの笛吹き/耳なし芳一 考 【Ⅱ】ハーンと女たち 語る女の系譜 「女の記憶」という名の図書館 【Ⅲ】ハーンと文字 文字所有者の優位から文字の優位ヘ:カフカ・ハーン・アルトー 盲者と文芸:ハーンからアルトーへ 【Ⅳ】宿命の女 「おしどり」とマゾヒズム 怪談 浦島太郎 【Ⅴ】ハーンと世紀末 ラフカディオ・ハーンの世紀末:黄禍論を越えて ハーンを交えて議論してみたいこと 【著者】 西成彦 西成彦 1955年生。立命館大学名誉教授。専攻はポーランド文学、比較文学。他の著書として、『森のゲリラ 宮澤賢治』(平凡社ライブラリー版 2004)、『ターミナルライフ 終末期の風景』(作品社 2011)、『胸さわぎの鴎外』(人文書院 2013)、『外地巡礼――「越境的」日本語文学論』(みすず書房 2018)、『多言語的なアメリカ 移動文学論 Ⅲ』(作品社 2024)ほか。また訳書として、ショレム・アレイヘム『牛乳屋テヴィエ』(岩波文庫 2012)ほか。
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-老境の弁護士、詩人、すれ違い始めた男女が、それでもなお「今ここに在ること」の素晴らしさを歌いあげる。光に満ちた八篇を著者への深い敬愛を込めて編者が選ぶ。生誕一〇〇年記念。 「人間の生きる姿」と「地上に存在するよろこび」を訴えていた辻邦生の仕事は、どこか孤立しているようにさえ感じられた。逆に言えば、彼の強さはまさにそのような孤立をものともせず、いついかなるときも、コリン・ウィルソンの言う「〈すべては素晴らしい〉という唐突な感情」のわきでる泉に向かって、探索者のように進んでいく膂力を有していたところにあるだろう。 堀江敏幸「噴水の水滴になること――『竪琴を忘れた場所』解説にかえて」より
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4.2象徴学を専門とする著名な大学教授ロバート・ラングドンは、プラハを訪れていた。最近恋仲になった気鋭の純粋知性科学者キャサリン・ソロモンの講演を聴くためだ。講演でキャサリンは、人間の意識にまつわる驚くべき発見について解説した著書を発表予定だと話した。しかしそれは、何世紀にもわたって人々が信じてきた通念を脅かしかねないほど斬新な内容だった――。 残忍な殺人事件が起こってラングドンは大混乱に巻き込まれ、キャサリンは原稿とともに突然姿を消す。物語がロンドン、ニューヨークへとひろがるなか、ラングドンは懸命にキャサリンをさがしながら謎を解明していく。そして、未来の科学や謎めいた伝承と苦闘したすえに、ある秘密のプロジェクトに関する衝撃の真実を知る。それは、人間の心についての常識を根底から覆すものだった。
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4.5事件の早期解決のためなら、なんでもあり! 三十歳、警察官の仲條晴臣は出勤するなり、新しいペアを紹介された。 これで早くも三代目となる。 実は、初代も二代も「壊れて」しまい、ペア解消となっていた。 サボり上手で一筋縄ではいかない仲條は、所轄の誰もが持て余している人員なのだ。 しかし、今回の芹沢卓巳は、警視庁から来た四十代半ばの警部補。 仲條にとっては侮れない「敵」である。 そんな新造ペアに任されたのは、死体遺棄事件。 飲酒運転の検問突破を試みて、横転した軽トラックから死体が転がり落ちたのだ。 ふたりで現場から逃走した運転手を捜すわけだが、型破りな芹沢の「やり方」に翻弄される仲條。 振り回されつつも、次第に楽しくなってきた仲條の前に、警視庁の監察官・北山重行が現れた。 「変則的な」捜査を重ねるうち、単なる死体遺棄事件が予想外の大事件へと繋がっていき……。 重要事件に違法捜査は付き物? 捜査効率化のためなら、なんでもアリが当たり前のイリーガル・エージェント誕生!
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-月刊「潮」2025年12月号 主な内容 【特別企画】 政治家の本分はここにある! “右の霧の中”に消えた自民党――高まる公明党の存在感。 牧原 出 ≪対談≫ 緊迫の北東アジアに対話と協力の装置を創出せよ。 遠藤 乾 VS 谷合正明 「ソブリン・ウェルス・ファンド」とは何か――日本再生の起爆剤。 澤田貴之 【特集】 極端化する世界 暴走トランプを止められない深刻な米国事情。 西山隆行 誰の心にもある排外主義を超える“妥協の美学”。 中井 遼 【ヒューマンストーリー】 村上大樹 度重なる医療への攻撃――日本人外科医が見た南スーダンの現実。 【対談】 東畑開人VS 尾久守侑 「心」はどこにある?臨床の知からさぐる人間の全体像。 【ルポ】 “五強の壁”を突破した創価大学の次なる照準――ドキュメント出雲駅伝。 酒井政人 【連載ドキュメンタリー企画】 民衆こそ王者 池田大作とその時代 「火宅を出ずる道」篇 【シリーズ】 シニアのための「生き生き」講座 「終の住処」が見つからない――高齢者の賃貸のリアル。 松田 朗 【連載】 鎌田實の「ガラスの天井」を破る女性たち 四十歳を超えてからが私のスタートでした(それまでは予習)。 夏木マリ VS 鎌田 實 【新連載】 聖地を歩く――交わる死者、人、自然 自然と共に生きるアイヌ文化の精神。 佐藤弘夫 【対談】 今 陽子 VS 中江有里 年を重ねることで新たな自分を見いだす――そんな女性の物語。 【ルポ】 迫るインフラ老朽化から地域を守る技術者養成プログラム。 長岡義幸 【ルポ】 健康寿命の延伸に転倒・骨折予防がなぜ必要か。(上) 荒川 龍 【好評連載】 ニッポンの問題点 高橋 元 VS 田原総一朗/高島礼子の歴史と美を訪ねて 宮島達男 VS 高島礼子/世界への扉 三浦瑠麗/他 その他
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-谷川俊太郎全小説。 詩人谷川俊太郎には決して多くはないが知られざる小説作品がある。たとえば表題作「私のジェームス・ディーン」は約60枚(×400字)の中篇(あるいは長めの短篇)小説、この作品は当時の総合雑誌「知性」1957年1月号に掲載された。 若きジミーをめぐる男女と愛車ポルシェ・スパイダー311、そして悲劇の事故死――彼の短いが鮮烈な生涯を見事に描いた傑作である。さらに2000年代に書かれた二作の短篇がくる。「小説・高田」は高橋源一郎・平田俊子と競作した〈言葉のトライアスロン〉に収められた短篇小説(2003)、「虎白カップル譚」(2014)は佐野洋子の傑作絵本『100万回生きたねこ』に捧げたトリビュート短篇。つづいて江戸川乱歩編集の伝説のミステリー雑誌「宝石」に発表された二十数篇のショートショート(1960年代)。そのほかにもショートショート作品の別バージョン「ラジオドラマ版」と「テレビドラマ版」や「ジェームス・ディーンへ」という追悼詩も特別収録。谷川ファン垂涎のオリジナル文庫である。 (底本 2025年11月発売)
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3.6彼女の身に、いったい何が起こったのか――。 無名の新人作家である“私”のもとに舞い込んだ、とあるアイドルの行方調査依頼。どうやら、そのアイドルが所属していたのは『メンバーの中に人殺しがいる』という噂が流れ、現在はメンバー全員が失踪してしまっている曰く付きのグループらしい。 編集者からの催促を受け、次回作の企画に悩んでいた“私”は、半信半疑のまま彼女の行方を追ってみることにしたのだが……。 彼女の身に、いったい何が起こったのか。観客の証言、メンバーの裏アカウント、インタビュー音源などの断片から真相を浮き彫りにしていく、著者渾身のヒトコワ×ミステリー。
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4.0ニッポン再生への道は切り拓かれるのか!? 「光量子コンピューターを開発する目的は、世界の電力供給不足を救うためだ」 現在のスーパーコンピューターは一機当たり原発一機分の電力を消費する。それに代わらんと研究開発が進められているのが省電力の光量子コンピューターだ。 光量子コンピューター研究の世界的第一人者である東都大学・早乙女教授は日本とシンガポール共同のビッグプロジェクトに参画。日本の熟練工を集め、若者を育てながらアジアのシリコンバレー構想を推進する。 最先端技術開発には国家間の思惑や世代間での衝突が生じて前途多難な日々が続くことに。そんな中、ニューヨークのファンドからあの男がやって来て……。果たして技術大国ニッポン再生への道は切り拓れるのか? 解説は早乙女教授のモデルとなった世界的研究者、古澤明・東京大学工学部教授にいただきました。併せてぜひお読みください! ※この作品は過去に単行本として配信されていた『タングル』 の文庫版となります。
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4.3孤独な人生が、ネコとの出会いで大転換! 志望する国立大学に進学するも、人間関係につまずき中退し、引きこもりになってしまった今津宗也。気がつけば10年の時が経ち、家族との仲もどんどん悪くなっていった。 そんなある日、宗也は側溝に閉じ込められ助けを求め鳴き続ける子ネコの声に気づく。大雨の中、その声をどうしても放っておくことができずに、宗也は子ネコを救出し、マリンと名づけ育てることを決意する。そしてこの決断が、孤独な彼の人生に大きな変化をもたらすことになり――。 マイナス続きの人生が、ネコとの出会いで大転換! 『ひかりの魔女』『迷犬マジック』の著者が贈る、小さな奇跡の物語。
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3.7前代未聞の“パラレル・ミステリー”! 古き良き商店街で起きた不穏な事件に、三姉妹が挑む! 〈Brother編〉では、四兄弟が探偵役。手がかりは同じでも、導き出される真相はまったく別で……事件に隠された、もうひとつの真実を知るには〈Brother編〉との両面読みがオススメです! ぎんなみ商店街に店を構える「串真佐」の娘、佐々美、都久音、桃。ある日、近所の商店に車が突っ込む事故が起きた。運転手は、食べていた焼き鳥の串が喉に刺さり即死。詮索好きの友人を止めるため、都久音は捜査に乗り出す。まずは現場で目撃された謎の人物を捜すことに。(第一話「だから都久音は嘘をつかない」) 交通事故の謎を解いた三姉妹に依頼が。中学校で起きた器物損壊事件の犯人を捜してほしいという。現場には墨汁がぶちまけられ、焼き鳥の串が「井」の字に置かれていた。これは犯人を示すメッセージなのか、それとも?(第二話「だから都久音は押し付けない」) 「ミステリーグルメツアーに行く」と出掛けた佐々美が行方不明に!? すわ誘拐、と慌てる都久音は偶然作りかけの脅迫状を見つけてしまう。台風のなか、姉を追う二人に、商店街のドンこと神山が迫る!(第三話「だから都久音は心配しない」) ※この作品は過去に単行本として配信されていた『ぎんなみ商店街の事件簿 ~Sister編~』 の文庫版となります。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 YouTubeから生まれた小学生に大人気のキャラクター「まいぜんシスターズ」が小説になった!うさぎのぜんいちとかめのマイッキーが、巨大トイレでガチャをひいて、特殊能力を身につけながらかくれんぼしたり、メデューサから村を守るセキュリティを作ったり、チキンハンターから逃走したり……短いお話が3本も入ってるよ! 漢字にはふりがなつきで低学年から読めるよ。さあ、レッツゴーまいぜんシスターズ!
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4.6人の過去を覗く千里眼の能力を隠して銀座のカフェーで働く少女・叶恵は、ある日訪れた眉目秀麗な御曹司・玲司に怪奇事件「狐憑き」の調査を依頼される。多額のチップを提示され、叶恵は異能を隠しながら慎重に調査を進めることになったが、異常に鋭い機転と洞察力を持った玲司にはついにその秘密がバレてしまう。玲司に対し警戒を強めた叶恵だったが、それ以来、玲司は叶恵を求めてカフェーに入り浸るようになってしまい――?
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3.7神社の境内の先に、突然見えてくるのは「夕闇商店街」。 そこは幽世と現世の境目にある、あやかしたちが営む商店街。現世との境界があいまいになったときに、心が不安定な人間が導かれたように訪れるのだという。 眉目秀麗な店主がいとなむ『コハク妖菓子店』には、いっぷう変わった名前のお菓子が並び、迷い込んだ人間たちはついお菓子を手にしてしまうのだが――
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-本当はずっと、さよならしたかったんだ。 ――此見えこ史上最も切ない、「決別」と「再生」の物語。 博多に暮らす高校1年生の白崎結芽は、言葉を話すことができない。 中学時代のある事件をきっかけに、声を出せなくなってしまったのだ。 ある朝、どうしても学校に行けず教室から逃げるように訪れた公園で、不登校の中学生・くるみと出会う。 近い境遇に意気投合する2人だったが、くるみの兄は高校でアイドル的の存在の三年生・須賀雅也先輩だった。 2人との出会いで大きく動き出す結芽の人生。 しかし平穏な日々は唐突に、そして残酷に終わりを迎える――。 切なくも驚愕を伴うラストを、あなたは予想できるか。 儚くも美しい青春を描き切る、此見えこ新境地!
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-しっかり者で正義感の強い羽澄は、父が亡くなって以来、母に心配をかけることをやめると誓った。中学時代に打ち込んでいたバレー部では、先輩から先生に告げ口をしたという濡れ衣を着せられてしまい、人間不信に陥る。なかなか人に心を開けない彼女は、高校で転校したことを機に、クラスになじもうとするも、やっぱりうまくいかない。そんな香澄に、サバサバした美人の藍田が声をかけてくる。「先生から仲良くしてくれって言われたから、声をかけた」と言い切る藍田に唖然とするものの、表面的にうまくやればいいやと割り切ってつきあう。そんなある日、小学校時代に引っ越しで別れた幼馴染の深町君と再会し、動揺する。離婚して離れて暮らしているものの、カメラマンである父を心から尊敬している深町君は、昔と変わらずカメラを構えていた。藍田に強引に誘われ、写真部に入部するはめになった香澄は、深町君に教えてもらって写真を撮る楽しさに目覚めていく……。
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-【電子版のご注意事項】 ※一部の記事、画像、広告、付録が含まれていない、または画像が修正されている場合があります。 ※応募券、ハガキなどはご利用いただけません。 ※掲載時の商品やサービスは、時間の経過にともない提供が終了している場合があります。 以上、あらかじめご了承の上お楽しみください。 世界一迷惑な兄が、突然死んだ。残された兄の元嫁と娘と息子、そしていもうとの私が奔走する。(原作:村井理子『兄の終い』) 世界一迷惑な兄が、突然死んだ。集まったのは、兄の元嫁と娘と息子、そして妹の私。兄の人生を終うための、家族のてんてこまいな4日間。村井理子による実話『兄の終い』を、『浅田家!』の中野量太監督が、柴咲コウ、オダギリジョー、満島ひかり他のキャストで映画化。監督による書き下ろしシナリオと、原作者・村井理子との対談を収録。 著・文・その他:中野量太 映画監督 1973年生まれ、京都育ち。大学卒業後、日本映画学校に入学し3年間映画作りの面白さに浸る。2012年、自主長編映画『チチを撮りに』が、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭で監督賞を受賞、ベルリン国際映画祭に招待され、国内外で14冠。2016年、商業デビュー作『湯を沸かすほどの熱い愛』が、日本アカデミー賞・最優秀主演女優賞、最優秀助演女優賞など6部門受賞、国内映画賞で35冠、米アカデミー賞外国語映画部門の日本代表に選ばれる。2019年、初の原作モノとなる『長いお別れ』が、ロングランヒットに。2020年、『浅田家!』が、日本アカデミー賞・最優秀助演女優賞など8部門受賞。フランスで観客動員25万人を超えるヒットに。最新作『兄を持ち運べるサイズに』は、2025年11月28日より全国公開。独自の感性と視点で、家族を描き続けている。
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4.5夢に迷う孫と、夢を見つけた祖母――。ふたりが紡ぐ、人生のふとした喜びを描く家族の物語。映画『富士山と、コーヒーと、しあわせの数式』のノベライズが、巻頭カラー16ページ付きで登場! 世代も価値観も異なる二人が、ひとつ屋根の下で暮らしながら、少しずつ互いの心を温めていく。湯気立つコーヒーの香り、富士山のように揺るがない愛、そして「学び直す」勇気が、やがて人生を変えていく。 監督は『大河への道』の中西健二、脚本は『サイレントラブ』のまなべゆきこ。原案は、女性が学びの場に立つことすら困難だった時代に学校を創立した島田依史子氏の著作『信用はデパートで売っていない 教え子とともに歩んだ女性の物語』。「学ぶことは楽しい」という信念を胸に生きた彼女の姿勢が、現代の家族の物語として息づく。 《STORY》 大学生の拓磨は、夢も自信もなく将来に迷っていた。母・綾の海外研修をきっかけに祖母・文子と暮らし始めたある日、亡き祖父・偉志の書斎で大学入学案内と「謎の数式」を発見。それは偉志が文子に用意したサプライズだった――。文子は過去の夢を思い出し、大学の生涯カレッジへ。新しい仲間との出会い、知る喜び、そして孫との時間が彼女を輝かせていく。やがて数式に隠された祖父の想いを知った二人は、新しい人生に一歩、踏み出していく。 映画『富士山と、コーヒーと、しあわせの数式』 2025年10月24日公開 監督:中西健二 脚本:まなべゆきこ 出演:豆原一成、市毛良枝 ほか (c)2025「富士山と、コーヒーと、しあわせの数式」 配給:ギャガ
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 短編小説、実存主義者カミュに関する批評会、手紙、随筆、歌謡詩(詞)集、音楽CD製作のドタバタ等、活字で表現したコングロマリット形式作品群です。オムニバス形式といえるかどうか。昭和中期の学生時代から平成コロナ感染症時代前頃の作品が掲載されています。山あり谷ありの時代でしたが気になったところから読み進めて戴ければ幸いです。 カミュについては大学の文学研究会サークルでの発表会の様子を文章化したものを、又手紙は若かりし頃の女生との交友関係について、歌謡詩(詞)集は平成の中期ころまでに書き溜めてあったものを、短編小説は学生時代に書いたものを掲載しました。中でも「黒猫」には朧気ながら心のどこかに“原罪”という言葉が書き手側にあったと思います。勿論読まれる方がどの様に読まれ解釈されるかは個人の問題です。最後の音楽CD製作発売迄の期間の長時間待たされる事の辛さは大変でした。彼氏や彼女を待たせるのもこんな気持ちになるのでしょうね。アルバイト日記と手紙の中には性に関する“なにこれ?”と思われる事も書かれています。現在の日本の教育ではどう取り扱われているのでしょう。当時は男女別教室での授業でしたが・・・。
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5.0東京から福岡の山奥に移住し、猟師として生活している明神マリア。 猟友会の会長・吉中剛太郎と、ここ最近感じている山の違和感について話していた。なぜか、山から獣の気配が消え去っている――、と。 ある日の帰り道、マリアは森からかつてない強い気配を感じ、身構える。 それは、この五年の猟師経験で見たこともないような巨大な猪から発せられたものだった。 後にその正体は、江戸時代から言い伝えが残る金色の猪「イノガミ」だと、剛太郎に教えられる。 過疎に苦しむ村で、恐怖と葛藤を抱えながら自然と向き合う猟師たち、そして平穏な暮らしを願う村人たち。 伝説の猪との対峙の先に見えるものとは。 手に汗握る猟師と害獣の死闘を描く、著者初の現代小説! 【著者略歴】 矢野隆 やの・たかし 1976年福岡県生まれ。2008年『蛇衆』で第21回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。21年『戦百景 長篠の戦い』で第4回細谷正充賞、22年『琉球建国記』で第11回日本歴史時代作家協会賞作品賞を受賞。他の著書に「戦百景」シリーズ、『覚悟せよ』『琉球建国記 尚円伝』『籠城忍 小田原の陣』『匣真演義 姫賊 僑燐伝』『籠城忍 上田城攻防戦』など多数。
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3.8『銀座「四宝堂」文房具店』著者の異色作! 「もうガマンできませんっ。いただきます!!」 満腹度120%、「銀座「四宝堂」文房具店」シリーズが大人気の著者による、異色グルメ小説。 PR会社に勤める桜花(さくら・はな)・30歳は、大食いで食べっぷりがいいところを認められ、Y県警の職員向け広報誌「桜花(おうか)」の人気連載〈サツ飯! 拝見〉を担当することに。サツ飯を作る人・食べる人に話を聞き、その料理に絡んだ出来事や思い出を聞くコーナーだ。 取材初日、県警総務部の長山修二と、町のそば屋・長寿庵を訪ねる。 丼のふちまで盛られた、ふんわり甘じょっぱい香りのカツ丼を、笑顔で噛みしめる「食べる人」警部補・西田。その光景を嬉しそうに見つめる店主夫婦。 警察についてステレオタイプ的な知識しかなかった桜花が、そこで見て聞いて食べて、呟いた意外な一言とは――。 事件は起こらずとも、腹はすく。“警察のごはん”を食べて驚きの“内部事情”を知る、どこにもないグルメ小説! 文庫書き下ろし。 カバーイラストはイシヤマアズサさん。
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3.7視える臨床心理士×心霊探偵コンビによる新シリーズ! 臨床心理士の泉宮一華(いずみや・いちか)は、霊が視えることを隠しながら、渋谷の宮益坂メンタルクリニックで働いている。そんな一華の平穏な日常は、彼女の秘密を握る謎の青年・翠(すい)の登場によって崩壊の危機に! 半ば脅される形で、一華は翠に同行し、心霊スポットの「調査」をすることになる。渋谷のスクランブル交差点に、山奥のトンネル、閉鎖した診療所……。キジトラ猫の式神・タマを従えて、二人の怖くて賑やかな幽霊退治がスタートする。 『丸の内で就職したら、幽霊物件担当でした。』『大正幽霊アパート鳳銘館の新米管理人』著者による、書き下ろし新シリーズが開幕!
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4.1気づいた時には、もう戻れなくなっていた 直木賞受賞作『鍵のない夢を見る』と連なる、 圧巻の辻村ワールド! 大学進学で上京したのに、コロナ禍ですべてが狂った。 孤独感が募るなか、割のよいバイトに誘われる(「2020年のロマンス詐欺」)。 優秀ですんなり合格した長男に比べ苦戦している次男の中学受験。〝特別な事前受験〟があると囁かれた母は(「五年目の受験詐欺」)。 人気漫画原作者・谷嵜レオのオンラインサロンは、オフ会の創作講座が大好評。しかし、主催している紡は、谷嵜に会ったことすらない(「あの人のサロン詐欺」)。 騙す者と騙される者の切実な葛藤と後悔を描く、 スリリングな短篇集。 解説・一穂ミチ 単行本 2022年8月 文藝春秋刊 文庫版 2025年11月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。
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3.9新川帆立大絶賛! 創作大賞2023(note主催)「別冊文藝春秋賞」受賞作 「号泣しました。様々な痛みを抱えて生きる人々を、そっと包み込んで肯定してくれる優しい作品です。」――新川帆立(作家) ★感涙必至のお仕事ミステリーが誕生!★ ~元看護師の著者が送る、命の物語~ 完治の望めない人々が集う長期療養型病棟に務める看護師・卯月咲笑。ある日、意識不明の男性のベッド脇に見知らぬ女の子の姿が。それは卯月だけに視える患者の「思い残し」だった――。彼らの心残りを解きほぐし、より良い看護を目指したいと奔走する日々が始まった。ナースが起こす小さな奇跡に心温まるお仕事ミステリー。
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3.9ベストセラー「のぼうの城」作者の話題作! 時は一五五六年。勢力図を拡大し続ける西国の両雄、戸沢家と児玉家は、正面から対峙。両家を支えるそれぞれの陣営の武功者、「功名あさり」こと林半衛門、「功名餓鬼」こと花房喜兵衛は終わりなき戦いを続けていた。そんななか、左構えの鉄砲で絶人の才を発揮する11才の少年・雑賀小太郎の存在が「最終兵器」として急浮上する。小太郎は、狙撃集団として名を馳せていた雑賀衆のなかでも群を抜くスナイパーであったが、イノセントな優しい心根の持ち主であり、幼少の頃より両親を失い、祖父・要蔵と山中でひっそりとした暮らしを営んでいた。物語は、あることを契機に思わぬ方向へと転じていくが--。 (底本 2011年9月発売作品)
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4.0コロナ禍だからこそ成立する出色のミステリ あなたのお父さんは、殺人犯なの――? ネグレクト、貧困、そしてコロナが少女たちを追い詰める。 タイトルの真の意味がわかった時、きっと胸が熱くなる。 現代社会の闇に迫る切ない社会派ミステリー 小学五年生の咲陽は、「父親が仕事で帰ってこない」という同級生の小夜子を心配して家に連れ帰る。 だが、コロナを心配する母親に小夜子のことを言いだせないまま、自分の部屋に匿うことに。 翌日、小夜子を探しているという刑事が咲陽の家を訪ねてくる。 小夜子の父親が、ラブホテルで起きた殺人事件の犯人ではないかと疑念を抱く咲陽だが――。 『希望が死んだ夜に』で「子どもの貧困問題」に、続く『あの子の殺人計画』で「子どもの虐待」に迫った〈仲田・真壁〉の神奈川県警刑事コンビが、「コロナと貧困」の陰で起こった事件に挑む。 話題の社会派ミステリー第3弾! 解説=吉川ばんび 単行本 2022年2月 文藝春秋刊 文庫版 2025年11月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。
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4.0まばゆくて、愛おしい。17歳の夏 何もかも過去に置いてきた今日子は、2025年夏、明日子・日々人という双子の姉弟と出会う。 30年の眠りから目覚めた少女がくれたかけがえのないときを描く、一穂ミチの青春小説の決定版。 2016年に刊行され、息苦しいほど胸を打つと評判になった話題作を大幅加筆。 本書のための書き下ろし掌編に、2016年、21年に書かれた特典用掌編×2本を収録した永久保存版。 『光のとこにいてね』『恋とか愛とかやさしさなら』著者が切実に「いま、読んで欲しい」と願った、唯一無二の物語 【目次】 きょうの日はさようなら (掌編1)今日子ちゃんの夢 (掌編2)さよならプレイガールちゃん ―2025年冬・門司明日子― (掌編3)堂上今日子について ―1995年 & 2025年・沖津信也― (掌編4)あの子を嫌いだったころ ―2025年・神田朱音― (掌編5)ガールズピロートーク ―2026年秋・門司明日子― 本書は、2016年刊『きょうの日はさようなら』(集英社オレンジ文庫)を二次文庫化するにあたって、書き下ろし掌編などいくつかの作品を加えたものになります。
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4.0僕たちが助けにいきます 浮かばれない4人の霊に、49日以内に自殺しようとする100人を救えとの神の命令が下る。笑いあり涙あり、怒涛の救助大作戦始動 浪人生の高岡裕一は、奇妙な断崖の上で3人の男女に出会った。老ヤクザ、気弱な中年男、アンニュイな若い女。そこへ神が現れ、天国行きの条件に、自殺志願者100人の命を救えと命令する。裕一たちは自殺した幽霊だったのだ。地上に戻った彼らが繰り広げる怒涛の救助作戦。傑作エンタテインメント! 解説・養老孟司 単行本 2004年4月 文藝春秋刊 文庫版 2007年4月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。
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4.7北海道の小麦農家でのびのび育った18歳の唯吹。 幼少期に祖母と行ったリサイタルで美しい歌声に感動し、歌うことが大好きになった。 けれど、あの声を出したいという願望と、舞台に立ちたいと思うことは結びついていなかった。 あの日までは――。 憧れのひとを追いかけて、地元のオペラハウスのオーディションを受けると、知識不足でありながらも、特別な声で審査員を魅了する。 技術不足が理由で不合格となるが、アンバーオペラハウスのサマープログラムへの推薦をもらうことに。 優勝者はあのアンバーの研修生に選ばれるのだ。 自分の“楽器”と向き合い懸命にくらいつく唯吹だが、進むにつれて大切な仲間との別れもある。 果たして栄光を手に入れることができるのか―― 「わたしはなりたかった。音楽をするために生まれてきたひとに」 【全国の書店員さんから感動の声が続々!】 〇「 手に汗握るオーディションシーンに惹き込まれます。全力で推したくなる主人公です。 」 書店員 高頭佐和子さん 〇「 人と触れ合い、わかろうとする。今の時代に必要な物語。 」 オックスフォード貝津店 山本聡さん 〇「 全編に流れる心地いい旋律が涙を誘います。 」 BOOKSえみたす大口店 近藤さん 〇「 決してシンデレラストーリーではない自己の葛藤や成長がよく描かれている作品だと思います。 」 未来屋書店日の出店 關在我さん 〇「 人生を紡ぐ出会いの大切さをあらためて実感しました。 」 ブックスジュピター 林貴史さん 〇「 歩み続けた先に見えた勝敗よりも大切な心に、はっと目が覚めるようでした。 」 紀伊國屋書店福岡本店 宗岡敦子さん 〇「 不思議だ。オペラを目指す青春小説なのに土の匂いがする。 」 精文館書店中島新町店 久田かおりさん
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-秋にしか会えない少年に、恋をした。 乱歩賞作家が放つ、青春タイムリープミステリー! 中学3年、秋。 受験勉強の息抜きに訪れたハロウィンの歌舞伎町で、遥佳は運命の出会いを果たす。 いざこざに巻き込まれ追われているところを、親切な少年・夕真に助けられたのだ。 夕真に好感を抱き距離を縮めようとした時、信じられない現象が起きる。 彼が、遥佳の目の前で「消失」してしまったのだ。 「来年また会えるかも」そう言い残して。 目の当たりにした超常現象を信じられない遥佳。 だが夕真は確かに、一年後の秋、再び姿を現す。 彼は10年前から、秋だけタイムリープを繰り返しているのだった。 いったい、なぜ――。
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4.3あまりに美しく激しい愛の物語 〇本屋大賞3位、島清恋愛文学賞受賞の話題作がついに文庫化! ――切ないほど美しく、激しい愛の物語 うらぶれた団地の片隅で出会った 小学2年生の結珠と果遠。 正反対の境遇に育ちながら、 同じ孤独を抱えるふたりは強く惹かれ合うも、 幸せな時間は唐突い終わりを迎える。 8年後、名門女子校で思わぬ再会を 果たしたふたりは――。 人がひとを想う気持ちを最高純度で描く、 本屋大賞3位、キノベス2位、直木賞候補、 島清恋愛文学賞受賞と、 大きな話題を呼んだ傑作長編が文庫化! 単行本の初回特典だった掌編「青い雛」収録。 解説:村山由佳 単行本 2022年11月 文藝春秋刊 文庫版 2025年9月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。
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3.01巻1,760円 (税込)「何かがおかしい…」 違和感のその先にあったのは! 理解不能な恐怖、異常、狂気―― 11人の作家が綴る極上のサイコホラーオムニバス 【目次】 死の絵/死の画 鈴木呂亜 路上の女と泉下の女 岩井志麻子 地獄のドリンクバー 探偵小沢 隣は何をする人ぞ~ある怪談作家の隣人録~ 黒木あるじ 切符のようなもの 春日武彦 象さんとミライちゃん 雨宮淳司 二軍のムームーおばさん ヤキソバChang タクシー怪談 市川夕太郎 ジャスト・ワン・モア・ラード ギンティ小林 〈対談〉日本一飄々とした冒険作家・高野秀行と日本一陽気なホラー作家・平山夢明 が「恐怖」を感じるとき イヌヒロイ ネコセマイ 平山夢明
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4.2主人公はあの栗原さん!! 『変な家』『変な絵』に続く、雨穴「変な」シリーズの集大成! 2015年、大学生の栗原は、意外な事実を知る。 彼の祖母が、正体不明の古地図を握りしめて、不審死を遂げたという。 その古地図には、7体の妖怪が描かれていた。 これはいったい何なのか。なぜ、祖母は死に際にこんなものを持っていたのか。 謎を探るため、栗原は旅に出る。 そこに待ち受けていたのは、海沿いの廃集落、不可解な人身事故、潰れかけの民宿、因縁に満ちたトンネル、そして古地図に秘められた悲しい事実だった――。 祖母はなぜ死んだのか? 妖怪の正体は? ホラー、ミステリー、サスペンス、冒険、青春、恋愛…… 2024年書籍売り上げ1位! 雨穴が送る異形の王道小説。 あなたには、この「古地図」の謎が解けますか? ※イメージふくらむ「考察マップ」も収録。 ※著者・雨穴による『沖上喜見子の手記』朗読動画付き!
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4.8主人公はあの栗原さん!! 『変な家』『変な絵』に続く、雨穴「変な」シリーズの集大成! 2015年、大学生の栗原は、意外な事実を知る。 彼の祖母が、正体不明の古地図を握りしめて、不審死を遂げたという。 その古地図には、7体の妖怪が描かれていた。 これはいったい何なのか。なぜ、祖母は死に際にこんなものを持っていたのか。 謎を探るため、栗原は旅に出る。 そこに待ち受けていたのは、海沿いの廃集落、不可解な人身事故、潰れかけの民宿、因縁に満ちたトンネル、そして古地図に秘められた悲しい事実だった――。 祖母はなぜ死んだのか? 妖怪の正体は? ホラー、ミステリー、サスペンス、冒険、青春、恋愛…… 2024年書籍売り上げ1位! 雨穴が送る異形の王道小説。 あなたには、この「古地図」の謎が解けますか? ※この【無料お試し版】では、物語全体の二割ほど、冒頭の導入部及び第一章を読むことが出来ます。第一章を読むだけで、雨穴の創りし不思議な世界にドップリはまること間違いなし! “変な家”の栗原が青年時代に遭遇した、かつてないマップ・ミステリーを是非お試し下さい。
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-高校の吹奏楽部に所属している狩野 直宏(かの なおひろ)は、顧問の紹介で県内の辺境にある修理工房を訪ねる。修理工房で言葉の揶揄を受け乱暴をされた狩野は、入部以来なんとなく仲良くしていた同期の河津 燈(かわづ あかり)と、その日から気まずい関係に。 後日、母と共に警察署へ向かった狩野は、その後の顧問や周囲の反応によって自己否定を募らせる。河津からも今までと違った目を向けられてしまう狩野は、成り行きでトイレでしてしまったことをある朝学校で暴かれて……。 ※本作は丹路 槇の個人誌作品の電子書籍版となります。【42ページ】
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-兄弟BL(同棲恋愛小説)の掌編集です。 兄に嫌われているのを分かっていながら意識するのをやめられない弟の楊が、ある日買い物の途中で知らない男性にナンパされる「綿が散るほど破けばいい」 大学生になった楊が塾バイトの飲み会に参加するが後輩に殴られ過去を暴かれる、そもそもその世界観が仮想という「墜落ナビゲーション」 親友のミシマンに女装願望を明かしてから兄に女の姿を認知される「匂いのない世界」 の三本立て。 出てくる登場人物とその性格は同じですが、必ずしもつながっているとは限らない世界観なのをご了承ください。 ※本作は丹路 槇の個人誌作品の電子書籍版となります。【79ページ】
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-ふたりの世界がゆっくり進む、男性の同性愛小説を書いています。 学校で事務員をしている主人公・レイくんとデイトレーダーの同居人・瀬崎のお話。 既刊『溺れる羽』『日日の止り木』を前日譚にした本編要素ですが、振り返りなくそのまま読めます。 ※本作は丹路 槇の個人誌作品の電子書籍版となります。【64ページ】
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-◎3000万PVを獲得したヤバすぎる夫婦の実話◎ ウェブマガジン「mi-mollet」で累計3000万PVに達し大バズリ中で、人気漫画「さよなら私のクズ旦那」(Kiss)の原案ともなった大人気連載が待望の電書化! これってほんとに実話? 目を、耳を疑うノンフィクション作品です。 ◎2歳の娘のトイレトレーニング中に「ぼくもおトイレできるよ」と主張する夫 ◎都心のタワマン在住なのに生活費を全然くれない夫 ◎重度障害児がいるのに、外で浮気をくり返す夫 ◎「少子化を食い止める」と主張し、婚外子を作りまくる夫 ◎夜の寝室で、妻の財布から1000円抜く夫 ◎年下妻を家庭と病院で働かせたおす開業医の夫 そんなクズ旦那、本当にいるのか?????と思いますよね? あり得ない! と思われそうですが、すべて実話。 しかも、これは掲載エピソードのごく一部です。 でも、ひどいクズ旦那から逃れて前向きに歩み始める女性たちの物語は爽快! 腹は立つけど、最後にはじーんときたりします。 徹底した取材をもとに、女性たちの「生きなおし」と「クズ旦那からの勝利」を描いた渾身のノンフィクションです!
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-第二次世界大戦で戦死した夫の遺産が12ドルと知り、メープル・ビショップは絶句した。医師だった夫は慈悲深かったが、診療所は赤字だったのだ。バーモント州の家を守るためにメープルが選んだ仕事は、趣味を生かしたドールハウスの制作と販売。スタートは上々だったが、商品の配達先で農場経営者の死体を発見してしまう。自殺と見ているらしい警察に納得できない彼女は、保安官を説得しようと事件現場を得意の記憶力と技術で再現する――。才気煥発な主人公が活躍するコージー・ミステリ・シリーズ開幕!/解説=大津波悦子
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4.11946年の戦後ロンドンで、ある女性たちが結婚相談所を設立した。ケンブリッジ大卒で戦時中にスパイ活動のスキルを得たアイリスと、人の内面を見抜く優れた目を持ち、戦争で夫を亡くした上流階級出身のグウェン。対照的なふたりが営む相談所に、若い美女ティリーが入会する。奥手だが誠実な会計士を紹介したところ、ティリーが殺され、会計士の青年が逮捕されてしまう。彼が犯人とは思えないふたりは、能力や人脈を駆使して真犯人さがしに乗りだす。魅力たっぷりの女性コンビの謎解きと、人生を切り拓こうとする勇姿を描いた爽快なミステリ!
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4.0『黄泥街』で話題沸騰、残雪の不思議な世界 「彼」を探して彷徨い歩く女の心象風景を超現実的な手法で描いた表題作ほか、夢の不思議さを綴る夜の語り手、残雪の初期短篇を集成。 夢の不思議さを綴る夜の語り手、初期短篇集 わたしは駅の古いベンチに横になっていた。わたしにはわかっている、カッコウがそっと三度鳴きさえすれば、すぐにも彼に逢えるのだ。「カッコウはもうじき鳴く」とひとりの老人がわたしに告げた……。姿を消した“彼”を探して彷徨い歩く女の心象風景を超現実的な手法で描いた表題作。毎夜、部屋に飛び込んできて乱暴狼藉をはたらく老婆の目的は、昔、女山師に巻き上げられた魔法の靴を探すことだった……「刺繡靴および袁四ばあさんの煩悩」ほか、全九篇を収録。『黄泥街』(Uブックス既刊)が大きな話題を呼んだ現代中国作家、残雪の独特の文学世界が最も特徴的にあらわれた初期短篇を精選。夢の不思議さにも似た鮮烈なイメージと特異な言語感覚で、残雪ファンにとりわけ人気の高い一冊。付録として、訳者による作品精読の試み「残雪―夜の語り手」を併録した。 [目次] 阿梅、ある太陽の日の愁い 霧 雄牛 カッコウが鳴くあの一瞬 曠野の中 刺繡靴および袁四ばあさんの煩悩 天国の対話 素性の知れないふたり 毒蛇を飼う者 あとがき 残雪―夜の語り手 「曠野の中」を読む 近藤直子 [原題]布谷鳥叫的那一瞬間
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-遥かな風の夜の悪夢にも似た不思議な小説 隣り合せの家に住む二組の夫婦の奇妙な物語 隣り合せの家に住む二組の夫婦の奇妙な生活。異様なイメージと出来事が奔流のように押し寄せる、現代中国文学の最前衛、残雪の衝撃作。 棟続きの家に住む二組の夫婦。戸口の梶の花のにおいに心乱された更善無(コンシャンウー)は、隣家の女、虚汝華(シュイルーホア)に怪しげな挙動を覗き見られて動揺する。虚汝華の夫の老况(ラオコアン)は生活能力のない男で、しじゅう空豆を食べている。女房の好物は酢漬けきゅうり。家の中では虫が次から次へと沸いて出て、虚汝華は殺虫剤をまくのに余念がない。ある夜、梶の花の残り香の中で、更善無と隣家の女は同じ夢を見た……。髪の毛が生える木、血のように赤い太陽、夥しい蛾や蚊、鼠。死んだ雀。腐った花の匂い。異様なイメージと夢の中のように支離滅裂な出来事の連鎖が衝撃を呼ぶ中篇『蒼老たる浮雲』に、初期短篇「山の上の小屋」「天窓」「わたしの、あの世界でのこと」を収録。アヴァンギャルドな文体によって既存の文学の枠組を打ち破り、現代中国の社会と精神の構図を深い闇の底から浮かび上がらせた残雪(ツァンシュエ)作品集。 [目次] 蒼老たる浮雲 山の上の小屋 天窓 わたしの、あの世界でのこと―友へ― 訳者あとがき [原題]蒼老的浮雲
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4.0ラスト1行に、あなたは絶望する! 地下アイドルと読モ。クラブカルチャーと援助交際。港区女子とギャラ飲み── 若さが消費される東京の光と闇を描いた群像劇サスペンス。 時代と街を超えて交錯する“彼女”の行方。紐解かれる衝撃の真実とは? 三つの時代、三つの街、三人の〝彼女〟 2009年・渋谷。ある日突然、姿を消した地下アイドルの友美。 1992年・池袋。援交の斡旋に関わる女子高生のなっつん。 2019年・西麻布。“ギャラ飲み”の胴元の正体を探る、港区女子の麻里奈。 華やかな表舞台の裏側には、腐敗した人脈と欲望が渦巻いていた。 そして、彼女はなぜ消えたのか? 時代を超えて交錯する物語は、衝撃の結末へとたどり着く。
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4.0「王子光(ワンツーコアン)」とは何か。滅びの街の物語 汚穢と奇怪な噂に満ちた街の奇妙な出来事 空から黒い灰が降り、ゴミと糞で溢れ、様々な奇怪な噂が流れる幻の街の出来事を、黒い笑いと圧倒的な文体で描いた世界文学の最前線。 黄泥街は狭く長い一本の通りだ。両側には様々な格好の小さな家がひしめき、黄ばんだ灰色の空からはいつも真っ黒な灰が降っている。灰と泥に覆われた街には人々が捨てたゴミの山がそこらじゅうにあり、店の果物は腐り、動物はやたらに気が狂う。この汚物に塗れ、時間の止まったような混沌の街で、ある男が夢の中で発した「王子光」という言葉が、すべての始まりだった。その正体をめぐって議論百出、様々な噂が流れるなか、ついに「王子光」がやって来ると、街は大雨と洪水に襲われ、奇怪な出来事が頻発する。あらゆるものが腐り、溶解し、崩れていく世界の滅びの物語を、言葉の奔流のような圧倒的な文体で語った、現代中国文学を代表する作家、残雪(ツァンシュエ)の第一長篇にして世界文学の最前線。残雪研究の第一人者でもある訳者の「わからないこと 残雪『黄泥街』試論」を併録。
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4.0宇都機理世は今日も怪談の謎を解く。”ホンモノ”と出会うために――! 高校一年生、水井境太郎は友人の高野聖から元恋人である加賀見清花に呪い殺されると相談を受けた。その実態を調べるために加賀見清花が所属するオカルト研究部に行くと、部長の宇都機理世と出会う。 理世は”呪われている”と噂される謎多き少女だった。 理由付けができないもの、反証できないものこそがホンモノの怪異!と主張する理世とともに、境太郎は掲示板に寄せられた怪談がホンモノかどうか調査することになるが――。 ●目次 プロローグ 3 第一話 天狗 隠しの怪―Invisible Ladder 21 閑話休題 112 第二話 羅切丸の怪―Ripper RIP 125 閑話休題 175 第三話 両喜亭の怪―THE CURIOSITY HOUSE OF RYOKITEI 183 エピローグ 270 ●著者 久青 玩具堂(ひさお がんぐどう) 千葉県出身、在住。2010年、玩具堂名義の「なるたま~あるいは学園パズル」で第15回スニーカー大賞〈大賞〉を受賞。受賞作を改題したデビュー作『子ひつじは迷わない』(KADOKAWA)は、青春ミステリシリーズとして人気を博す。他の著作に『漂流王国』『探偵くんと鋭い山田さん』(いずれもKADOKAWA)『まるで名探偵のような 雑居ビルの事件ノート』(東京創元社)がある。 ※この商品は固定レイアウト型の電子書籍です。 ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ※お使いの端末で無料サンプルをお試しいただいた上でのご購入をお願いいたします。
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4.5「俺、昔、喋る狼に会ったことがあるんだよ」カナダの温帯雨林にやってきた三人の日本人大学生。狼の生態に関するフィールドワークのかたわら、ひとりが不思議なことを言い出して──(表題作)。大人になる前の特別な時間を鮮やかに切り出した、四つの中編を収録。『叫びと祈り』『リバーサイド・チルドレン』の著者が贈る、ミステリ仕立てのエモーショナルな青春小説。/【目次】美しい雪の物語/重力と飛翔/狼少年ABC/スプリング・ハズ・カム
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4.5其の列車は死者を運ぶ 亡き人に逢いたくば――さぁ、乗るがいい。 ついに香月の秘密が明らかに! 生まれながらに軛を背負う二人が、現世と幽世のあわいを走る幻の豪華列車を追う大正あやかし事件簿 大正十年博多。 正体不明の人気作家・香月蓮の助手を務める中学生・瀬戸春彦は「この世の不可思議なるものを見つけてこい」という主の無理難題に頭を悩ますが、香月の正体を嗅ぎ回る新聞記者の杉山から真夜中に死者を乗せて走るという幽霊列車の目撃情報を得る。 霧の中から忽然と現れては消える幻の豪華列車。しかもあの柳原白蓮が乗っていたとの情報も。 どうしても会いたい故人がいる香月と春彦は真相を突き止めるべく杉山と夜の博多駅に忍び込み、ついに幻の列車に乗車する。 居合わせたのは訳アリの乗客たち、果たして幽霊列車の正体とは……? 訳アリ、美形、偏屈。怪異大好き小説家の香月蓮(こうづきれん)と、 鬼子で、毒舌、優秀。甘味大好き中学生助手の瀬戸春彦(せとはるひこ)。 ともに出自にどうにもならない【呪い】を背負った者同士、 凸凹バディが大正時代の博多を舞台に躍動する耽美なホラーミステリー、第2弾!! 改札を抜けて発着場へ出ると、そこには荘厳な蒸気機関車に牽引された、豪華絢爛な車輌五両が停車していた。深青色の光沢が電灯の光を弾いて、まるで七宝焼きのような輝きを放っている。 「……帰って来られると思いますか?」 僕の問いに香月がこちらを振り向く。 「どうした? 恐ろしくなったのか?」 列車がぐん、と前へ大きく動き出し、車輌が揺れると木の軋む音がした。加速はゆっくりと、だが確実に前へと進み始める。前方で蒸気の噴出する音がした。 「春彦。私も同じだ。ひと目会いたい者がいる。その為に、この列車へ乗ることを決めたのだ」 ――本文より
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