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春までのセンセイ
先生は私に命がけの言葉をくれた―― ひとりの教師と32人の生徒が向き合う“最後”の1年 『ザ・ロイヤルファミリー』『アルプス席の母』を経て辿り着いた著者の新たなる代表作、誕生! 東京都杉並区にある私立稜花女学院中学校。新年度に発表された3年E組の担任は、加賀美秀彦という中年の国語教師だった。最初は冴えないと思っていたけれど、先生の言葉はなぜだか心に響いてくる。それなのに夏休み直前、先生は病気で学校を辞めるというウワサが流れて……。 これはクラス全員がバトンをつなぐ、一生に残る一年間の物語。 「今日、この時点の、僕の代表作です」 ――早見和真 -
その犬をください
『同志少女よ、敵を撃て』著者による、近代日本と戦争をめぐる人と犬の物語。 1. 未開の咆哮/明治初期の東京府。御雇外国人として開成学校の教師に着任した英国人のジョージは、自分を見るや吠えかかる日本の野良犬たちに手を焼いていた。生徒であり通訳を務める士族の青年・藤川、そして祖国から連れてきた愛犬チェスターとローラを生活の支えとしていたジョージだが、ある日の夕暮れ時、帰路につくため駕籠を待っていたところ突然現れた浪人に立ち塞がれ――。 2. 忠犬誕生/昭和7年、渋谷駅。乗降客の間に混じって人待ち顔の老犬がいる。この犬についての新聞の小さな記事は、想像を超えた「ハチ公」ブームを作り出した。しかしその物語は記事のきっかけを作ったはずの日本犬保存会の会長・斎藤弘吉の想像を超え、動物愛護や映画産業に身を浸す人間を巻き込み、国家の思惑を含んで加速し、現実を超えてゆく。 3. 犬たちの戦争/アメリカとの戦争が始まった。熱烈な軍国少年となった坂間明は、いつも愉快な空想話を聞かせてくれた平吉兄さんが笑顔を失っていくことだけが気がかりだった。そんな折「犬の供出運動」が始まり、坂間家もお国のために愛犬ドーラクを差し出すように促される。明の父はあの手この手で供出を断るが、ついに巡査が家を訪れて説得をはじめる。 4. スランプ/令和の初夏。念願叶って進学校に入学した高校生の楓は、突然学校に行けなくなった。「戦争」という言葉が頭について離れず、自分を押しつぶしてゆくような恐怖を感じるのだ。家で飼っている引退警察犬リッキーも自分と同じく元気を失っており、楓はその世話をすることで気を紛らわせていた。しかしある朝突然、同級生の三門澄が家を訪れ、学校を休んでどう思ったかを問われて―― -
最凶の心霊実験
「この大学の七不思議には関わらない方がよいと思いますよ」 オカルトライターの鍋島猫助は、茨城県T市の大学にまつわる奇妙な噂を耳にする。幾多の都市伝説の舞台でもあるその大学では、オカルトサークルの設立が禁止されているという。なぜなら32年前、オカルト研究会の学生10名が降霊会を行い、密室で謎の死を遂げたからだ。事件以来、異常な現象が頻発する「開かずの教室」と、構内を彷徨い、出会った者を呪い殺すという白衣姿の怨霊。学生たちの間で語り継がれる特異な七不思議。興味を抱いた者たちは皆、不審な死を迎えてきた。身に迫る危険を感じながらも好奇心に負けた鍋島は、学生や教授らに話を聞いていくが――。 怪談を生み出すものとは何か。学内最恐の怨霊の正体とは。 絶望の先で明かされる真実から、あなたは逃れられない。 【桜庭百一『都市空間と妖怪』より】 〔事例五〕B棟の四階の教室に、今は立入禁止の教室があります。十年前にオカルト研究会の学生が降霊会の最中に変死した場所だそうで、夜に教室の前を通ると、うめき声が聞こえるそうです。オカルト研究会は呼び出してはいけない霊を呼び出してしまい、その祟りで死んだらしいです(比較文化学類一年 女子 一九九八年)。 -
英国紳士と大和乙女
両親を早くに亡くした燈子は、手違いで引き取られた伯爵家で冷遇されて育った。家のためにと英国人の商人アランとの結婚を命じられるも、彼が求めたのは妻ではなく通訳兼社交のパートナーとしての役割であり、この結婚は仕事だと思ってほしいと告げられる。 英語が少し分かる燈子は、日本に馴染めないアランの心に寄り添いながら、様々な言葉や文化を教えるように。次第に心を通わせていく二人だが、アランは周囲の人々が英語を分からないのをいいことに、公衆の面前で堂々と甘い言葉を口にするようになってしまい!? 「How beautiful you are!」(君はなんて美しいんだ!) 「Would you stop joking around......」(冗談はおやめくださいませ……) ■□■□■□■□■□■□■□■□ 登場人物 上総燈子(かずさ・とうこ) 養家で不遇の扱いを受けていた伯爵令嬢。独学で英語の知識を身に着け、アランの妻として通訳もこなす。 アラン 英国出身の商人であり貴族の御曹司。伯爵家で虐げられていた燈子を目にし、契約結婚という形で救い出した。 -
これが最後の仕事になる
最初の1行は全員一緒。 1編6ページ、24種の「最後の仕事」。 早起きした朝、昼の休憩、眠れない夜ーー。 ここではないどこか、今ではないいつかへ、あなたを連れ出す7分半の物語。 著者一覧(掲載順) 小川哲 五十嵐律人 秋吉理香子 呉勝浩 宮内悠介 河村拓哉 桃野雑派 須藤古都離 方丈貴恵 白井智之 潮谷験 多崎礼 真下みこと 献鹿狸太朗 岸田奈美 夕木春央 柿原朋哉 真梨幸子 一穂ミチ 三上幸四郎 高田崇史 金子玲介 麻見和史 米澤穂信 『黒猫を飼い始めた』『嘘をついたのは、初めてだった』に続く、会員制読書倶楽部:Mephisto Readers Club(MRC)で配信(公開)された大人気ショートショート集第三弾。 -
和菓子処すみれ堂 しあわせの最中と百年の約束
和三盆、いちご大福、どら焼き、ほのかな事件――!? 色とりどりの謎、おひとつどうぞ。 山間の小さな町で繰り広げられる日常ミステリー 山間ののどかな町で生まれ育った紗更は、商店街の老舗和菓子屋、すみれ堂で働いている。ある日大旦那が怪我で入院し、紗更の五歳上の幼なじみで今は東京で修業中の跡取り息子、蒼生が手伝いとして帰ってくることに。すっかり都会の雰囲気をまとった蒼生の四年ぶりの帰省を町の人々も温かく迎えるが、そんななか、一人の常連客から謎めいた注文が――。 人と人との心を和菓子が繋ぐ、日常ミステリー。 -
後宮を欺かば 愛され下手な奴婢ですが
「キーリ」「2.43」の壁井ユカコの新たな代表作、開幕!! 虐げられた少女の、嘘からはじまる逆転劇。 身分を隠して妃に成り上がる、興奮とトキメキの中華後宮ファンタジー! 幼くして両親を亡くした少女・未寒。奴婢の身分で虐げられる毎日に絶望していたある日、郷一番の商家の美しい娘・玻瑠と運命的な出会いを果たす。以来、玻瑠だけを心の頼りにしてきたが、彼女が皇太子の妃候補として後宮入りすることを知ってしまう。「あなたが必要なの」玻瑠の言葉に奮い立たされ、未寒が侍女になろうと決意した矢先、何者かの陰謀が玻瑠を襲う……! 二ヵ月後、圧倒的な魅力を放つ仮面の少女が宮廷を騒がせた。妃候補の猛者たちと、腹の読めない2人の男……予想もしない運命に突き動かされ、一世一代の芝居が幕を開ける! -
元科捜研の主婦
【松本まりか主演のTVドラマが大ヒットした「本格警察ファミリードラマ小説!」】 最優先は家族…だけど事件も気になる理系女子、「科捜研のオンナ」の新たなる究明。 ”元科捜研”の詩織は現在休職して育児に邁進中。 だが、難事件を捜査する夫・道彦の姿を見るにつれ、 秘めていた科捜研魂がうずき始める。 時折冴える夫の勘と愛する息子・亮介の純粋さに助けられ、 シゴデキ理系女子が家庭と科学捜査を両立すべく大奮闘! ドラマ版にはない新たな事件を、 科捜研の研究員だった著者が描く 最先端科学捜査ミステリー! *********************** 有名シェフの変死、銀行同時爆発予告、温泉旅館オーナー殺人事件…… 難事件解決のカギは”科学的知識”と”家族との何気ない日常”にアリ!? 【家族一丸(?)で事件を解決する吉岡家】 <吉岡詩織> 科捜研・法医係所属で、主な業務はDNA型鑑定。現在は休職中。 料理も科学実験のように行う、理系女子。アレルギー持ちの愛す る息子・亮介のために日々新メニューの開発に取り組んでいる。 <吉岡道彦> 詩織の夫。刑事として捜査に奔走する毎日ゆえに家事や育児に 充分な時間を割けず、詩織から小言を言われることも多いが、 家族への愛情は深い。 <吉岡亮介> 春から幼稚園の年長さんの5歳。数字が大好き。何気ない言動 が事件を解き明かす最大のヒントになることも……!? -
オークション・デスゲーム
入札開始――商品は、人間。 〈オークション〉という名の殺人ショーが開幕! ベストセラー「人狼ゲーム」シリーズの著者が放つ新たな極限サバイバル。 見知らぬ男女十数人とともにクルーズ船で目覚めた紬(つむぎ)。 混乱のなか、やがて異様なオークションが始まり、落札された者は「オーナー」の所有物 として賞金十億円を懸けた殺人ゲームへの参加を強いられる。 だが紬は誓う。誰も殺さず、生き残ってやると。 暴力と疑心がうずまく船上で、紬を落札した青年・廉(れん)がなぜか彼女の窮地を救う。 そこで告げられたゲームの真実とは―― ----------------- 『これから皆さんにはプレイヤーとして、4ラウンドにわたって殺しあいをしていただきます。船内に配置されている武器は自由にご活用ください』 『1ラウンドは30分間。各ラウンド開始前にオークションが行われ、皆さんひとりひとりのオーナーが決定されます』 『オーナーからの命令やルールに背いた場合、3回目で処刑が行われます』 『第4ラウンド終了後、生存者には合計10億円と自由が与えられます』 -
一途な若頭は孤独な蝶に愛を誓う
幼い頃に母を亡くし、引き取られた先でも理不尽な扱いを受ける天涯孤独の澪。ある日、会社帰りに美貌の男に声をかけられる。 「父親のことを知りたくないか?」 男は大和と名乗り、澪の亡き父は関東最大の極道組織を束ねる組長だったと明かす! さらに組長の座を得るため、隠し子である澪と結婚したいと言い出す始末。初めは断る澪だが、彼女の辛い状況を打ち破るために手を貸してくれる大和に徐々に心を許し始める。 一方、目的のために彼女を助けていただけだったはずの大和も、澪の芯の強さに惹かれていき……。 特典として、「意地悪な母と姉に売られた私。何故か若頭に溺愛されてます」×「一途な若頭は孤独な蝶に愛を誓う」書き下ろしコラボショートストーリー『紫と赤』を収録。 -
音のない理髪店
日本初の聾学校理髪科を卒業した青年が店を開業するまでの苦難は並大抵ではなかった。若手作家が自分の祖父の足跡を辿る感動の物語! 大正時代に生まれ、幼少時にろう者になった五森(ごもり)正一は、日本で最初に創設された聾学校理髪科に希望を見出し、修学に励んだ。当時としては前例のない、障害者としての自立を目指して。やがて17歳で聾学校を卒業し、いくつもの困難を乗り越えて、徳島市近郊でついに自分の理髪店を開業するに至る。日中戦争がはじまった翌年のことだった。──そして現代。3年前に作家デビューした孫の五森つばめは、祖父・正一の半生を描く決意をする。ろうの祖父母と、コーダ(ろうの親を持つ子ども)の父と伯母、そしてコーダの娘である自分。3代にわたる想いをつなぐための取材がはじまった……。 -
ハケンアニメ!
すべては、大好きな仕事(アニメ)のため。 夢中で働くすべての人に贈る、心を揺さぶる究極のお仕事小説! 天才アニメ監督・王子千晴とタッグを組むプロデューサー・有科香屋子。制作中の作品が今期の覇権を獲る最有力候補として期待を集めるが、その裏で誰にも明かせない問題を抱えていた。一方、同じクールで覇権を狙う斎藤瞳監督もプロデューサー・行城理とアフレコに臨むが。果たして“覇権アニメ”の座を掴むのはーー? CLAMP氏の挿絵を本文カラー掲載! & 作中アニメ「運命戦線リデルライト」 著者が映画化に際して書き下ろしたアニメプロットを特別収録! -
カナエトメイ 怪奇専門探偵事務所
3年前のクリスマスイブ。御燎(みりょう)かなえは最愛の夫と娘を失った。遺体はまるで破裂したかのように、血だまりで残骸として発見され、科捜研の調査でも犯行の手掛かりは一切見つからなかった。 刑事を辞めて怪奇事件専門の探偵事務所を立ち上げたかなえ。ある日、刑事時代からの知り合いである都庁特別対策室・御堂筋(みどうすじ)から、顔のない男に眼を取り替えられたという家出少女・早凪冥(さなぎめい)にまつわる相談を受ける。それは人にかけられた呪いが視える眼だった。冥の眼の力を使い、失踪した彼女の仲間の行方を捜すが…。 『夜行堂奇譚』嗣人が贈る、異色バディホラーシリーズ。 -
GOAT meets
作家と出会う 作家も出会う。 大反響の「GOAT」に姉妹誌が誕生します。 その名も「GOAT meets」。読者が作家たちと出会う場として、そして作家自身が新たなテーマと出会う場として、2025年7月24日に船出します。 第一特集は、金原ひとみ氏、朝吹真理子氏による「韓国文学を旅する」――芥川賞作家が、イ・ラン氏ら韓国人クリエイター、チェ・ヘジン氏やペク・スリン氏ら韓国人作家と邂逅し、その取材体験を書き下ろし小説として発表する前代未聞の試みです。 ・女優・唐田えりか氏のインタビュー「表現者として必要なことは韓国から学んだ」、韓国の人気作家チョン・セラン氏、映画監督・山中瑶子氏による特別寄稿もお楽しみに! ジャンル横断にも積極的に取り組みます。漫画家今日マチ子氏には、名著『cocoon』から15年の節目として、戦後80年の沖縄を訪れ、その風景を描き下ろしてもらいます。そのほか気鋭のライター・ワクサカソウヘイ氏による「タンザニア巨大見聞録」、そして、闇文芸四天王(!)も登場するという噂。 ■執筆予定 小佐野彈、小田雅久仁、乙一、小泉綾子、櫻木みわ、愼允翼、白川優子、滝口悠生、中山祐次郎、乗代雄介、星野智幸、李琴峰……(敬称略) ※この作品は一部カラーが含まれます。 ※本電子書籍に掲載されている二次元バーコードは、端末の機種やアプリの仕様によっては読み取れない場合があります。その際はURLからアクセスしてください。 -
いつか月夜
いつか見た月夜は、これからも、人生に何度だってあらわれるのだろう――加藤千恵さん(小説家) ぼくたちは、夜を歩く。眠れない夜に。不安な夜に。静かで、藍色で、心細い。でも歩かずにはいられない。そんな夜に。 会社員の實成は、父を亡くした後、得体のしれない不安にとり憑かれるようになった。特に夜に来るそいつを遠ざけるため、なにも考えずに、ひたすら夜道を歩く。そんなある日、会社の同僚・塩田さんが中学生くらいにみえる女性を連れて歩いているのに出くわしたことから「深夜の散歩」を行うことに。やがて、何故か増えてくる散歩メンバー。皆、それぞれ日常に問題を抱えながら、譲れないもののため、歩き続ける。いつも月夜、ではないけれど。(解説・加藤千恵) -
金曜日のビストロジュン
ここは広尾の隠れ家レストラン。オーナーシェフの古川淳は、医療法人などの経営再生のための会社「ユカリア」の上場を果たした後、社長の座を譲り、現在は会長だ。そんな古川は、友人の堤やイタリアンの名店「メログラーノ」のオーナーシェフの後藤らの力を借り、金曜日の夜に、彼自身が招待したお客だけの贅を尽くした宴を開催していた。最高級の食材を使った美味しい料理とお酒、古川たちの濃やかで温かいおもてなしに、家族、友人、知人などのお客は、幸福な時間を過ごすのだが……。ベストセラー「食堂のおばちゃん」シリーズの著者による「極上の料理」をめぐる奇蹟の物語。 -
母の泥舟
常に不機嫌な父、不安定になる母、壊れていく家庭。 “普通の家族”を求めるほど、少女は「母を救わなければ」という思いに囚われていく。 父の機嫌を読み、母を傷つけないように振る舞い、いつしか自分の人生よりも“母を幸せにすること”が生きる目的になっていた。 大人になっても心の奥には埋まらない空白が残る。 なぜ私は、母を救えないのか。 その答えを探すなかで主人公が辿り着いたのは、母にもまた「救えなかった母」がいたという事実だった――。 祖母、母、娘。 三代にわたって連鎖する愛情と支配、祈りと絶望。 近づきたいのに傷つけ合ってしまう“母と娘”という逃れられない関係を、痛みと優しさをもって描く、2026年内をもってセクシー女優引退を表明したMINAMOが、初めて挑んだ半自伝的小説。 愛されたかったすべての人へ贈る一冊。 -
腐魚の海
夜の海で助けた男は「怪物」だった――。 この海はね、きれいだけど、腐っているの―― 都内の中堅商社をリストラされた垂水柊一郎は、妻の故郷である暮内町に移住し、漁師として働きはじめた。しかし、妻は義父とともに釣りに出掛けたまま帰らぬ人となってしまう。 二人の死に疑念を抱きつつも何もできず、喪失感を持て余しながら漁に出ていたある夜、柊一郎は海に漂っている男を見つける。「イルナム」と名乗る北朝鮮人のその男を助けたことで、柊一郎の運命は大きく歪んでいく――。 横行する密漁、失踪した漁協事務員、悪しき因習、そして妻と義父の死の謎……。 地方の港町で一体、何が起こっているのか!? 究極の社会派ミステリー!! -
われら
今から約1000年後、勝利した都市国家の「単一国」は、野蛮で無秩序な人間社会に訣別し、「緑の壁」にかこまれた理想社会を築いていた。そこには「私」はなく、あるのは「われら」だけであった。「住人」は、ガラス・シルクの制服を着、数字と文字を組み合せた国民番号で区別されている。生活の隅々までが「時間律法」に規制され、むろん性にも自由はなく、性生活は性規制局が決める相手と予定表にしたがって行なわれる。単一国は、目下建造中の宇宙船「積分号」によって、他の惑星へ「幸福」をもたらすために出かけようとしている。本書はその宇宙船の製作担当官D五〇三号の詳細な「手記」として記録されている。DはI三三〇号という女性との禁断の「恋」に悩まされ、最後には…。1920年代初頭にロシアで書かれたディストピア小説の先駆的名著。 -
七つの時計
クリスティが売り出した頃の傑作のひとつで、チムニーズ館が、背景として使われている。鋼鉄王サー・オズワルド・クート氏によってチムニーズ館にまねかれた4人の青年達のうち、外務省官吏ジェラルド・ウェイドが、睡眠剤を飲んで死んでいた。その部屋のマントルピース上には、七つの目覚まし時計が並び、時を刻んでいた。八つの時計をベッドの下に置いた、いたずらだったはずなのに…。チムニーズ館の持ち主ケイタラム卿の娘バンドルは謎の解明に乗り出すが、またも次の犠牲者が…セヴン・ダイアルズ・クラブとは、この事件にいったいどういう関わりをもつのか。スコットランド・ヤードのバトル警視、親友の死に心を傷めるビル・エヴァズレー、ビルの友人テシジャなどの活躍のなかで、謎は謎をよび、混迷を深めてゆく。 -
チムニーズ館の秘密
本書は本格探偵もので知られるクリスティにしては珍しい、毛色の変った異色作品だ。バルカン地方の架空の一小国ヘルツォスロヴァキアを背景に、霧深きロンドン、靜かな湖のほとりにあるチムニーズ館を舞台に物語は展開する。ヘルツォスロヴァキアの王位継承問題にからんで、同国で発掘された石油の利権を得んものと互いに国王候補を押し立てる英米両国代表、チムニーズ館に隱された名宝ダイア「コイヌール」を狙う怪盗ヴィクター王、ヘルツォスロヴァキア国の王政復古を阻止せんとする革命派赤手組、王位継承問題に大きな支障ともなる元ヘルツォスロヴァキア国総理スティルプティッチ伯爵の手記を手に、南アフリカより単身渡英したアンソニー・ケイド…これらの人物が入りみだれる中に、突如チムニーズ館に突発した殺人! -
二人の若妻の手記
バルザックの小説のなかでも珍らしい書簡体の形式をそなえ、きわめて手ぎわよくまとめられた作品。その文体も若々しいみずみずしさにあふれている。この小説のモチーフをなすものは、互いに「牝鹿さん」と呼び合っている仲のよい二人の娘――金髪のルイズと栗毛のルネ――との、いちじるしいコントラストを示す結婚生活である。この二人の女性はほぼ同時にカルメル会の修道院を出て、一人はパリの社交界にはなばなしくデビューし、激しい情熱のおもむくままに恋愛結婚を選び、一人は草深いプロヴァンスの片田舎で、個性的な結婚を受け入れる。喜びや不安や、希望や落胆の交錯するそれぞれの生活を、この二人の女性はときにはあふれるばかりの誇りをもって、ときには軽い嫉妬や非難をこめて、ことこまかに書き送る……。 -
あら皮
神秘な護符「あら皮」を所有する者はほとんど無制限な力を持ち、あらゆる欲望をとげることができる。その代り、欲望がとげられるたび、少しずつ生命はけずられて行くのである。これを手に入れたラファエルは十九世紀初頭の若者であり、権力を、快楽を、金を渇望した。そのための手段は護符を手に入れるということ以外になかった。自殺するほかないほどまでせっぱつまっていたラファエルは、悪魔に魂を売ったのだ。「これは最新式の秀作であり、その特長は、驚くべきことを手段として、最も奇妙な人間情意や事件などを徹底的に使用しつくしているところにある。そしてそれらの個々については、じつに高き評価が下されるであろう」とゲーテは書いた。 -
神々は渇く
フランス革命期の恐怖政治に巻き込まれた人々の運命を描く歴史小説。正義感あふれる青年画家エヴァリスト・ガムランは革命裁判所の陪審員となり、ジャコバン派の影響を受け、元貴族や亡命者、無神論者、娼婦などを次々と断頭台に送ってゆく。「自由、平等、博愛、しからずんば死」の標語がガムランの指針であり、反愛国主義者の疑いのある者は友人に至るまで、容赦しなかった。物語は、バスティーユ襲撃や、チュルリー宮殿の襲撃、国民公会の成立など、革命の主要な出来事を背景に進行する。パリは戦争と飢餓に苦しみ、民衆の熱狂は冷め、政治への関心も薄れていくなかで、ガムランは理想主義的な愛国心を抱きつつ「人民」の再生をあくまで夢想しつづけ、ついに破滅する。タイトルの「神々は渇く」とは、権力や理想を求める人間の欲望を象徴している。 -
彼方
中世のあらゆる雑学が妖艶で怪奇な渦をまいている本作の主要人物は、ジャンヌ・ダルクを助けて数々の武勲を立てた西フランスの王侯ジル・ド・レーである。彼は愛国の処女の火刑ののち、爛熟した豪奢な生活をおくる。そのうちに金に欠乏してきて錬金術に興味をおぼえ、その帰結として悪魔礼拝に走った。そして、残忍卑劣な罪悪の限りをつくし、ついに宗教裁判にかけられて焚刑に処される。『彼方』はこの物語を骨子として、中世のあらゆる学問、すなわち錬金術、悪魔宗、呪詛、占星術、黒ミサなど、いわゆる神秘学の伝統を次々と暴露する。その凄惨、その淫靡は、一読肌に粟を生ぜしめる。しかし、「狂人か兇賊か聖者でなければ興味がない。その他はすべて俗衆だ」と喝破した世紀末フランス耽美派の雄ユイスマンスとしては、これは当然の帰結であった。 -
THREE MEN IN A BOAT(to say nothing of the dog)ボートに乗った三人のダメ男たち 犬のことは言うまでもなく――テムズ川爆笑珍道中
「自分は重病だ」と思い込んだダメ男3人+犬1匹が繰り広げる、大混乱のテムズ川クルーズへようこそ! 130年以上世界中で愛され続けるイギリス・ユーモア文学の金字塔が、現代のラノベ感覚で読める超絶軽快な新訳で登場しました。 本作は、19世紀末のロンドンを舞台に、神経質なJ、自信過剰なハリス、マイペースなジョージ、そしてやんちゃな愛犬モンモランシーの笑いとトラブルだらけの珍道中を描いた傑作コメディです。荷造りの大惨事から迷子騒動、料理の大失敗まで、壮大な冒険は起きないのにページをめくる手が止まらないエピソードが満載。古典の敷居の高さを感じさせない、友達のドジ話を聞くようなテンポの良さでサクサク楽しめます。 肩の力を抜いてクスッと笑える本書は、日々の疲れやストレスを一瞬で吹き飛ばす極上のリフレッシュタイムをお届けします。時代や国境を越えて共感できる人間の愛すべきダメっぷりに、読後には心がふっと軽くなるはずです。 【こんな方におすすめ】 ・肩の力を抜いて思いっきり笑える本を読みたい方 ・海外の古典名作をラノベ感覚で気楽に楽しみたい方 ・愛嬌あるダメ男たちのドタバタ劇に癒やされたい方 ページをめくればそこはテムズ川、愉快なダメ男たちと一緒に笑いに満ちた最高の船旅へ漕ぎ出しましょう! -
ウィルヘルム・マイスターの修業時代
ウィルヘルムは、一芸に秀でたマイスターになろうとする。生まれつきミューズの恵みを受けた彼は、その天与の能力を育成することを自分の使命にする。タイトルは、中世ドイツの職人組合の慣行だった修業時代にちなんで名付けられているが、教養小説と呼ばれるように、広く人生の修業時代を描いている。ヘッセやトーマス・マンらが範としたドイツ教養小説の代表作である。ウィルヘルムは裕福な商人の家に生まれ、演劇に強く魅了されて舞台の世界に飛び込む。しかし次第に自身の生き方を模索するようになる。その過程には多くの人々との交流がある。俳優一座の仲間たち、恋愛関係に発展する多くの女性たち、神秘的な「塔の結社」の人々などは、成長の過程でそれぞれが重要な役割を果たす。第三巻で彼は軽業師一団に出くわし、座長から薄幸な少女ミニヨンを引き取る。ミニヨンはウィルヘルムに忠実に仕え、父親のように慕い、恋人のような切ない気持ちを抱くまでになるが……第三巻冒頭には有名な「ミニヨンの歌」がある。ミニヨン亡きあと、ウィルヘルムはミニヨンのふるさとへ、あこがれの南の国さして旅だつ。 -
夜の太鼓 新版
こころが騒いで眠れぬ夜に―― 「生活」を続けるすべての人に贈るエッセイ 「私の住居は六畳一間に四畳半ほどのキッチンとやら。そのキッチンの棚、卓上、椅子も一つだけを残し、すべて印刷物の占領下にある。」長く家族を養った先で、ついに手にした自分の部屋での自分の暮し。生きる限りは鼓動が続く。傷の記憶も世の不合理も消えずとも、人と話し、ものを食べ、地を歩き、故郷とかつての日々をおもう。戦火をくぐって時代に臨んだ詩人の名随筆集。 解説 蜂飼耳 カバーデザイン 小川恵子(瀬戸内デザイン) カバー画 いぬいかずと 【目次】 Ⅰ 花いちもんめ 時の名称/しつけ糸/会社をやめたら/絵柄人柄/雪谷/気になったことふたつ 他 Ⅱ その角の向うに 運動会の空/籠の鳥/美顔/冬の案山子/梅が咲きました/子供一同/一粒の米も、私も 他 Ⅲ 松崎 「私の前にある鍋とお釜と燃える火と」の頃/自作について/私の名前/思い出が着ている/悲しみと同量の喜び/伊豆と私 他 あとがき/文庫版あとがき/解説 蜂飼耳 -
池袋ウエストゲートパーク
マコト、殺人犯を匿う! 無法世界で探すちいさな希望 石田衣良による大人気シリーズの最新刊『乙女道スカウト狩り 池袋ウエストゲートパーク22』。本作では、危険なドラッグ「ゾンビタバコ」、埼京線の集団痴漢、未成年を搾取する違法風俗店、そして地下アイドルを巡るスカウト狩りなど、現代の池袋に渦巻く新たな闇に、トラブルシューター・マコトが挑みます。 表題作「乙女道スカウト狩り」は、マコトのもとにアラタと名乗る青年が訪れるところから始まります。彼の依頼は、妹のハルヒが所属しようとしている地下アイドル事務所「FROLAプロジェクト」と、その代表である華村玲侍という人物を調べてほしいというものでした。 しかし、調査を続けるうちに、「女は金のなる木」と扱う事務所の裏の顔がちらつきます。妹を心配する兄の純粋な想いから始まったはずの調査は、やがてトクリュウへと繋がっていき…。 果たして、地下アイドルの世界に隠された真実、そして、マコトが背負うことになった罪とは。すべての答えは、物語本編で確かめてください。 -
未明の闘争 オーサーズ・カット
1990年、日本のバブル景気崩壊と前後して、これまでの文学作品と一線を画した作風の『プレーンソング』で出現した小説家保坂和志。 その後芥川賞など数々の文学賞を受賞しつつ、小説とはどのようなものかを思考しつづけた作家が2013年に満を持して世に問うた長篇『未明の闘争』は野間文芸賞を受賞。 この作品で、作者は底流としてある「思考の流れ」に思いつくかぎりのエピソードを乗せ、たゆたわせている。 それらを読んでいくことはとても楽しく気持ちが良い。しかし、読みすすめるうちになにかを深く考えざるをえない気持ちになってくる……。 そのような稀有な体験を読者に味わわせてくれる小説である『未明の闘争』の本質を損なうことなく、そのエッセンスを再構成したダイジェスト版をここに刊行する。 -
森田繁子と腹あんばい
人手不足、マラソン事業、作物泥棒 その問題、 腹におさめちゃダメ! 農業に潜む、 ままならない問題を ズバっと解決いたします。 日本農業新聞で大反響 農業コンサルタント物語。 待望の第二弾。 【著者からのコメント】 謎に満ちた農業コンサルタント・森田繁子 カムバックです! 今回の問題は、 ひきこもり対策、地域イベントの問題解決、 果物泥棒退治。アルバイトの山田君を相棒に、 おいしいものを食べながら解決します。 この巻からでも楽しめるお得仕様です! \ご依頼案/ ・上司とうまくいかず地元に帰ってきた 孫の豊をひきこもりから解消してほしいと 祖母・澄江。コンサルと関係ないはずが、 地域活性化のカギが? ・北海道のあるマラソン大会。 改革を決めたスポーツ振興会の笠木だが、 おもてなしが裏目に。 地元の牧場とのトラブルが見え隠れして――。 ・「今日は盗られてないだろうか」丹精込めて つくったベリーが春から盗難にあい、 憂鬱な日々をおくる多喜子。 犯人を捕まえるって、容易じゃない! 腹に秘めていること、 全部吐き出しませんか? \森田繁子ってどんな人?/ ・森田アグリプランニング社長で 農業コンサルタント ・仕事は主に農営診断、 経営改革などのアドバイスなど ・身体は縦にも横にもでかく、50代、孫あり ・派手な出で立ちだがそれが彼女の戦闘着 ・趣味は志ある人に協力すること ・自分にも他人にも厳しい ・仕事も早いが食べるのも早い -
おしゃれ童子(乙女の本棚)
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 *この電子書籍に対応した全音源はリットーミュージックのウェブサイトから無料でダウンロードできます。 人気シリーズ「乙女の本棚」第56弾は、文豪・太宰治×イラストレーター・ウミ乃のコラボレーション! 小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。 「瀟洒、典雅。」少年の美学の一切は、それに尽きていました。 少年時代からおしゃれに強い興味を抱いていた男。彼は自らの美学をどんなときも貫き、夢中に生きようとする。 太宰治の名作が、一瞬で目が釘付けになるような美しさを備えた作品で話題を呼び本シリーズでは『断食芸人』を担当するイラストレーター・ウミ乃によって描かれる。名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。 自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。 -
青木淳悟初期作品コレクション
デビュー作刊行から20年、入手困難が続いていた『四十日と四十夜のメルヘン』ほか初期の傑作群を収める決定版の作品集。 「四十日と四十夜のメルヘン」はたとえば私にも、ほかの読者にも、まだ見たことのないような小説を書きたいと動かす力を持つ、書かれて20年経ったいまだに見たことのない小説なのである。250枚に満たない「四十日―」はまるで何千頁もの大長編に匹敵するスケールを持っているし、そのスケールのままこの枚数であることの面白さも詰まっている。――町屋良平(小説家) 「バイト帰りの電車で読み始めたが最後、そのまま終えることができなくなり、布団の上に正座して朝まで読み耽ることになりました。ヤバいものを読まされてしまった。徹夜など滅多にしないのに、化け物に心臓を取られたような興奮と睡眠不足で手の震えが止まらなくなっていました」(伊藤亜紗さん/解説より) 「なんなんだこれはと思いながら、それでも私らがなぜか読めてしまっているとき、青木も私らも含めた人々はみな、見たことのない「わたし」に、それが依拠するフィクショナルな資料(としてのまさにこの「小説」)に、疑いようのない実在感とともに遭遇している」(山本浩貴さん/解説より) 【目次】 四十日と四十夜のメルヘン 四十日と四十夜のメルヘン クレーターのほとりで いい子は家で いい子は家で ふるさと以外のことは知らない 市街地の家 このあいだ東京でね さようなら、またいつか このあいだ東京でね TOKYO SMART DRIVER 障壁 夜の目撃談 ワンス・アポン・ア・タイム 日付の数だけ言葉が 東京か、埼玉──家と創作ノートと注釈── 私のいない高校 私のいない高校 解説 私の止まり木 伊藤亜紗 日記と小説に挟まった資料(materials) 山本浩貴(いぬのせなか座) あとがき(今回のメルヘン修正について) 【著者】 青木淳悟 1979 年埼玉生。2003 年「四十日と四十夜のメルヘン」で新潮新人賞を受賞。2005 年、同作と「クレーターのほとりで」を収めた『四十日と四十夜のメルヘン』で野間文芸新人賞を受賞。2012 年『私のいない高校』で三島由紀夫賞受賞。著書に『男一代之改革』、『学校の近くの家』、電子書籍『激越!! プロ野球県聞録』などがある。 -
歌枕と景物辞典
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 歌枕は和歌によまれた地名およびそれに準じたものをさしていいます。この歌枕の多くには、歌枕を印象的に表わす「景物」、つま りその歌枕と結びつく事物や風物がよみ合わせられています。「住吉」と言えば、景物は「松」。「桂」と言えば「月」という関係です。当時のよみ人たちは歌枕地を訪れたことがなくても、共通の風景が心に浮かんでいたことでしょう。本書では「歌枕」と対応する「景物など」、また地名をよみ込み歌枕として成立させた「証歌」を紹介します。これらを知れば、取り合わせや銘の参考、また画題 や工芸品の題材など、創造活動をする人たちの絶好のヒントになるはずです。 -
ロンドン万博殺人事件 男爵令嬢カラの事件簿
発明家令嬢、謎を解く。 19世紀、ロンドン万国博覧会・水晶宮【クリスタルパレス】。 出品した自動人形【ルビ:オートマトン】の部品で男が刺殺され、 容疑者になってしまった令嬢カラが、 天才細工師と共に事件に挑む―― 〈あらすじ〉 1851年、ロンドン万国博覧会。発明家で男爵令嬢のカラは自動人形【ルビ:オートマトン】を出品し、鉄細工師ナイアルと知り合う。ところがカラの(「カラの」トル)人形の腕部が会場の水晶宮【ルビ:クリスタルパレス】から盗まれ、その部品で刺された男の遺体が見つかったことから、カラに容疑がかけられてしまう。カラはナイアルの力を借りて殺人事件の真相を探るが……。変わり者の令嬢と天才細工師が解き明かす謎とは――? 世界初の万博を舞台に描かれる、ヒストリカル・コージー・ミステリ。 -
クジラに落ちた男
2026年10月16日より全国公開! ピュリッツァー賞作家の傑作海洋小説が映画化! 映画「クジラに落ちた男」原作。巨大クジラに丸呑みされ、酸素残量は1時間。生還する唯一の鍵は、憎んでいた父に叩き込まれた教え──卓越したダイバーだが不器用な生き方しかできなかった父が、海で自ら命を絶った。17歳の息子ジェイはその遺骨を求め、海に潜るが……。ピュリッツァー賞作家が放つ傑作海洋小説。全米図書館協会アレックス賞受賞、2023年ニューヨーク・タイムズ年間ベストブック選出。/解説=渡邊利道 -
花菱夫妻の退魔帖
大正9年の東京。侯爵令嬢の瀧川鈴子はとある事情から浅草出身で、怪談蒐集を趣味としている。ある日、室辻子爵邸に呼ばれて芸妓の悪霊を目撃した際、花菱孝冬という青年に出会う。彼は十二単を纏う謎の霊を使い、悪霊を「食わせた」のだった……。掴みどころのない孝冬を気味悪く思う鈴子だったが、なぜか孝冬に求婚され――! 逃れられない過去とさだめを背負う二人が結ばれることで、動き出す未来とは。 -
俺とおまえの夏の陣
「一生、あなたの右目となる」誰にも愛されなかった孤独な少年・政宗に小十郎が誓った日から、人生の最後まで深く支え合った二人。実母による毒殺未遂、天下人・秀吉との命懸けの心理戦……押し寄せる罠を機転で切り抜けていく! 破天荒な“独眼竜”伊達政宗と、その気高き誇りを誰よりも信じ抜いた小十郎。生涯を通して紡がれる純粋な絆に胸が震える、極上バディ群像劇! 稀代のストーリーテラー・吉田恵里香が仕掛ける、 戦国乱世に深く刻まれた、至高のバディ・ドラマ! ※本書は2014年に東京書籍株式会社から単行本として刊行されたものを加筆修正し、文庫化したものです。 -
お梅は呪いたい
500年の眠りから覚めた呪いの人形・お梅。 現代人を呪うつもりが、間違えて次々に幸せにしてしまう!? 『逆転美人』で話題の著者による、笑いと涙と伏線回収の“呪われ人生喜劇” 古民家の解体中に発見された謎の日本人形。それはかつて戦国大名を滅亡させた呪いの人形お梅だった! 興味本位の底辺ユーチューバーに引き取られたお梅は、早速彼を呪い殺そうとするが、500年のブランクは長すぎた!? 呪いが効かないどころか、お梅の心霊動画がバズってしまい……果たしてお梅は無事に現代人を呪い殺せるのか。 笑いと涙のオカルトハートフルコメディ! -
獣君と厄災の姫
双子の長子は不吉という理由で世間から隠され育てられたアルステット王国のルレア・フレイヴォリツ。長く小康状態が続くクロファール皇国から「フレイヴォリツ家の娘」を皇太子・ラーシュの妻として迎えたいという書状が届く。冷酷で「獣君」と称されるラーシュのもとに嫁ぎたくない妹の身代わりになったルレア。居場所のなかった少女が身代わりに嫁いだ先で愛され自分らしさを取り戻していく王道のシンデレラロマンス。 -
僕とあいつの関ケ原
時代を動かしたのは、あまりに一途で残酷な愛。口下手で不器用な主君・三成の夢にすべてを捧げる左近。美しき義父・直政に認めてもらいたい一心で、闇へ堕ちる忠吉。大好きな伯父・義弘を生きて帰すために、捨て身の盾となる豊久。裏切りと野望が渦巻く戦場で、彼らが最後に選んだのは、天下でも名誉でもなく、たった一人の男だった。切なくて熱い戦国バディ群像劇! 稀代のストーリーテラー・吉田恵里香が仕掛ける、 戦国乱世に深く刻まれた、至高のバディ・ドラマ! ※本書は2014年に東京書籍株式会社から単行本として刊行されたものを加筆修正し、文庫化したものです。 -
貸し物屋お庸謎解き帖 なべてこの世は
知恵も力も貸すと評判の江戸のレンタルショップの暖簾を、 今日も秘密を抱えたお客がくぐる── 口は悪いが心根の優しい娘店主の人情たっぷり謎捌き! そしてついに明かされる娘店主お庸をめぐる秘密とは……? 人気シリーズ、感動の完結! 江戸庶民の暮らしを支える貸し物屋・湊屋両国出店の娘店主お庸は、物だけでなく知恵も貸してくれると評判の江戸娘。口は悪いが心優しいお庸のもとには、今日もわけありのお客がやってくる──。 老舗呉服屋の店の地下室に現れる幽霊の正体は? 祝言を控え婚礼衣装を借りに来た若旦那が抱く思いとは? そして、お庸をつけ狙い続けた藩主の真の目的とは……? お庸の謎捌きが痛快な大人気書き下ろし時代小説、待望の第8弾。いくつもの秘密が明かされる感動の完結巻! 【著者】平谷美樹(ひらや・よしき) 1960年、岩手県生まれ。大阪芸術大学卒。中学校の美術教師を務める傍ら創作活動に入る。 2000年『エンデュミオンエンデュミオン』で作家としてデビュー。同年『エリ・エリ』で小松左京賞を受賞。二〇一四年、「風の王国」シリーズで歴史作家クラブ賞・シリーズ賞を受賞。 著書に「草紙屋薬楽堂ふしぎ始末」「貸し物屋お庸謎解き帖」(だいわ文庫)シリーズのほか、「修法師百夜まじない帖」(小学館文庫)シリーズ、「貸し物屋お庸」(招き猫文庫)シリーズ、「採薬使佐平次」「よこやり清左衛門仕置帳」(角川文庫)シリーズ、『新装版百物語 実録怪談集』(ハルキ文庫)、『岩手怪談』(竹書房怪談文庫)、『安倍宗任伝 前九年・後三年合戦』『柳は萌ゆる』『国萌ゆる 小説 原敬』『虎と十字架』(実業之日本社)、『鍬ヶ崎心中 幕末宮古湾海戦異聞』『天酒頂戴』(小学館文庫)、『大一揆』(角川文庫)等、多数がある。 -
シルバー川柳
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「恋かなと思っていたら不整脈」「万歩計半分以上探しもの」――「シルバー川柳」は、シニア世代を中心とした、まさに人生の達人たちによる川柳傑作選です。社団法人全国有料老人ホーム協会が主催し、毎年1万を越える応募作のなかから、敬老の日にあたり、ユニークな作品が選ばれてきました。本書は、2012年夏の入選作を含む傑作川柳を、イラストとともに紹介。 -
バリキャリの子
あの頃、私は母の部下だった―― バリキャリの母が自分を産んだ年齢を迎え、婚活を始めた理佳子。 次第に理想の家族の形が揺らぎ始め…… 令和の婚活と母娘の関係を描く渾身作! 化学メーカーで研究員として勤める田口理佳子は、家でも土日でも仕事をする母に育てられた“バリキャリ”の子だ。母が自分を産んだ27歳を迎え、周囲には結婚ラッシュが訪れた理佳子は、婚活を始める。 女は結婚したら派遣社員になるべきと考える専業主婦家庭の男。子の教育方針は親がすべて決めるべきだと言う理系男子。子育てを投資と考える外資コンサルの男。 それぞれの理想を掲げる男性との対話を経て、理佳子が辿り着く答えとは何か――。 「わたし、定時で帰ります。」シリーズ朱野帰子さん絶賛! バリキャリの母に育てられた娘たちが、「母」について書く時代がはじまった。 働きまくってきた「母」は、我が子を幸せにすることができたのだろうか? そのアンサーの一つがこの小説にはある。 -
弾丸とヒマワリ
第72回江戸川乱歩賞受賞 交錯する現在と過去。 勇気と誇りとやさしさの物語。 女子高生が自宅で銃殺され、その手には国連平和維持活動(PKO)に参加した自衛隊員に授与された名誉のメダルが握られていた。自衛隊を退官し、ピザ屋の配達員として働く本庄恵梨香は重要参考人として警察にマークされる。一方、恵梨香と同じ戦地でのトラウマから退官し、クスリに手を出し売人にまで落ちぶれた野島武のもとへ、ある日「人を殺せるクスリを用意できなか」と元地下アイドルだという南川杏子が訪ねてきたーー。 物語をぐいぐいと進めて読ませる力がある。 ーー有栖川有栖 自然なセリフに好感をもった。 ーー黒川博行 リアリティが最大の長所。 ーー貫井徳郎 多くの人に届いてほしいと願える作品です。 ーー湊かなえ 最初のトリガーが秀逸。 ーー横関大 -
月刊「潮」2026年10月号
月刊「潮」2026年10月号 主な内容 【特別企画】 災害大国ニッポンの「備え」を問う 「熊本地震」と「南海トラフ地震」はどう関連するか。 鎌田浩毅 「いつの間にか備わっている」フェーズフリーという発想。 佐藤唯行 ペット防災の本質は「平時の過ごし方」にある。 冨士岡 剛 能登半島地震の教訓と「防災庁」創設の意義。 中川宏昌 【ルポ】 熊本地震――再びの災禍に見舞われた現場へ。 粟野仁雄 【特集】 人生後半を豊かにする「終活」 「クオリティ・オブ・デス」から人生を考える。 樋野興夫 後悔しない選択で「幸齢期」を楽しく生きよう。 和田秀樹 生前整理の本質は“これからの人生”を元気に暮らす準備。 上東丙唆祥 人生のバトンを確実につなぐ「ライフリレー」。 黒澤史津乃 【連載】平成の回廊――創価学会と日本社会 昭和の左右対立のはざまで――貧困と戦争を越える対話。 與那覇 潤 【連載ドキュメンタリー企画】 民衆こそ王者 〈識者の声〉篇 核ミサイル発射台を残した沖縄研修道場の価値。 仲地 清 【特集】 課題山積の高市政権 「防衛費増額」の財源を冷静に議論せよ。 佐藤主光 巨大与党の驕りと死角――高市国会をどう見るか。 吉田 徹 「国民の総意」なき皇室典範改正の危うさ。 原 武史 【新連載小説】 赤じい七十五騎 今村翔吾 【対談】 桑野和泉 VS 篠原文也 地域の魅力を未来へつなぐ観光のかたち。 【人間探訪】 イッセー尾形 【ルポ】 アルゼンチン紀行――軍事政権下のW杯と母たちの行進。 山口由美 【ルポ】 ブーゲンビリアと「もうひとつの沖縄戦」。 澤宮 優 三一年ぶりの大相撲パリ公演観戦記。 フローラン・ダバディ その他 -
小説 ブルーロック
2022年10月、テレビアニメがスタートする大人気サッカー漫画、待望のノベライズ!! 2018年、W杯で日本代表はベスト16敗退。これを受け日本フットボール連合はW杯優勝のため育成寮・ブルーロックを設立。300人の高校生FWを集め「エゴイズムにあふれるストライカー」の育成に乗り出した。育成の指揮を執るのは謎の男・絵心甚八。無名のFW、潔世一をはじめ300人はたった一つの椅子に座るため非情なセレクションに挑む!栄光かそれとも永遠の敗北か!?くたばれ日本サッカー! 青い夢を見るために!! <小学上級・中学から すべての漢字にふりがなつき>
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