作品一覧

  • 茶の本
    値引きあり
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    フェノロサの弟子として日本美術学界の巨星・岡倉天心。その代表作。この明治に書かれた茶道論は、現代の茶道界批判としても依然として通用し、茶道を通しての卓抜な東洋思想論としても評価される。――明治美術界の重鎮・岡倉天心が、茶道を通して、東洋精神を西欧に紹介し、内外に名声を博した名著。宗匠臭のないその清新な思想は、近代茶道の美学のバイブルとして評価されるのみならず、膨大な底辺を擁しながら、精神を忘れ、ただ形式に流れる現代茶道への峻烈な批判として、大きな今日的意義を持つ。
  • 茶の本
    3.0
    1巻1,454円 (税込)
    日露戦役直後、1906年に出た文明論の名著。ボストン美術館の東洋部門を司る著者が英文で世に問うた三部作の最後をかざる。古典の風格と親しみやすさが同居する、美術史家・宮川寅雄の翻訳。
  • 日本の目覚め
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    1巻1,745円 (税込)
    1904年11月、日露戦争の国際世論をめぐる攻防に、天心が投じた英文著作。日本文明の源泉をたどり、明治維新の大要を解き、「黄禍」の妄説を覆す。2年後の名著『茶の本』に通ずる詩趣をたたえた本書は、時のルーズヴェルト大統領が手にとり、英米有力紙誌が取り上げ、全米年間4位の書店売上を記録した。
  • 日本美術史
    4.0
    1巻1,144円 (税込)
    岡倉天心の「日本美術史」は、日本で初めて試みられた体系的な古代から近代にわたる美術史講義である。未完に終わった論考「日本美術史論」に加え、日本を含めてアジア美術史を叙述する「泰東巧藝史」講義を併録した天心の美術史観・歴史観の全貌。
  • 現代語新訳 世界に誇る「日本のこころ」3大名著 ──茶の本 武士道 代表的日本人
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    国境を越え1世紀を経ても色あせない 日本発、世界各国ロングセラーが1冊になった 『茶の本』『武士道』『代表的日本人』は、今もなお世界中で読み継がれており、現代においても日本人こそが、世界で生き抜いていくために精読すべき名著だといえる。 この3作はいずれも劣らぬ優れた書であり、どの作品から読んでもかまわないが、3作をまとめて読んでみると、共通して見えてくるものがある。それは、現代にも通ずる日本の誇りと言うべき精神であり、日本の文化や思想、道徳、伝統といった「日本のこころ」である。 それぞれが異なる視点、題材やアプローチで書かれているので、3作品合わせて読むことで、多角的に「日本のこころ」とも言うべき、精神、道徳、生き方についてとらえ、より一層深く理解することができるだろう。 「日本のこころ」は、現代日本人にも知らずのうちに脈々と受けつがれている。例えば、2011年に発生した大震災後に日本人が見せた規律や自発的な他助の精神は世界中から称讃された。そして「おもてなし」に代表される日本人の誇るサービス精神にもまた通底する考え方でもある。 それを本書を読むことで今一度、思い出そう。そして、現代日本人として「日本のこころ」を世界に対して発信し、その誇りを未来への世代に受け継いでいくのに役立ててほしい。 100年を経ても色褪せること無く読み継がれてきた名著は、必ずや今後100年も読み継がれていくであろう。 この3作を1冊にまとめた本書を一家に1冊の蔵書として、納めていただけたら幸いである。 著者紹介 『茶の本』 岡倉天心(おかくら・てんしん)本名 覚三(かくぞう) 明治時代の美術評論家、思想家。1863年、横浜に生まれる。父が貿易商だったこともあり、幼少時代から英語を習得。東京大学在学中に日本美術研究科の通訳・助手を務め、文部省入省後は欧米視察を経て、東京美術学校の設立に尽くす。27歳で第二次校長に就任し、横山大観など多数の日本画家や彫刻家を育てるが、内紛により辞任。その後、弟子たちと日本美術院を設立する。一方で、アメリカのボストン美術館の東洋部長にも就任し、同美術館が「東洋美術の殿堂」と呼ばれる基礎を作るとともに、海外での講演活動や執筆活動を通じて、日本ひいては東洋に対する欧米の理解を深めるのに尽力した。1913年没。 『武士道』 新渡戸稲造(にとべ・いなぞう) 農学者・教育者・思想家。1862年岩手県盛岡生まれ。札幌農学校(現在の北海道大学)で学んだ後、アメリカ、ドイツで農政学等を研究。1891年にメリー・パターソン・エルキントンと結婚。1899年、アメリカで静養中に本書を執筆。帰国後、第一高等学校学長、東京帝国大教授、東京女子大学学長などを歴任。1920年に国際連盟事務次長を務め国際平和に貢献する。1933年没。 『代表的日本人』 内村鑑三(うちむら・かんぞう) 1861年高崎藩士である父の元、東京に生まれる。キリスト教思想家・文学者・伝道者・聖書学者。東京外国語学校を経て札幌農学校に新渡戸稲造、宮部金吾らと勉強を共にする。卒業後、アマースト大学、ハートフォード神学校に留学し、1890年に帰国。第一高等中学校嘱託教員となるが、翌年、教育勅語奉戴式で拝礼を拒んだ行為が不敬事件として非難され免職。以後は著述家として活躍。1919年から内村聖書研究会を開き、多くの人を集めた。聖書にのみ基づく信仰「無教会主義」の創始、伝道者となる。主な著書に『基督信徒のなぐさめ』、『余は如何にして基督信徒となりし乎』などがある。1930年没。
  • 新訳 茶の本 ビギナーズ 日本の思想
    4.0
    『茶の本』(全訳)と『東洋の理想』(抄訳)を、読みやすい訳文と解説で読む! ロマンチックで波乱に富んだ生涯を、エピソードと証言で綴った読み物風伝記も付載。天心の思想と人物が理解できる入門書。
  • 東洋の理想他
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    1巻2,530円 (税込)
    ※本シリーズに使用している原版データは時間が経過している作品が多いため、一部不鮮明な箇所がある可能性がございます。ご了承下さい。 「アジアは一つである」。日本美術,アジア文化の高潔な理想を論じた「東洋の理想」と「東洋の覚醒」「日本の覚醒」。20世紀初頭に英語で書かれた3つの論考は,今日なお芸術と思想,文明のあり方についてつよく訴えかける。

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  • 茶の本
    -
    岡倉天心は明治の美術批評家で、日本美術学校(今の東京芸術大学)を創立して初代の校長になった。のちには横山大観らと日本美術院を設立して、日本美術の発展と海外への紹介に力をつくした。そうしたなかで彼が英文で書き、アメリカの出版社から出した日本美術論、東洋美術論がこの「茶の本」。あくまでも「わかりやすさ」を念頭に周到になされた苦心の翻訳である。

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  • 新訳 茶の本 ビギナーズ 日本の思想

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    ・茶を飲むという日常の行為を、芸術の域にまで高めた茶道。
     ほとんど何も置かれていないままの茶室。室町時代末期~安土桃山時代、千利休によって完成されました。

     明治の思想家、岡倉天心は、茶室と人との関わり、宗教、そして茶室の一輪の花にも注目しています。


     「花を摘むのも手当たり次第ではなくて、心に思い描く芸術的造形にしたがって、注意深く一枝一茎(いっしいっけい)を選ぶものであり、
     もし、必要以上に切ってしまうようなことがあれば、恥じ入るほかはない。
     西洋では、花の展示が、富の見せびらかしの一部であり、つかの間の遊びであるように思われる。

     これら多くの花は、騒ぎが終わった後、どこに

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    2015年02月05日
  • 新訳 茶の本 ビギナーズ 日本の思想

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    ネタバレ

    古都 金沢の、旅の道中で読み進めた事もあり、
    とても味わい深く受け止められた。

    日本を追われながらも、誰よりも強く、
    日本文化の素晴らしさとイデオロギーを
    欧米諸国に対して突きつける天心の
    短くも含蓄ある言葉の数々。

    “謙譲の心で芸術を鑑賞する。”
    鑑賞者の心得を説いた、「芸術鑑賞」の章が印象深い。

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    2013年07月01日
  • 新訳 茶の本 ビギナーズ 日本の思想

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    偶然につけたNHKのEテレで梅原猛さんのインタビュー放送をやっていた。震災にまつわる話が中心だったが、話の中で度々出ていた言葉が「草木国土悉皆成仏」(涅槃経の言葉から最澄が云い始めた言葉と伝えられるが、真偽のほどは不明)。草木や国土のように心をもたないものでもことごとく仏性があり、仏となりうるのだという意味。この言葉は仏教からの言葉ではあるものの、梅原さん曰く、要するに草木や風物も命があり、自然のなかで生きることにおいて人間と等しく、人間は自然の上に立つものではなく、人間は自然と共生すべきことに帰結するのだと。そこには仏教の思想を越えた自然観、宇宙観があるのだとも。
      このような話を聞いてい

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    2012年03月13日
  • 新訳 茶の本 ビギナーズ 日本の思想

    Posted by ブクログ

    先日伊勢神宮に行ってから、日本的な美意識に興味が沸々と。岡倉天心の茶の本が新訳で出ていて、なかなか評判がよろしいらしい。

    茶道の本質は不完全ということの崇拝ーー物事には完全などということはないということを畏敬の念を持って受け入れ、処することにある。不可能を宿命とする人生のただ中にあって、それでも何かしら可能なものを成し遂げようとするこころ優しい試みが茶道なのである。

    この一文に、西洋と東洋の美意識の違いがエッセンスとして凝縮されている。これは美意識のみならず、一神教を軸とする西洋の精神文化の持つ論理、構造性、に対応する東洋からの回答ともいえる。不完全性を受け入れた諦めの先にこそ、軽やかで自

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    2009年10月04日
  • 新訳 茶の本 ビギナーズ 日本の思想

    Posted by ブクログ

    こんなに芸術を愛し、日本を愛する国際人がいたとは…!
    戦後において西洋追随ではなく東洋の素晴らしさを忘れず、
    時代に流されなかった天心は立派!
    ただし他文明を差別化した表現が少々気になった。

    芸術の在り方が、あまり納得いかない。
    「芸術とは自分の内から湧き出るものを表現すること」
    って私は思うけど、 彼に言わせると私は
    「近代西洋の自己中心的な考えに染まりきっている」 らしい。

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    2009年10月07日

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