岡倉天心のレビュー一覧

  • 新訳 茶の本 ビギナーズ 日本の思想
    ・茶を飲むという日常の行為を、芸術の域にまで高めた茶道。
     ほとんど何も置かれていないままの茶室。室町時代末期~安土桃山時代、千利休によって完成されました。

     明治の思想家、岡倉天心は、茶室と人との関わり、宗教、そして茶室の一輪の花にも注目しています。


     「花を摘むのも手当たり次第ではなくて、...続きを読む
  • 新訳 茶の本 ビギナーズ 日本の思想
    古都 金沢の、旅の道中で読み進めた事もあり、
    とても味わい深く受け止められた。

    日本を追われながらも、誰よりも強く、
    日本文化の素晴らしさとイデオロギーを
    欧米諸国に対して突きつける天心の
    短くも含蓄ある言葉の数々。

    “謙譲の心で芸術を鑑賞する。”
    鑑賞者の心得を説いた、「芸術鑑賞」の章が印...続きを読む
  • 新訳 茶の本 ビギナーズ 日本の思想
    偶然につけたNHKのEテレで梅原猛さんのインタビュー放送をやっていた。震災にまつわる話が中心だったが、話の中で度々出ていた言葉が「草木国土悉皆成仏」(涅槃経の言葉から最澄が云い始めた言葉と伝えられるが、真偽のほどは不明)。草木や国土のように心をもたないものでもことごとく仏性があり、仏となりうるのだと...続きを読む
  • 新訳 茶の本 ビギナーズ 日本の思想
    先日伊勢神宮に行ってから、日本的な美意識に興味が沸々と。岡倉天心の茶の本が新訳で出ていて、なかなか評判がよろしいらしい。

    茶道の本質は不完全ということの崇拝ーー物事には完全などということはないということを畏敬の念を持って受け入れ、処することにある。不可能を宿命とする人生のただ中にあって、それでも何...続きを読む
  • 新訳 茶の本 ビギナーズ 日本の思想
    こんなに芸術を愛し、日本を愛する国際人がいたとは…!
    戦後において西洋追随ではなく東洋の素晴らしさを忘れず、
    時代に流されなかった天心は立派!
    ただし他文明を差別化した表現が少々気になった。

    芸術の在り方が、あまり納得いかない。
    「芸術とは自分の内から湧き出るものを表現すること」
    って私...続きを読む
  • 新訳 茶の本 ビギナーズ 日本の思想

    もうかれこれ20年以上前から読みたかったのだがようやくご縁により読むことができた

    元々は「茶の心」は岡倉天心が西洋人に「茶」の精神を理解させるために英文で書いたものだ
    (天心は幼いころから家業の関係で英語に携わることが多く、また語学センスが素晴らしかったようだ)
    そして勘違いしていたが、決して...続きを読む
  • 新訳 茶の本 ビギナーズ 日本の思想
    岡倉天心原文the book oftea 1906年M39米国発表。
    日本の茶道を欧米に紹介する目的だったが日清戦争
    に続き最強ロシアとの戦争1904-1905にも勝利したことにより本書にも注目が集まる。死の術武士道だけではない生の術茶の道を通じての日本の美意識、東洋的と西洋的思考の違いを。解説で恋...続きを読む
  • 新訳 茶の本 ビギナーズ 日本の思想
    岡倉天心(1863(文久2年)~1913年(大正2年)/本名は覚三)は、福井藩士の次男として横浜に生まれ、東大文学部を卒業後、文部省に入り、美術行政を担当する。1886~87年、東京美術学校設立のためにアーネスト・フェノロサと共に欧米を視察し、1890年に東京美術学校(現・東京藝大美術学部)の初代校...続きを読む
  • 日本美術史
    岡倉天心の思考の切り口、視点を追体験できる本です。
    日本史の文化史を学んで興味を持っていれば、さらさらと読めるでしょうが、岩佐又兵衛あたりになってくると、絵が好きか否かもポイントになってくるのかなと。
    楽しく読める読めないのお話しです。
    美術、文化がどのように変遷したか歴史ももちろんなぞることができ...続きを読む
  • 新訳 茶の本 ビギナーズ 日本の思想
    日本がインド、中国の文化を昇華し、そのようなことができたのはそもそも東洋の理念ということが共通だからであるという天心の信念には唸らざるを得なかった。そして、陶器や書画など様々な芸術に茶人の息吹が潜んでいるということから、文化の形成にいかに茶人の業が影響を及ぼしたのか、ということに気づかされた。
  • 新訳 茶の本 ビギナーズ 日本の思想
    この本では、茶道を通して日本人の持つ価値観が説明されています。
    茶道では自然との融和や現在の瞬間をとらえる感性を大切にする。それは姿を変えた道教であり禅である。日本ではそれが芸術や宗教だけでなく、身近な暮らしの要素にもなっていることが面白い。
  • 新訳 茶の本 ビギナーズ 日本の思想
    お茶をする人であれば必読。入門的な書き方だが簡潔な分だけ分かりやすい。
    禅よりは老荘寄りの思想が表れている。
  • 新訳 茶の本 ビギナーズ 日本の思想
    この新訳はかなり読みやすいからおすすめ!

    「茶の本」全編はもちろんのこと、「東洋の理想」の序章&終章及び岡倉天心の生涯が収録されているので、岡倉天心入門書としては最適です。

    お茶ってすごい美しいんだなぁ、もはや哲学。いや宇宙。ってことが感じられる本です。

    まさに暮らしの哲学。

    そう思うのは、...続きを読む
  • 新訳 茶の本 ビギナーズ 日本の思想
    岡倉氏の恋愛に苦しむ、苦々しさが、茶と何の関係があるのかわからないが、その苦さが茶だったといえばつながる。お相手の方は西洋の方だったので、そこに悩みもあったのだろう。現代なら紅茶でもコーヒーでもいけるよね。
  • 新訳 茶の本 ビギナーズ 日本の思想
    茶の本のビジュアルブックを読んで、訳わからなかったので新訳を購入。解説を読んでやっと少し理解できた。

    西洋への怒りのすごいこと(笑)
    茶道をTeaismと訳したことに、信念を感じる。
    外から見た日本の美徳が浮き出されている。

    でもまだ落とし込めてないので、もっと分かりやすいやつを読む予定。
  • 新訳 茶の本 ビギナーズ 日本の思想
     お茶を始めたので読んでみた。「茶の本」と「東洋の理想」(序章と終章)が解説とともに収められている。

     岡倉天心は東京藝大や日本美術院の礎を作った美術評論家である。英語に巧みで、アメリカの美術館で東洋部の顧問をするとともに、日本や東洋の文化をプロモーションしていた。「茶の本」は茶道(原文では Te...続きを読む
  • 茶の本
    原田マハさんの短編集に出て来て探していたら実家で文庫本をちょうど見つけたので拝読。
    この時代に英語で茶の文化を海外に広めたと言う事実にただただ驚き。内容は分かる部分とわからない部分があり。沢山の日本語訳があるようで、他の訳本も試してみたい。
    ※今回宮川寅雄さんという方の訳本でしたが、古過ぎて検索して...続きを読む
  • 新訳 茶の本 ビギナーズ 日本の思想
    「茶」を切り口に古代中国の道教思想から現代生活様式まで、作者の好きなように語った一冊。岡倉天心のやりたい放題ここに極まれり、で、意外と悪くない。
  • 茶の本
    やっと読めた。
    流派、歴史、禅、宗教とのつながり、茶室、花、芸術…。
    茶をとりまくあらゆる事、茶に影響を与えたもの、茶に影響を受けたもの。
    静謐な空気が行間からにじむ。
  • 新訳 茶の本 ビギナーズ 日本の思想
    忘れがちな日本の良さを再認識することができ、「茶の本」「東洋の理想」はとてもよかった。
    ただ、最後は必要だったのかな?天心にとって基子は何だったんだろう。