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「しなければならない育児、しなければならない家事、しなければならない仕事、それと並んでしなければならない不倫、でしかなかったような気がする」――二度の離婚を経て、中学生の娘である理子と二人で暮らすシングルマザーの小説家、志絵。最近付き合い始めた大学生の蒼葉と一緒に暮らしたいと娘に告げるが・・・・・・。恋愛する母たちの孤独と不安と欲望が、周囲の人々を巻き込んでいく。仕事、家庭、恋愛の全てが欲しい女たちとその家族的つながりを描いた長編小説。
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Posted by ブクログ
ひかり 志絵 理子 吾郎 蒼葉 吉岡龍二 太田 天野 若槻 和香 岡本 直人 リツコ 行哉 裕斗 持田 根津 愁 中津川 三木田 ユキ 山根 牧野 笠田 相原 吉田 真島先生 滝岡 麦田 松下 中田 枠山 梨花 張本 中山 秋川 蒔田有人
「共感できない」ことと「作品が面白くない」ことを 同源であるというスタンスで感想にする人は ままあるタイプだと認識しているのだけれど、 そういった人を置き去りにすることに 一切の躊躇がない本だと思った。 作中でも(さらりとはあるけれど)語られている、 子どもが、今、食べたくないというだけの物を 「...続きを読む嫌い」「おいしくない」と表現するような。 好きじゃないなら「好きじゃない」と言えばいい。 迂遠さは美徳ではない。 そんなメッセージを感じたので直截な言葉で感想を。 人生は最低で最高だ。
積読本たちに割り込んで、本書を手に取りそのまま読み始める。コロナ禍に感じていた、でも呟けなかった言葉を的確に捉え、放つ。そうそう!と共感しっぱなし。 さて、以下はメモのはしりをコピペした。 何を考えているのかが少しずつ、流しそうめんが箸の間をすり抜けるように掴めなくなっていく シロアリに胸を食...続きを読むわれたような虚無 使われなかったハンドミキサーを持って吾郎宅を出る志絵の心境 第14話の「ただただ、私は理子が大好きだった〜」のあたりグッと込み上げるものがある。そして「嵐みたいな子」というように、そこに狂おしい程の愛情を読みとる。 自分勝手と思えるけど、そこにはちゃんと愛がある。子供がいても子供を言い訳にせずに自分であろうとする姿勢は、見習うところがある。
選んだ選択と選ばなかった選択の両方にメリット・デメリットがあり、それらを深く考えて絶望する人間がいる。そんなことに思いを馳せることができていなかった、、。短絡的な思考でしか物事を考えない自分には、志絵の生き方があまりにも辛そうで、いつか彼女が自分自身を破滅へと追い込んでしまうのではないかとヒヤヒヤし...続きを読むながら読み進めていた。そんな志絵には、蒼葉がいて、ひかりがいて、和香がいて、吾郎がいて、そして何よりも理子がいる。人と関わることで孤独を感じるけれど、人と関わるからこそ孤独を癒すことができる。そんな温かさを、コロナという人との関わりを断絶する世情と絡めて描いていたのが素敵な構想だな、と感じた。 『デクリネゾン』に登場する、志絵・ひかり・和香。仲の良い3人が食事を共にし、語らい合う場面が、江國香織さんの『シェニール織とか黄肉のメロンとか』に登場する、民子・理枝・早希を彷彿とさせる。(この江國さんの小説における解説を書いているのは、なんと金原さん…!) なんだか結びつきを感じて、よく分からないけれど嬉しくなった。 あとは『YABUNONAKA』に登場する長岡友梨奈と、『デクリネゾン』に登場する志絵を混同してしまう、、
気持ちを表す言葉の熱量が強すぎる。 それがこの作家の特徴だったな、と久々に読んで思う それが好みと一致するかどうかはまた別物 内容はいつも映画になりそうな話だが、やはり本で活字で読んだ時の良さは映画には敵わないと思った それが金原ひとみなのかも 大学生の蒼葉と再再婚する天野志絵は小説家、2人が一...続きを読む緒に暮らし始めるタイミングで理子が元夫宅へ引っ越す事で受けるショックや母の気持ちを改めて感じるところなど、不倫と母の愛はまた別物らしい ひかりと和香の友だち3人での飲み会やリモート飲み、酒の場が必ず出てきて、途中からコロナ禍になり時短営業、酒類販売規制など忘れかけていたあの時期を赤裸々な言葉で表現しているところは素晴らしい ただ長い、長すぎる、特別は何もなく淡々としていて、もう読まないし、人には薦めない、かな… 体をガリガリ削っていくような不倫生活の中で、どうしてこんなことを続けなければならないのか不審に思いながら、私は自分の欲望などとは遠くかけ離れた原理で行動していたようにしか思えない。しなければならない育児、しなければならない家事、しなければならない仕事、それと並んでしなければならない不倫、でしかなかったような気がするのだ。 「原子は通常一方方向に下降するんだけど、曲がることがある。エピクロスが提唱した哲学史上最も美しい概念だよ」 結局、人は自分より過少なものに関しては少なすぎると感じ、自分より過多なものに関しては多すぎると感じる身勝手な生き物なのだろう。 現代の若者は検索機能を手にしているので、自分を相対化して考えるのが得意なんだ思いますよ。私の世代なんかは、目の前にいる人や又聞きした話なんかから、手探りでしか世界を把握できなかったけど、今の若い世代は世界中の人と対話することもできて、自分と照らし合わせることができる。自分を知っているように見えるんじゃないですかね。もちろんそのインターネットを介したコミュニケーションがパズル枠のように意外と狭い限界を持っていることも含めての話ですし、それで自分を知った気になることが正しいのかどうかは別の話ですけど 無駄を減らすことに躍起になっている人は、自分自身が無駄な存在だと気づいてしまった時どうするのだろう。本当に無駄ではないことなんて、無駄の中にしか存在していないのではないだろうか。 ビリヤニって「元々は宮廷料理で、手間がかかるからお祝いの時用のご飯なんだって」
大きな変化がなく、他作品に比べると勢いをあまり感じず、読むのに気力を使った。コロナ禍に連載として追っていたらまた違ったんだろうなと思う。 とはいえ圧倒的な筆力で、震えるような真をつく表現がたくさん転がっていた。2回の離婚を経て、大学生の彼氏がいる小説家の主人公。娘との関係性、同業の友人、元夫、編集...続きを読む担当、それぞれの会話と関係性の中で、彼女の消えない孤独と向き合う葛藤と思考が散りばめられている作品だった。
作家としての仕事もそれなりに順調で、子持ちのアラフォーでも大学生の若い男の子と恋愛できるんですぅっていう自慢を延々と見せられた感じ。笑 1番目の元夫もなんか嫌な奴だし… 周囲の人たちもあまりまともには見えないし、 作家ってそういう感じなの?と勘繰ってしまう。 (主人公も金原さんがモデルなのか?笑...続きを読む) てか、かなりの年上女性が好きな男性ってこんなにいるのかしら…作者の願望が詰まってるようにしか見えない…
私にはちょっと読みにくかったです。 少し抽象的な部分も多く、会話言葉が「」で話されていないところもあって、中々話が入ってこずに読み切ることに少し時間がかかりました。
主人公に全く共感できないからこそすごいなあと思った。他の本だとこんな違う境遇で生きてて違う考え方なのになんとなく共感できるぞ、があるのにこの本は全くもって共感できないし違う生き方をしている人、しかもなんだか小難しいような好きになれない人物。だからこそ入り込みすぎないで客観しながらこの物語を読めた。 ...続きを読む 自分の中のものが確立されていっても時代は変わるし時代が変われば関わる人たちも変わる。変わってくことを受け入れるというか適応していくためには若い人が主人公には必要なんだろうなと思った。
恋愛と家族、結婚と離婚、成長と老い。 覚えていることと忘れること。 食卓を囲むこと。 ・あらゆることを後回しにし続けているから、もはや何を後回しにしているのかさえ忘れてしまう。そんな人間でも何不自由なく生きていけるからこそ、人生は生きづらいとも言える。 ・そもそも小説に求めるべき価値は、社会的正...続きを読む当性のない言葉を如何に伝えられるか、だけです。 ・どんな刺激も経験も出会いも私を変えなかったのに、老いだけが私を変えたのを痛感する。 ・感情は生物で、人を好きな気持ちも執着も悲しみも寂しさも嫉妬も悔しさも、全て酸化していく。味はするけれど、湿気ている。食べながら私も、もう食べたくないと心からうんざりしている。 ・人間は意外と、目の前にあるものの話をしてるんだよね
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