PHP文芸文庫作品一覧
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4.0今一番楽しみなのは村木嵐だ――と葉室麟に言わしめた作家による骨太な歴史小説。江戸に幕府が開かれて五十年余り。後に越後高田藩筆頭家老になる小栗美作は、大地震の後処理で手腕を発揮し、藩主・松平光長の信頼を勝ち取る。しかし光長の嫡子が亡くなると藩内は真っ二つに割れ、御家騒動へと発展。美作は否応なく、その渦に巻き込まれていく。そんな高田藩を取り潰そうと幕府は虎視眈々と機会を窺っていた。逃げず、媚びず、諦めず――藩を守るため、次々に襲いかかる難題と懸命に戦った男の生涯を感動的に描く歴史長篇。伊達騒動を描いた『樅ノ木は残った』を彷彿とさせる力作。
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3.8累計110万部の「ホーンテッド・キャンパス」シリーズの著者による、ラブ&サスペンス最新作! 略奪婚、歳の差婚、毒親……ワケアリ結婚式はお任せあれ!? 結婚式の「サクラ」のバイトとして働く主人公が、“いわくつき”の老舗式場の謎を解く! 幼馴染の史郎を一方的に恋慕い、結婚を夢見る合路咲希は、ひょんなことから結婚式の代理出席者である「サクラ」のバイトをすることになった。サクラを頼むだけあって、出席する結婚式はどこか不穏なものばかり。そんな中、自殺した花嫁の幽霊が出るという“いわくつき”の老舗ブライダル会館で問題が頻発すると気づいた咲希は、史郎とともに謎に巻き込まれていく……。
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3.0時は戦国。出羽に生まれた民治丸に課せられたのは、闇討ちにあった父の仇討ちを果たすという使命。しかし民治丸は身体も小さく、通常の手段では、仇に勝つほど剣術で強くなることは難しい。いかにすれば、力弱き者が強き者に勝てるのか。過酷な修行のなかで、民治丸は神託を得て「居合い」という全く新しい剣術を編み出していく。そして民治丸は、林崎甚助と名乗り、仇・坂上主膳を追って旅に出る。やがて青年剣士は、京の都へ。しかし坂上主膳は、梟雄として名高い戦国武将・松永久秀の家臣となっていた……。奸智に長けた松永久秀をも相手に、甚助の仇討ちは成就するのか。スピード感溢れる文体で、居合いの始祖・林崎甚助の若き日の活躍を描いた、痛快剣豪エンタテインメント小説。
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-吹雪に消えた美女。秘湯に沈むスーツ姿の男。白濁の湯に隠された真実を追え! ベテラン警部・志垣vs.若手エリート警部・夏目、二人の推理合戦の行方は!? 温泉宿の露天風呂にスーツ姿の男の変死体!?――亡くなった男と一緒に宿泊していたのは、前の晩、吹雪で立ち往生していたところを、警視庁捜査一課のエリート警部・夏目大介が、助けた女だった。しかし、事件発生後、女は忽然と姿を消してしまう。一方、ベテラン警部・志垣も、奇しくも同じ宿を訪れ……。期せずして同じ事件に関わることになった二人の刑事が、推理の末に辿り着いた哀しい真実とは。人気旅情ミステリー。
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4.7◎WBC日本代表を支えたスコアラーの挑戦――表題作「最後のスコアブック」 ◎マスターズリーグMVPに輝く無名投手の再起――「やりなおしのマウンド」 ◎日本女子代表を世界一へ導く女子野球指導者の発見――「野球からの贈りもの」 ◎田中将大を擁しての全国制覇、駒大苫小牧高校監督の甘苦――「優勝旗のかわりに」など、戦力外通告からはじまる、敗れざる者たちの逆転ドラマ。『野球からの贈りもの』を改題。
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4.5立川談志、落語協会脱会! 立川流旗揚げ!? ――すべては談四楼から始まった。落語家になるため弟子入り志願した若者(のちの談四楼)に、憧れの立川談志が告げたのは「やめとけ」の一言だった。――なんとか入門を許されるも、「俺と仕事とどっちが大事だ!」と無理難題に振り回される談四楼。恋に悩み、売れないことに焦燥し、好敵手と切磋琢磨する中で、ついに真打昇進試験が……。しかしそれは、落語界を震撼させる一大事件の始まりに過ぎなかった。破天荒で理不尽。不世出の落語家・立川談志に多くの人が魅せられた理由とは。談志に「小説はお前に任せる」と言わしめた著者が、師弟の情を、笑いと涙で描く傑作小説。
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3.7負けたら、即、廃部よ、廃部!私立ヒミコ女学園では、日本文化を研究する“和風文化研究会(和風研)”と“スタディ・オブ・ジャパン(SOJ)”の二つの部が鎬(しのぎ)を削っていた。「学園に同じ活動内容の部は、二つもいらぬ」と、部の存続がかかった、学園内の伝統ある歴史討論にSOJは「刺客」を送りこみ、和風研を潰しにかかる。そこに歴史知識ゼロの新入生、北浦つばさが和風研に現われ――。利休切腹の真相、芭蕉の旅の目的、歌舞伎の創始者の正体……日本史の謎はで解ける!? 女子高生たちの熱きバトルから飛び出す歴史の“真説”とは?『邪馬台国はどこですか?』の著者による学園歴史ミステリー。
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4.4秋山好古・真之兄弟、正岡子規ら志ある若者たちが「明日の日本」に思いを馳せた明治時代。その青春群像の中で、ひときわ高い人気を誇るのが海軍中佐・広瀬武夫だ。日露対立という戦局の波に翻弄されたペテルブルクの恋、日本で初めて「軍神」として神格化されることになった日露戦争・旅順口閉塞作戦での壮絶な最期……。人々を魅了してやまない「海のサムライ」の鮮烈な生涯を活写した力作評伝小説!
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3.9医者を目指しつつ、女としての幸せも諦めたくないおいちは、飾り職人・新吉との結婚を決意する。しかし祝言の当日、『浦之屋』という商家で毒物混入事件が……。おいちは祝言の途中で現場に駆け付け、父・松庵とともに苦しんでいる人達の手当に奔走する。そして後日、『浦之屋』の若旦那の乳母が服毒死。犯人だと名乗り出たのは、なんと菖蒲長屋の元住人・巳助だった。この世に思いを残して死んだ人の声を聞けるおいちは、巳助が闇に呑み込まれる姿を見てしまい、事件の裏に何かあると確信。仙五朗親分とともに、事件の真相究明に動き出す。体調に異変を感じていたおいちは、この奇怪な事件の謎を解くことができるのか。シリーズ累計45万部突破! 仕事も家庭も手に入れたい娘の奮闘と成長を描いて話題の、青春「時代」ミステリー第六弾!
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4.0「ねえ、わたしと一緒に人助けしない?」「正義」を信じられなくなった少年と、ヒーローになりたい少女。二人が出会った時、世界は少し変わり始める――。 ●STORY 高校生二年生の鈴森実(まこと)は、ある日、クラスメイトの城之崎聖良が、赤いジャージに身を包み、マントをつけた「ヒーロー」に扮して、困っている人を助けているところに遭遇する。「ヒーロー活動」を見られたと知った聖良は、「わたしと一緒に人助けしない?」と実を誘うが、実には彼女と関わりたくない「ある理由」があって……? 傷を抱えながら「世界」と向き合う、少年少女の思いが胸を打つ傑作青春小説。文庫書き下ろし。
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4.0【2023年7月、日本テレビ系列 ドラマDEEP ドラマ放映決定! Hulu、TVerでも配信予定 主演:田辺桃子・小関裕太】優しい隣人の正体は!? 真面目ゆえ、頼まれた仕事をなんでも引き受けてしまう苦労性の女・蓬田藤子。その隣の部屋に引っ越してきた男・仁科蒼真はとんでもなくイケメンで、しかもエリート会社員。藤子は次第に、親切で紳士的な隣人との交流に癒やされていく。なぜこんなボロアパートに越してきたのか、なぜ藤子に親身にしてくれるのか。多くを語らない仁科は、どうやらワケありのようで――? 苦労性真面目女子×ワケありハイスペ男子の胸きゅんラブコメディ! エブリスタ大人気連載、待望の文庫化。
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4.0「おいちは江戸の女性ですが、今に繋がる生き方を貫いています」――あさのあつこ 現代女性にも通じる悩みを抱える主人公を思わず応援したくなる人気時代小説最新刊。父のような医者になりたいと願う娘おいちに、絶好の機会が訪れる。女性の医者を育てるための医塾が開かれるというのだ。おいちは、希望に胸を膨らませ、夢への第一歩を踏み出そうとする。そんななか、深川で謎の連続失踪事件が起きる。忽然と姿を消した四人に、共通点は見出せなかった。不可解な事件が気になるおいちの許に、岡っ引の仙五朗が思いがけない情報を携えてやって来る。この世に思いを残して死んだ人の姿を見ることができるおいちは、事件を解決に導くことができるのか。一方、心を寄せ合う新吉との関係も、新たな局面を迎える。仕事も家庭も持ちたいという娘の密かな願いは、叶えられるのか。人気の青春「時代」ミステリー第五弾!
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4.3芸術(アート)という名のタイムカプセルが、いま開かれる――。京都国立博物館研究員の望月彩のもとに、レイモンド・ウォンと名乗るマカオ博物館の学芸員が現れた。彼に導かれ、マカオを訪れた彩が目にしたものは、「風神雷神」が描かれた西洋絵画と、天正遣欧少年使節の一員・原マルティノの署名が残る古文書、そしてそこに記された「俵…屋…宗…達」の四文字だった――。天才絵師・宗達の名画〈風神雷神図屏風〉を軸に描く冒険譚。「縦横無尽な想像力に操られたマハさんの筆致にすっかり魂を持っていかれた。カラヴァッジョと宗達を繋げてしまう発想には脱帽です」漫画家・文筆家・画家 ヤマザキマリさん推薦!
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4.0十倉雅和氏(経団連会長・住友化学会長)、絶賛! 「住友の事業精神の原点は、ここにあった」煙害問題の解決、企業の利ではなく人々のために……。“ESGの先駆者”伊庭貞剛の生涯を描き切った感動のノンフィクションノベル。この男なくして「住友」は語れない! 幕末、志士として活動後、司法官となった伊庭貞剛は、叔父で総理事の広瀬宰平に招聘され、住友に入社する。しかし当時の住友は、別子銅山の煙害問題を抱え、さらには宰平の独断専行が目にあまるほどであった。住友財閥の中にありながらも、住友を破壊せんばかりの覚悟を持って改革に臨んだ、“住友中興の祖”とよばれる経営者に光をあてた傑作長編小説。
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3.5その日、首相官邸は戦場と化した! 日本初の女性首相とアメリカ国務長官が首相官邸で会談中に、テロ集団が官邸を占拠。首相と国務長官が人質となる。女性で初めて首相付きのSPとなった明日香が、重傷を負った上司の指示のもと、たった一人でテロ集団に立ち向かうことに。官邸の外では日米の救出部隊が一枚岩になれず揉めるなか、アメリカ大統領をも巻き込むテロ集団の意外な目的が明らかになり……。政府の指示系統崩壊、アメリカ軍の介入、その混乱に乗じるテロ集団。しかし、明日香の行動が少しずつテロ集団の計画に狂いを生じさせていく。日本の安全保障政策に警鐘を鳴らす衝撃のクライシス小説。
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3.6菖蒲長屋で赤子を産み落とし、消えた女――。不思議な能力を持つ娘おいちは、その女の聞こえるはずのない叫びを聞いてしまう。岡っ引・仙五朗らと力をあわせ、女を捜していたおいちのもとに、女が惨殺され、無残な姿で見つかったとの報せが――。傷痕から見えてきた女の正体、女が抱えていた事情、そして母を亡くした赤子の運命は? 一方、松庵のもとには、老舗の薪炭屋の主人と内儀がやって来て、母おきくの病を治してほしいと懇願する。一見、なんの関係もないかに思われた二つの出来事だが――。父・松庵のような医者になりたいと願うおいちは、夢に向けた一歩を踏み出すことができるのか。そんなおいちに想いを寄せる新吉、凄腕の岡っ引・仙五朗、そして個性的なキャラである伯母のおうたも健在。人気の青春「時代」ミステリー第四弾。
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3.4うだつが上がらない平凡すぎる新米弁護士のノリは、東京・谷中にある猫のいる喫茶店の一角で事務所を開いた。秘書を務めるのは弟のノリ。シュッとしたイケメンだが、名言大好きの変わり者。事務所に持ち込まれてくるのは、嫁姑問題の愚痴や落書きの犯人探しから、前科者に対する立ち退き交渉、遺産相続のトラブルまでさまざま。そこに絡んだ謎や人々の悩みを、兄弟で力を合わせ、名言を使って解決していく。古今東西の名言が満載の、思わず涙がこぼれる連作ミステリー。『名言探偵』を改題。 ※本文中に出てくる名言には誰の言葉であるかが明記されていますが、それとは別に、各話に“隠し名言”なるものを盛り込んでいます。登場する人や物がヒントになっていますので、それにまつわる名フレーズ(セリフや歌詞)を探してみて下さい(一部、アレンジされているものもあります)。
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3.9――己のために行なったことはみな、己の命とともに消え失せる。(中略)わが身のためだけに用いれば、人の命ほど儚く、むなしいものはない。されどそれを他人のために用いれば、己の生には万金にも値する意味が生じよう。(本文より抜粋)時は天平――。藤原氏が設立した施薬院の仕事に、嫌気が差していた若き官人・蜂田名代だったが、高熱が続いた後、突如熱が下がる不思議な病が次々と発生。それこそが、都を阿鼻叫喚の事態へと陥らせる“疫神(天然痘)”の前兆であった。我が身を顧みず、治療に当たる医師たち。しかし混乱に乗じて、病に効くというお札を民に売りつける者も現われて……。第158回直木賞と第39回吉川英治文学新人賞にWノミネートされた、「天平のパンデミック」を舞台に人間の業を描き切った傑作長編。解説:安部龍太郎。
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4.0野球大好きの老若男女で結成された、9人だけの草野球チーム「ジンルイズ」。20歳の学生から81歳の老人まで、職業もラーメン屋店長、会社経営者、元プロ野球選手と様々だ。しかし彼らは勝負にこだわらない。様々な事情で過去に野球を断念しているジンルイズ・ナインにとっては、「野球を楽しむ」ことこそ第一なのだ。ある日、ジンルイズのオーナー吉見高志(8番レフト)は、遠藤と名乗る不思議な老人と出会う。遠藤の魔法と計らいによって、ジンルイズは全日本野球選手権大会の地区予選に出場することに。一回戦、二回戦、と奇想天外な試合運びで勝ち進むジンルイズ。遠藤の魔法のおかげなのか、それとも……。本書は『翼はいつまでも』で坪田譲治文学賞を受賞した著者が、野球を題材にした長編小説。物語の展開とともにナイン一人一人に起こり始める「小さな奇跡」を通じ、人生の応援歌として描いた大人のためのファンタスティック・ストーリー。
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4.3我が職掌はただクロカネの道作りに候――。幕末、長州に生まれた弥吉こと、のちの井上勝(まさる)は、国禁を犯して伊藤博文、井上馨らと長州ファイブの一人として渡英した。ロンドンで西欧の近代化を目の当たりにし、鉄道(クロカネ)こそが国を発展させると確信する。帰国後、伊藤らが中央政界で活躍するなか、勝は立身出世には背を向け、ひたすら鉄道敷設に邁進する。鉄道の敷設権を要求するアメリカの主張を退け、さまざまな反対の声にも粘り強く交渉し、ついには日本人のみによる鉄道敷設を成し遂げた。のちに日本の「鉄道の父」と呼ばれる、技術大国の礎を築いた“魂の技術者”の物語。『クロカネの道』を改題。
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3.8「あそこには、人を喰らう鬼がいるんです」江戸深川界隈で立て続けに起きた夜鷹殺しに怯える女の、悲痛な叫びがこだまする。そんななか、この世に思いを残した人の姿が見えるおいちの前に、血の臭いをまとった男が現れる。商家の若旦那だというこの男は、亡き姉の影に怯えていた。おいちに助けを求めてきた男は、事件に関係しているのか、それとも――。腹を裂くという猟奇的な手口に衝撃を受けたおいちは、岡っ引の仙五朗と力をあわせ、ある行動に出るのだが……。父・松庵のような医者になりたいという思いを胸に秘め、18歳になったおいちは、事件の糸口を見つけ、解決することができるのか。生き方に悩みながらも、強く生きたいと願う女性を描いて人気の青春「時代」ミステリーシリーズ第三弾!
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3.6「おいちちゃん、怖いよ。助けて……」。――胸騒ぎを覚えたおいちは、友のもとに駆け付けるのだが。本書は、この世に思いを残して死んだ人の姿を見ることができる娘・おいちが、その能力を生かし、岡っ引の仙五朗とともに、複雑に絡んだ因縁の糸を解きほぐしていく好評「おいち不思議がたり」シリーズ待望の新作。江戸深川の菖蒲長屋で、医者である父・松庵の仕事を手伝うおいちは17歳。父のような医者になりたいと夢を膨らませているのだが、そんなおいちの身にふりかかるのは、友の死、身内の病、そして自分の出生の秘密にかかわる事件等々。おいちは、様々な困難を乗り越え、亡き友の無念を晴らすことができるのか。悩みながらも強く生きたいと願う主人公を書いてきた作家・あさのあつこの青春「時代」ミステリー第二弾! 解説は、作家の小松エメル氏。
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4.3隣国を次々に従え、世界帝国への道をひた走る隋帝国。その矛先は琉球、そして朝鮮半島へと向けられた。倭国に攻めてくるのも時間の問題……。この危機に敢然と立ち向かったのが、厩戸皇子、のちの聖徳太子である。遣隋使となった小野妹子をはじめ、周囲の人びとを巻き込んだ聖徳太子の戦いの行く末は!? 「なぜ隋の煬帝を怒らせる国書を送ったのか」「“聡耳”と言われた理由」「その後半生に政治的空白期があるのはなぜか」「黒駒伝説の真実とは」――聖徳太子をめぐる数々の謎を解き明かしながら、東アジアを舞台に壮大なスケールで描かれる、衝撃の古代史小説。
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-執行猶予期間が終わった時、加害者の生活態度や反省状況をチェックして、刑務所に入れるかどうかを被害者や遺族自身が決めることができたとしたら? それを実現する「執行猶予被害者・遺族預かり制度」が施行された社会。新人担当係官の井川は、加害者の反省状況を伝えることで、被害者の痛みや遺族の喪失感を少しでも和らげることができればと考えていたのだが……。加害者を刑務所に送る権利を手に入れた時、遺族や被害者はある程度救われるのか。逆に加害者は、「本当の反省」をすることができるのか。架空の司法制度という大胆な設定のもとで、人を憎むこと、許すこととは何かを丹念な筆致で描いていく、感動の長編小説。
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3.5「事業再生」は「人間再生」だ! 株式会社経営共創基盤(IGPI)グループ会長冨山和彦氏推薦! 倒産の危機、地元の抵抗、そして、東日本大震災――。ビジネスパーソン必読の、会津の温泉旅館を舞台にした感動のノンフィクション・ノベル。「再建の神様」と言われた早川種三を尊敬し、世のため人のために働くことを志していた若手地方銀行員・春木種生は、ある事件をきっかけに、銀行員の仕事に疑問を抱く。逃げるように東北新幹線に乗り込んだ彼は、再建請負人を名乗る男・渋沢栄二と偶然出会い、共に会津へ向かうことに。春木はなりゆきで、倒産しかけた温泉宿を再建することになったのだが、問題続きで……。元銀行員の著者による、人と企業の再生を描いた、傑作ビジネス小説。
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4.0慎重な男は、時代を変えた。戦後の日本を「一商人」として生き抜いた男、藤田俊雄。商人でもあった母の教えを胸に、復員後、東京・北千住で義兄とともに洋品店を営むことに。儲けを最低限に抑え、客を第一に考えたその店は、食料品等も扱うなど業容を広げ、「スーパーマーケット」という新たな形態へと変貌を遂げていく。イトーヨーカ堂創業者・伊藤雅俊氏等をモデルに、流通の頂点に立つ男たちの姿を描いた傑作ビジネス大河小説。『二人のカリスマ(上)』を改題。 〈目次〉第一章 焼け跡 第二章 商人になる 第三章 商人修行 第四章 スーパーマーケット 第五章 アメリカ 第六章 チェーンストア化 第七章 驚異の躍進 第八章 コンビニエンスストア
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4.5強い、強すぎる! 今のオリンピックなら、金メダル確実!? 小柄な体格ながらも百戦百勝! 「理論の嘉納、実践の三船」と並び称された柔道家の破天荒な人生とは。岩手県久慈に生まれ、悪ガキとして育った三船久蔵は、仙台二中に進学し、柔道と出合う。小柄ながらも地元で敵なしの久蔵は、上京後、講道館に入門し稽古に励み、異例の速さで昇段、数多の強敵を倒していく。不断の鍛錬の末に辿り着いた「押さば回れ、引かば斜めに」の境地は、幾多の新技を創出し、やがて究極の神技「空気投」を生み出す。不世出の柔道家の生涯を描いた長編小説。『「柔道の神様」とよばれた男』を改題。
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4.0筑前立花城の城督・ぎん千代姫が婿に迎えたのは、後の名将・立花宗茂。島津、大友、龍造寺――三つ巴の闘いが繰り広げられる九州で、大友を支える立花家も戦いに明け暮れる。ぎん千代自ら鉄炮隊を率いて闘うなか、父・道雪に続き、宗茂の実父・高橋紹運も命を落とし……。豊臣秀吉の天下、そして関ヶ原の戦いへ。時代の荒波に翻弄される夫を支えつつ、摩利支天の如く、凜々しく、ひたむきに生き、加藤清正にも一目置かれたぎん千代姫の生涯を活き活きと描いた力作長編。『利休にたずねよ』の山本兼一が遺した戦国小説のなかでは珍しく、女性が主人公。解説は作家の植松三十里氏。
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3.7地下鉄、全線緊急停止!! 地下鉄の新線開業を間近に控えたある日、保線作業員の的場哲也は、勤務中にトンネルの中で怪しげな人影を見つける。またインターネット上でも、東京の地下に「地底人」が出現するという噂が飛び交っていた。そんな中、的場は母から、弟の洋次が鬼童征夫なる経済学者が主宰する怪しげな勉強会に通っていると相談を受ける。事情を探るために鬼童の講演会に出かけた的場は、そこで意外な人物を見かけるのだが……。東京の地下鉄や地下街に爆弾を仕掛け、「東京の地下を支配した」と宣言する、テロリストたちの意外な正体と、その目的とは何か? 複雑怪奇な地下迷宮(ダンジョン)と化した東京の地下を舞台に繰り広げられる攻防。警察や的場たちは、果たして地下鉄を、そして東京を守れるのか。『TOKYO BLACKOUT』『迎撃せよ』『怪物』などが話題の、クライシス小説の旗手が描く、緊迫のサスペンス。
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4.0警察官時代に起きた悲劇的な事件の記憶から逃れるかのように、毎年夏の間だけ山小屋でアルバイトをする五木健司。「辞職しなければ、いい刑事になった」と惜しまれる五木はある時、名頃という男を救助したことから、殺人事件に巻き込まれてしまう。名頃が恋人・裕恵を殺し、自分も死んでしまったというのだ。事件現場となった群馬県・長沢山を訪れ、そのまま山小屋へと入ることでその事件を忘れようとした五木の元に、裕恵の手帳と、裕恵の父からの「すまなかった」というメッセージが届けられる。1週間の約束で山を下り、東京へと戻った五木は、1枚の山の写真を手掛かりに、5年前に起きた事件へとたどり着くが……。複数の事件が絡み合い、幾重にも張り巡らされた罠に気づき、事件の真相へとたどり着いた後に、五木が見たものは……。拭い去れない過去にとらわれ続けてきた五木に、救いはあるのか――。本格ミステリの名手による、傑作山岳ミステリ!
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4.0日本民俗学の先駆者として知られ、各地の風俗・民俗などを日記体で詳細に書き記し、200冊以上の書物を残した菅江真澄。三河・吉田宿の御師の次男に生まれ、国学者で藩の御用商人でもあった植田義方のもとで勉学に勤しんだ彼は、岡崎へ出て和歌を、名古屋では絵画と本草学を身につけた後、30歳で古里を後にして長い旅に出る。当時は、天明の大飢饉や浅間山の大噴火などの天変地異、賄賂にまみれ、幕府を意のままに動かす老中・田沼意次と松平定信ら譜代衆の対立、松前藩問題と北方ロシアの脅威など、幕藩体制が大きく揺らいだ激動の時代だった。そんな中、彼は何を求めて、信濃、出羽、陸奥、そして蝦夷地へと旅をしたのか――。彼を蝦夷地へと駆り立てたものは何だったのか――。本書は、立身出世を願うも叶わず、生涯を旅に生きざるをえなかった菅江真澄の虚実入り交じった人生をミステリーの手法で掘り起こしながら、彼の秘密に迫った傑作歴史小説である。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 牡蠣のカレー煮、ホタテのピカタ、煮豚に自家製レバーパテ……。40万部突破の大好評「婚活食堂」シリーズを彩ってきた、心もおなかも喜ぶ絶品料理の数々は、「食堂のおばちゃん」でもあった著者による「手軽で、美味しい」ものばかり。各料理に添えられた「合わせたいお酒とおでん種」まで揃えれば、あなたの家の食卓が「めぐみ食堂」に早変わり! 厳選52レシピに加えて著者書き下ろしエッセイも収録し、シリーズの世界をより深く“味わう”ことができる、ファン必読の一冊。
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-加賀百万石の礎を築いた戦国大名・前田利家。その娘ゆえに、波瀾の人生を歩むことになった麻阿と豪――。姉の麻阿は、柴田勝家の猶子に嫁ぐため、北ノ庄城にいたのだが、豊臣秀吉に攻められ、命からがら城を抜け出す。そんな麻阿に待っていたのは、前田家のため、秀吉の妻になるという運命だった。一方、妹の豪は、秀吉の養女になり、目の中に入れても痛くないほど可愛がられ、秀吉子飼いの大名・宇喜多秀家に嫁ぐ。幸せな日々を送っていたが、その人生は関ケ原の合戦で西軍が負けたのを機に暗転する。時代に翻弄されつつも、実家である前田家のため、子供たちのために助け合い、生き延びていった姉妹を描くと同時に、姫たちの目から戦国乱世を活写した傑作歴史長編。
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-「利生」を心に抱く同志として、後醍醐天皇とともに鎌倉幕府を打倒した足利尊氏と楠木正成は、なぜ敵味方に分かれて戦うことになってしまったのか――。第12回日経小説大賞受賞作、待望の文庫化! 私利私欲がうごめく政治の腐敗があるなか、「民がおのおのの本分を為し、生きる甲斐のある世にする」という想いを胸に、尊氏と正成、そして後醍醐天皇という異なる個性を持つ三人が理想の世をかかげた建武の新政が始まった。しかし、公家もそして武家も私利私欲がうごめく政治の腐敗は止めようがなく、尊氏と正成の運命は引き裂かれていく――。「太平記」の時代を新たな視点で描く傑作歴史小説。『利生の人 尊氏と正成』を改題。
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-江戸時代に、権力者の陰謀に、《情報》で立ち向かう男がいた。現代のネット社会を先取りしたような男が、200年近く前にもいたのである。その名は藤岡屋由蔵――。表向きは神田旅籠町の一角で古本を商っているのだが、由蔵が売っていたのは、実は裏が取れた噂や風聞だった。買いに来るのは、各藩の留守居役や奉行所の役人たちである。そんな由蔵が、シーボルト事件に巻き込まれ、手下が命を落とすことに。手下の理不尽な死を許せない由蔵は、真実を暴くために動き始める。天下を揺るがす大事件を情報屋の目線で描いた、時代サスペンス小説。書評家の縄田一男氏も、「時を忘れる快作」と絶賛する力作である。
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4.5「なぜ朝敵と言われなければいけないのか。我に何の罪があるというのか――」心ならずも「朝敵」とされた桑名藩主・松平定敬(さだあき)は、兄で会津藩主の松平容保(かたもり)とともに徳川家のために戦おうとするが、新政府に従うことを決めた最後の将軍・徳川慶喜に遠ざけられてしまう。一方、上方に近い桑名藩は、藩主不在のなか、重臣・酒井孫八郎のもとで官軍に白旗を掲げ、藩主を幼君に挿げ替えて新政府に恭順することを決める。藩主の座を追われた定敬は、わずかな家臣とともに滞在していた江戸を離れることに……。帰国することもできず、越後、箱館、そして上海まで彷徨うことになった男は、心に如何なる哀しみを宿していたのか。美濃高須松平家の四兄弟の運命を描いた、本書の姉妹編『葵の残葉』で新田次郎文学賞&本屋が選ぶ時代小説大賞をW受賞した作家が、幕末の悲劇を炙り出し、明治維新とは何だったのかを改めて問う傑作歴史小説。
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4.1全てがフェイク、でっち上げなのに、誰にも信じてもらえないのは怖ろしい……。宮部みゆき氏 推薦! 身に覚えのない動画が、ある教師の人生を崩壊させていく――。日常のすぐ隣にある恐怖を描いた衝撃のサスペンス。コメンテーターとしても活躍する教師・湯川はある日、自分と女生徒がホテルで密会したという記事が週刊誌に掲載されていると知る。さらに、「ディープフェイク(AIによる画像合成技術)」で作られた、湯川が生徒に暴力を振るう動画も拡散。出勤停止、テレビ番組の降板、妻子が家を出ていく中、ネット上では湯川への大炎上が――。普通の人間が追い詰められ、全てを失っていくさまをリアルに描く、傑作サスペンス小説。
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4.5陸軍大将・立見尚文は、元桑名藩士である。桑名藩は会津藩の盟友として幕末から佐幕派の雄として行動した。いわば賊軍出身者で大将まで立身するのはきわめて稀であり、しかも立見の場合、戊辰戦争・西南戦争・日清・日露の戦役と、つねに最前線にあって戦い、かついかなる厳しい状況下でも立見個人は敗走を知らない。まさに「常勝将軍」なのである。本書は、史上まれに見る天才指揮官であった立見尚文の生涯を、少年時代から永眠までを克明に描いた渾身の歴史大河小説である。上巻は、桑名藩内で頭角を現わし、戊辰戦争では鳥羽伏見の戦いからやがて北越方面へ転戦、雷神隊という精強な部隊を率いて新政府軍を恐れさせた立見の前半生を描く。旧幕府軍の降伏後は謹慎を経て司法省へ出仕、やがて指揮官としての能力を買われて陸軍に招かれる。西南戦争では西郷隆盛の本軍を追い込む活躍。陸軍軍人として立見の評価は一気に高まり、出世街道を駆け上がっていく。
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