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Posted by ブクログ
「思い出探偵」シリーズ、第三弾。
今回は、じっくり書き込む長編。
物語は、重く暗い、冬の海の轟きを思わせる。
長年のパートナーとともに大きな居酒屋チェーンを築き上げた、高齢の女性。
籍を入れようとしなかった彼女を、なさぬ仲の子供たちも慕っている。
認知の症状が進んでしまったことを残念に思い、過去を思い出すことが脳の刺激になれば、弱ってしまった父共々元気になってくれるのではないか、と沈黙を守る継母の過去探しを依頼される。
調査は、戦前戦後の過酷な人生を生き続けた「女の一生」を辿るにふさわしい、長い旅路だった。
傍目には成功者と見える女性の、人に言えない過去の苦難と悲しみ、流転と贖罪の人生。
それを解き明かすことで、現在の家族を、彼女の安息の地と認めさせ、羽根を休ませてやることができるのか。
今回は、橘佳菜子が中心になって調査を進めている。
巻が進むごとに大きく成長する姿が、読者としてもうれしい。
コミュ障若手医師・平井真も、いい塩梅に気配りのない口調を残しながらも、こちらも成長している。
探偵社内の関係にいろいろなドラマの発展を孕みながら、次は今回の事案と並行して調査が行われていたらしいお話が語られるのでしょうか?
次作に期待します。
本郷さんのその後が気になるなあ…
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