エッセイ - 集英社 - 集英社文庫作品一覧

  • ききりんご紀行
    4.0
    北大農学部出身の恋愛小説家が、約30種のりんごを食べ比べ! 文系理系の両視点から、りんごの魅力を綴りました。身近な果物でありながら、意外と知られていない、りんごの品種や栽培方法。サンふじと有袋ふじの違いって? りんごの“お父さん”“お母さん”とは? 蜜に秘密が? 物語に登場するりんごから、ジャムやジュース、思い出のあの味まで。奥深いりんごの世界を、一緒に旅してみませんか。
  • 傷つきやすくなった世界で
    3.8
    時代の風が冷えこんで、ぼくたちの社会は余裕を失い、仕事に就くことも続けることも難しくなった。恋愛に向けるエネルギーさえ減っている。そんな若い世代に、人気作家があたたかなエールをおくるエッセイ集。社会に格差が存在しても、どうか心にまで格差を持ちこまないで――。やさしく力強い言葉が、明日へ踏み出す勇気をくれる。東日本大震災後の「今」を見つめた文庫版あとがきも収録。
  • 北国通信
    3.0
    雪を美しいものと見るのは旅人の目であり、それを悪魔と感じるのは雪国の人々の実感であるという。平原のポプラ、リラの花、とうもろこしの焼ける匂い、流氷のくる街……移ろいゆく北国の自然と風物を通して、医師から作家へとなると同時に、北海道から東京に住むようになった著者が、ふるさとへのアンビヴァレンツな心の動きを描写。渡辺文学の原風景を語る珠玉のエッセイ集。
  • キッチハイク! 突撃! 世界の晩ごはん ~アンドレアは素手でパリージャを焼く編~
    4.0
    世界の家庭のキッチンをヒッチハイク=キッチハイクした男の食卓探訪交遊録! 「あなたのおうちでごはんを食べさせてくれませんか?」450日かけて世界を一周、見知らぬお宅を訪ねてごはんを食べ、国籍や宗教の違う人たちと食卓を囲む。世界の家庭のキッチンをヒッチハイク=キッチハイクした男がつづる、食卓探訪交遊録。著者・山本雅也は、各種メディアやSNSで注目を集める、料理をつくる人と食べる人をつなぐWebサービス「KitchHike」の共同代表。参加者急増中! メディアで話題の“食”コミュニティサイト「KitchHike」はここから始まった!
  • 石の裏にも三年 キミコのダンゴ虫的日常
    3.8
    長らく独り身。趣味は昼酒。飲むためなら吹雪もおそれず出かけるけれど、普段は家でぐうたら三昧。冬の間は雪に埋もれてしまうので、泣く泣く毎日雪かき……でも本当は、朝寝して昼寝して二度寝して、だらだら過ごしていたいのです。(体脂肪率40%超えちゃってるよ!)ビールも凍る北海道での、雪と酒と妄想まみれの日々をつづった爆笑&脱力日記。北海道在住作家たちとのご当地座談会も収録。
  • きもの365日
    3.8
    失敗、発見、ナットク! の365日「きものマラソン」 大好きだけど、あくまでも着物は“非日常着”だった著者が、365日着物で暮らすという大胆な試みに挑戦! 日記形式でその顛末をつづった傑作書き下ろしエッセイ。
  • キューバ紀行
    4.7
    「祖国か、死か、われらは勝つ」至るところで見受けられるこの標語には、キューバ革命の切実さがこめられていた。独特の人種構造と砂糖生産に限定された経済構造。それがつくりだしたキューバの人々の気質。政治的にも経済的にも大国の影響下にあった国家の、宿命からの脱出の歴史に、20世紀後半の最大の特徴を見る。国家と国家の支配関係における本質的な問題を見据えた紀行文学の最高峰。
  • ギャルに小判
    3.0
    みんな「もっと欲しい」と思っているのに、口に出すのははばかられる。み~んな好きなくせに、そうでもないフリをしている……オ・カ・ネ。金は天下のまわりものとはいうけれど、できれば自分のまわりにより多く集まってほしいと、そう思うアタシって、とても人間的。「お金が好き」と堂々広言するサカイが、稼いで使って、ケチって増やす、いまどきの娘のお金とのつきあい方、本音で教えます!
  • 仰天・プロレス和歌集
    -
    試合に使う凶器のセンヌキをしみじみと地方のホテルの部屋でテーピング、あるいは、好きな女性に失恋しても耐えてリングで闘わなければならない心の痛み…。怒りを剥きだし、凶獣のようにふるまってもプロレスラーだって生身の体、リングを離れると喜び・哀しみに涙することだってある。作家・夢枕獏がそんな彼らの本音と人生模様を和歌に託して、笑いと涙でキミたちの血を沸かすプロレス本! プロレス好きの必読書。
  • 空気なんか、読まない
    4.5
    校長が、子供がつくる“弁当の日”を発案。保護者から歓迎されない空気が漂う。だが、弁当づくりがある奇跡を起こす。チェコで兵役拒否し投獄された過去をもつチェリスト。日本でボランティア演奏をする彼の強い信念。がんになり、患者の思いを伝えようと“命の授業”を開いた養護教諭。自分の力でまわりを動かし、あたたかな空気を作り出してきた人達の心豊かな生き方。涙の先に希望を信じるエッセイ集。
  • くちぶえサンドイッチ 松浦弥太郎随筆集
    4.0
    バークレーの街歩き。ブルックリンハイツのレモネード。吉田健一、庄司薫、モーム、啄木。ボタンダウンとギター、ラスクに1ドルコーヒー…。「この本のなかに(略)あるのはすがすがしい肯定。それはつまるところ、世界への肯定である」(解説より)。中目黒の古書店店主にして、『暮しの手帖』編集長の著者が、「僕の旅の日々、その歩き方、愛し方」をつづったとびきり爽快な一冊。
  • 寺暮らし
    3.0
    たまたま見つけた引っ越し先はお寺の境内に建つ小さなマンションだった――。都心部なのに日当たり風通しともに良好、周りはお墓だから静かで緑も多くて環境抜群。こうして始まった著者と子ども三人の「寺暮らし」。東京の古い寺町の四季折々の風景、そしてそこに暮らす人々との出会いとさりげない交流。無駄なく無理なく日々を大切に生きていく。そのことの豊かさを感じさせる傑作エッセイ集。
  • ぐうたら社会学
    3.8
    敬虔なクリスチャンにして、『沈黙』ほか、文学史に残る数々の名作を遺した遠藤周作。そのもうひとつの顔は、大仏の掌で「アア、コリャコリャ」と踊る酔っ払いに親愛の情を感じ、「お前にはマメ狸が憑いとる」と占い師のご託宣を受けて落ち込み、庭のアヒルとにらみあう、かわいらしくも可笑しい「狐狸庵先生」であった。含羞とエスプリがにじむ、極上のユーモアに満ちた狐狸庵のエッセイの真骨頂。
  • 健康ちょっといい話
    -
    年に一度は検診を、血圧の高い人の健康法、ネアカは虫歯が少ない、トイレは和式か洋式か、上手なアルコールの飲み方、男性の更年期症状、味覚に異常を感じたら、等など何げない、さりげない、でも知りたい、健康ちょっといい話。ほかに働き盛りのサラリーマンの健康法。家庭円満が妙薬。昇進がアダ。うつ状態。糖尿病。心不全。幸福な日常生活をおくるための、ためになる話がいっぱい。
  • 絢爛たる鷺
    3.0
    その肉体には個性がある――胡蝶蘭に囲まれた鏡台の手前、そこには素肌にローブを纏った名優の姿があった。『ぼく』は初めて坂東玉三郎の楽屋を訪ねる。多忙な日々を過ごしつつも、迷いの真っただ中にあった作家は、この運命的な出会いを契機に、歌舞岐脚本への挑戦を企てる。そして、復活。迷いの中から、書くことによって抜け出していく足かけ7年間の「私」語り。オリジナル台本「三国伝来玄象譚」を収録。
  • 源氏に愛された女たち
    3.8
    永遠の憧れの人「藤壷」、男を容易に受け入れる「夕顔」、プライド高い「葵の上」、嫉妬に苦しむ「六条御息所」、慎ましく控えめな「明石の君」、理想の女に育てられる「紫の上」等、不朽の名作「源氏物語」に登場するヒロインたちの愛のありよう。光源氏と彼をめぐる女たちの「愛する理由」「愛される理由」を、恋愛小説の大家が説く。千年の時を超えて現代によみがえる、男と女の愛の指南書。
  • 恋して進化論
    -
    なぜ男と女は恋愛し、セックスし、結婚し、子供を育て、そして浮気をするのだろう? 大学で動物生態学を専攻した著者が、このナゾを解明すべく、新進の学者たちに取材。結局、男と女はオスとメス、ということは精子と卵子、せんじつめればDNA……と。不可解きわまる男と女の関係を、進化論からひもとき、生態学から考察し、最新の遺伝子科学から解明する異色のダーウィン進化論=愛の生態学。
  • 恋は底ぢから
    3.9
    「恋は世界でいちばん美しい病気である。治療法はない」女子高生が一番いやらしいと断言できる訳について。結婚について。ご老人のセックス。いやらしいパパになる条件。清潔と身だしなみについて。親の心について。などなど。恋愛の至高の一瞬を封印して退屈な日常を生きる「恋愛至上主義者」中島らもの怒濤のエッセイ集。
  • 恋人と逢わない夜に
    5.0
    男友達には言えても、恋人には絶対に言えないことばがある。逆に恋人の前ではかまわなくても、男友達に対しては許されないふるまいがある。女と男はフクザツ怪奇、愛の表現も百人百様、ショート・コントを通して、女には女の魅力を、男には男の美学を教える“知的悪女”のソフト・エッセイ。単行本未収録のオリジナル版。
  • 公園通りの午後
    5.0
    【渡辺淳一文学賞創設記念電子化!】脊髄の腫瘍で数日のはかない命とも知らず、少女が語る無限の未来――。癌患者に真実を伝えるべきか。そして最後まで果敢に死の恐怖と戦う人間の姿――。その存在にかぎりない心のゆとりを与えてくれる母への思い――。作家であり医師である著者が、人を愛するが故にみせる冷酷な目、虚無的な目、優しい目が行間にちりばめられた珠玉のエッセイ。
  • 工作少年の日々
    4.1
    理工系ミステリィ作家の毎日は工作の連続だ。掃除機を分解修理し、ミニチュア鉄道を庭に敷設し、さらなる工作生活の充実のためにガレージまで建てて、夜な夜な旋盤を回し、部品を削る――。手になじんだ工具への愛着、空を駆ける模型飛行機への憧れ、パーツを探した模型店の思い出などにふれつつ、小説の創り方や人生哲学もさらりと語る、「モノを作る幸せ」に充ちたエッセイ集。
  • 幸福という名の武器
    3.0
    「20歳の時以来、私は不幸というものと同居しているような歳月を生きたが、同居はしているが自分を不幸だと思ったことはなかった……」会社の倒産、莫大な借金、二度の離婚と、波乱と苦闘の人生を前向きに乗り越えてきた愛子センセが最近の世相、親子の気持ち、世代のこと、親しい友人のことなどをざっくばらんに語る辛口エッセイ。
  • 幸福を知る才能
    4.0
    明治30年に生まれ、平成8年に98歳で亡くなった著者の情熱的な生き方を綴ったエッセイ。「私は不幸に対してはなかなか凹まない自信がある……」という。どんなところからでも自分流の幸福を見つけているからだろう。「愉しく老いる」「私のお化粧人生史」「女のこころ模様」などといった目次が並ぶ。恋愛も失恋もそして別れも赤裸々に書かれている。挫折も不幸も何もかもを楽しみに変えてしまう著者の生き方そのものが「幸福を知る」ことなのだ。
  • 答えはひとつじゃないけれど 石田衣良の人生相談室
    4.5
    「彼氏と遠距離恋愛になりそうで不安」「職場の人間がつらい」「結婚する予定の彼が暴力を振るい始めた」……恋や仕事、家族や友人関係など、今を生きる女性たちに悩み事は尽きません。そんな彼女たちの声に、石田さんが耳を傾け、時にピリリと辛口に、時にやさしく背中を押すようにアドバイス。疲れた心をほぐし、明日への元気を与えてくれる、読むサプリメントです。悩めるあなた、おひとつどうぞ。
  • この年齢だった!
    3.4
    「その時期がなければ、今の自分はない」――そんな転機となった瞬間が、どんな人にもあるものです。何かを成し遂げた女性たちの転機はダイナミックなうえ、皆それを乗りこなすのが上手。レディー・ガガ11歳、紫式部35歳、市川房枝52歳……古今東西の有名女性27人の転機となった年齢にスポットを当て、その人生を読み解くエッセイ集。思わず自分の人生と比べたくなる、驚きと共感に満ちた一冊です。
  • 小林信彦 萩本欽一 ふたりの笑タイム 名喜劇人たちの横顔・素顔・舞台裏
    -
    テレビ全盛期の1960年代。構成作家と新進コメディアンとして出会って以来40年以上に渡り交流してきた二人が、初めてじっくり語り合った。人気絶頂だった「コント55号」の秘話。クレイジーキャッツ、ドリフターズの芸の魅力。高視聴率ヴァラエティ番組の制作裏話。渥美清、由利徹、タモリなど名喜劇人たちの知られざるエピソード…。今だから語れる話が続々飛び出す、笑いと驚きのショータイム!
  • 小福歳時記
    3.4
    身だしなみの手を抜くと、おばさんではなく、なぜかおじさんに近づいてしまう50代。節分の豆を年の数だけ食べるのがきつくなり、体型崩壊により似合う服を探すのに四苦八苦、老後のための貯金はままならず…。思う通りにはならない人生、でもできないことはしょうがない。がんばらない、しがみつかない、無理しない。まずは身辺の小さなことからひとつずつ。さりげない日常を綴る極上エッセイ。
  • こらっ
    3.9
    「こらっ」が言えない性格と自他ともに認める中島らもが堪忍袋の緒を揉みほぐして、ついに怒った! 駅前開発を、言論の圧殺を、非実用英語を、グルメブームを、心霊商売を、変態いびりを、大麻取締法を、性教育の遅滞を叱って叱って叱りたおす。いまどきの若者いまどきの日本人、頭をたれて良く聞くようにっ、という一読ハラワタが煮えくり返る超ぶっとび硬派エッセイ集。
  • 狐狸庵うちあけばなし
    -
    ユーモアいっぱい、ちょっぴりトボけた狐狸庵先生こと遠藤周作がグータラで、純情だった中学生時代、アルバイトに明け暮れた大学時代の思い出話や、さてまた中年男のお洒落についてのうんちく話しなど、そっとあなたにうちあけます。
  • これが佐藤愛子だ 1
    3.0
    人それぞれ、年それぞれ、教育それぞれ、今はいろんな経験、価値観が存在している。同感の人も不同意の人も怒りの人も軽蔑の人も、まあひとつ、「歴史を読む」といった気分で読んでいただきましょう――全エッセイ2万枚より精選した昭和40年代の、驚きと怒りにみちた日本人の姿、時代の変遷。傑作痛快エッセイ第1弾。
  • これを食べなきゃ ――わたしの食物史――
    -
    【渡辺淳一文学賞創設記念電子化!】今はなき母の作るイクラ漬。艶めいた絶世の美女のごとく品のよい松葉ガニ。少し失意のときに似合う焼きツブ。少年時代を思い出すトウキビの香り――。北海道に生まれ、豊饒なる大地と海の、旬の味を噛みしめて育った著者が、食べ物へのこだわりと、深い愛着をこめて語る食の自分史、美味なるエッセイ。“食べる”ということは、素材を、季節を、人生を味わうこと。
  • 衣にちにち
    3.3
    「まいったなぁ」この頃気温が安定しない。日々の温度差が10度近いと、もうお手上げだ。何を着ていいのか全然わからない。日々健やかに過ごすためにせっせと漢方に通い、リンパマッサージを受け、ストレスを溜めないようにクローゼットの整理をする。大好きな着物なのに着るのがしんどくなる時もある。ただただ小綺麗でいたいだけなのに、どうしてこんなに悩ましいの? 中高年女性共感必至の衣日記。
  • 最後に手にしたいもの
    4.3
    そろそろ旅の準備を始めませんか? 今年はここに行こう! 旅って計画している時、とても楽しいですよね。そんなひと時をサポートします。ベストセラー作家・吉田修一が旅の面白さを綴る25編。台北でマルーン5のライブを観て、阿蘇の天空の湯に浸かり、マカオで苦手なカジノに興じ、ソウルでのサイン会、そして愛猫との生活……などなど。旅に出たい! そんな気持ちがかきたてられるANA機内誌連載をまとめたエッセイ集。
  • 西方冗土 カンサイ帝国の栄光と衰退
    3.8
    「ヤクザ、アキンド、ヨシモト」マスコミに描かれる関西人は三つの人種のみで、かれらは「けつねうどん」と「たこやき」を主食にしており「わやでんがな」などの、奇妙な言葉を操りつつ「がめつい奴」を演じている――という、恐るべきカンサイ人の朝昼夜。街角の看板、張り紙。試験に出る関西弁を縦横無尽、奇想天外に考察し、関西人にエールを贈り、ヨタを飛ばすエッセイ集。浪速はこれ一冊でわかります。
  • 冴子の母娘草
    5.0
    「母娘の闘いは、大変だ。笑えるくらい、愛が噛み合わないことがある」(町田そのこ)――それは北海道に住む母と二人きりで向かった鳥取へのご先祖様墓参ツアーから始まった。二人の旅路はトラブル満載。結婚問題をめぐる数年来の母娘デスマッチのゴングが鳴る。話すほどに事態は混迷。母親がテレビの結婚相談に出演したことを知った娘は憤り、ついに絶縁状をたたきつけ……。自立した社会人として生きたい小説家の娘と、「人並みの女の幸せ」を望む専業主婦の母。恋愛、結婚、離婚、オンナの仕事、友情、そして世間。人生観をめぐる母と娘の衝突と和解の数々を、笑いあり怒りあり涙ありで綴るパワフルエッセイ。待望の復刊!
  • 魚の小骨
    3.0
    マスコミの報道姿勢、子どもにあげるお年玉の額から、はては雌猿の美醜まで。のどに刺さると気にかかる、世のアレコレを大人のエスプリで余裕たっぷりに語ったエッセイ集。
  • 坂の下の湖
    3.6
    ゆるやかな下降路線に入って久しい、平成の日本。格差も広がり、ついついうつむきがちになるけれど、そんなに悲観しなくても大丈夫。下り坂をマイペースに歩いてゆけば、いつかきっと、自分だけのオアシスが見つかるはず――。世の中を広く見つめ、仕事や恋愛、結婚、趣味などさまざまなトピックから、成熟の時代の生き方を真摯に軽やかに提案する。「R25」連載の好評エッセイ第3弾。
  • サタデーエッセー 冲方丁の読むラジオ
    5.0
    過酷な現代社会を生き抜くヒントは、「無知の知」を認め、心を開くこと!――土曜朝のNHKラジオ番組でのトーク8年分を文字でまとめ直した、おしゃべりエッセイ集。震災を経ての想いや、「人間の数え方」「日本の食」「正義感と正義の違い」など、その時々の関心事やふとした気づき、つい考えてしまうこと、周囲の人と語り合ったことなど、幅広いテーマを短くわかりやすく語り掛ける。様々なジャンルで活躍する人気作家・冲方丁の頭の中を覗きながら、考えるヒントが見つかる、楽しくてためになる1冊。
  • 作家と一日
    3.9
    ポルトガルのビーチでパトカーに乗せられ、新宿ゴールデン街でなぜかフィンランドのヘヴィメタバンドと意気投合し、仕事場では愛する猫に癒される──。それら全てが作家・吉田修一の一日。そして、『悪人』『怒り』などベストセラーを生み出し続ける彼の素顔なのだ。ANAグループ機内誌『翼の王国』の人気連載をまとめたエッセイ集第三弾。本書を手に取ったあなたは、きっと旅に出たくなる。
  • 残酷な王と悲しみの王妃
    3.8
    運命の支配か、宿命への挑戦か――。エリザベス一世と熾烈な闘いを繰りひろげたメアリー・スチュアート。血族結婚くりかえしの果てに生を受けたハプスブルクの王女マルガリータ・テレサ。強烈すぎるロシア皇帝イワン雷帝に嫁いだ七人の王妃たち……。数百年の時を越え、王族の生々しい息遣いがここに甦える。『恐い絵』の著者がヨーロッパ王朝の光と闇を辿る歴史読み物。 ※本電子書籍に図版等は収録されていません。
  • 四季を詠む 365日の体感
    -
    紅梅の甘さをたっぷり含んだ香りと、白梅の高貴な気品を感じる淡い香り「春」。夏料理を代表する寿司を食べて泣いた、高校一年のアメリカ留学前夜「夏」。蕎麦打ち体験で触れた新蕎麦の生地は、絹の感触「秋」。火の用心を呼びかける夜回りと拍子木の音が、安堵のベールを張っていく「冬」。4歳で視力を失った著者の瑞瑞しい表現力と感性が光る。音、匂い、手触り、味の四感で、四季を味わうエッセイ集。
  • しない。
    3.7
    長らく便利に使ってきた「通販」。ところが、ある時からトラブルが頻繁に起こるようになり……。一度も持ったことがない「携帯電話」や、悩みだらけの「化粧」。昔から熱意が持てなかった「結婚」に、「捨てすぎること」で起こった想定外のトラブル。著者ならではの「しないこと」をひもといて見えてきた、ラクで快適な毎日を送るためのヒントとは。自分なりの取捨選択が見つかる、共感と発見の全16章。
  • 死ぬための生き方
    3.5
    「思う通りに運ばれる人生なんて、退屈以外の何ものでもない。負けるもまたよし――」波瀾の多い人生を、我慢を、薬代りに忙しく生きてきたアイコ先生が、文句だらけの世の中を見渡して知る生き方、老い方、死に方。子供を叱らない親にメマイを覚え、弱い男を怒りつつ笑い、若い女の非常識に唸る。愛すべき奇天烈な友人たちのとっておきの話etc.一読、元気の出るエッセイ集。
  • シネマティク恋愛論
    3.0
    【渡辺淳一文学賞創設記念電子化!】肉体に刻みこまれた愛の深さ『愛の嵐』。妻子ある男と人妻の恋『恋におちて』。男を追いすぎた年上の女の悲劇『夏の嵐』。妻が夫以外の男に揺れる時『終着駅』。愛の不毛の行きつく果て『情事』――。14の名作映画をテキストに、さまざまな愛のかたちを論じ、恋のこころを説くエッセイ。恋愛における心と肉体の問題や、男と女の違いなど、その本質に著者が鋭く迫る。
  • 島へ免許を取りに行く
    4.3
    愛する猫をなくしたうえに、人間関係はズタズタ。いやな流れを断ち切りたい。日常に小さな風穴を開けたくて向かったのは、島の小さな自動車学校。そこは、山羊や犬やにわとりがいて、馬にも乗れる牧場のような学校だった! 人生の示唆に富む運転教習に悪戦苦闘しながらも過ごした数週間。人や動物や車とのふれ合いから見えてきた風景は? 読めば、新しい何かに挑戦したくなる名作エッセイ。
  • 使命を忘れた医者たち
    4.0
    「家族の方はお出になって下さい」これが救急処置に臨む際のナースの言葉だった(本文から)。恐らく今でも日本全国ほとんどの病院で、同じような会話がかわされているはずだ。死を前にした人間がそばにいてほしいのは医者ではない。愛する人であり、家族である。医師の役割とは何か。医療の現場ではいったい何が行われているのか。現役のドクターがタブーに挑戦!
  • 上海にて
    4.5
    1945年3月。東京大空襲の後、日本の敗色濃いにもかかわらず、上海に渡った青年がいた。堀田善衛、27歳。彼はこの国際都市で祖国の敗戦を経験する。国民党に徴用されて、その後1年ほどを上海で過ごした彼が見たものとは――。国民党の腐敗、勃興する共産党。迫り来る内戦、そして革命。本書は10年後に上海を再訪した著者が透徹した視座で上海と中国とを語る、紀行エッセイの歴史的名作である。
  • 昭和時代回想
    3.0
    かつて、この国には「昭和」という時代があった。そして「戦後」や「高度成長」という風景も。敗戦後の発展途上国から自意識に悩む中進国、そして虚栄に踊る先進国へとつき進んだ数十年間。いま日本に生きるわれわれの大多数が生まれ育ってきた、あの長い昭和時代とは果たして何だったのか。希代の名文家が、過ぎ去った忘れ得ぬものたちへのほろ苦い思いを込めて描き出す珠玉のエッセイ集。
  • シングル・ブルー
    4.0
    肩肘はってシングルでいるわけじゃない。でも、もしかしたらこのままずっとシングルかもしれない。結婚はしたいけど、好きでもない男と暮らす気にはなれないし、好きというだけで結婚してしまえるほど、もう無邪気ではない。恋愛、友達、遊び、将来、シングルだからこそ、考えなければいけないこと。ブルーな気分に落ち込んだとき、あなたを少しだけ楽にしてくれるそんなヒントがいっぱい。
  • 新釈・からだ事典
    3.0
    【渡辺淳一文学賞創設記念電子化!】だれもが健康に無関心ではいられない。からだへの関心がますます高まっている現代。からだのことを知りたいが、医学の専門書では難しすぎるし、家庭向けの看護全書では味気ない。かつて医師であった著者が自身の経験を通じ、ときにユーモアを、ときに皮肉をまじえて、とことん人体の神秘、人間そのものを解き明かす。著者ならではのメディカル・エッセイ。
  • 新釈・びょうき事典
    -
    【渡辺淳一文学賞創設記念電子化!】真面目で妥協のきかない人ほど「自律神経失調症」になりがち。「低血圧」の女性に惚れるのは考えもの。朝起きが苦手なのだから――。かつて医師であった著者が、病気とその周辺について、やさしくユーモラスに説くメディカル・エッセイ。「病気を治す第一歩は、まず『大丈夫だ』と自分にいいきかすこと。すべての治療はそこから始まる」明るく前向きに病気と取り組むよう、病める現代人に贈る。
  • 新装版 ソウルの練習問題
    4.6
    一九八〇年代はじめ、一人の青年が、「近くて遠い」と言われた国を旅した。彼はその国の言葉を学び、街を歩き、そして恋をした――。「先進国化」以前のソウルの街区とそこに暮らす素顔の韓国人を活写し、それまでの紋切り型の報道や、卑屈と尊大を往復するだけだった日本人の韓国観を劇的に変えた紀行文学の歴史的傑作。異文化へのみずみずしく確かな視座は、今なお色褪せない。
  • 自意識過剰!
    3.5
    この人に私はどう思われているのだろう? 小学生の頃から自意識が強く、相手の視線を意識するあまり、話すより書くことを選ぶようになったという酒井さん。お葬式では美しく悲しみたいと願い、女友達の輪の中ではつい自分に順位をつけてしまう。日々繰り返される他人の視線との葛藤は、アホらしくもあり深刻でもあり……。日本人の自意識の正体に鋭く迫る、痛快エッセイ。
  • ジェットコースターにもほどがある
    3.3
    東に凄いコースターがあれば行って乗り、西に珍しいマシンがあればそれも乗り、南に怖がっている人があれば行って乗せ、北につまらないマシンがあればそれも乗り……。ジェットコースターに深い愛情を捧げる著者が世界の100機種以上に乗って乗って乗りまくった、最高に爽快な暴走エッセイ! 濃すぎるマニア仲間との座談会『好きなマシン、乗りたいコースター、言いたい放題』も収録。
  • 字幕の花園
    3.0
    心を揺さぶる名台詞は、生きた英語を学ぶのに最高のテキスト。「ハリー・ポッター」シリーズなどのメガヒットをはじめ、ここ10年の話題作90作品から選りすぐりの会話をピックアップ。他にも秘蔵写真とともにハリウッド・セレブの素顔を紹介する「スターと私のナイショ話」や、字幕のルールづくりに貢献したのは芸者さん(!?)など、業界ウラ話も満載。映画の魅力にあふれたファン必携の一冊。
  • 寂庵浄福
    -
    「ひとりでいることの淋しさが、浄福ということばにつながる今こそ、私がかつて、あれほど憧れ、需めたがっていた境地なのかもしれない……」。祈り、仏像を彫り、畑を耕し、愛した人の死をとむらい、巡礼の旅にでる。出離して浄福、と言い切る境地を、移りゆく嵯峨の四季と日々の出来事の中に、確かでこまやかな筆で綴る。
  • 寂聴生きる知恵 法句経を読む
    3.7
    こんなに分かりやすいお経があったとは! 法句経は、釈迦が折にふれて口にされた話を、弟子たちが短い詩のかたちに書き起こした「釈迦のことばのエッセンス」。生と死、愛と欲に関するものをはじめ、57の詩を、リズミカルな寂聴訳で紹介し、私たちの身の周りの問題に当てはめて語る。生きてゆくための心のあり方を示す法話エッセイ。
  • 寂聴巡礼
    -
    幼い昔、春は巡礼の鈴の音が運んでくるものだと思い込んでいた著者にとって、巡礼への旅立は長い間の憧れだった。出離後はじめた巡礼の旅。那智谷を望む青岸渡寺に始まり、岐阜谷汲の華厳寺で満願を迎える西国三十三ヵ所。命の炎を求めて歩く祈りと出会いの紀行。
  • 寂聴辻説法
    -
    地球に生きている人の数だけ悩みはある。「やはり女性は見た目?」「夫が突然芸人になりたいと言い出した」「認知症の妻にどう接すれば」……10~60代の男女から寄せられたさまざまな相談事。どんな悩みも寂聴さんが親身になって考え、ときに厳しく回答する。ひとりで苦しみを抱えこまず、誰かに聞いてもらうだけでも心が軽くなるもの。何かとストレスの多い社会で暮らす日本人に贈る人生指南書。
  • 寂聴仏教塾
    4.0
    なぜ人を好きになればなるほど苦しくなるの? なぜ、生きていくことは、こんなに辛いことだらけなの? 「前世」や「運命」って存在するの? ――人生のさまざまな悩みや苦しみに寂聴さんがやさしく、分かりやすく答えてくれる「読む法話」決定版! お釈迦さまの教えから、「あの世」の話、霊魂の話、そしてお墓や戒名のことまで、あなたの知らなかった仏教のエッセンスが、ぎっしりと濃縮された一冊。
  • 十七歳だった!
    3.8
    17歳。楽しくてムチャムチャ充実している一方で不満だらけ。自意識過剰で、恥しくって、キュートな愛すべき時代。身悶えしながら書いた恋文で呼び出し川原での早朝デート。不良志願の第一歩、隠れ煙草。下半身の“暴れん坊将軍”に苦しめられ、深夜の自動販売機で決行するエッチ本購入作戦。カッチョ悪い小豆島家出事件の顛末。思い出すたび胸の奥が甘く疼く、ハラダ君の愉快でウツクシイ高校青春記。
  • 人生のお福分け
    3.8
    『徒然草』で、生きている幸福をかみしめ、楽しく充実して生きろと教えてくれた兼好法師。娘時代から波長の合う『枕草子』の清少納言など、古典を友とする暮らしの豊かさ。心に響いた映画や草花に感じる自然のこと。人生の途上に、道しるべとなった本や師や友。心に刻まれ、生きる杖となった言葉たち。生活の細部を愛おしみ、毎日を真剣に丁寧に生きた著者の勁くしなやかな生き方エッセイ集。
  • 数学力は国語力
    3.0
    論理力に悩むすべての人へ。小学校、中学、高校で何年間も学んできたはずなのに、算数・数学に苦手意識を持つ人は多い。しかし、誰もが知っている算数・数学の簡単な知識を掘り起こすだけで、論理力は鍛えられる! ベン図や食塩水問題など、数学的発想を活用すれば、話し方・考え方をスッキリ組み立てられて、日常生活にも役立つ。さぁ、「数学力」を使って論理トレーニングを始めましょう。
  • 好きなのに淋しいのはなぜ
    5.0
    好きだけどうまくいかないかもしれない。そんな不安、誰でも経験あるはず。そこでやめてしまったら、次の恋でもきっと同じ悩みの繰り返し。初めから100%理想の相手などいるわけがないから、時間と手間をかけて彼を自分の理想に育ててみては?「依存症とマメな男を見分ける」「無神経な男は気弱と知る」「浮気は時間と金を抑える」など、豊富な具体例とともに、悩める女性にエールを送る恋愛エッセイ。
  • 砂をつかんで立ち上がれ
    3.6
    本と人との出逢いは、運命だ。偶然、手にしたように見えても、しかるべき人に、しかるべき本が巡りあうようにできている。山田風太郎『甲賀忍法帖』、バロウズ『裸のランチ』、東海林さだお「丸かじりシリーズ」……。イヤミな優等生だった小学校時代、フーテン青年時代、そして印刷会社の営業マンを経て今に至るまで、道草を繰り返しながら出逢ってきた数々の書物へ、愛をこめてつづる、本読みエッセイ。
  • スバラ式世界
    3.7
    超自意識過剰人にして大胆不敵な小心者のハラダ君が緊張のあまりドツボにはまっていく悲惨な話の数々。初めてのデートで、高級ホテルで、床屋から始まって、歯科、眼科、人間ドックをめぐる世にも涼しい医者体験。何でもないフツーの日々をちょっと痛くて、怖くて、笑える非日常へ誘うエッセイ集。
  • 素晴らしき世界 ~もう一度旅へ
    3.8
    お茶会の奥深さを知り、各地のリゾートで五感を刺激され、湖の静かな佇まいに惹かれる。さまざまな事情や制約があろうとも、旅とともにある日々から得た活力が、これまでの創作活動につながってきた。世界は完璧ではない。しかしこの青空の下、世界は素晴らしく、美しい。それを教えてくれる旅こそが人生を豊かにしてくれるのだ。15年にわたり続いた機内誌エッセイ、ここに堂々完結!――「別れを惜しむよりも、出会えたことに心から感謝したいと思っております。それこそが『旅』というものなのだから」
  • すべての女は痩せすぎである
    4.0
    「美人」って何なの? 京都や博多に生まれただけで、美人なの? いったい「きれい」って何なのよ。世の多くの女性たちが(そして男性たちも)根拠なく信じ込んでしまった「ふつう」をばっさり斬る。ヒメノ式「目からウロコ」の痛快エッセイ集。日頃からいろんな「???」が溜まって、もやもやしていたあなたに贈る、21世紀の「真説・美人論」。カラダの前にアタマに適度な運動を、本書でぜひ。
  • スペインうやむや日記
    4.0
    スペイン在住四半世紀。フラメンコのカンテ(唄)に魅せられ、自らも唄い手となった画家が、アンダルシアのヒターノたちとの交流や、マドリードの夜の闇から見つめる本当のスペインの姿。真の国際人にして自由人たる、われらがホリコシ画伯が西洋コンプレックスの日本を笑い飛ばす、辛口の傑作エッセイ。「おフランス」ではない、正真正銘のヨーロッパを知るための必読の書。
  • スペイン七千夜一夜
    4.3
    画学生として訪れたフランコ独裁末期のスペイン。そこで出会ったフラメンコのカンテ(唄)が人生を変えた。ヒターノたちの唄によって、文字以前、文明以前の人間のエネルギーに直接触れることができたのだ。それこそがスペインの魅力=呪力だった――。画家兼カンテの唄い手である著者が、スペインと日本の本質を鮮やかに、辛口の大人のユーモアで描く。当代随一の渋くて滋味豊富なエッセイ集。
  • 青春つーのはなに?
    4.0
    センスは服を買うときだけ必要なものじゃない。立派にセイシュンするのにも、すぐれたセンスは欠かせない――というわけで、学校では教えてくれない学問論、愛情論、教養論、常識論を開講する。独断と毒舌パロディに満ちた饒舌エッセイ集。
  • 『青鞜』の冒険 女が集まって雑誌をつくるということ
    -
    【第24回紫式部文学賞受賞作】「元始女性は太陽であった。」という平塚らいてうの創刊の辞が有名な、女性による女性のための雑誌『青鞜』。その創刊から休刊までを「雑誌編集」という独自の観点から描く。掲載作品から広告、デザインまでを紹介しつつ、雑誌刊行の高揚感や苦労をしのぶ。らいてう、伊藤野枝、尾竹紅吉、保持研ら刊行に携わった女性たちの等身大の姿を浮き彫りにする傑作評伝。
  • 世界のビジネスエリートは知っている お洒落の本質
    -
    「お洒落には興味ないんだよね」という言い訳があなたの価値を下げている――。いくら頑張っても評価されない。その他大勢から抜け出せない。それは本質的な服装術を知らないから。スーツや靴の選び方から職種別の着こなしまで、あなたが輝くための服装術を、『LEON』や『OCEANS』をヒットさせた人気ファッションディレクター・干場義雅が指南!
  • 世界を、こんなふうに見てごらん
    4.0
    子供の頃、芋虫と話がしたかった著者。おまえどこにいくの、と話しかけた。芋虫は答えず、葉っぱを食べはじめる。言葉の代わりに見ていて気がつくことで、気持ちがわかると思った。昆虫、猫や犬など動物とおしゃべりするには、観察が一番だとわかった。これが、いきものを見つめる原点。不思議と驚きにみちた世界を「なぜ?」と問い続けた動物行動者がやさしい言葉で綴る自然の魅力発見エッセイ。
  • 仙台ぐらし
    4.0
    心配性の作家がつづる地方都市生活の魅力と希望。震災で都市機能がマヒしてしまった体験を持つ仙台。そこに暮らすちょっと心配性で、ちょっと自意識過剰な作家の、軽妙で味わい深いエッセイ。途方に暮れた後にたどり着いたのは「楽しい話を書きたい」という思い。日常のすきまの希望をつづって、読後感も爽やか――。短編小説「ブックモビール」も収録。
  • せんべろ探偵が行く
    3.6
    「せんべろ」とは、千円でべろべろに酔っぱられる店のひと。酒をこよなく愛する、らも団長を先頭に、酒さえあればご満悦の中年探偵団が居酒屋巡礼の旅に出た。せんべろの聖地・大阪は新世界から始まり、東京、金沢、博多など、安くて気取らず、美味いアテを揃えた店を探して日本全国を駆け巡る。「せんべろ名店」で開催された爆笑座談会を収録。
  • セーヌの川辺
    4.0
    フランス・パリ郊外に位置するフォンテーヌブローに移り住んで一年。著者はエッフェル塔と東京タワーを比較しながら理想の国家のあり方を模索。電力の75%を原子力に頼るフランスでエネルギー問題を考え、サッカーW杯で起こったジダンの頭突きからナショナリズムに思いを巡らす。海外に暮らし、相対的な視点で捉えることで浮かび上がってくる日本のかたちを鮮やかに綴るエッセイ集。
  • 0葬 ――あっさり死ぬ
    3.0
    日本の葬儀代は世界一。葬式や墓に何百万円もかける必要が本当にあるのか。遺族が散骨を行う「マイ自然葬」、そして葬儀をせず遺骨すら受け取らず、墓も作らない「0葬」へと時代は確実に進んでいる。超高齢化が進み、死者を葬り、弔うことへの意識は昔と大きく変化してきた。もはや死後、遺体を適切に処理するだけで十分なのだ。遺族へ迷惑をかけない逝き方に悩むあなたに必読の「終活」入門書。
  • 全日本食えばわかる図鑑
    3.0
    「北の演歌か、ウニ、ホヤ丼、あつあつオコゲの母恋し、拍手パチパチB級野菜の精進揚げ、正調びちゃびちゃコロッケライス、ソーメンの現状と今後の問題点」などなど。当世流行るグルメとはキビシク一線を画す、正しい高級質素料理とは何か!? 北から南から、町の食堂、家の台所、はては野外の焚火囲みから、選りすぐった50の美味について。シーナ流極私的何でもかんでもうまいもの文化論(エッセイ)。
  • 創作の現場から
    -
    【渡辺淳一文学賞創設記念電子化!】小説のテーマはどう見つけるのか、取材の方法は? タイトルはどうつけるか、書くのに欠かせない小道具とは何か……。ベストセラーを書き続け、現代を代表する作家・渡辺淳一が、自らの体験にひき寄せて、小説をどう生み出してきたか、その秘密を赤裸々に綴るエッセイ。渡辺ファン必読の書。
  • その愛でいいの?
    -
    恋の痛手からぬけだせない人、八方ふさがりの恋をしている人、引っ込み思案な自分がイヤという人。揺れる心をもてあましているあなたへ。さまざまな愛のかたちを取材し、みずからも、愛に迷い、恋を見失った経験をもつ著者が、具体的かつ親身にアドヴァイス。ほんとうの恋がしたい、元気な恋がしたいあなたにおくる実践的恋愛レクチャー。
  • 空の冒険
    3.5
    ANAグループ機内誌『翼の王国』の人気連載、待望の文庫化! 二度目の失業でつらい思いをしていた時に、目に飛び込んできた憧れの人の姿。結婚も意識していた7年越しの恋人に別れを告げられ、ひとりで訪れた異国の街――。人生の大切な一場面をあざやかに切り取った短編12本と、作家が仕事でプライベートで訪れた、国内外の印象的な場所を描く11編のエッセイ。あたたかく心にしみる作品集。
  • 空は、今日も、青いか?
    3.9
    長引く不況にあえぐ日本。広がる格差、減ってゆく子ども、増える自殺……生きることはますます窮屈になっている。けれど本当は、勝ち組負け組の線引きなんかに意味はない。きみはきみらしく、ゆっくりとすすめばいいんだ――。働くことや恋すること、趣味、子育ての話題から世界情勢まで、しなやかな視線で時代を切り取り、閉塞した「今」を生きる若者たちにエールをおくる。著者初のエッセイ集。
  • 正しい大阪人の作り方
    3.4
    地元を愛し、おもしろさを貪欲に求め、生れたときからのツッコミ体質と徹底したノリの良さを併せ持つ大阪の人々。そんな魅力あふれる「正しい大阪人」とは、一体どうやって作られるのか!? 他県民が抱く大阪人への期待と誤解の数々をわかぎゑふが鋭く解説。日本人の「総大阪人化」を目指しておくる大爆笑エッセイ。これを読めば、あなたにも「正しい大阪人」流の元気が湧いてくる!
  • 正しい欲望のススメ
    3.5
    「欲望」とは自分の内から噴出する、我慢できない感情。有ると無いとでは人生の色が違う。目先の快楽だけでなく、胸を張って生きたいと思うのも、大事な人の幸せを願うのも、また欲望。仕事も自分磨きも努力を惜しまぬ人気漫画家が、デビュー40周年を機に自身の欲望の変化を振り返る。恋愛や人生における欲望と正しく向き合うヒント満載の自伝的エッセイ。代表作『有閑倶楽部』『プライド』等の創作秘話も。
  • ただそれだけの片想い 始まらない恋 終わらない恋
    4.0
    恋をみつけることのできない片想い。忘れることのできない片想い。幸せになりたくて恋したのに、何もなかったときよりずっと切ない。それもやっぱり片想い。いつだって愛しすぎる女たちは、片思いという報われない恋に傷つくのだから――。やっかいだけど素敵な恋をあきらめないで。さまざまなかたちの片想いに悩む女性たちに贈る、ちょっとビターな恋の処方箋。
  • 旅先のオバケ
    3.0
    「旅の多い人生だ。世界各国、日本各地。ホテルや旅館などの恵まれた寝場所だけでなく、原野やジャングルなどでも寝なければならない」(本文より)。真冬のロシアのホテルで遭遇した信じられないホラー体験、モンゴルのゲルにやってきた深夜の来訪者、ラオスでカビと虫の死骸に囲まれた一夜、一瞬で身体ごと蚊に包まれるツンドラのテント生活など、旅の達人・椎名誠がこれまでに泊ってきた「宿」を振り返り、驚き・発見・恐怖・感動のエピソードをまとめたエッセイ集。地球を股にかけた、オドロキのエピソードが満載!
  • 第二誕生日
    4.0
    純文学からエンターテインメントに転じ、ハードボイルド小説の旗手となった北方謙三。そして今、初のオリジナル・エッセイが生まれた。小説デビューを第一の誕生日とすれば、それは第二の誕生日なのだ。男の生きざま、旅、おしゃれなど、北方流独特の美学を追及した後味さわやかなエッセイを満載!
  • 堕落論【語注付】
    4.2
    「日本は負け、そして武士道は亡びたが、堕落という真実の母胎によって初めて人間が誕生したのだ」生きよ、堕ちよ。堕ちること以外の中に人間を救う道はない、と説く「堕落論」。救われない孤独の中に、常に精神の自由を見出し、戦後の思想と文学のヒーローとなった著者の、代表的作品を収録。
  • 弾丸メシ
    3.8
    執筆や取材で多忙を極める著者。だが、どんなに時間がなくてもメシは食べるを信条としている。そこで、必ず日帰り、食事は1時間以内に済ませる、絶対に残さないの3つの掟のもと、弾丸旅で美味いものを食べに行く挑戦! 日本や海外の取材先で出合った発見系謎料理から、ステーキ、餃子、ハンバーガー、ソースカツ丼、鯛めし……。グルメとはひと味違う美味いを追求する、食の記憶を呼び覚まし食べる幸せを堪能する。生み出される警察小説、スポーツ小説に詳細な食描写を書き込む男のこだわりの食&旅エッセイ集。
  • 小さい僧の物語
    -
    とおい昔から、町や村のそこここに、長い年月の風や雨や雪にさらされて、ひっそりと佇んでいるお地蔵さま。丸い坊主姿で、衣を着て、左手に玉、右手に杖をついて立ったお姿を、人々はありがたく信仰しながら、子どもを守ってくれる仏さまとして、なつかしく親しみ、お地蔵さまのお話は幾つも語り継がれてきました。笠をかぶった地蔵さま、安寿と厨子王を守った地蔵さま。優しく説き語る20の物語。
  • 地球どこでも不思議旅
    3.9
    ある日ふと“真実のラーメン”を求めて中国シルクロードをさまよい、踵を返し一路、プロレス王国メキシコへ飛ぶ。“演歌のルーツ”は竜飛岬。“うどんの聖地”は四国の讃岐。“神サマの本場”は京都に出雲と日本列島水平直角右左の大移動。旅は男のおもしろかなしずむ。こだわりの豪華一点主義である。ややや! と驚きに満ちた初の世界過激見聞記。
  • 父親学入門
    5.0
    「女性は子供を生めば母親になるが、男性は子供が生まれたからといって父親になるのではない」。子供に将来のビジョンと希望を与え、同時に交渉可能な他者としての存在感を示さねばならない。ふたりの息子を育てた経験を背景に、その戸惑いの中から掴んだ真理を具体的に解きあかす。父親とは何か? 父親が果たさねばならぬ役割とは何か? 芥川賞作家が全ての父親と父親予備軍に贈る必須の一冊。
  • 月島物語
    4.0
    【第1回斎藤緑雨賞受賞作】東京は銀座から歩いてゆける町・月島。吉本隆明が生まれ、大泉黒石、きだみのる、大岡昇平らゆかりの町・月島。路地と長屋ともんじゃ焼きの町・月島。鍵もチャイムも全く不要な町・月島。狭い路地の奥に居を定めた著者が、この町の全体像を、日本近代化論でも文学論でもあり都市論でもあるという全く新しい形にまとめあげた上質のエッセイ。川田順造氏との対談収録。
  • 築地 魚の達人 魚河岸三代目
    3.0
    世界に食文化を発信する築地市場が開設して80年。魚河岸仲卸「堺静」の三代目として誕生した著者は、築地で育ち、家業を継ぐ。築地を愛し、魚にほれ込み、魚の職人として生きてきた。魚の旬や特性、美味しさを知り尽くしているからこその料理法の数々。市場のしきたり、厚き人情から心意気まで、意外で愉しいエピソード満載。人気コミック『築地魚河岸三代目』アドバイザーが、築地の秘密を大公開!
  • 天然まんが家
    3.7
    デビュー作『遠い島影』から、『男一匹ガキ大将』の大ヒットをへて『俺の空』『硬派銀次郎』『サラリーマン金太郎』まで。つねに新しいジャンルに挑み、数々の名作を生み出してきた本宮ひろ志が、みずからの半生をはじめて明かす。“鬼オヤジ”との確執、身も心もぼろぼろになった恋、そして創作の苦悩と喜び。漫画にすべてをかけた男の熱き魂の自画像。巻末には北方謙三、大沢在昌との2本の対談を収録。
  • トイレは小説より奇なり
    3.9
    使用するトイレットペーパーの適切な長さとは? 女性がトイレの水を二度流しする心理とは? デートの時トイレに行くタイミングは? 等々、誰もがお世話になるトイレにまつわるウンチク豊富なお話しのあれこれを披露。他に、イマドキのワカモノの言葉を解説する「青年の単語帳」とコラムニストの歳時記「春夏秋冬いとをかし」を収録。タメになって、シミジミおかしい強力エッセイ3連発。
  • とびはねて町を行く 「谷根千」10人の子育て
    3.0
    東京下町の地域雑誌「谷中・根津・千駄木」(愛称「谷根千(やねせん)」)編集部で日夜奮闘する3人の働く母たちはいかにして総計10人の子どもたちを育てたのか? コミュニティの中で産んで育てる生き方とは? お母さんもお父さんも、そうじゃない人もそうなろうとしている人も、読めばきっと元気になる子育てエッセイ。巻末には10人の子どもたちによる特別座談会も収録。
  • トラちゃん
    4.4
    “生きものは、いったい何を考えているのかなあ、と思うことがよくある。ことばは喋れないにしろ、少なくとも私たちが飼っていた生きものは、非常に感情豊かで、ペットなんていう生やさしいものではなくネコやネズミやインコの格好をした、人間であった。”生きものの仕草や表情を生き生きととらえ、家族の絆や細やかな愛を横糸に絡めて描くユーモア・エッセイ。
  • トラブルクッキング
    3.8
    料理下手を返上すると固く決意した著者。まずは作家モノの土鍋を購入し、お惣菜の帝王、肉じゃがに挑戦するが…。鍋の中で茶色いデンプン質の固まりと化した肉じゃがの悲劇、「土鍋と肉じゃが」に始まり、「御飯無情」、「岩おはぎ」、「玉砕かきたま汁」など、タイトルからして笑える25篇。失敗談ではあっても、思わず作ってみたくなる料理も登場。食欲と「調理本能」を刺激する傑作クッキング・エッセイ。

最近チェックした本