残酷な王と悲しみの王妃

残酷な王と悲しみの王妃

小説・文芸
572円 (税込)

2pt

運命の支配か、宿命への挑戦か――。エリザベス一世と熾烈な闘いを繰りひろげたメアリー・スチュアート。血族結婚くりかえしの果てに生を受けたハプスブルクの王女マルガリータ・テレサ。強烈すぎるロシア皇帝イワン雷帝に嫁いだ七人の王妃たち……。数百年の時を越え、王族の生々しい息遣いがここに甦える。『恐い絵』の著者がヨーロッパ王朝の光と闇を辿る歴史読み物。 ※本電子書籍に図版等は収録されていません。

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残酷な王と悲しみの王妃 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    中野京子さんの本は、膨大な歴史と芸術に関する知識をテーマ縛りで解説してくれるので大変わかりやすく面白い。

    この本も、王と女王の関係をテーマにオムニバス形式でまとめられている。

    プリンセスと聞いてディズニー映画を想像したらとんでもない。

    ハプスブルク家の血縁結婚、幽閉される王女、イワン大帝の顔の見えない妻達など

    どれもこれも女性の視点から見ると、今の感覚では到底許されない人権侵害が必須条件としてまかり通っている世界。ホラーです。
    同時にそうまでして血を繋がなければならなかった王の側の苦しみもあったんだろうなと。

    当時のヨーロッパ王族が血縁を駆使して国の存続や領土拡大という国家事業をやっていたというグロテスクな現実にドン引きするとともに、この本では彼らの人間的な感情を想像し共感することもできる。
    それは肖像画や歴史画の存在が大きい。

    とくに印象に残ったのは、ベラスケスの才能によって生きているように描かれた肖像画達や、のちの時代に資料と画家の想像を交えて描かれた「イワン大帝とその息子」の衝撃的な姿。

    単に歴史を知る為だけでなく、生身の人間を通して現代と共通する部分を見出す力が絵画にはあるのだと改めて思った。

    1
    2022年04月03日

    Posted by ブクログ

    放心しました。
    表紙の少女マルガリータは結婚七年目、四回妊娠し、女児一人残し二十二歳を待たずして身罷る。長すぎる幽閉後に断頭台で処刑されたメアリー、自制できぬ暴君ゆえに跡継ぎ息子を勢いで殺してしまうイワン雷帝(後にその様子が絵画となる)、伯爵との結婚を望んでいたにもかかわらず(一族、自分の身分昇格の為)ヘンリー八世に見初められ結婚、息子を流産させた為に自分を誘惑した魔女として処刑されたアン・ブーリン…。
    王族を生きた人たちの悲痛が伝わってくる、そんな一冊だった。

    0
    2025年05月18日

    Posted by ブクログ

    中野さんの本、2作目!
    悲劇だけれどもドラマスティックで面白い。小説よりもよっぽどびっくりする展開の多い中世ヨーロッパ。他も読み漁りたい

    0
    2024年07月02日

    Posted by ブクログ

    絵はただ鑑賞するもので背景までは気にしてませんでした。
    でも背景や時代背景を知ると辛いし怖くもありますね。
    まさに女性がモノ扱い。

    やっぱり中野さんの本はおもしろいなぁ。

    0
    2023年03月22日

    Posted by ブクログ

    怖い絵で気になっていた中野京子さんという事、題名と表紙のラス・メニーナスに惹かれて。
    中野京子独特の語り口が心地よく面白い。

    0
    2017年04月02日

    Posted by ブクログ

    学部時代に美術史をかじったときに先生が”絵というのは、その歴史と合わせて見ないと全然面白くないのよ”とおっしゃっていたのを思い出した。
    本当にその通りだと思う。
    いくつかの王家についてのドラマを、話ごとに特定の女性に焦点をあてて描き出している。
    当時の王政を世界史で習ったときにどうしてこんなことが起きてしまったんだろう?と疑問に思っていたことが、本書を通して納得できた。
    これはある特殊な人たちの織りなす、凡庸で魅力的なお話の集まりである。

    0
    2015年08月09日

    Posted by ブクログ

    この時代の女性の扱いというか、地位が怖いまでにわかる一冊。でも個人的にイワン雷帝が好き。もっと穏やかというか、幸せに?朗らかに?過ごせればと、願ってみたり。ベラスケスの偉大さも分かる一冊。ヘンリー8世は好きになれないが、エリザベス1世も好きにはなれない。読む人によって肩入れする人は大きく変わりそう。それがまた、楽しい。

    0
    2013年11月10日

    Posted by ブクログ

    まごうことなき一般人の私、王や王妃、王子様お姫様などまるで別世界の話。

    ヒラヒラ美しいドレスを着て、社交パーティーに習い事、たくさんの召使いを従えて蝶よ花よとチヤホヤされて生きている…そんな貧相なイメージを大雑把に持っていて、そこに中野さんの絵画エッセイから、時代の激動に巻き込まれて悲しい運命を辿ることになった数名の王妃を知る程度。
    こんな知識で読んだ本著、読んでみて…王や王妃の時代時代、何がきっかけで幸せに生きれるか、また真逆かはわからない。
    そして…綺麗な世界では決してない。
    とても厳しい。
    別世界でよかった。

    レーピンの『イワン雷帝とその息子』は本当に傑作。

    1
    2021年01月27日

    Posted by ブクログ

    本当は「怖い絵」を買おうと思ったのですがイマイチ食指が動かず、こちらを。
    こういう話、大好き。
    しかし昔のヨーロッパは、国を越えると同一人物でもゲオルクがジョージになったり、従兄弟や義姉、叔父と結婚してみたり血筋が濃いわで大変なことになってるな……。
    絶対生まれてなくてよかったと思ったのはロシア。夫は妻を殴るのが当たり前なんだって。絶対嫌だそんな国。
    この手の本、もっと読みたいなー。

    1
    2017年10月30日

    Posted by ブクログ

    メアリー・スチュアートとエリザベス1世、歴史上の勝者は後者だったが、果たして一人の人間としてはどうだったか…。長年の謎が、すっきりと氷解した!マルガリータは幸せな王女だったのか?絵の中に閉じ込められた不思議を、深い歴史と共に紐解ける、興味深い一冊でした。

    1
    2014年07月01日

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