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Posted by ブクログ
中野京子さんの本は、膨大な歴史と芸術に関する知識をテーマ縛りで解説してくれるので大変わかりやすく面白い。
この本も、王と女王の関係をテーマにオムニバス形式でまとめられている。
プリンセスと聞いてディズニー映画を想像したらとんでもない。
ハプスブルク家の血縁結婚、幽閉される王女、イワン大帝の顔の見えない妻達など
どれもこれも女性の視点から見ると、今の感覚では到底許されない人権侵害が必須条件としてまかり通っている世界。ホラーです。
同時にそうまでして血を繋がなければならなかった王の側の苦しみもあったんだろうなと。
当時のヨーロッパ王族が血縁を駆使して国の存続や領土拡大という国家事業をやっていたというグロテスクな現実にドン引きするとともに、この本では彼らの人間的な感情を想像し共感することもできる。
それは肖像画や歴史画の存在が大きい。
とくに印象に残ったのは、ベラスケスの才能によって生きているように描かれた肖像画達や、のちの時代に資料と画家の想像を交えて描かれた「イワン大帝とその息子」の衝撃的な姿。
単に歴史を知る為だけでなく、生身の人間を通して現代と共通する部分を見出す力が絵画にはあるのだと改めて思った。
Posted by ブクログ
まごうことなき一般人の私、王や王妃、王子様お姫様などまるで別世界の話。
ヒラヒラ美しいドレスを着て、社交パーティーに習い事、たくさんの召使いを従えて蝶よ花よとチヤホヤされて生きている…そんな貧相なイメージを大雑把に持っていて、そこに中野さんの絵画エッセイから、時代の激動に巻き込まれて悲しい運命を辿ることになった数名の王妃を知る程度。
こんな知識で読んだ本著、読んでみて…王や王妃の時代時代、何がきっかけで幸せに生きれるか、また真逆かはわからない。
そして…綺麗な世界では決してない。
とても厳しい。
別世界でよかった。
レーピンの『イワン雷帝とその息子』は本当に傑作。
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