国内小説作品一覧

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  • 銀盤のトレース age16 飛翔
    3.6
    高1の秋、中部ブロック大会で優勝した竹中朱里は2カ月後、全日本ジュニア選手権大会へと駒を進めていた。世界ジュニアの出場権がかかった試合当日、朱里は体調を崩し、スケート靴のトラブルにも見舞われ、絶体絶命のピンチに。ところが、演技中に朱里の取った行動は周囲をあっと驚かせる……。スケート少女の苦悩と成長を活写する人気シリーズ続編!

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  • 銀盤のトレース age15 転機
    3.9
    中三の秋、竹中朱里は試合中のジャンプの失敗で足首を骨折。しかし数カ月のリハビリ期間に猛勉強し、フィギュア王国・名古屋でも屈指のスポーツ強豪進学校に合格した。学内のフィギュアスケート部でライバル達と切磋琢磨の日々を送るが、怪我で芽生えた恐怖心を拭うため、ある重大な決断をする――。競技と勉強の両立、家族やコーチ、仲間との関係などを活写した青春フィギュアスケート小説の傑作!

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  • 眼の気流
    3.9
    車の座席で戯れる二人づれに憎しみの執念をもやす若い運転手。愛人に裏切られた初老の男のひそやかな怒り――二人の男の接点に生じた殺人事件を追う表題作。立身出世のために愛する女性を殺すが、女は奇蹟的に息を吹き返し、記憶を失ったまま男の前に姿を現わす……非情なエリート官僚を描く『たづたづし』等全5編。日常生活に潜む怖ろしい生の断層、現代の憎悪を抉る推理傑作集。

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  • 薄妃の恋―僕僕先生―
    3.8
    あれから5年目の春、ついに先生が帰ってきた! 生意気に可愛く達観しちゃった僕僕と、若気の至りを絶賛続行中の王弁くんが、波乱万丈な二人旅へ再出発。さっそく道中の漉水のほとりで、男女の熱愛現場に遭遇した一行。しかしそれは、人間の男と、すでにこの世のものでなくなった女との、悲しい恋の目撃だった──新しい旅の仲間も増えて、ますます絶好調の僕僕シリーズ第二弾!

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  • 化粧の素顔
    4.0
    もっと開いて。もっと受け入れて。もっと満たして――。理想の女性を求めて遍歴を重ねる河島文也。大胆で細やかな文也のアプローチとテクニックは相手を歓ばせるが、燃え上がった官能は、なぜかいつも途中から醒めてゆく。甘美な性愛のさなかに、身体と身体で交わされる男と女の駆け引きの行方をシニックに描く。もう一段、恋愛上手になるための秘密が詰まった六篇。大人の小説集。

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  • いじわるペニス
    -
    1巻528円 (税込)
    3年間を捧げた同僚に振られて、29歳の私は会社を辞めた。彼は同じ会社の別の女と結婚したのだ。あの時から、私は、普通の恋愛というものから、なるべく遠ざかるように生きている…。勃たないウリセンボーイに募る想い、哀しいため息、膨らむレディースローン。最後に二人を結ぶのはお金?それとも愛?このまま、私はどこに行ってしまうんだろう…。

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  • 格闘する者に○
    3.8
    これからどうやって生きていこう? マイペースに過ごす女子大生可南子にしのびよる苛酷な就職戦線。漫画大好き→漫画雑誌の編集者になれたら……。いざ、活動を始めてみると思いもよらぬ世間の荒波が次々と襲いかかってくる。連戦連敗、いまだ内定ゼロ。呑気な友人たち、ワケありの家族、年の離れた書道家との恋。格闘する青春の日々を妄想力全開で描きます。直木賞受賞作家の才気あふれる小説デビュー作。(解説・重松清)
  • 白夜 緑陰の章
    -
    チエホフは「医学は本妻で小説は愛人だ」といったそうだが、そのようにわり切れるものだろうか……。医学に、文学に、そして愛に、自信と不安のなかで熟成する青年外科医の内面を、清冽な北の都を舞台に鮮やかに描く自伝的長篇第四弾。
  • デッドエンドの思い出
    4.2
    幸せってどういう感じなの? 人の心の中にはどれだけの宝が眠っているのだろうか――。時が流れても忘れ得ぬ、かけがえのない一瞬を鮮やかに描いた傑作短篇集
  • ダナエ
    3.8
    惜しまれながら逝った著者の傑作中篇集 若くして成功した画家・宇佐美の描いた肖像画が、切り裂かれたうえ硫酸をかけられた。犯人は「これは予行演習だ」と告げるが――
  • 陰の季節
    3.9
    『64』で話題沸騰! 横山秀夫「D県警シリーズ」はここから始まった! 警察一家の要となる人事担当の二渡真治は、天下りポストに固執する大物OBの説得にあたる。にべなく撥ねつけられた二渡が周囲を探るうち、ある未解決事件が浮かび上がってきた……。「まったく新しい警察小説の誕生」と選考委員の激賞を浴びた第5回松本清張賞受賞作を表題作とするD県警シリーズ第一弾! 表題作他、「地の声」「黒い線」「鞄」の短篇四篇を収録。
  • プラナリア
    3.9
    「何もかもが面倒くさかった。生きていること自体が面倒くさかったが、自分で死ぬのも面倒くさかった。だったら、もう病院なんか行かずに、がん再発で死ねばいいんじゃないかなとも思うが、正直言ってそれが一番恐かった。矛盾している。私は矛盾している自分に疲れ果てた。」(本文より)乳ガンの手術以来、25歳の春香は、周囲に気遣われても、ひたすらかったるい自分を持て余し……〈働かないこと〉をめぐる珠玉の5短篇。絶大な支持を得る山本文緒の、直木賞受賞作!
  • 戦国史譚 徳川家康
    -
    「人の一生は重荷を負うて、遠き道を行くがごとし」――三河の小大名の子として生まれ、人質、敗戦、嫡男信康の切腹と、数々の辛酸をなめながらも、心の片隅に野望を待ち続け、耐えに耐えて、ついに天下を掌中にした家康。その生涯のうち特に波乱万丈の前半生に焦点を絞って、家康がどのような重荷を背負い、それを糧としてどう成長していったかを克明に探る。本書は、大成後の家康を描く多くの類書とはひと味違った、人間・家康の原点に迫る会心の人物伝である。
  • 人びとの季節
    -
    見ず知らずの家出娘をやさしく見守るパン屋の夫婦。グミの木のある寺で子供に戻る、痴呆症の老人。離れ離れの3人の継母と結婚式で再会を果たす花嫁。あふれる愛情、微かな胸の痛み、ささやかな幸せ。――何気ない夫婦の会話、隣人たちとのふれあい。そんな日常のひとこまが生んだ小さなドラマの数々を、等身大で描く。心にしみる優しさと、温かな想いが息づく珠玉の24編。
  • 人びとの情景
    -
    後継者のいない老舗の豆腐屋を継ぐと言いだした孫息子。一人娘を嫁がせようと大芝居を打ったクリーニング店主。少年に約束したクワガタムシを渡そうと病院の待合室に通いつめる老人。何気ない市井のひとこまの人の情、忘れていた記憶、ささやかな幸せ。――心の機微が失われゆく現代という時代を静かに見つめながら、そこにひっそりと息づく人間の善意と無償の愛情を、そのままの大きさで描きだす。「木綿豆腐」「待合室」ほか珠玉の二十四編を収録。
  • 鮎師
    4.0
    死相の漂う初老の男は、早川の淵に誰も見たことのないような巨鮎が潜んでいると告げた。初めは半信半疑だった中年の男も、ある日巨鮎の存在をその目で確かめ、いつしか巨鮎釣りにのめり込んでいった。「あいつだけは、誰にも渡さん」と死の床で吠える男と、中年の釣り師との間に奇妙な友情が生まれ、終極に向かう。
  • 餓狼伝 : I
    3.9
    1~13巻536~676円 (税込)
    格闘小説の金字塔が遂に電子化! 東洋プロレスの梶原年雄に敗れ、自らの肉体を鍛え続ける丹波文七と竹宮流・泉宗一郎の野試合は壮絶をきわめた。文七の名は、立会人・姫川勉の口から北辰空手総帥・松尾象山の耳にも届く。小犬のようにつきまとう少年・久保涼二をつれ、文七は東京へ。目指すは梶原!
  • 雁(新潮文庫)
    3.7
    1巻539円 (税込)
    貧窮のうちに無邪気に育ったお玉は、結婚に失敗して自殺をはかるが果さず、高利貸しの末造に望まれてその妾になる。女中と二人暮しのお玉は大学生の岡田を知り、しだいに思慕の情をつのらせるが、偶然の重なりから二人は結ばれずに終る……。極めて市井的な一女性の自我の目ざめとその挫折を岡田の友人である「僕」の回想形式をとり、一種のくすんだ哀愁味の中に描く名作である。(解説・竹盛天雄)
  • ろまん燈籠(新潮文庫)
    3.9
    1巻539円 (税込)
    小説好きの五人兄妹が順々に書きついでいく物語のなかに、五人の性格の違いを浮き彫りにするという立体的で野心的な構成をもった「ろまん燈籠」。太平洋戦争突入の日の高揚と虚無感が交錯した心情を、夫とそれを眺める妻との画面から定着させた「新郎」「十二月八日」。日本全体が滅亡に向かってつき進んでいるなかで、曇りない目で文学と生活と戦時下の庶民の姿を見つめた16編。(解説・奥野健男)
  • 津軽(新潮文庫)
    4.2
    1巻539円 (税込)
    太宰文学のうちには、旧家に生れた者の暗い宿命がある。古沼のような“家”からどうして脱出するか。さらに自分自身からいかにして逃亡するか。しかしこうした運命を凝視し懐かしく回想するような刹那が、一度彼に訪れた。それは昭和19年、津軽風土記の執筆を依頼され3週間にわたって津軽を旅行したときで、こうして生れた本書は、全作品のなかで特異な位置を占める佳品となった。(解説・亀井勝一郎)
  • 名人(新潮文庫)
    4.4
    かつて囲碁の「名人」は、最強の棋士ただ一人に与えられる終身制の称号だった。昭和十三年、最後の終身名人にして「不敗の名人」と呼ばれた本因坊秀哉は、自身の「引退碁」として、若手の大竹七段から挑戦を受ける。秀哉名人は六十五歳、病を押しての対局は半年に及んだ。緊迫した応酬が続く闘いに、罠を仕掛けたのは……。命を削って碁を打ち続ける、痩躯の老名人の姿を描いた珠玉の名作。(解説・山本健吉、新井素子)
  • 伊豆の踊子(新潮文庫)
    4.1
    旧制高校生の「私」は、一人で伊豆を旅していた。途中、旅芸人の一行を見かけ、美しい踊子から目が離せなくなる。大きな瞳を輝かせ、花のように笑う踊子。彼女と親しくなりたい。だが、「私」は声をかけられない……。そんなとき、偶然にも芸人たちから話しかけられ、「私」と踊子との忘れられない旅が始まった――。若き日の屈託と瑞瑞しい恋を描いた表題作。ほかに「温泉宿」「抒情歌」「禽獣」を収録。(解説・竹西寛子、重松清)※三島由紀夫による解説は収録しておりません。
  • 八月の母
    値引きあり
    4.3
    『イノセント・デイズ』を今一度書く。そして「超える」がテーマでした。僕自身はその確信を得ています――早見和真 長い間歪み続けた愛や母性の歴史、地層のように積み重なる闇に確かな兆しを探し続けた。神なるものへの幻想と呪縛を解き放つ祈りとその熱に、心が確かに蠢いた。――池松壮亮(俳優) 私も命を繋いでいく役目を担うのだろうか。微かな光と絶望に怯えながら、夢中で読み進めた。どうしようもない日々に、早見さんはいつだって、隣で一緒に座り込んでくれるんだ。――長濱ねる(タレント) 自分の奥底に隠しておきたい暗い何かをわかってくれている、という書き手がこの世に一人でもいること。そのことに救われ、気持ちが軽くなる読者は少なくはない。――窪美澄(小説家) 容赦などまるでない。「母」にこだわる作家が、母という絶対性に対峙した。確かなものなど何ひとつない世の中で、早見和真は正しい光を見つけようとしている。その試みには、当然異様な熱が帯びる。――石井裕也(映画監督) ラストに現れるヒロインの強い覚悟と意思の力に、私たちは元気づけられる。辛く暗く苦しい話だが、そういう発見があるかぎり、小説はまだまだ捨てたものではない。――北上次郎(書評家)(「カドブン」書評より抜粋) 八月は、血の匂いがする――。愛媛県伊予市に生まれた越智エリカは、この街から出ていきたいと強く願っていた。男は信用できない。友人や教師でさえも、エリカを前に我を失った。スナックを営む母に囚われ、蟻地獄の中でもがくエリカは、予期せず娘を授かるが……。あの夏、あの団地の一室で何が起きたのか。嫉妬と執着、まやかしの「母性」が生み出した忌まわしい事件。その果てに煌めく一筋の光を描いた「母娘」の物語。
  • バスケ小僧たち
    -
    1巻539円 (税込)
    過疎化が進み、来年には近隣の町に吸収合併されてしまうことが決まった山間の小さな村。その村にある中学校のバスケ部は、5人の部員たちが名指導者の下、練習に明け暮れていた。5月、県内の強豪校との練習試合中に、選手が1人負傷し、代わりに入ったのは、天才バスケ選手の妹であるマネージャーだった──。魅力的な指導者たち、真摯で懸命な中学生たちを描くバスケ青春劇。
  • 三つのチーク県の民謡
    -
    1巻539円 (税込)
    東日本大震災が発生した時、富樫は若い頃に一年間交際した女性の安否を気遣った。富樫にとって、彼女は震災を生き抜いたかけがえのない存在だった。その女性が、実は……。かつて愛した女性に会うために、バルトークのピアノ曲の楽譜をリュックに入れて、震災後の東北を目指す男の物語。人として生きることの意義を深く考えさせる小説、短編併録。
  • 桜の実の熟する時(新潮文庫)
    3.3
    明治20年代に高輪台の学舎に学んでいた主人公岸本捨吉は、年上の繁子との交際に破れ、新しい生活を求めて実社会へ出て行く。しかし、そこで遭遇した勝子との恋愛にも挫折した捨吉は西京への旅に出る――。作品の行間には少年の日の幸福の象徴である桜の実にも似た甘ずっぱい懐かしさが漂い、同時に恐ろしい程に覚醒した青春の憂鬱が漂う。「春」の序曲をなす、傑れた青春文学である。(解説・三好行雄)
  • 藤村詩集(新潮文庫)
    3.9
    〈まだあげ初めし前髪の/林檎のもとに見えしとき/前にさしたる花櫛の/花ある君と思ひけり(初恋)〉〈とほきわかれにたえかねて/このたかどのにのぼるかな(高楼)〉他に『千曲川旅情の歌』『椰子の実』等々、青春の日の抒情と詠嘆を、清新で香り高い調べにのせ、一読忘れがたい印象を残す近代浪漫詩の精華。本書をひもとくことは、在りし日の青春と邂逅することにほかならない。(解説・伊藤信吉)
  • 菜の花畑の向こうには
    -
    1巻539円 (税込)
    「お前はダメだ」と言われ続け、コンプレックスの塊だった少女が、さまざまな出会いを通して「愛」と「優しさ」を知り、少しずつ大人に成長していく物語。戦後、人々がやっと夢を見ることができるようになった時代。「自分で歩く道は光で満ち溢れている」「悩みながら人は育つ」「苦しみながら得た幸せは、より深い」……。時代を超えたメッセージが、ここにあります。
  • 紅嵐×渡雲
    -
    1巻539円 (税込)
    学園ドラマ+心霊ファンタジー+思春期恋愛もの=至高のエンターテインメント。小さい頃から「本来見えないらしいモノ」が見える特異体質を持っていた「僕」こと笙太と、中年幽霊キワさんが紡ぎだす摩訶不思議なお話。普通に学園生活をおくっていたが、笙太のクラスメートの話がきっかけで、2人(!?)は思わぬ事件に巻き込まれ――そして意外な結末を迎える!
  • 若い君が教えてくれたこと
    -
    1巻539円 (税込)
    経済的な理由から、新聞奨学生として大学に通う和男。ほとんど休みがない朝晩の配達、チラシの折り込み、そして集金……。体力的につらくても、自分には決して負けまいと奮闘する姿を見守る心優しき人達、ユニークな同僚達、そして和男が抱くほのかな恋心の行方など、誰もが大切に胸にしまっている「あの頃」の日々か甦ってくるドラマです。何かに行き詰った時読みたい1冊。
  • 湯けむり食事処 ヒソップ亭
    値引きあり
    4.0
    1~3巻539~608円 (税込)
    老舗温泉旅館「猫柳苑」の食事処「ヒソップ亭」。勤め先を理不尽な理由で首になった腕のいい料理人・章は、幼なじみ夫婦のはからいで店の主となる。丹精込めた料理と旨い酒が、悩んだり傷ついたりしている人の癒やしになれば――。疲れて頑なになった心を柔らかくする、おいしくてあったかい新シリーズ! 疲れたら ちょっと寄りたい店がある 心づくしの料理と酒で、いらした方を癒やします。 『居酒屋ぼったくり』の著者の人気新シリーズ、待望の文庫化!
  • 檸檬先生
    値引きあり
    3.8
    お前は独りじゃないよ、少年。 これは、「普通」じゃない僕だから出会えた、ある奇跡の物語――。 Z世代の新鋭が放つ、これが令和青春小説の新スタンダード! 小説現代長編新人賞を史上最年少で受賞! 小説紹介クリエイターのけんご小説紹介さん激賞&水野良樹さん(いきものがかり)、茂木健一郎さん(脳科学者)など各界からも絶賛された伝説のデビュー作を待望の文庫化! 小学三年生の私は、音や数字、人に色がついて見えるせいで、クラスメートたちからいじめられ、孤独な日々を送っていた。ある日、逃げ込んだ音楽室で中学三年生の少女と出会う。彼女もまた音に色がついて見える共感覚を持っていた。檸檬色に見える彼女のことを「先生」と慕い交流することで、私の人生は一変する! 第15回小説現代長編新人賞受賞作。 カバーイラスト:山口つばさ
  • ウィステリアと三人の女たち(新潮文庫)
    3.8
    大きな藤の木のある、壊されつつある家。真夜中に忍び込んだわたしは、そこに暮らした老女、ウィステリアの生を体験する。かつて存在した愛を魔術的に蘇らせる表題作。思いがけぬ大金を得、デパートで連日買い物を続ける女性の虚無を描く「シャンデリア」。いくつかの死、失った子ども、重なり合う女たちの記憶……研ぎ澄まされた言葉で紡がれる、美しく啓示的な四作を収録した傑作短編集。
  • セイジ
    3.8
    いまはもう寂れてしまった国道沿いの一軒のドライブイン。そこで、僕は、ただ純粋に不器用に生きる青年セイジに出会う。「人間って何だ」「人生っていったい何だ」――そんなことを考えながらも気のおけない仲間たちと楽しく過ごしていたある日、目の前で奇蹟は起こった。文壇を騒然とさせた話題作。太宰治賞作家の原点とも言うべき名作。「竜二」を併せて収録した。
  • ハレルヤ(新潮文庫)
    4.2
    五月の晴れた日に、お饅頭のようなかわいらしい子猫と出会った。親猫はおらず、病院に連れて行ったところ、特別な猫であることがわかって――。花ちゃんと名付けられた子猫が、元気に走り回るようになるまでを描いた「生きる歓び」。それから十八年八カ月後、花ちゃんとの別れが語られる「ハレルヤ」。青春時代を振り返った川端康成文学賞受賞作「こことよそ」など愛おしさに満ちた傑作短編集。(解説・湯浅学)
  • 少年(新潮文庫)
    3.6
    お前の指を、腕を、舌を、愛着した。僕はお前に恋していた――。相手は旧制中学の美しい後輩、清野少年。寄宿舎での特別な関係と青春の懊悩を、五十歳の川端は追想し書き進めていく。互いにゆるしあった胸や唇、震えるような時間、唐突に訪れた京都嵯峨の別れ。自分の心を「畸形」と思っていた著者がかけがえのない日々を綴り、人生の愛惜と寂寞が滲む。川端文学の原点に触れる知られざる名編。(解説・宇能鴻一郎)
  • 風精(ゼフィルス)の棲む場所 新装版
    3.6
    京都・北山の奥深く。ミステリ作家の浅間寺竜之介は、愛犬のサスケとともに、地図にも載っていない風神村を訪れた。村に棲息する美しい蝶を模した舞を見てほしいと、ファンの少女から誘われたのだ。通し稽古の直後、舞手の一人が胸を刺され殺された。多感な少女たちの想いが複雑に交錯する。「村の乙女の伝説」が暗示する神隠しの真相とは!? 哀切の本格ミステリ。
  • サムのこと 猿に会う
    3.6
    西加奈子初期名短編を乃木坂46でドラマ化。  午後から雨になった。東海道五十三次の絵なんかに出てきそうな、斜めに降る、細い細い雨だ--そんな書き出しから始まるそぼふる雨のなか。様々なことが定まらない、二十代男女5人が、突然の死を迎えた仲間の通夜に向かう「サムのこと」。  二十代半ばの、少し端っこを生きている仲良し女子3人組が温泉旅行で、「あるもの」にたどり着くまでを描いた「猿に会う」。  小説家志望の野球部の友人と、なぜか太宰治の生家を訪ねることになった高校生男子が、そのまま足を伸ばした竜飛岬で、静かに佇む女性に出会う「泣く女」。  人生の踊り場のようなふとした隙間に訪れる、「何かが動く」ような瞬間を捉えた初期3作を新たに編んだ短編集。 (底本 2020年3月発行作品)
  • 白いしるし(新潮文庫)
    3.7
    女32歳、独身。誰かにのめりこんで傷つくことを恐れ、恋を遠ざけていた夏目。間島の絵を一目見た瞬間、心は波立ち、持っていかれてしまう。走り出した恋に夢中の夏目と裏腹に、けして彼女だけのものにならない間島。触れるたび、募る想いに痛みは増して、夏目は笑えなくなった──。恋の終わりを知ることは、人を強くしてくれるのだろうか? ひりつく記憶が身体を貫く、超全身恋愛小説。(解説・栗田有起)
  • 窓の魚(新潮文庫)
    3.8
    温泉宿で一夜を過ごす、2組の恋人たち。静かなナツ、優しいアキオ、可愛いハルナ、無関心なトウヤマ。裸の体で、秘密の心を抱える彼らはそれぞれに深刻な欠落を隠し合っていた。決して交わることなく、お互いを求め合う4人。そして翌朝、宿には一体の死体が残される――恋という得体の知れない感情を、これまでにないほど奥深く、冷静な筆致でとらえた、新たな恋愛小説の臨界点。(解説・中村文則)
  • 四国・坊っちゃん列車殺人号
    3.0
    ミステリ映画『四国・坊っちゃん列車殺人号』の関係者は、奇しくもかつて松山の中学時代、演劇部として「坊っちゃん」を演じた者ばかりだった。一行は現地松山へロケハンにおもむくが、はやくも、かつて赤シャツ役の海江田が、自動車事故に見せかけて殺されてしまう……。うらなり役のトラベルライター・瓜生慎は、またしても探偵役をやるはめになるのだった。
  • 1R1分34秒(新潮文庫)
    3.8
    デビュー戦を初回KOで華々しく飾ってから、3敗1分けと敗けが込むプロボクサーのぼく。そもそも才能もないのになぜボクシングをやっているのかわからない。ついに長年のトレーナーに見捨てられるも、変わり者の新トレーナー、ウメキチとの練習の日々がぼくを変えていく。これ以上自分を見失いたくないから、3日後の試合、1R1分34秒で。青春小説の雄が放つ会心の一撃。芥川賞受賞作。(解説・町田康)
  • 好き、だからこそ(新潮文庫)
    3.4
    画廊勤めの風子の前に台風のように現れ、19歳の身体を心ごと奪った大岸豪介。不器用で情にもろい豪介に深く刻まれた風子の愛の記憶は、幼い娘を抱えスナック勤めをした洋子との暮らしを彼が選んだあとも甘く、苦しいほどに切ない。元妻を自殺で失った河野至高と風子が結ばれた20年後のいまも……。70年代フォークの調べにのせ、秘めた想いを、肉体の歓びへと解き放つ大人の愛の物語。
  • 台所のおと 新装版
    値引きあり
    4.4
    台所からきこえてくる音に病床から耳を澄ますうち、料理人の佐吉は妻のたてる音が変わったことに気付く。日々の暮らしを充たす音を介して通じ合う夫婦の様を描く「台所のおと」のほか、「濃紺」「草履」「雪もち」「食欲」「祝辞」「呼ばれる」「おきみやげ」「ひとり暮し」「あとでの話」を収録。鋭く繊細な感性が紡ぐ名作集。 なにげない日々の暮しに 耳を澄ませ、目を配り、 心を傾ける。 透徹した感性が紡ぐ珠玉の短編集。 女はそれぞれ 音をもっている とかくあやふやに流しがちな薄曇りの感情に 端然とした言葉をあてがい、作中人物に息を吹き込む。 幸田文による人間観察の手つきについて考えていると、 江戸川乱歩とのある対話が脳裏に浮かんできた。 ――平松洋子(解説より) 新装版に寄せて、青木奈緒によるエッセイも収録
  • シズコさん(新潮文庫)
    4.0
    四歳の頃、つなごうとした手をふりはらわれた時から、母と私のきつい関係がはじまった。終戦後、五人の子を抱えて中国から引き揚げ、その後三人の子を亡くした母。父の死後、女手一つで家を建て、子供を大学までやったたくましい母。それでも私は母が嫌いだった。やがて老いた母に呆けのきざしが──。母を愛せなかった自責、母を見捨てた罪悪感、そして訪れたゆるしを見つめる物語。(解説・内田春菊)
  • ぼくだけの☆アイドル
    -
    しがない昆虫ショップの店員、あきおは27歳。かなり夢見がちな青年だ。脂肪たっぷりの体、イケてないファッション、当然彼女なし……なのに、自己評価はどこまでも高いのだった。アイドルのみーちゅんとの相思相愛を妄想しながら、ムシたちのケース清掃に精を出す毎日。そんな彼のしょーもない日常に訪れた、絶好のチャンスと最悪のピンチとは? 異色青春小説!
  • 国語入試問題必勝法 新装版
    値引きあり
    3.8
    ピントが外れている文章こそ正解! 問題を読まないでも答はわかる!? 国語が苦手な受験生に家庭教師が伝授する解答術は意表を突く秘技。国語教育と受験技術に対する鋭い諷刺を優しい心で包み、知的な爆笑を引き起こすアイデアにあふれたとてつもない小説集。吉川英治文学新人賞受賞作。 【パスティーシュ小説の嚆矢!丸谷才一氏激賞!講談社文庫創刊50周年新装版】 清水義範の作品もまた、からかひ、批評し、祝祭する。入試問題出題者に対する慢罵と嘲笑は痛烈を極めて恐しいほどだ。いい加減きはまる入試問題に翻弄され、責めさいなまれてゐる少年少女に対する憐みを感じ取って、胸を打たれた。殊に結末がよく出来てゐる。人々が清水のパロディをあんなに喜んで読むのは、一つには、この暖かな心が嬉しいからであらう。――丸谷才一(中略・解説より)
  • 日々の祈り キリストの約束―今日からは あなたも神の子になります
    -
    「こども」のときにも「大人」になったときにも、病気になったときにも、認知症になった時にも、死んだあとでも、一番大事なものは何でしょうか それこそが、「真理」というものであり、神の愛というものであり、清い心であり、復活といういうものである、とイエス様は、言われました。そういう「真理」というイエス様の「お祈り」と、キリストの神の愛。今日にも、あなたが、神の子になる、キリストの「約束」を紹介してみます。
  • 百年泥(新潮文庫)
    3.8
    豪雨が続いて百年に一度の洪水がもたらしたものは、圧倒的な“泥”だった。南インド、チェンナイで若い IT 技術者達に日本語を教える「私」は、川の向こうの会社を目指し、見物人をかきわけ、橋を渡り始める。百年の泥はありとあらゆるものを呑み込んでいた。ウイスキーボトル、人魚のミイラ、大阪万博記念コイン、そして哀しみさえも……。新潮新人賞、芥川賞の二冠に輝いた話題沸騰の問題作。(解説・末木文美士)
  • しんせかい(新潮文庫)
    4.0
    十九歳のスミトは、船に乗って北へ向かう。行き着いた【谷】で待ち受けていたのは、俳優や脚本家を志望する若者たちと、自給自足の共同生活だった。過酷な肉体労働、同期との交流、【先生】の演劇指導、地元に残してきた“恋人未満”の存在。スミトの心は日々、揺れ動かされる。著者の原点となる記憶をたぐり、等身大の青春を綴った芥川賞受賞作のほか、入塾試験前夜の希望と不安を写した短編も収録。(解説・朝吹真理子)
  • 朝が来るまでそばにいる(新潮文庫)
    3.8
    火葬したはずの妻が家にいた。「体がなくなったって、私はあなたの奥さんだから」。生前と同じように振る舞う彼女との、本当の別れが来る前に、俺は果たせなかった新婚旅行に向かった(「ゆびのいと」)。屋上から落ちたのに、なぜ私は消えなかったのだろう。早く消えたい。女子トイレに潜む、あの子みたいになる前に(「かいぶつの名前」)。生も死も、夢も現(うつつ)も飛び越えて、こころを救う物語。(解説・名久井直子)
  • 巡礼(新潮文庫)
    3.8
    1巻539円 (税込)
    男はなぜ、ゴミ屋敷の主になり果てたのか? いまはひとりゴミ屋敷に暮らし、周囲の住人達の非難の視線に晒される男・下山忠市。戦時中に少年時代を過ごし、昭和期日本をただまっとうに生きてきたはずの忠市は、どうして、家族も道も、見失ったのか――。誰もが顔を背けるような現在のありさまと、そこにいたるまでの遍歴を、鎮魂の光のなかに描きだす。橋本治、初の純文学長篇。
  • オレの愛するアタシ(新潮文庫)
    3.0
    32歳の売れっ子作曲家(♂)と、24歳の美貌の作詞家(♀)――二人の身体が、ある日突然、なぜか入れ換わってしまった。お化粧の仕方は? 下着のつけ方は? トイレの使い方は? そして、周囲に悟られずに生活を続ける方法は? ハチャメチャなやりとりに始まり、めでたき結婚、感動的な出産にいたるまでの、コミカルで、ちょっぴりポルノチックな、センチメンタル純愛ストーリー。
  • ゆびさきたどり(新潮文庫)
    3.7
    十年ぶりに再会した昔の男。年下の彼が、年を重ねた私を「変わらない」と抱き寄せる。久々の体の重みと秘部を這う舌の感触に、疼(うず)きも潤みも蘇り――(「枯れ菊」)。「ネクタイ目隠し」「ストッキングで両手拘束」親友チルがSNS に綴る“運命の彼氏”との情事にカオルは驚く。それはカオルが彼に教えた前戯であり、まだ彼との関係も続いていた(「オンナの友情」)。艶やかに溢れ出す極上欲情短編集。(解説・門賀美央子)
  • 若様とロマン
    値引きあり
    3.7
    明治二十三年、ミナこと皆川真次郎は西洋菓子店を開いた。店には、旧幕臣の「若様組」の面々や、女学校に通うお嬢様・沙羅が甘い菓子と安らぎを求めてやってくる。しかし平和そうに見える世の中に、不穏な空気が漂いはじめていた。数年以内に“戦争”が始まるかもしれない――。 明治になって現れた「成金」のひとり、小泉琢磨は、戦へと突き進む一派の意向を押さえるべく動いていた。が、このままでは開戦派のやりたいようになってしまうという懸念から、今いる仲間以上に人を集めようと考える。 その秘策がなんと、「若様たちのお見合い」だったのだ! はたしてその成り行きは――?
  • アイスクリン強し
    値引きあり
    3.6
    西洋菓子は開化の夢――。 明治の築地居留地近く、甘い香り漂う風琴屋(ふうきんや)。今日もまた、お菓子目当ての若様たちが集って嵐が巻き起こる! お江戸が東京へと変わり、ビスキット、アイスクリン、チヨコレイトなど西洋菓子が次々お目見え。築地の居留地で孤児として育った皆川真次郎は、念願の西洋菓子屋・風琴屋を開いた。今日もまた、甘いお菓子目当てに元幕臣の警官たち「若様組」がやってきて、あれやこれやの騒動が……。キュートな文明開化(スイーツ)物語。
  • 輪廻の山~京の味覚事件ファイル~
    3.5
    「奥様料理研究家」を目指す凪子は、結婚生活五年目に夫である準平とともに京都に引っ越すことになった。準平が、勤務先のソース会社で京都転勤になったのだ。食文化が異なる京都で苦戦する準平を尻目に、京都での料理生活を満喫する凪子であったが、食材や料理の陰には、なぜか、ミステリアスな事件が潜んでいて……。古都を舞台に、ミセスが魅せる名推理!
  • 人生の夕凪 古民家再生ツアー
    3.5
    人気エッセイストの小説処女作が待望の文庫化!「僕に何かお役に立てることがあったら、いつでも言ってください。仕事のことでも、それ以外でも」「今、ひとつあるんですけれど……十数える間、よりかからせていただきたいんです」(「分別ざかり」)。五話の短編、すべての主人公がシングル中年女性で、変わらない現状に倦み、あるいは突然の変化に戸惑い、はたまた寄る辺ない自分を見つめ直したりする。童心にかえったり、また恋をしたり……。人生の風が再び吹き始める。40代以降の女性に贈る、等身大の応援歌。(『空き家再生ツアー』を文庫化に際して改題)
  • 手のひらの京(新潮文庫)
    3.9
    京都に生まれ育った奥沢家の三姉妹。長女の綾香はのんびり屋だが、結婚に焦りを感じるお年頃。負けず嫌いの次女、羽依は、入社したばかりの会社で恋愛ざたといけず撃退に忙しい。そして大学院に通う三女の凜は、家族には内緒で新天地を夢見ていた。春の柔らかな空、祇園祭の宵、大文字焼きの経の声、紅葉の山々、夜の嵐山に降る雪。三姉妹の揺れる思いを、京の四季が包みこむ、愛おしい物語。(解説・佐久間文子)
  • ここから先はどうするの―禁断のエロス―(新潮文庫)
    3.3
    官能小説の依頼に難航していた女性ホラー作家は、女性同士のカップルの後をつけ漫画喫茶へ。隣の壁に耳を澄ませ聞こえてきたのは、衣擦れ、溜息、潤みの音で……(「壁の向こうで誰かが」)。医師の寺沢は急患の老女の足に驚く。爪先に向かって細く、指は折り畳まれ、足裏は窪んでいた。纏足だ。それは、性具だった――(「Lotus」)。歪んだ欲望が導く絶頂、また絶頂。五人の作家の官能アンソロジー。
  • ひがた町の奇跡
    3.0
    大手ビール会社でCM製作に携わり異例の出世をした出水英一は、仕事に疑問を持ち半年ほど前に故郷のひがた町役場に転職してきた。その頃、町の海岸で謎の生物を見たという情報が多く寄せられ、メディアでも取りあげられるようになる。すると、町長を先頭に、この生き物で町おこしをしようというプロジェクトが持ち上がった。商工観光課の一員として、出水は同行取材をするフリーライター・白銀力也を従え着々と計画を進めていくのだが……。 ※本電子書籍は2012年1月に小学館文庫より刊行された『海獣ダンス』を改題し、加筆訂正を加えたものです。
  • 樹の上の草魚
    値引きあり
    4.0
    ペニスのことなんて、いったい誰に相談すればいいんだ? 僕は、男なのか女なのか? いや、そもそも僕はなんなのだろうか? アンドロジナスな主人公、そして登場人物の温かく細やかな心のゆらぎは、読む者の内面にやさしく触れ、本当の自分を気付かせてくれる。温かく比類なき感動をよぶ、吉川英治文学新人賞受賞作。
  • ギンイロノウタ(新潮文庫)
    3.5
    極端に臆病な幼い有里の初恋の相手は、文房具屋で買った銀のステッキだった。アニメの魔法使いみたいに杖をひと振り、押入れの暗闇に銀の星がきらめき、無数の目玉が少女を秘密の快楽へ誘う。クラスメイトにステッキが汚され、有里が憎しみの化け物と化すまでは……。少女の孤独に巣くう怪物を描く表題作と、殺意と恋愛でつむぐ女子大生の物語「ひかりのあしおと」。衝撃の2編。
  • 彼女の夕暮れの街
    値引きあり
    -
    由美子は旅行代理店に勤めるOL。美しく賢い29歳。何かもの足りなさは感じていて、誘いもいろいろあるのだけれど、何となく気がすすまない。ある日、ふと寄った酒場で、柳川という顎の長い編集者に出会って……。一女性の心の移りかわりと戸惑いーー男性との出会い、恋心を抱き、育てていく過程を、見事に描いた連作短編集。表題作を含め14作収録。一歩ずつ恋を育てて大人になっていく、彼女の恋の行方は……。
  • きことわ(新潮文庫)
    3.7
    貴子(きこ)と永遠子(とわこ)。葉山の別荘で、同じ時間を過ごしたふたりの少女。最後に会ったのは、夏だった。25年後、別荘の解体をきっかけに、ふたりは再会する。ときにかみ合い、ときに食い違う、思い出。縺れる記憶、混ざる時間、交錯する夢と現。そうして境は消え、果てに言葉が解けだす――。やわらかな文章で紡がれる、曖昧で、しかし強かな世界のかたち。小説の愉悦に満ちた、芥川賞受賞作。
  • 彗星の住人―無限カノン1―(新潮文庫)
    4.0
    1~3巻539~781円 (税込)
    一八九四年長崎、蝶々さんと呼ばれた芸者の悲恋から全てが始まった。息子JBは母の幻を追い、米国、満州、焼跡の日本を彷徨う。三代目蔵人はマッカーサーの愛人に魂を奪われる。そして、四代目カヲルは運命の女・麻川不二子と出会った刹那、禁断の恋に呪われ、歴史の闇に葬られる。恋の遺伝子に導かれ、血族四代の世紀を越えた欲望の行方を描き出す画期的力篇「無限カノン」第一部。
  • イヤシノウタ(新潮文庫)
    4.0
    なんていうことのない日々に宿る奇跡のような瞬間、かけがえのない記憶。土地がもたらす力、自然とともに生きる意味。運命的な出会い。男女とは、愛とは。お金や不安に翻弄されず生きるには? そして命と死を見つめるなかで知った、この世界の神秘とは──。研ぎ澄まされた文章と人生を見つめるまなざしが光る81篇。父・吉本隆明との対談「書くことと生きることは同じじゃないか」収録。
  • ういらぶ。
    4.0
    『ういらぶ。』映画ノベライズ! “大好きすぎて「好き」って言えない”――。 同じマンションに住む幼なじみの高校生4人組。優羽のことが好きすぎてドSのフリをする超こじらせ男子・凛と、そんな凛のせいで完全ネガティブ思考になってしまったピュアすぎる優羽。そしてそんなふたりを心配して見守る、クールビューティーな暦と“オカン系”ほほえみ男子・蛍太。4人は学校中の生徒が見惚れる最強の幼なじみチームだったが、ある日、“好きなら好きとハッキリ言う”ライバル兄妹・和真と実花が現れ……。ずっとこのまま変わらないと思っていた2人の恋と4人の友情が、思わぬ方向に動きはじめる! 2018年11月9日より全国公開予定の映画「ういらぶ。」ノベライズ! 主演を演じるのは平野紫耀(King&Prince)。そしてヒロインの優羽を桜井日奈子、暦を玉城ティナ、蛍太を磯村勇斗が演じています。 原作は2015年より「Sho-Comi」にて連載されベストセラーとなった星森ゆきも氏による大人気コミックス「ういらぶ。―初々しい恋のおはなし―」です。 笑ってキュンキュン! 最高に楽しい! 素直になれない幼なじみたちの究極“こじらせ”ラブ! 存分にお楽しみください。
  • はじめまして、お父さん。
    3.9
    地方在住の売れないフリーライター・白銀力也のもとにインタビュー取材の仕事依頼が舞い込んだ。取材相手は、俳優業の傍ら飲食店経営を成功させた合馬邦人。奇しくもその合馬は、力也が一度も会ったことのない実の父親だった。インタビューの後、会いたい人物が四人いるから同行してほしいと合馬に求められた力也は、初対面の実父と二人旅をすることになったのだが……。
  • あのコの、トリコ。
    -
    「あのコの、トリコ。」映画ノベライズ! 「大好きな“あのコ”のために、ボクは変わる――」 地味で冴えない男子高校生・鈴木頼は、幼なじみで初恋の“あのコ”・立花雫が通う東京の高校に転入する。女優を目指し真っすぐにがんばる雫と再会をし、あらためて恋をした頼は、あるきっかけからなんと雫の付き人をすることに。 時間をともにするうち、雫への頼の気持ちは膨らんでいくが、同じく幼なじみで人気俳優の東條昴が、そんな頼をけん制する。「お前は、絶対に俺に勝てない」――。 2018年10月5日より全国公開予定の映画「あのコの、トリコ。」ノベライズ! 主人公の鈴木頼を人気俳優・吉沢亮が、頼が一途に思いを寄せるヒロインの立花雫を新木優子が、そして、頼のライバルで超人気イケメン俳優・東條昴を杉野遥亮が演じています。 原作は2013年より「Sho-Comi」にて連載され、コミックスは大ヒットした。18年7月より待望の続編も連載開始された大ヒットコミックスです。 ドキドキの恋とキラキラな夢を追いかける、シンデレラ・ラブストーリー!
  • 校長、お電話です!
    3.0
    母校の中学に校長として着任したシバロクこと柴山緑郎。問題山積の学校を建て直すために、異例の若さで抜擢されたのだ。だが、校内でタバコの吸い殻が見つかり、ある女性教師は自殺未遂を起こす。教師たちは日々、激務に追われ……。学校が抱える問題を浮き彫りにしながら、生徒、教師、そして校長自身が成長してゆく姿を清々しく描く。
  • 砂浜に坐り込んだ船(新潮文庫)
    4.0
    石狩湾で坐礁した、五千トンの貨物船。忽然と砂浜に現れた非日常的な巨体に魅せられ、夜、独り大型テレビでその姿を眺めていると、「彼」の声がした。友情と鎮魂を描く表題作と、県外の避難先から消えた被災者の静かな怒りを見つめる「苦麻の村」、津波がさらった形見の品を想像力のなかに探る「美しい祖母の聖書」ほか、悲しみを乗り越える人々を時に温かく時にマジカルに包み込む全9編。(解説・堀江敏幸)
  • ゴランノスポン(新潮文庫)
    3.7
    1巻539円 (税込)
    最高ってなんて最高なんだろう。僕らはいつも最高だ。明日またくる朝。浅漬──。現実から目を逸らし、表層的なハッピー感に拘泥する表題作「ゴランノスポン」。自らの常識を振り翳す人間の暴力性を浮かび上がらせ、現実に存在する歪みを描く「一般の魔力」。現代と中世が書物を介し烈しく混ざり合う「楠木正成」他、秘蔵小説7編を収録。笑いと人間の闇が比例して深まる、傑作短編集。
  • タイタニア1疾風篇
    -
    1~5巻539~649円 (税込)
    宇宙の覇権を握るタイタニア一族。その支配にかすかなひびわれが生じた。無名の提督ファン・ヒューリックが、四公爵のひとりアリアバートがひきいるタイタニア軍を破ったのである。誰も予想しておらず、望んでもいなかった勝利をきっかけに、歴史が動きはじめる。宇宙とタイタニアの命運はいかに!? 大人気シリーズの第一弾。
  • ぼくたちと駐在さんの700日戦争18
    4.0
    1~27巻539~748円 (税込)
    大人気シリーズ第18弾は、ミステリ長編! 時は1970年代。田舎町に住むヤンチャでムチャでワンパクな男子高校生と町の駐在さんが繰り広げるイタズラ合戦、第18弾。グレート井上君の母校であるA小学校で不審者騒動が起こり、駐在さんは調査に出かけなければならなくなった。しかし、小学校には「開かずの間」にあるピアノが、勝手に鳴り出すという怪談じみた話があった。怪談に弱い駐在さんは、ママチャリたちとともに小学校に泊まると、果たしてピアノが鳴り出した! そんな謎のピアノから次々に判明していく戦時中の悲劇と、人間模様が複雑に交錯する感動のミステリー長編。
  • ぼくたちと駐在さんの700日戦争1
    4.3
    1~27巻539~748円 (税込)
    (半分)実話の人気ブログ小説待望の電子化! 時は1970年代。田舎町に住むヤンチャでムチャな男子高校生7人と、町の駐在さんが繰り広げるイタズラ合戦。 「レーダー測定(ねずみ捕り)で自転車は捕まるのか!?」に始まる、バラエティ豊かな“ぼくたち”の作戦と、法すれすれのリベンジを繰り返す“駐在さん”の大人げない(?)攻防戦。  おバカで笑えて、熱くて泣ける、(半分)実話の人気ブログ小説、待望の電子化! 同作映画は2008年4月5日全国ロードショー。

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  • 紅葉舞う 鬼女は伝説になった
    -
    1巻539円 (税込)
    鬼女紅葉伝説における「紅葉は鬼女か、貴女か――」その評価は分かれるところだが、これこそが本作の主要なテーマである。 紅葉が出身の会津を離れ、京に上るには理由がある。それは、朝廷を揺るがせた大事件に端を発していた。 その出生に謎を持つ紅葉は、父笹丸から仇討ちの謎を受け継ぐ。2つの謎が一向に解けぬまま、自身の生に終焉が近づいていることを覚る。 千年の古から伝わる伝説の謎に迫る長編小説、ここに刊行。
  • 猫だまりの日々 猫小説アンソロジー
    3.8
    仕事を失った青年の願いを叶えるべく、彼を訪ねてきた猫。かつて飼っていた猫に会えるという噂のある、ちょっと不思議なホテル。猫飼い放題の町で出会った彼と彼女の恋。猫が集まる縁結びの神社で起きた、恋と友情にまつわる出来事。死後に猫となり、妻に飼われることになった男――。人気作家が描く、どこかにあるかもしれない猫と誰かの日々。全五編を収録。 【目次】ハケン飯友 椹野道流/白い花のホテル 谷 瑞恵/猫町クロニクル 真堂 樹/縁切りにゃんこの縁結び 梨沙/神さまはそない優しない 一穂ミチ
  • 映画 坂道のアポロン
    5.0
    2018年3月公開「坂道のアポロン」映画ノベライズ。 一生ものの友達  一生ものの恋  ともに奏でた音楽  僕らの10年の物語――。  高校生の西見薫は父を亡くし、親戚の暮らす長崎県佐世保の町へ引っ越してきた。孤独を感じる薫だったが、同じクラスの「札付きの不良」と恐れられる川渕千太郎に誘われ、レコード店の娘である迎律子の家で、ジャズ音楽に出会う。ジャズの魅力に取りつかれた薫は、初めてできた親友と、初恋の相手と奏でるセッションを町中に響かせていく……。 2018年3月に公開予定の映画「坂道のアポロン」を完全ノベライズ! 単独初主演となる知念侑李、共演に中川大志、小松菜奈を迎え、青春映画の名手として知られる三木孝浩監督の手により映画化。原作コミックスは、第57回小学館漫画賞一般向け部門受賞、「このマンガがすごい2009」オンナ編第一位にも輝いた、人気漫画家小玉ユキの名作! 必涙の感動作です!!
  • ウェルカム・ホーム!(新潮文庫)
    4.2
    1巻539円 (税込)
    血なんか繋がってなくても大丈夫。魔法のことば「お帰りなさい!」を大きな声で叫んだら、大好きなあの人は、たちまち大切な家族に変わるから。離婚し親にも勘当され、親友の父子家庭宅に居候しながら、家事と子育てに励む元シェフ渡辺毅と、再婚にも失敗し、愛情を注いで育てあげた前夫の連れ娘と引き離されたキャリアウーマン児島律子。それぞれの奮闘に温かな涙がとまらない2つの物語!
  • 未成年だけどコドモじゃない
    -
    大人気コミック「みせコド」映画ノベライズ。 大人気の『今日、恋をはじめます』など大人気少女漫画を世に送り出してきた水波風南が次に生み出した物語は高校生秘密の新婚ラブストーリー。ラブラブ甘々な物語と思いきや、新婚だというのにヒロイン香琳は、夫の尚に片思い。結婚式を終えて一緒に暮らし始めたとたん、尚に「おまえのことは大嫌い」と言われ、いきなり家庭内別居を余儀なくされたのだ。ただただ親元から離れて暮らしたかった尚と、本当に尚のことが好きな香琳。そんな二人の同居生活、香琳の思いは尚に届いてラブラブになれる日は訪れるのか? 出演・中島健人、平祐奈、知念侑希による、この冬一番のラブストーリーが東宝系で全国ロードショー。映画脚本をもとにしたノベライズ。(2017年12月発表作品)
  • 一礼して、キス
    -
    大人気の少女漫画ノベライズ! 受験を控えた岸本杏は、弓道部部長の座を超イケメンな後輩・三神曜太に譲ることにした。三神は学校中の女子を虜にする容姿を持ち、その上弓道ではインターハイへいくほどの実力者。そんな三神に一途に想われていたことを知った杏は戸惑うものの、いつのまにか杏も三神を好きになっていて……。加賀やっこ作、大人気恋愛コミックスを完全ノベライズ! 2017年11月11日より、池田エライザと中尾暢樹をキャスティングした実写映画「一礼して、キス」も公開予定。 恋を知らずに、相手を傷つけるほど愛してしまう曜太。 愛を痛いほど感じて、相手に応えてしまう杏。 不器用な曜太の杏への想いは、 胴着男子のイケメンたちの登場で、さらに大混乱!? 互いに好きなのに素直になれない、史上最高の偏愛ラブストーリー!
  • ある意味、ホームレスみたいなものですが、なにか?
    4.3
    1~3巻539円 (税込)
    異色のエンターテインメント家族小説! 比良山家は、文也が大学二年生のときから三年間引きこもり、妹の結美が、中学でイジメにあってからグレてしまった19歳。母親の智恵子は、文也が引きこもってしまってからアルコール依存症になり、会社員である父親の浩三は、影の薄い存在だったが最近家に帰っていない、という「崩壊家族」だった。  そこに、父親が借りた借金の返済を求め、ヤクザの岩田がやってくる。岩田は家に居座ると宣言し、やりたい放題を行う。父親探しを命じられ、文也は否応なしに外に出る。妹や母親も、岩田の強引な指図に従ううちに、だんだんとフツーになっていき、いつしか岩田を中心に団欒らしきものが生まれていた。  そして、浩三はこれまで大きな悩みを抱えて生きてきたことが明らかになる。父親の居場所を聞いた文也と結美は、彼の元を訪ねていくのだった。意表を突く展開、ブラックなユーモア、異色の家族小説。  第9回小学館文庫小説賞優秀賞受賞作。
  • 悟浄出立
    3.8
    おまえを主人公にしてやろうか! これこそ、万城目学がずっと描きたかった物語――。勇猛な悟空や向こう見ずの八戒の陰に隠れ、力なき傍観者となり果てた身を恥じる悟浄。ともに妖魔に捕えられた日、悟浄は「何も行動せず、何も発言せず」の自分を打ち破るかのように、長らく抱いてきた疑問を八戒に投げかけた……。中国古典の世界を縦横無尽に跳び、人生で最も強烈な“一瞬”を照らす五編。
  • 終の日までの
    4.1
    1巻539円 (税込)
    母が他界した五年後に、独り暮らしの父が亡くなった。納骨を済ませ子供たちは実家に集まり、ぽつりぽつりと両親の想い出話をする。遺品整理を始めたところ、父は意外なものを遺していた。そして初めて父の家族に対する想いを知るのであった(「月の庭」より)。それぞれの「人生の閉じ方」を描く終活短編集。
  • 本日、職業選択の自由が奪われました
    3.8
    2024年、政府は新たに「雇用安定化法」を制定。国家が国民の就職先を管理することとなった。結果、就職活動は全面廃止、失業率やニート問題は改善されたものの、国民は職業選択の自由を失った。それから数年後、山田康太は緊張した面持ちで学校の卒業式に出席していた。これから自分が働く就職先が決定するためだ。調理師の仕事を希望する康太。しかし、康太の就職先はブラック企業の営業職に決まってしまい――。職業選択の自由を奪われた社会で、本当に就きたい「仕事」を求め孤軍奮闘!? 働く人ならみんな共感の、スカっとできて最後は泣ける、お仕事応援ドラマ!
  • タダイマトビラ
    4.1
    母性に倦んだ母親のもとで育った少女・恵奈は、「カゾクヨナニー」という密やかな行為で、抑えきれない「家族欲」を解消していた。高校に入り、家を逃れて恋人と同棲を始めたが、お互いを家族欲の対象に貶め合う生活は恵奈にはおぞましい。人が帰る所は本当に家族なのだろうか? 「おかえり」の懐かしい声のするドアを求め、人間の想像力の向こう側まで疾走する自分探しの物語。
  • 蜜月
    3.6
    天才洋画家、辻堂環が死んだ。天衣無縫の彼の生涯は、無邪気に、奔放に、女たちの心と身体を求めることに費やされた。恭子、弥生、杳子、志保子、千里、美和子……かつては環との蜜月に溺れた、さまざまな境遇の女たち。訃報を聞いた彼女たちは、それぞれの記憶の襞に刻まれた、狂おしいまでの恋心を甦らせるのだった――。無垢な欲望に身をゆだねた、六人の女の六つの恋のかたち。
  • 玉虫と十一の掌篇小説
    3.9
    男はもうここに戻ってくることはないだろうと女は思った――。三年間、食事をともにした男との永遠の別離を描く「食卓」他、恋によって炙り出される男と女の孤独が、かなしさとせつなさを孕んでゆらめく十一篇。短篇よりも短い「掌篇小説」には、小さく切り取られているがゆえの微妙な宇宙が息づき、無限の時間へと読む者を誘う。長篇よりもいっそう濃密な闇と静謐な光を湛えた作品集。
  • 夜は満ちる
    3.7
    日常の裏側に死者たちは佇む。生きていた時に抱いていた想念を、妖しくも美しい幻に変えて、この世に残っている者たちを誘う。闇の中で死者たちが開く異界への扉。その向こうで、過去と未来は入り混じり、夢と現実が交錯し、死者と生者のひそやかな交歓が繰り広げられる。やがて、あふれくるエクスタシーと共に、すべては黄泉の世界へ流れゆく――。恐怖と官能を湛えた極上の幻想譚集。
  • 姥勝手(新潮文庫)
    3.0
    私も、齢八十になって悟ったのだ。生かしたろ、と神サンがいいはる限り、生きてやろう。やりたいことをし、会いたい人にも会う。老いては子に従わない。若い人には合わせない。今日はお習字、英会話、明日は社交ダンスにスイミング。老いてこそ勝手に生きよう、今こそヒト様に気がねなく――。息子たちの心配をよそに、いよいよ元気いっぱいに生きる歌子サンの人気シリーズ最終巻。
  • ブンナよ、木からおりてこい
    4.2
    1巻539円 (税込)
    トノサマがえるのブンナは、跳躍と木登りが得意で、大の冒険好き。高い椎の木のてっぺんに登ったばかりに、恐ろしい事件に会い、世の中の不思議を知った。生きてあるとは、かくも尊いものなのか――。作者水上勉が、すべての母親と子供たちに心をこめて贈る、感動の名作。本書は《青年座》で劇化され、芸術祭優秀賞をはじめ数々の賞を受賞した。巻末に「母たちへの一文」を付す。
  • 薔薇の雨
    4.3
    年下の男との恋に落ちて5年。新鮮さがいつか馴れ合いになり、ときめきは穏やかな親近感に変わった今、留禰は別れが近いと知る。もはや止めることができない恋の終わりを受け入れようとする女、その心に溢れくる甘やかな悲しみを描いた表題作ほか、恋愛に翻弄され人生に行き惑う男女のありさまを、抒情豊かな筆致で描き上げた5篇。芳醇な味わい、深い余韻。まさに恋愛小説の傑作。
  • 髪

    -
    痴呆の老女の心に甦る初恋の少年との幼い遊戯の思い出(「紙」)、祇王寺の庵主の「男」をめぐるすさまじい逸話(「露」)、放浪の僧侶が抱く、さる女性の絹のように豊かな黒髪(「髪」)など、人間の宿業の深さを炙り出す11の物語。なかでも表題作の「髪」は寂聴訳「源氏物語」から生まれ、新作能『夢浮橋(ゆめのうきはし)』として上演され評判を呼んだ作品。煩悩を照らし、光明を見いだす短編集。
  • 秘花
    3.7
    そこには花と幽玄が絡みあい解けあった濃密な夜の舞があった――。『風姿花伝』『花鏡』などの芸論や数々の能作品を著した能の大成者・世阿弥。彼が身に覚えのない咎により佐渡へ流されたのは、齢七十二の時だった。それから八十過ぎまでの歳月の中、どのように逆境を受け止め、迫り来る老いと向かい合い、そして謎の死を迎えたのか……。世阿弥、波瀾の生涯を描いた瀬戸内文学の金字塔。
  • あとかた
    3.9
    1巻539円 (税込)
    実体がないような男との、演技めいた快楽。結婚を控え“変化”を恐れる私に、男が遺したもの(「ほむら」)。傷だらけの女友達が僕の家に住みついた。僕は他の男とは違う。彼女とは絶対に体の関係は持たない(「うろこ」)。死んだ男を近くに感じる。彼はどれほどの孤独に蝕(むしば)まれていたのだろう。そして、わたしは(「ねいろ」)。昏(くら)い影の欠片が温かな光を放つ、島清恋愛文学賞受賞の恋愛連作短編集。
  • いつも彼らはどこかに
    3.7
    たっぷりとたてがみをたたえ、じっとディープインパクトに寄り添う帯同馬のように。深い森の中、小さな歯で大木と格闘するビーバーのように。絶滅させられた今も、村のシンボルである兎のように。滑らかな背中を、いつまでも撫でさせてくれるブロンズ製の犬のように。――動物も、そして人も、自分の役割を全うし生きている。気がつけば傍に在る彼らの温もりに満ちた、8つの物語。
  • ポポイ
    3.9
    時は21世紀、なお権勢を誇る元首相の邸宅に、一人の青年が三十過ぎの男と共に乱入、声明文を読み上げると切腹した。事件の真相は謎に包まれたが、介錯され、胴体から切り離された青年テロリストの首は、最新の医療技術によって保存され、意識を取り戻す。首の世話を任された元首相の孫娘・舞と、首との奇妙な交流が始まった……。流麗な筆で描き出す、優雅で不気味な倉橋ワールド。
  • 泣かない女はいない
    3.8
    1巻539円 (税込)
    ごめんねといってはいけないと思った。「ごめんね」でも、いってしまった。―埼玉郊外の下請け会社に、事務として中途入社した、澤野睦美。恋人・四郎と同棲する彼女に、不意に訪れた心変わりとは?話題の表題作ほか、「センスなし」を収録。恋をめぐる心のふしぎを描く魅力あふれる小説集。
  • 漂流家族
    3.5
    1巻539円 (税込)
    『珈琲屋の人々』シリーズが大好評の著者が、様々な家族の情景を切り取った短編集。娘を嫁に出す父親、自身の再婚と息子の問題で揺れる女性、不倫を清算したい会社員、食堂を切り盛りする女将と従業員の微妙な関係など8編を収録。もう一度、家族というものをゆっくりと考えたくなる。

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