ろまん燈籠(新潮文庫)

ろまん燈籠(新潮文庫)

539円 (税込)

2pt

小説好きの五人兄妹が順々に書きついでいく物語のなかに、五人の性格の違いを浮き彫りにするという立体的で野心的な構成をもった「ろまん燈籠」。太平洋戦争突入の日の高揚と虚無感が交錯した心情を、夫とそれを眺める妻との画面から定着させた「新郎」「十二月八日」。日本全体が滅亡に向かってつき進んでいるなかで、曇りない目で文学と生活と戦時下の庶民の姿を見つめた16編。(解説・奥野健男)

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ろまん燈籠(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    表題作のろまん燈籠は文学好きの兄弟が皆で物語を完成していく話。最初の兄弟の紹介文や祖父のメダルについてのエピソードなど、思わず「くすっ」と笑えてしまうのような太宰ならではの独特のギャグセンスが盛り込まれていた。また、物語の中で登場するラプンツェルの恋愛模様は太宰による恋愛観が盛り込まれており、語り手

    0
    2025年06月15日

    Posted by ブクログ

    市井の人々の慎ましい生活、その中に有る感情が細やかに描き出されていた。筆者の、人々の実生活に密着した、素朴な眼差しが心に沁みた。

    0
    2024年01月15日

    Posted by ブクログ

    戦時下の太宰は神がかっている。珠玉の短編16編を収録。どの作品も愛おしい。特に気に入ったのは「恥」それぞれ夫と妻の視点から書かれた「新郎」「十二月八日」友人の結婚に纏わるユーモラスなやり取りが光る「佳日」悲しくも美しい余韻に涙させられた「散華」である。「散華」の中の次の文章には胸を打たれた。「机上の

    0
    2016年05月21日

    Posted by ブクログ

    戦争中に書かれた小説、十六篇。
    どれも素晴らしかった。
    読めば読むほど太宰がどんな人か見えてきます。
    本当に、人間を愛した人だと思います。
    とっても優しい人です。

    0
    2014年09月04日

    Posted by ブクログ

    ろまん燈籠。兄妹連作のラプンツェル童話、愛される力を失っても愛する力は永遠に失われず、そこに人が生きる誇りがあるという次男の指摘に感銘。最後を飾る長兄の「ぶちこわしになったような気もする。」に笑う。

    みみずく通信。大真面目の発言を高校生に笑われる、外界と精神との乖離。

    服装に就いて。町田康が重な

    0
    2013年08月22日

    Posted by ブクログ

    太宰の作品の中で一番好き。
    実は太宰はユーモアたっぷりで優しすぎるくらいの人だってわかる。
    兄弟で小説を回し書きするんだけど、兄弟によって文章も内容も性格に合わせて変わってきて・・。なんかとってもほっこりしちゃいます、でも、なんかじーんとするんです。太宰らしい作品だと思う。

    0
    2013年06月29日

    Posted by ブクログ

    太宰治作品、思いのほかクスッとなるもの、登場する人々が生き生きしているものが多い。今までは「登場人物がやたら項垂れて溜息ついてる」みたいなイメージを持っていたのだけど……。
    この「ろまん燈篭」も家族間のやり取りが面白かった。最後もよいなあ。


    「決して興奮の舞踏の連続ではありません。白々しく興覚め

    0
    2024年10月03日

    Posted by ブクログ

    先日、100分de名著『太宰治 斜陽:名もなき「声」の物語』高橋源一郎 を読み、
    思いの温かいうちに『散華』だけでも読もうと。
    よって今回は、『ろまん燈籠』に収録された『散華』のみのレビューとする。

    太宰は結局自ら死を選び逝ってしまったけれど、丸っきりこの世の全てを放棄していたわけではないように思

    0
    2023年09月25日

    Posted by ブクログ

     太宰治 (1909-1948) は、中学時代から芥川文学に魅せられ、後に短編小説の名手となった。現代文学の先駆的作品が多く、長く新鮮さを失っていない。第一回芥川賞候補となったが、結果は次席。選考委員である川端康成に「作者、目下の生活に厭な雲ありて、才能の素直に発せざる憾みあった」と私生活を評された

    0
    2021年05月13日

    Posted by ブクログ

    戦時下の話が多かった。
    表題作は私はあまり楽しめなかったが、他は結構好きなのがあった。

    『恥』は笑えるような胸が苦しくなるような恥ずかしいような話。

    『小さいアルバム』はところどころすごい笑ってしまった。この自虐、ギャグマンガにもありそうなレベルでどうしても笑ってしまう。
    「私は今だってなかなか

    0
    2019年03月02日

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