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Posted by ブクログ
すごい本を読んだ。よしもとばななさんの文体ってなんでこんな不思議なのにすんなりと心に滑り込んでくるんだ?(エッセイは読んだことあったけど小説は初めて読んだ。)
どう考えても悪い人だろうに、それを決めつけない優しさがそこかしこに散らばっていて優しいお話たちだった。
許さざるをえなくて、そうしないと自分で自分を救えない、とかもあるだろうか。なんかその真っ直ぐじゃない真っ直ぐさがすごく好きだ。脆い自分をなんとか保っているような感じが。
短篇集として全体的にとても良かったけど、特に好きだった3つ。
・「おかあさーん!」
・あったかくなんかない
・デッドエンドの思い出
あと、他の小説を読んでないので分からないけど、案外するっと性の話題が出てくるのでびっくりした。えっ!そんなさっくりと!じっくりと!?ってなる。
Posted by ブクログ
数日前から体調が悪く、病院にかかったらやはりインフル。高熱がでるわ頭は痛いわ咳が止まらないわで死にかけになって本も読めず。ようやく回復してきて手に取ったのがデッドエンドの思い出。体調は良くてもメンタルが追いついていなかったのか、2話目の「おかあさーん!」は私にクリティカルヒット。自分がいったん決めたことを変えるのが、頑なまでにできない主人公が柔軟さや優しさ、深い愛に触れ自分をあるべき場所に戻していく話。ボロ泣き。自分が弱っている時に、優しい話に触れるとてんでダメ。p.120のゆうちゃんが、せっかくとった休みで結婚したり新婚旅行に行ったりしようかと優しく声をかけてくれた所は、主人公と同じくそんな簡単に予定を曲げてもいいんだとハッとして辛かった心がスっと軽くなったのと、p.127の主人公がおかあさーんと泣きつき胸に抱き寄せてくれる所、もうだめ。もう、だめ。
人間は大きい川の中でいきている。大枠の中で生きている。だからだれかが欠けたりしても流れが滞ることがない。それをポジティブに捉えるのが2話目。それをネガティブというか寂しさと思い捉えたのが3話目。
自分ももう世界がひっくり返るような天変地異のような恋愛をして失恋をして、何もかも変わってしまったと思ったけど次の日は何事もなく流れているのであっけらかんとした思い出がある。それは気が楽でもあれば寂しいことでもある。
ただ、その漠然とした有象無象の中で積み上げた自分の行動や選択は、誰かに干渉されずともそれが報われようともそうでなくとも、綺麗で透明ななにかがしっかりを見ていてくれているしひとりぼっちではないという救いの考え方。
それがいなくても、自分が自分を見ているから、大丈夫だよ。
ともちゃんの生き方はとても素敵だ。父親の不倫相手に「それって誰のための人生なんですか。」と問えるような強い心を持って、大切にしているものをしっかりと自分で守れて、「大切にしているものがきれいな輪になって周りに存在していることが、ともちゃんに
とっての人生だった」(p.171)なんて。
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