ダナエ

ダナエ

529円 (税込)

2pt

惜しまれながら逝った著者の傑作中篇集

若くして成功した画家・宇佐美の描いた肖像画が、切り裂かれたうえ硫酸をかけられた。犯人は「これは予行演習だ」と告げるが――

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ダナエ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2010年12月18日

     収められているのは「ダナエ」「まぼろしの虹」「水母(くらげ)」の中篇3篇。
     タイトルとなった「ダナエ」の主人公・宇佐見は萩原朔太郎の詩の一節に象徴される「何物をも喪失せず、同時に一切を失ってしまった男」として描かれている。人もうらやむ成功を収めた今も、過去を引きずりどこか世捨て人のような生き方し...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年10月22日

    大好きな作家の一冊、遺作が未完の為、事実上の最終作品かな?
    単なるミステリではない、少し感動的ですらある。
    お勧め

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    藤原さんが書く男性は魅力的だなぁ。愛するろくでなしというか、モテるオトコ。
    ルーズなんだけど、どっかクレバーでタイト。
    石田さんもそうですが、藤原さん、車谷さん、乃南アサさん、内田さんとか、制作会社とか代理店勤務経験者の作家さんの文体って共通点があるように思えます。
    ここが! という風には即答できな...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    「ダナエ」「まぼろしの虹」「水母」の3編を収録。
    有名画家が描いた経済界の重鎮の肖像画が傷をつけられる。犯人は、画家の別れた女との娘だった。父と娘の裏側にあるものが描かれている。
    女子サッカーのシュートを見る男二人。一人は両親の離婚に悩む普通の男もう一人は自首直前のやくざ者。これが複雑に絡まって、面...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年05月08日

    大きな余韻。謎多き終わり方が何とも言えず心地良い。以前一度だけ浅田作品で似たような作品があった。その時は読者への挑戦状に思えたが、本作は読者に委ねられているといった優しい雰囲気を感じた。初読みの作家さんでしたが、すでに他界されているようで新刊が出ないのはとても残念。刊行済の他作品も読んでみたいと思う...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年02月17日

    藤原伊織の遺作となった短編集です。あまり短編は読まないので放置していましたが、早く読めばよかった。非常によかったです。
    シリアスな空気の中で不思議な優しさというか優しさがあります。これは彼の本に通底している特徴です。

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    Posted by ブクログ 2014年04月07日

    会話で物語を作る作家さんなんですかね、伊織さんは。

    初めてだったので、他の作品はわからないんですが。


    短編集ですが「孤独だけどいいオトコ」が、全てに出てきます。

    そんな感じの本。

    あとがきが良かったっす。

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    Posted by ブクログ 2013年02月02日

    中篇一本に短編二本。導入がやや入り込みづらいが、入ってしまえばとてもしっかりした作品だった。特に人物が良い。とりわけ女性が良い。やわらかくありながら、サバサバとバードボイルドであって、惹かれる。いいな、と思わされる。読後に「テロリストのパラソル」の著者であると知り、なるほどと思うと同時、これが遺作で...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年12月12日

    作者の作品の中では、ハードボイルド色の薄い感じがします。
    ただ、他の作品と共通で、主人公は、ストイックなかっこよさがあります。
    作者もその様な性格だったのでしょうか。
    好きな作家だったので、これが読み納めかと思うと残念です。
    この本では、広告業界、アート業界の話が多く、興味を惹かれます。

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    Posted by ブクログ 2011年11月27日

    宝石のようなきらめきの、美しい一冊。

    死を意識した作品ともいわれているが、
    なんとも言葉にできないような、はかなく美しい作品に仕上がっている。

    テーマが特にファンタジックなわけでもなく、
    しっかりと日常が描かれているのに、
    ここまで透明感のある文体はどうしてなんだろう?

    この人の作品がもう読め...続きを読む

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