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でも
読んでしまう
過去を持った堅気がいて
密かに思いを寄せる美人がいて
謎解きが進んで
伏線回収されて
粋な言葉で埋め尽くされて
そんなパティーンばっかり
でも読んでしまう伊織ワールド
最高!
Posted by ブクログ
いろいろとできる人間ではある。喧嘩もできるし、人を庇う嘘も咄嗟でついたし、アナログとデジタルの一瞬の違いも見分けられた。
だが、それらを「できる」と思うか「できてしまった」と思うかは人それぞれで、いつの場合でも、本人がどう思っているのかがすべてだと思う。
だから、てのひらに闇があったってあなたはできることがいろいろあってすごいねなどと他人を評価してはいけないのだろうと思う。
本人は、いろいろできるかもしれないが自分のてのひらには闇があるのだと思っているかもしれず、そのどちらなのかは簡単に知れないと思うからである。
そういう探りを入れず、興味もなく、自分がしたいからこうすると行動するのは、関わる人間からすれば邪魔だったり、好ましかったりするが、それもやはり人それぞれだろうと思う。たまたまこの主人公堀江は、少しの人間から気に入られたし、多くの人間から嫌われたようだった。
自分のしたいことが、相手にとっても歓迎されることだといいなと思いながら行動する。人間は思うことばかりだなと思うが、何も思わないなら人間ではないとも思う。
Posted by ブクログ
ー そうだ。考えるのはさきでいい。二十年、サラリーマンをやってきた。いつだって、考えるのがさきだった。考えなければ、生きていけなかった。そうでないときは、身体が動いていた。息つく暇がなかったのだ。疲労のすこしずつ溜まっていく生活が、この環状線みたいにずっとつづいた。沼の底の泥みたいに知らないうちに溜まっていった。それがこの国の企業社会だった。最後に一度くらい、例外があってもいいだろう。この奇妙な状況ではじめて、そのことに気づいたのだった。 ー
訳ありサラリーマンが巻き込まれるハードボイルド!
藤原伊織の作品はどれも面白い。
今回もハラハラしたなぁ〜。
Posted by ブクログ
「好きな作家」のところに『藤原伊織さんはもう出ないよね』と書いていたけど、文春文庫から「名残り火」が出ててこれに“てのひらの闇2”ってあったので、まずは未読の前作からと、新刊は平積みに戻してこちらを棚から引っ張り出して買って帰る。
知悉の広告の世界を舞台に、いつもの如く何かを背負いながら生きたいように生きる堀江、そしてまた周りには気の利いた美しい女性の部下と同期で出世競走の先を行きながらそれを笠に着ぬ上司。
登場人物の類型は変わらねれど、堀江の素性や自殺した会長との過去を小出しにしながら事件の輪郭をたどっていく展開は予想もつかせず、そして見事に収束する。
借り着の生活の中で過去に封印した筈のものに突き動かされる堀江はちょっと格好良すぎだけど、リストラの嵐吹き荒れるサラリーマン社会の悲哀が荒唐無稽な物語に現実感を与える。
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