国内小説作品一覧
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4.0奇跡の実話に基づいた大作映画のノベライズ。 1890年、親善訪日使節団を乗せたトルコの軍艦エルトゥールル号が、和歌山県串本沖で沈没。500名以上犠牲となったが地元住人たちの懸命な救助活動により69名の命が救われ、母国トルコへの帰還を果たす。 時は移って1985年。イラン・イラク戦争に伴いフセインはイラン領空の航空機無差別攻撃を宣言。各国は自国民の救出に動くが日本には手立てがない。多くの在留邦人の身に危機が迫っていた――。 日本・トルコ友好125周年記念合作映画を完全ノベライズ。時を隔てた二つの出来事には、深い絆の物語があった。
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-盆用品を買ってくれそうな親戚は少ない上に、父親の件を尋ねられたら上手く答える自信がない。父親がいなくなってから十日が過ぎたが、具体的にいつ帰るとは言えず、ましてや磯十の家内との事を既に耳にしているかも知れないのだ。毎日、自転車を貸してくれる茂平伯父も、その妻のサダ伯母も、綜一が「貸してけらいん」と声を掛けると、以前のように「おー、綜一、アイスば仕入れたら、二、三本、置いで行げや」などとからかう事もなくなり、無言で頷くだけになった。(「海馬の助走」より) 漁港で逞しく生きる青年の成長を描いた2篇を収録。表題作は第24回野間文芸新人賞を受賞、「掌の小石」は第121回芥川龍之介賞の候補作に選ばれた。 *海馬の助走 *掌の小石 ●若合春侑(わかい・すう) 宮城県塩竈市生まれ。東北学院大学経済学部経済学科を卒業。1998年、「腦病院へまゐります。」で第86回文學界新人賞を受賞する。同年、同作が第119回芥川龍之介賞の候補作に選ばれる。同年、「カタカナ三十九字の遺書」が第120回芥川龍之介賞の候補作に選ばれる。1999年、「掌の小石」が第121回芥川龍之介賞の候補作に選ばれる。同年、『腦病院へまゐります。』が第21回野間文芸新人賞の候補作に選ばれる。2002年、『海馬の助走』で第24回野間文芸新人賞を受賞する。2005年、國學院大學文学部神道学科を卒業。
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3.3「打たせずに打ち、相手を必ずKOする」。 その攻防一体となった美しく力強いスタイルが世界的な評価を呼び ついには世界の強豪以外は上がることのできないアメリカの舞台に招かれた井上尚弥だが、 その強さ、激しさが知れ渡るほどに対戦相手、内なる炎を燃え上がらせてくれるような 強敵との対戦は遠のくようになってしまった。そして肉体の成熟に伴う極限の減量苦。 遂にチャンピオンベルトを返上し、未知なる強豪との交錯を求めて階級を上げる決断を下す…。 団体の分裂、階級のさらなる細分化によって「世界王者」の威厳は翳り、 また選手や関係者のスキャンダラスな言動によってボクシング人気も衰えた時代に突如現れた 日本ボクシング界の最高傑作の激動の一年を、尚弥を「怪物」たらしめる思考、濃密な家族との物語と共に描く。
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3.0
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3.3排日運動が高まる中にあっても、蒋介石、張作霖、段祺瑞ら中国の要人から、その死を悼まれた日本人がいた!「俺には、進むべき道が、間違いなく見えている。俺は、時代に食らいつき、食い破り、日本一の商人になる。きっとなってやる」明治・大正の実業家として名を轟かせた大倉喜八郎。大成建設、帝国ホテル、東京経済大学、中国の本渓鋼鉄公司など、彼が設立・経営に関与した企業は数知れない。しかし、一代で財閥を築き上げた「世にも稀なる商傑」と讃えられる一方で、「死の商人」と揶揄され、彼は決して正当な評価を受けていない――。薩長閥が幅を利かせる時代。コネもカネもない大倉喜八郎は、世に出るために、リスクを恐れず、どんな仕事も喜んで引き受けていく。そして、革命をめざす孫文を陰ながら支援し、中国に多額の投資を行って、その発展のために援助を惜しまなかった。今だからこそ知ってほしい大倉喜八郎の生涯に光を当てた、著者渾身の長編小説。
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3.4あなたの町は殺人鬼だらけ、かもしれない 読者を悪夢的迷宮にいざなう、寓話的ミステリー 映画化で話題&『このミス』大賞受賞作の『怪物の木こり』著者最新作! 人殺しの現場を目撃してしまった塾帰りの高校生・辻浦良太。 彼は、ある秘密に気付いてしまい…… あかね町――この町は何かがおかしい。 (あらすじ) あかね町には人殺しがたくさんいて、至るところでしょっちゅう人が殺されている――。 夜のあかねの森公園で人殺しの現場を目撃してしまった塾帰りの高校生・辻浦良太は、暗視ゴーグルをつけた謎の女性に助けられてなんとか難を逃れた。 しかし、彼女曰く、この町では警察は助けてくれず、通報すれば必ず報復で殺されることになるという……。 妄想か、真実か。奇妙な町を舞台にした殺人物語。 (著者プロフィール) 倉井眉介 1984年、神奈川県横浜市生まれ。帝京大学文学部心理学科卒業。 第17回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、2019年に『怪物の木こり』(宝島社)でデビュー。
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-作品は四編だけ。短編・「回遊魚」は言わば習作、右手一本で書いたような、未熟なところや欠陥が様々あるのは作者自身よく承知しているのですが、佳作と評価をしてくれる方もおられるので、あえて公刊する次第であります。 二作目の「誘蛾灯」は千九百枚の長編小説で、私の全精力をつぎ込んだ作品。完成度は高いと自負しています。年齢のせい(比較的若いころ)で、かなり悲劇的な色調の濃いものです。 三作目「梶井途子の手記」は、亡き妻の手記を元にした、セミ・ドキュメンタリー風の中編。途子の残した挿話は、暗い苦痛に満ちたものですが、その周囲に行き交う多くの人間像は、ドーミエのカリカチュールのように滑稽にも思われます。 最後の超大作「黒百合の香り」は四百字詰、四千枚近い作品ですが、物語としては、これが一番面白くて量質ともに代表作なのですが、残念ながら完成度が低く、間違った記述や、辻褄の合わない個所が少なからずあります。残された余命でどれだけのことが出来るか、心もとない次第です。 一つだけ私の作品の取り柄といえば、創作に当って、作品の質そのものが目的になっていて、報酬や賞などはもちろん、タブー、自己規制、忖度、右顧左眄などには一切左右されず、隠された真実の追及と、文学としての面白さのみを唯一の追及目標として書かれてある、ということでしょうか。
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3.8
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-遭難した紅洋丸の通信長・豊野道彦を救った密輸船の秘密。沖縄と海の生活を舞台に展開される、波瀾万丈のメロドラマ。海難事故から始まる出だしで、壮大な海洋物の長編と思いきや、ぐいぐい恋愛に引き込まれていく傑作。
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4.0天保3(1832)年、熱田から、千石船宝順丸が14人の乗組員を乗せ江戸に向かって出航した。しかし遠州灘で激しい嵐に遭い、船は遭難してしまう。1年2か月後、乗組員の中で生き残った、豪胆な岩松、明朗快活な久吉、心優しい音吉の3人は、奇跡的に北アメリカに漂着した。彼らを待ち受けていたのは、想像を超える数奇な運命だった――。現地の先住民に捕らえられるも、イギリス商社の厚意で軍艦イーグル号に乗り込み、幾多の困難を乗り越えロンドンの地へ。彼らが祖国の地を再び踏む日はやってくるのか? 運命に翻弄され、逆境の中、諦めることなく、希望を持って生き抜く男たちを描いた感動の時代巨編! 本書は上・中・下の3冊を合わせた合本版です。
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-二人しか知らない会話の内容 自信に満ち、幸福な女性二人は共に28歳。二人は熱心な会話に余念がない。コーヒーを飲みながら、あるいはベッドの上で尽きることのない会話はあふれてくる。その内容はズバリ、男性が勃起する、ということの笑ってしまうほどの豊かさについてだ。二人は勃起についての経験を語り合い、女性との係わりについて考察し、それを常に手許に置いておくために模型を作ろうかと話し……彼女たちをあれほど充実した表情にしているものの正体を知っているのは作者と読者だけ(他の作中人物は知らない)だ。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
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4.3――おれは怪談師 幽霊を祓う力なんてあるわけないだろ 霊の姿を見、声を聞くことのできる怪談師・夜見の要求は怪談を集めることだった―― 家賃の安さに惹かれ、とあるアパートに引っ越した西野明里。その日の晩から壁を叩く音が鳴り響く。不動産屋からは事故物件でもなく、隣室は空き部屋だと知らされていたのだが。1週間その音に悩まされ、高校の同級生の美佳に愚痴を吐いたところ、本当に霊感を持つというイケメン怪談師・夜見を紹介される。夜見に相談するために、実際に会って自身に起こったことを話すが―― アオジマイコ・装画
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5.0父が社長を務める高田総合地所に勤務する高田優は、幼いころから成績優秀な兄・隆一ばかりを寵愛し、自分には無関心な父親の愛情に飢えていた。 ある日、優は会社の創立50周年記念パーティーで、矢作梓という女性に出会う。偶然にも、梓とともに社内の一大プロジェクトチームに選ばれた優は、次第に彼女に恋愛感情を抱きはじめる。 しかし皮肉にも、梓は隆一の恋人で……。家族・仕事・恋……。 さまざまな葛藤を通じて優がつかもうとする“本当に大切なもの”とは? 運命的な兄弟の姿を描いた話題作を完全ノベライズ。
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3.5ウーパールーパー、カエル、蛾、蝶と、ちょっと不思議な生き物を飼う人々が、いつしかその生き物たちに依存するかのごとく、不穏な領域に踏み込んでいく姿を描いた異色連作集。 全米図書賞受賞で話題の作家の最新作。 夫との生活に疲れた中年女は、家にいた毛虫に「トーマス」という名前をつけて飼うようになった。トーマスへの愛着が深まることで、なじんでいると思っていた夫のことが、いままでとは違って見えてくる。夫の本心とは何なのか。夫の好きなものは何か。夫は何に関心があるのか。夫は何も関心を持っていないかもしれない。じゃあ、わたしは夫の何に関心があるのか。何もないかもしれない。わたしは自分に対しても関心を持つことができない。どうしてこんなことになってしまったんだろう。何がいけなかったんだろう? 疲れた。ほんとうに疲れた……。中年女の心情をリアルに描く――「イボタガ」。 ウーパールーパーに「アポロ」という名前をつけたコンビニで働く青年の話――「ウーパールーパー」。 シングルマザーの母親との軋轢にもめげず、健気に生きていこうとする少年の話――「イエアメガエル」。 「トーマスは羽化しませんでした」という謎のメッセージと共に妻に去られた中年男の話――「ツマグロヒョウモン」。 ※この電子書籍は2017年12月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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3.5半年後までに、邪魔なものはみんな“片付ける”――。海老名亜希子は「お掃除コンシェルジュ」として活躍する人気エッセイスト、五十歳・独身。歩道橋から落ちて救急車で運ばれ、その時の検査がきっかけで癌が見つかった。余命は半年。潔く“死”を受け入れた亜希子は、“有終の美”を飾るべく、梅屋百貨店の外商・薬王寺涼子とともに“終活”に勤しむ。元夫から譲られた三鷹のマンションの処分。元夫と結婚した妹との決着。そして、過去から突きつけられる数々の課題。亜希子は邪魔なものを“片付けて”終活に奮闘するが、マンションのクローゼットに大きな秘密を抱えていた――。イヤミスの女王が放つ二転三転の“終活”ミステリー、待望の文庫化です。
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-不思議なことに結婚してからの方が男性から声をかけられるようになった。後腐れなく遊べると思われているのだろうか。 ミヤは四ヶ月半たったら夫のイツキと離婚することが決まっている。 会社の他の男に抱かれたことを、イツキに知られたのだ。悪いのはわたしだった。けれど、許してと言うこともできなかった。 壮絶ないがみ合いが夜通し続く日々。ところが離婚が決まると、穏やかな生活が戻ってきた。「最後くらい楽しく暮そうか」。 そんなとき、あの男から電話がかかってきた。関係が夫に発覚したとき、「あなたの家庭を壊すつもりはないから」と保身に走った男から・・・。 結婚生活の最後に揺れうごく、三十台のキャリアウーマンの心を描く。
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4.2右も左も腐れか狸や! 元刑事の名コンビがマトにかけたのはパチンコ業界。 出玉の遠隔操作、極道顔負けの集金力、警察との癒着……。 我欲にまみれた20兆円産業の闇を突く。 堀内信也、40歳。元々は大阪府警の刑事だが、恐喝が監察にばれて依願退職。不動産業界に拾われるも、暴力団と揉めて腹と尻を刺され、生死の境をさまよった。左下肢の障害が残り、歩行に杖が欠かせなくなる。シノギはなくなり、女にも逃げられる……。救ったのは府警時代の相棒、伊達誠一。伊達は脅迫を受けたパチンコホールのオーナーを助けるため、堀内に協力を求めてきた。パチンコ業界――。そこには暴力団、警察も入り乱れ、私腹を肥やそうとする輩がうごめいていた。堀内は己の再生も賭け、伊達とともに危険に身をさらしながら切り込んでいく。
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4.0オレは永遠に青春だ! うそつきで泣き虫でだらしがないけど愛嬌あるオヤジを看取るまで。 女優・水島かおりの抱腹絶倒な半自伝的小説 幼稚園にあがる前に、突然あらわれたお父ちゃん。それから母、セっちゃん、兄との三人暮らしが始まるが、お父ちゃんが借金をこしらえては蒸発するたびに「差し押さえ」がくるようなハチャメチャ生活に。 明るくたくましい私は16歳のときに、ひょんなことからアイドルの道を歩むが、セっちゃんの闘病に向き合えず暴走するお父ちゃんに耐えかね絶縁状態となった。32歳のとき、咽頭がんで余命2年と診断されたお父ちゃんを看取る決心をするが……。 家族のややこしさ温かさを突き付けられる、爆笑&落涙必至の半自伝小説。 「かおりはうちの仕事場でベタ塗りやプロ並みの美味しいご飯を作ってくれました。 よく通る声で仕事場に元気をくれました。 この本に書かれているようなことは一切口にすることなく。」 くらもちふさこさん(漫画家)
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-下田・葉山間のヨットレースで3隻のヨットが遭難し、一瞬のうちに、津田は弟と古い友人の秋吉を失った。彼は、1年前、秋吉の妻・昌子と背徳の関係にあった。複雑な感情を胸に秘めて遺体を捜索する津田と昌子……。そして、一周忌を過ぎた大潮の夜、海で死んだ人々の姿が現われるという白浜の漁村の伝説をたよりに、秋吉の母親と津田と昌子は邂逅する。しかし、微妙な愛憎の襞も、喪われたものを悼む感傷も、灰色の海は呑みこんでいく。――男性的叙情の世界を描いて他に比類ない、石原文学の傑作「還らぬ海」のほかに、「貧しい海」「獅子の倒れた夜」「白い小さな焔」「灰波」を収録。
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4.0いじめをする奴は、もちろん最悪だ。だが、いじめを見過ごす奴だって最悪だ――。おれ・沖永創吾はそのことを理解していながら、幼なじみである柚舞がいじめられている事実を見過ごしてきた。 だが、そんな情けない自分に終止符を打とうとした矢先、宇佐部と名乗る男がおれ達の前に現れる。そいつは柚舞をダメ人間だと堂々と口にしたあと 『ダメ人間社会復帰支援サークル・還りの会』 だなんてふざけた集団を作っておれ達を引きずり込み、いじめをしている連中への復讐を企み始めるのだが ――。 青春が熱を帯び、人を狂わせ、謎がほのめく物語。
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3.0
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-あたし、陽芽。クラスメイトの友樹くんにあこがれる、ふつうの小学4年生! なのに、なんとある日とつぜん、カエル人間があらわれてカエル王国のお姫様に選ばれちゃったの!! 家来になったカエル人間、レオナルドと勝いっつぁんがマシーンをつかって、友樹くんと両想いになれるように手伝ってくれるっていうんだけど……。カエル人間が大活躍!? のラブコメ新シリーズスタート!!
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4.0かえるはいかにして騎士となり、敬愛する女王のもとから去るに至ったのか。 名前もないかえるは、地下室の檻で寝起きする見世物暮らし。 ある夜、騒ぎに乗じて逃げだしたかえるは、行く先々でたくさんの人たちと出会う。 数奇な運命によって遠く離れた土地へと導かれたかえるは、やがて闇を支配する恐ろしき敵との戦いに身を投じてゆく。 「ぼくは何ものなのか」。長い旅の果てに、かえるは何を見つけるのか。 世にも苛酷で優しいダークファンタジー、ここに開幕! ●著者 十文字青(じゅうもんじあお) 2004年『第7回角川学園小説大賞』特別賞を受賞し『薔薇のマリア』(KADOKAWA)でデビュー。 著作に『灰と幻想のグリムガル』(オーバーラップ文庫)、『果てなき天のファタルシス』(星海社)などがある。
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3.7遊園地でカエルの着ぐるみをかぶって仕事をこなし、優雅な独身貧乏生活を満喫中の俺、三十歳。ある日、見知らぬガキんちょがやってきて、俺に向かって思いっきり叫んだ。 「父ちゃん!」 身に覚えは……ない、わけでもない……。ああ、なんてこった。突然の息子の登場で、俺の平穏な生活が一変。そもそも子供は苦手なのに、この先、どうなっちまうのか ――。 真冬の遊園地でじんわりと展開する、奇妙な縁で結ばれた親子の心温まる物語。ぎこちない父親の愛情と、まっすぐな子供の信頼が、関わる人々に笑顔を運んでいく。
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-■内容紹介 世の中は顔がすべてである。あるきっかけからブサイクがゆえにいじめられてきた秋島は、イケメンで人気者の俊による、ひどいいじめを受けてきた。秋島は独りでずっと耐え抜いてきたが、俊のいじめによってある生徒の一つの大切な命が自殺によって失われたことをきっかけに、心に復讐を誓う。秋島は綿密な手段と完璧な計画によって、鮮やかにそして残酷に俊を追い込んでゆく。俊を待ち受けていた地獄とは……。復讐を選択した男が繰り広げる、血も涙もない悲惨かつ壮絶なる復讐劇。 ■著者紹介 中嶋 和也(なかじま かずや) 岩手県生まれ。岩手県立黒沢尻北高等学校卒業。秋田大学工学資源学部電気電子工学科卒業。
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5.0愛、夢、金・・・何かを売るには何かを失わなければならないのでしょうか?映画、舞台、ドラマで活躍する脚本家・小説家のオリジナルの青春小説が登場! 「ぽちょん。恋に落ちる音が聞こえた。」 地方の大学を卒業後、映画監督を夢見て上京、映像制作の専門学校に入ったが、自分の撮りたいものが何か分からないままでいる学生、拓郎。 ある日、置き忘れられていたアイディアノートを見て衝撃を受ける。そのノートの持ち主は、「やばいバイト」をしていると噂されクラスの中でも距離を置かれている学生、花音。 その彼女の左腕には、顔のない「星の王子さま」のタトゥーがあった。 花音への恋に落ちた拓郎は、ベテランの映画監督の話にも触発され「映画を撮りたい」と創作意欲が湧き上がる。 そして、ある日、花音を呼び出した拓郎は… 夢に、仕事に、そして恋に、揺れ動きながら時は流れ、やがて この恋に終わりはないのかもしれない。
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-視覚的に人を認識することが難しい高校生の葉月は、人と関わりを持たない学校生活に徹していた。 気になるのは、三年前に最寄り駅で名も無き遺体として見つかった少女……。顔も名前もあるはずなのに、誰も少女のことを知っている人が現れない。 葉月とは全く逆の立場ではあるが、なぜか同調してしまう。 そんな葉月の前に現れるようになった学校で人気の男子高生・海斗。海斗と一緒にいると目立ってイヤな反面、彼のポジティブな言葉に幾度となく救われる。 その海斗と、三年前に亡くなった少女の面影を持つ美沙の存在が、少しずつ葉月の生活に変化を与えていく。サスペンス青春恋愛ストーリー。
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4.2
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3.5妻の顔が、むかし捨てた女の顔になっていく! 平田篤胤「仙境異聞」の天狗小僧寅吉が見た人間の業、病理とは!? 妻と娘の3人で暮らすマイホーム。幸せを手にしたかに思えた俊男だが、いつしか希望は失われ……。 そんな時、妻の静佳の顔が変わっていることに気づく。整形を繰り返す静佳は、若い頃に捨てた女・あゆみとそっくりに!? (表題作「貌孕み」) 幼い頃、天狗にさらわれ仙境で暮らした童子・天狗小僧寅吉こと嘉津間。 平田篤胤は嘉津間の話をまとめて「仙境異聞」を著したが、やがて嘉津間は忽然と姿を消した。 その15年後、嘉津間は再び篤胤の前に現れ、時空を超えた旅の中で見た、人間たちの深き業が渦巻く魔境の有様を語り始める――。 平田篤胤の「仙境異聞」に材を取り、現在の人間社会をあえて“魔境”と捉えた、著者ならではの超異色ホラー作品。 〔収録作〕「太祖墓陵」「猫女」「童翁」「鬼母神」「火札」「貌孕み」「妖魔」
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-春の東京を舞台に男女8人が織りなすドタバタ恋愛コメディ。 東京港沿いにあるみどり豊かな公園には一軒のカフェがある。なまえは「スターダスト・カフェ」。ここのコーヒーを飲めば、ステキな出逢いがおとずれるかもしれない。 理想的な可愛い女性と出逢った無職のシンジ。リッチな男性3人とつき合う美人派遣社員のメグミ。婚活に励むがうまくいかない冴えないサラリーマンのハジメ。大学の同級生に恋心を寄せる留学生のスギョン。たまたま助けた女性が有名人だったファミレス店員のエイスケ。同棲していた恋人が出ていったヨガインストラクターのユカリ。正社員になりたい一心で懸命に仕事する契約社員のキヨシ。ぐうぜんTV番組の企画に出ることになったショップ店員のノゾミ。 それぞれ何気ない日常の中で思い悩みながら求める幸せのかたち…。
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3.0
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3.6
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-老小説家の父親の出生地、岐阜県各務原市での講演という体で小説は書き始められる。その講演では岐阜近辺出身の文人が次々に召喚され、文化的磁場としての岐阜について語られるかと思いきや、認知症が進行していく妻とのやり取りの場面が挿入される。老小説家が関心を持って接してきた遠い過去からごく最近までの文学者たちの言葉と、日常生活を営むことが困難になりつつある妻の言葉が折り重なるように記されつづけたその奥からぼんやりと見えてくるのは、齢八十代半ばに至り健康体とはいえない老小説家が、どうしようもなく疲労しつつも生きて書くことの闘いをやめようとしない姿である。
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3.6「マイナスイオンドライヤーなどの美容家電製品は、廃止すべきです」 自分の主義に反するものを、あなたは売れますか? 大手電器メーカーに勤める科学マニア、羽嶋賢児は、 自社の非科学的な商品にダメ出しをしたばかりに、 最も行きたくなかった商品企画部に島流しに…。 空気を読まずに正論を言う。そんな賢児はやがて部の 鼻つまみ者扱いになってしまう。 賢児のまっすぐすぎる科学愛は、美容家電を変えることができるのか!? 自分の信念を曲げられずに日々会社で戦っている、 すべての働く人に贈ります。 『わたし、定時で帰ります。』で話題の著者が描く、お仕事小説。 解説・塩田春香 ※この電子書籍は2016年11月に文藝春秋より刊行の『賢者の石、売ります』を改題した文庫版を底本としています。
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3.0浮島華(うきしまはな)は、幽霊を信じない。 科学の徒である彼女にとって、幽霊の存在は認めてはならないものだった――そう、あの女に出会うまでは。 華が主宰する科学サークルのオリエンテーションに乗り込んできた風変わりな女。彼女は四ツ谷飾(よつやかざり)と名乗り、「幽霊はいるよ」と囁いた。 戸惑う華の手を飾が握った瞬間、華の目に飛び込んできたのは、決して認めてはならない存在――そう、幽霊の姿だった。 飾は幽霊の姿を見ることができる、本物の霊能者だったのだ。 飾には、自分と触れ合った相手に霊を見せる力があった。 幽霊を目の当たりにして、恐怖に叫ぶ華に、飾は言う。 この世に未練を残し、幽霊になった人々――その魂を救うのを手伝ってくれないか、と……。 オタクで陰キャでコミュ障で、科学研究にしか興味がない、「科学オタク」の浮島華。 明るく元気で人なつっこいが、マイペースで人とズレている「霊感女」の四ツ谷飾。 二人が手をつなぐとき、新たな世界の扉が開く!
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-私は鏡、鏡は彼女、彼女は私 不可思議な短編小説である。 登場人物は3人。女が2人で男が1人。 しかし女のうちの1人は、確かにそういう女性が存在すると会話の中で示されるだけで実物はシーンの中に現れない。 そしてその現れない彼女と今ここにいるもう1人はとてもよく似ていて、服も共有、部屋も共有、そしてどちらがどちらなのかわからなくなる瞬間がある、というその生活が、女と男の食事中の軽い会話の中で明らかになる。 鏡の中のエロス、としてのポルトレ。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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4.1
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-吉尾健太郎の幻想短編集。表題作に加え、「ワンダーランド」「エデンの園」「エンピツ君物語」「仮想酒場」の4篇を収録。
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3.8薬物や性暴力によって心的外傷を負った女性たちのシェルター「新アグネス寮」で発生した火災。「先生」こと小野尚子は取り残された薬物中毒の女性と赤ん坊を助けるために死亡。スタッフがあまりにふさわしい最期を悼むなか、警察から衝撃の事実が告げられる。「小野尚子」として死んだ遺体は、まったくの別人だった。スタッフ中富優紀は、ライター山崎知佳とともに、すべての始まり、「1994年」に何が起こったのかを調べ始め、かつて「女」を追っていた記者にたどり着く。老舗出版社の社長令嬢、さる皇族の后候補となったこともある優しく、高潔な「聖母」の正体とは……。一方、指導者を失ったシェルター内では、じわじわと不協和音が……。疑念渦巻く女の園、傑作長編サスペンス。
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4.0
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3.9
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4.0
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